【意外性の王様ゲーム】
※6月上旬 ストーカー事件より時系列は前の話です。
「お邪魔します。」
「…………、失礼しますぅ……。」
控えめな声が俺の部屋に渡る。
今日は休日だが、俺はみーちゃんと井の頭さんを部屋に招待している。
あと櫛田さんもくる予定だったが急用で来れなくなった。もしかしたら遅れてくるかも、らしい…。
二人とは入学以来、特に4月はよく話していたが5月から俺が佐藤さんらと関わる機会が増えたため必然的に話す機会が減っていた。
そんな中で、テストを終えた5月末にみーちゃんらがお菓子作りがしたい…、ただそんな暇もポイントも無いよね…と話していたところをたまたま聞いていた。
みーちゃんは特に勉強会を頑張ってくれていたし、何かやってあげたいと思っていた俺はすぐに道具一式を揃えた。
そのまま、プレゼントする予定だったが何故か話がズレていき、俺の部屋でお菓子作りすることになった。
ちなみにお菓子作りは流石に俺も素人である。
つくることが決定してからは動画や本であらかた知識は叩き込んだ。
これで足を引っ張ることはないはずだ。
「九条君は料理するんですよね?」
「料理はするよ。ただお菓子ははじめてだからみーちゃんと井の頭さんには頼りにしているよ。」
「頑張ろうね、心ちゃん。」
「うん!」
なんとも微笑ましい場面である。
お菓子作りは、何事もなく終えた。
本当に特筆することがない…。
分量通りに材料を出して、混ぜ、型に入れ、焼いて。
あっという間にクッキーが出来上がった。
「……本当に九条君ははじめてなんですか?手際良すぎて何も教えれなかったですし……。」
みーちゃんは俺に教えるんだ、と意気込んでいたので少し消化不良みたいだ。
…うーん。俺が出来ない方が盛り上がったかもしれない…。
俺もあまりに効率よく、何事もなく出来上がったことに少し首を傾げていた。
キャッキャウフフ、とまでは言わないが少しはわーきゃーくらいあると期待していたところがあった。
「………なんか上手く行き過ぎた感は確かにあるよね…。どうしよ…、なんか他のゲームでもする?」
控えめ女子二人と男の子一人だ。
……………、何やるの?何ができるの?
「…………王様ゲーム。」
井の頭さんがボソッと呟く。
まさか井の頭さんからそんな言葉が出てくるとは思わなかった俺とみーちゃんは彼女に「えっ?」と視線を向ける。
「あー////、忘れて下さい。」
彼女も無意識に出たのか恥ずかしそうに否定する。
ただこのメンバーで王様ゲーム………、逆に面白そう……。
そう思った俺は井の頭さんの意見に賛成の意を示す。
「いいじゃん。なんか大人数でやるイメージだけど逆に3人でやるとなるとどうなるか気になる笑」
彼女達が強く意見を言えないので、結局王様ゲームをすることとなった。
ただ3人だと狙い撃ちできてしまうので、「何番は何番に…」のところは抽選で「1番、2番、王様」からランダムで選ぶことになった。
せっせっと準備をしたのだが、空気は緊張感に包まれており、全然パーティーゲームをやる雰囲気ではなかった。
「王様だーれだ。」
俺の声だけが響く中、割り箸を引く。
「あっ、俺だ。」
俺が王様のようだ………。彼女達はかなり緊張しているな…………。何か緊張を解すお題を出したいが…。
「さっき作ったクッキーをあーんで食べさせる!」
すかさずくじを引く俺。
「2番と王様が!」
「私///」
井の頭さんが控えめに手を挙げる。
井の頭さんは思いの外、勢いよく俺の口元にクッキーを差し出した。
クッキーは美味しかったです。
その後はみーちゃんが3回連続王様になるが、「肩をもむ」「手をつなぐ」「頬をつねる」とそれはそれは平和なお題を出し続ける。
みーちゃんの頬は堪能できたけど…………うーん、なんか盛り上がりにかける…。
ピンポーン
そんなことを考えていた時、チャイムがなる。
「ごめんね〜。急にこれなくなっちゃって!」
櫛田さんが、来てくれた。
場はあっという間に3割増に明るくなる。
櫛田さん………。いや天使クシダエル………、腹黒いから堕天使の方がいいのか…………?
