女たらしが往く実力至上主義の教室   作:俺は社畜

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43話 判決

 

 

翌日、朝一番に9100ポイントが支給されていた。

まずは今月のクラスポイントは確定したらしい。その他、昨日堀北会長が伸べた譲渡ポイントなどはまだ学校側で協議が続いてるのだろう。

 

 

 

教室に入るとそのポイントが支給されていたことや須藤が無罪になった事で話は持ち切りだった。

 

須藤は神のように崇められている。

 

 

ただ、多くの生徒はどういう経緯で無罪になったのかは分かっていないようでとりあえず無罪という事実のみに歓喜してるらしい。

 

 

 

そして、チャイムがなり茶柱先生が教壇に立ち朝礼が始まる。

 

 

 

「早速だが、昨日の審議について報告がある。」

 

 

やはりというか話題は審議についてのようだ。

 

 

 

「まず結論として須藤の無罪、Cクラス生徒による虚偽告訴だと認定した。そこは変わることは無いため、まず滞っていたクラスポイントが配布されることになった。皆、ポイントは振り込まれていたか?」

 

 

「やったぜ。」「入ってたよー。」

「感慨深いぜ……。」

 

各々がポイントの支給について口にする。

 

 

 

「しっかり支給されていたようだな…。それから今回の件は引き続き虚偽の申告をしたCクラス3名には罰則の協議が行われることになっている。早急に結論を出すよう学校側も進めるが、改めてCクラス生徒からの取り調べより現在進行系で行われており、もう少し時間がかかると考えられる。結果が出ればすぐに連絡はする手筈になっているので、もう少し待つように。」

 

 

 

そう話を締めくくった茶柱先生は教室から出ていく。

 

 

 

 

 

「ざまあねぇぜ、Cクラスの奴ら。」

 

 

「アイツらだけまだポイント支給されてないらしいぜ。」

 

 

「犯罪行為だもんな。そりゃそうだろ。」

 

 

「あの3人はやっぱり退学か?」

 

 

 

クラスはCクラスに対する暴言が行き交う。そりゃ前々からバカにしてきたクラスだ。その鬱憤が爆発している。

 

 

 

そんな中、俺は椎名と伊吹のことをふと考える。

心配もあるが、ポイントが無くなる要因は俺達Dクラスなのだ。ただ悪いのはCクラスの生徒ではあるし個人の付き合いは別かもしれないし、複雑な気持ちから連絡を取るのは躊躇っていた。

 

それから、この事件で忘れがちだが期末試験も間近に迫っている。

そちらがまず優先事項だろう。

 

 

 

 

 

 

時間とともに暴力事件についての盛り上がりも落ち着き、クラスは期末試験への対策へ意識が移行していく。

4月からこういうメリハリもつくようになっていて成長を感じる。

 

俺は相変わらず教師役や対策プリントの制作に追われるのだが、この雰囲気ならば問題なく乗り越えることができるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キンコーンカンコーン

 

 

あっという間にテスト期間を終え、最後のテスト科目の終わりを告げるチャイムが鳴る。

 

緊張感こそあったが、この雰囲気なら問題ないだろう…。

 

それよりも俺は堀北会長からこのあと呼び出されており、そちらが気になって仕方ない。

 

『審議結果について話がある。』

 

学校側がどう判断をしたのか。聞きに行くとしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失礼します。」

 

 

 

何度目か分からない生徒会室へ入る。

 

 

 

「わざわざすまないな。」

 

 

 

「いえいえ。」

 

 

 

軽く一言二言話をして、早速本題へ入る。

 

 

 

「……さて、審議の最終判決が学校側より提示された。」

 

 

少し堀北会長の顔が曇る。

 

 

どうしたのだろうか?

 

 

 

「まず、今回の事件だが新たに首謀者、協力者としてCクラス龍園と山田の二人が関与したと判明した。」

 

 

 

取り調べでゲロったらしい。まあ裏がいるのは誰から見ても分かってたし、上手いこと自供するように誘導したのだろう。

 

 

 

「それで、その5人の処遇なのだが………、退学…、停学…、両方しない結論に至った…。」

 

 

…………、流石にその結果に俺は驚く。

犯罪行為に処罰なし?