違う違う。この場の空気を一掃してくれそうな起爆剤が来てくれた…。助かった。
櫛田さんがきて、みーちゃんや井の頭さんはキャッキャと話している。
こういうのが見たかった……。
「ところで今は何をしているの?」
「王様ゲームだよ。」
元気よくみーちゃんが答える。
「えぇ!!3人で!?」
まさかの回答に櫛田さんは驚く。そりゃ大人しい女子二人と男の3人体制だ。
「意外性を求めてあえてやってみてます。」
フンスと得意げに答えるみーちゃん。櫛田さんがきて勢いが増したようだ。
「ということで櫛田さんも、何か盛り上がりそうなお題よろしくね。」
俺もみーちゃんにあやかり櫛田さんにお願いする。周りの空気を読むことに長ける櫛田さんは「えぇ、えっちなのはだめだよ〜?」と男の好きなポイントを押さえつつも、場に参加する。
櫛田さんが入った王様ゲームは勢いを吹き替えした。
俺が王様になることはなかったし、お題が過激な訳では無かったが、櫛田さんの力は偉大だ。なんてないお題でも何故か盛り上がる。
そんな中でみーちゃんのお題で「1番が3番の人を耳元で本気で褒める」というお題を出した。
「俺1番。」
「私3番…。褒められるの、なんか恥ずかしいなぁ//」
俺が櫛田さんに言うらしい……。
…………、これはチャンスかもしれない。常に周りを意識する櫛田さんにはただおだてて褒めるのも良いが、本心でちゃんと労ってあげることで、ストレス緩和になるのではないか………。
俺はフル回転で櫛田さんの良いところをピックアップする。
「では、隣失礼して………。」
俺は櫛田さんの横に移動する。
顔を耳元に近づけると、フワッといい匂いが漂ってくる。
「お……お手柔らかに……。」
「櫛田さんは何より周りへの気配りや配慮が段違いだよね。ただ同調するだけじゃなくて、具体的にここがいいよね、とか言ってくれてしっかり聞いてくれてるんだな、ってわかるのもポイント高いところかな。あと何かあった子へのフォローも欠かさない。俺もかなり救われたよ。そういう姿勢は本当に尊敬する。それでもって謙虚なんだよね。しっかり相手をたてる。自分は二の次。だからこそ円滑にことが進むんだろうね。そして櫛田さんは容姿も良い。まさしく天使だね。そして男子女子関わらず櫛田さんの話題って多いんだけどマイナスな話なんてまず出ないね。みんなに愛されてるのがよくわかる。そんな櫛田さんが俺は好きだな。」
そこまで長文で言われるとは思っていなかったのだろう。
「うぅ…////。恥ずかしいよ。」
そして、もう一つ言いたかったことも付け加える。
「………ただ、そんな周りへの配慮が凄い櫛田さんだからこそ心配もあるんだ。やっぱり人間って生理的苦手なこととか負の感情もあって当たり前。そこを全く見せない櫛田さんは溜め込んでしまってないのかな?っていつも心配してるんだ。だから少しでも息抜きのお手伝いできるなら何でも言ってほしい、とも思ってる。」
。」
ほんと、櫛田さんが闇落ちした日には、大変なことになるだろう…。
「九条君。……心配してくれてありがとう。だけど、私はこれがやりたいことだから!むしろもっとみんなと色んな事したいんだ!」
櫛田さんはあくまでも強がる。
………、中々心を開いてはくれないよな…。
「じゃあ、次のお題行こっか?」
笑顔で話す櫛田さん。彼女は今、心から楽しめているのだろうか?
結局、特に何もなく王様ゲームも終え、今は3人は帰り部屋には俺だけがいる。
みーちゃんと井の頭さんが抱き合った百合百合空間になったり、櫛田さんとみーちゃんが頬同士くっつけたり中々目の保養になる場面は見れたので良しとしよう…。
もう少し櫛田さんとも仲良くなりたいが、もう少し時間はかかりそうだ。すぐに暴発しないことを祈っておく………。
【デート? 】
「失礼します。」
日曜日で授業はないのだが、俺は今保健室へ来ている。
「九条君。やっと来たあ〜。」
声の主は星之宮先生である。
先月にその場のノリでデートの約束をしたのだが、プライベートで生徒と教師が出かけるわけにはいかなかった。
あの約束以降、テスト勉強などで忙しく星之宮先生に会う機会が無くなっていた。というより立場的に本気でデートとは考えていなかった俺だが、数週間たったときにたまたま廊下で星之宮先生とすれ違った。
その時に「私ずっと待ってたんだけど?」と言われた。一瞬なんのことか考えてしまったが、すぐに思い出した。が特に何も考えてなかった俺は冷静に教師と生徒がデートなんて出来ないでしょ?と諭した。
「デートしーたーい。」と駄々をこねる先生には少し引いたが、代案として何か学校での手伝いの名目で呼んで下さい。それで二人で会いましょう?と話が決まり、こうして休日に保健室の整理の名目でここへ来ることとなった。
なんだかんだ日程調整が難航して6月も後半になっていた。俺の腕には包帯が巻かれているが、ムシムシしていてかなり暑い。
星之宮先生はよく着ているピンクのシャツではなくカジュアルな白のシャツである。ボタンは胸元まで開いている。
この人、生徒相手に色仕掛けとか…本気か!?まあ、嫌ではないが……。
「じゃあさっさと備品整理やっちゃおう。」
学校の部屋に来ているので最低限やることはやるらしい。
そこから暫く備品の整理や確認をしていた。
ただこの先生が真面目に整理のみをするわけもなく……、
・高いところの物を取る名目で台に乗り俺に台を押さえさせスカートの中を覗かせる。
・正面に座り緩い胸元を強調する
・短いスカートで目の前にしゃがみ込む
・座っている俺の後ろから胸を押し付けてながら覗き込んでくる
挙げるとキリがない。なお1時間くらいでの出来事である。
本人はからかい目的でやっているのだろう……。時折ニヤニヤする顔が見て取れる。
そして、整理が一段落する。
「つかれたーー。」
星之宮先生は机に伏していた。
「結構、本格的に整理しましたもんね…。」
色仕掛けは度々あったが、俺からは特にアプローチしなかったこともあり思ったよりちゃんと仕事となっていた。
「九条君が真面目なのが悪い!」
「他に整理するところは?」
ぶー、と文句をたれる先生だが俺は無視して問いかける。
「あまりにテキパキ作業するからもう終わったわよ!」
もうないらしい…。
「なんかつまんないなー。…………あっ、そうだ。九条君、疲れたからマッサージして?」
イタズラっぽい顔で星之宮先生は俺に言った……。
保健室なのでベッドは完備してある。
星之宮先生はベッドにうつ伏せになり寝っ転がる。
………、仕方がない。デートの埋め合わせだし、満足させてあげよう…。
俺は足から順番にマッサージを始める。
足裏からふくらはぎへそこから太ももへ徐々にマッサージ箇所を移動させていく。
「んぁぁぁ………。気持ちいい……。」
星之宮先生はお気に召したようだ。
ただ、声を漏らすのは仕方ないにしろ、喘ぐのはできるだけやめてほしいと切に思う。
マッサージは太ももからおしりへ移る。
「あぁぁぁ。九条君のえっち。」
「………、臀部のマッサージも結構重要なんですよ?」
先生は相変わらずのようだ。
俺は冷静に言い返す。
「そんなこと言って……、マッサージを口実に触りたかったんじゃない?」
ニヤニヤする先生を俺はスルーする。
ただ言われっぱなしも癪なので背中に薄っすらうつる下着のホックを服越しに外す。
先生も流石に気づいたらしい。
「なっ、九条君!?」
「次の腰や背中をマッサージするのに少し邪魔なので。」
俺はあくまでもマッサージに必要だと説明する。
ただ先生も中々思った反応をしてくれないことが癪に触ったのか大胆な行動に出る。
先生はさっと上半身を起こす。
ホックが外れたことでストンと下着が落ちてくる。
肩紐がないやつだったらしい………。
「九条君のせいで落ちてきちゃった〜。」
わざとらしくそんなことを言い出す星之宮先生。胸あたりにはわかりやすく突起が見える。
更に先生は続ける。
「あとそういえば、さっき部屋の整理してたらこんなのがあったんだけど、これ何かわかる?」
手にはオ○モトと書かれた箱があった。
部屋には二人の男女。
ベッドの上。
乱れる服装。
オ○モト。
…………、ちょっとオイタが過ぎるんじゃないですかね…先生、立場上我慢してましたが、先生は立派な成人で色々と経験しているだろう……。ここまでアピールされては…流石に我慢も限界ですよ。少々本気でいかせてもらっても問題ないですよね?