 

 

 

「経緯を話そう…。」

 

 

俺の思考を察してか堀北会長が話し始める。

 

 

「まず、はじめは5人ともに対する退学案が提示された。その方向で話も進む雰囲気だった。ただそんな中である上層部の一人が発言した。「5人も犯罪行為で退学にしてこの学校の評価はどうなる?そうで無くても刺傷事件があったところで各所への対応を行ったところだ。普段ならまだどうにか収拾に努めるが時期が悪い。1ヶ月で犯罪行為が複数回なんてあったと知れるとこの学校の存続に関わるぞ?」と…。そこからどうにか学校内で治める方針に舵をきった。」

 

 

学校の面子というやつか…。

時期も悪かったらしい。

 

 

 

「そのため次は停学や謹慎について話し合われた。ただうちは寮生活のため、こういう処分の場合だいたい生徒指導室登校などの措置になることがほとんどなんだ。ただ、一気に5人も受け入れる想定は成されたことが無い。そのため協議は難航した。その中で、「執行猶予のような措置を取ればいいのでは?」との意見が出た。つまり学校に通わせて、次何か問題起こしたら分かってるな?と枷をつける。あっという間にこの意見への賛同が増え、結果この結論という訳だ。」

 

 

 

堀北会長も呆れてるのかなんとも言えない表情でそう言う。

 

 

確かに犯罪行為が続いたとは言え、かなり弱腰な結果だな…。

これでいいのか学校側は…。

 

 

俺もその判断にあきれてしまった。

 

 

「この判決だと大勢での犯罪行為することを勢いづかせることになりません?余りに処遇が軽すぎると思うのですが…。」

 

 

流石に会長に聞き返してしまう。

 

 

「それは最もな考えだ。俺もその点は指摘した。しかし結果は変わらず、ポイントなどの他の罰則を厳しくすることで抑止するとのことらしい…。」

 

 

 

そして他の罰則についても伺った。

 

まず、5人に対して執行猶予的なモノがついた。念書なども書かせ、次に犯罪行為やそれに抵触する行為を確認した場合は即退学、及び学園として相応の処置を取るらしい。

 

ほんとに相応の処置とるのか?と今回の対応から疑問が生じるが受け入れるしかない。

 

 

それから部活動への参加は剥奪、3ヶ月の間一日の行動記録の提出、3ヶ月の遊戯施設への入場禁止、プライベートポイント一部没収。その他細かい禁止事項多数…。

 

それから山田を除く4人には別に須藤への10万ポイントの支払いの義務(支払い終えるまで自動的に天引)、

 

一方クラスポイントについては堀北会長の判決に近い判決になっており、100ポイントをCクラスからDクラスへ譲渡。

そして加害者一人あたり100クラスポイントの没収となった。より重い判決にするために特例としてクラスポイントがマイナスとなった。

つまりCクラスは元々492ポイントだったのが譲渡で392ポイント。そこからさらに没収で−108ポイントとなった。

 

これは毎月逆に支払う必要というのは無いのだが、仮にクラスポイントを100稼いだとしても-8となり支給は無い。ここに関してはかなり重い判断だと言えるだろう。

 

 

 

 

「生徒会として、今回の処遇は情けないと言わざるを得ない。申し訳ない。」

 

 

生徒にこれを言わせる学校、本当にどうなんだろうか…。

 

 

 

「…。上が決めたことです。どうしようもありませんよ…。それに被害者は須藤なので。」

 

 

 

 

 

そこからは学校への愚痴や近況を軽く話した。

妹の話になると少し表情が緩むのは、やはり彼はシスコンなのだろう。

ただ少なくともこの人に鈴音との関係を言うのは殺されかねないので黙っておこう…、と誓う。

 

 

 

 

 

 

クラスポイント(7月)

 

Aクラス 1004

 

Bクラス 663

 

Cクラス 0(−108)

 

Dクラス 191

 

 

 




弱腰上層部。スカッとしない判決で申し訳ない。
こんな枷でドラゴン君が引き下がるわけもなく……、夏休み試験はどうなるのやら…。

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