バサッ
「きゃっ!」
星之宮先生はベッドに押し倒される。
「先生?俺だって一人の男なんです…。先生が悪いんですよ?こんなに誘惑してきて………、ちょっと俺も本気でいかせてもらいますからね?」
「えっ………、あっ…。」
その獰猛な目つきに星之宮先生は何も言えず、ただただ捕食される運命にあるのだった……。
ーーーー星之宮Sideーーーー
彼とは5月にはじめて話をした。入学前から入試の成績であったり、入学間もなく学校のシステムを看破したりと噂が尽きることのない生徒だった。
また運動能力も非常に高く体格もよく社交性もあったり、将来の有望株にも間違いない逸材だった。私も彼にはツバつけときたいな…、と日々思っていた。そんな中で5月はじめに接触することができた。
話してみると想像と違いかなり女慣れしている印象を受けた。
私のボディタッチもサラッと流す。
あろうことか逆に攻めてくる。
私自身、自分のことは美形な方だと思っている。それを生かして昔から多くの男にちょっかいをかけては反応を楽しんでいた。中には女慣れした男もいたけど、結局最後には私の良いように反応してくれる。
彼は私にデートしよう、と誘ってきた。彼は生徒で手を出すわけにはいかないとはわかっていた。
けれど、最近の私は欲求不満気味だった。年齢も重ね、段々と自分に言い寄る男が減ってきており、さらに女慣れしてる同世代の男はもっと若い女の相手をする。必然的に私の相手は同世代の女慣れしていない売れ残りが増え、優良物件はどんどん20歳そこらの女に目を向けていく。
そんな中生徒とはいえ久しぶりの優良物件だった。思わず燃え上がった。
ただその後彼からのアプローチは無く、悶々とした日々を過ごすこととなる。
生徒と教師という立場を思い出して留まっては自分の欲求に従いたい気持ちを抑え込む。ただ彼みたいな子を自分色に染めたい、チヤホヤされたい…、とどんどん欲望が溢れ出る。
そんな中、数週間後に彼とばったり遭遇した。私はどうするべきか迷っていたが、彼には私のことなど眼中にないような表情が見て取れた。
「意識してたのは私だけ……?」
そこから私はほぼ無意識に彼との約束をこぎつけた。
今思えば、いい歳の大人が何やってるんだと思う。
立場上、デートは出来なかったが、学校の備品整理の名目で二人きりで会う。
私は、どうにか彼に意識してもらおうとあの手この手で誘惑した。別にその時は一線をこそうなんて考えは全く無かった。ただ彼に少しでも私を意識してほしかった。それでも彼は赤面一つせずに上手にかわしてくる。
私は意地になってマッサージをお願いした。物理的に距離が近づけるので、何かギャフンと言わしたい………。その思いだった。
ただ私は既に虎の尾を踏んでしまっていたらしい。どんどん過激になる私の誘惑に彼はついにキレた。
というより冷静になると彼もよくここまで手を出さすにいたと思う。後々考えるとかなり紳士的なところもあるらしい。男子高校生なんて頭が性欲に支配される年代だ。
私もちょっと良いなと思った男子生徒に少し胸を強調してみたり、太ももを見せてみたりしたことはある。すぐに前かがみになる反応を見て「可愛い」と笑っていた。
ただ彼にはライン超えの誘惑をいくつもした。結果、私は押し倒された。
彼の目は普段の優しげな目ではなく、捕食前の肉食獣の目をしていた。
もう遅かった。
ただ私を見てくれている事実に少し歓喜している私もいた。
しかし、私は後悔することとなる。
彼に全て負かされ、今までのプライド全てバキバキに砕かれた。
私の経験した男は何だったんだろう……。
15歳の男の子にそれを分からされた。
私はその日は保健室から動けず、一夜を過ごすこととなった。
その後、彼の声を聞くだけで濡れる体質になってしまったらしい………。
もう彼なしじゃ、生きれない………………。
これはアンケートの櫛田とは別になります。夏休みはまた別に執筆中です。もしかしたらアンケート取るかも…。
まだ櫛田ルートは攻略は難しいようです…。まあ難しい方が燃えますよね?
あと三十路間近な人と交流をしたようです…。経験有自信有お姉さんを分からせるってなんか良くないですか?それにここまで受け身気味な主人公も攻めも出来るところを見せたかった…。
なんか性癖全開ですんません…。あと描写もあれなのでR-17.9も追加しておきました。ラインが難しいのですがまあそこそこ描写もあるので一応ね……笑