転生したので前世の知識で生徒達と遊ぶことにする 作:popoponpon
ゲーム開発部の部室。そこでモルフォはコトリがプレイしているDSの画面を横から覗き込んでいた。
「これは……随分と重いですね?」
「あ、やっぱりそう思う?」
背中からペガサスのような翼を生やした水色を基調とした水属性のロックマン、スターフォースアイスペガサスの形態となり、リブラ・バランスを撃破した後、無事に育田が生徒達の希望のおかげで学校の教師を継続できるようになり、一安心したところを見てコトリが呟く。
「それにしても、面白いゲームですね!精神を打ちのめされた少年が宇宙人と遭遇、しかもその宇宙人は侵略者FM星人の裏切り者で、そこから侵略者との戦いが始まるんですから……そしてその宇宙人、ウォーロックとスバルの戦う相手は心の隙や不安を突かれた地球人に取り付いたFM星人……見ていてぐっと引き込まれますね!」
コトリがやっているのは流星のロックマンペガサス。以前、マキがやっていたドラゴンとは別のバージョンだ。
「それでいて倒された人達もその人が抱えていた問題が解決していきますし、なんならハープに取り付かれたミソラという子はハープ・ノートとなってこちらの味方となってくれましたし!……まあ名字は一旦置いといて……」
「まあ……たまによくある」
「それよりも気になるのは、何故ウォーロックがスターフォースを受け取れたかですよね……AM星人の三賢人はハープでは波長が合わないといってウォーロックにだけスターフォースを渡していましたが……」
(まあ、そういうことだよね)
ここまでの話を思い返しながら、コトリは気になることを思い浮かべていた。FM星人達は裏切り者のウォーロックが持ち出したというアンドロメダの鍵を取り戻すべく地球に現れており、電波変換体となって襲い掛かる。
スバルの同級生でもある、食べることが好きな少年牛島ゴン太が(ウォーロックのせいではあるが)スバルの拳でダウンしたせいで唯一誇示できる力で負けてしまい、自分の居場所がなくなるという不安に付け込む形でFM星人であるオックスが取り付き電波変換したことで生まれたオックス・ファイア。
かつて、自身の研究を盗まれたことにショックを受け、他人と距離を取るようになった宇田海深佑はふとした擦れ違いから、自分を助手として拾ってくれたスバルの父である星河大吾の後輩である天地守が自分の発明品を天地の成果にされてしまったと誤解したことでまた裏切られたと思い込んだところをキグナスに付け込まれたことで電波変換し生まれたキグナス・ウィング。
母が喜んでくれるからと歌を歌い、ミュージシャンになったがその母が死んだこと、さらにマネージャーが本人の意思を無視して自分の歌を商売に使うために歌うことを強要したところで嫌気が差したところをハープに付け込まれたことでハープ・ノートに変身した響ミソラ。彼女だけはハープがデリートされることはなく、戦闘後はミソラに同調しFM星人を裏切り地球の側についている。
そして親として、一人の教師として子供達のことを大切にしているが、進学校にするために学習電波の使用を強要しようとする校長にクビをちらつかせられ、理想と現実、どちらを選ぶべきか葛藤しているところを付け込まれ、リブラ・バランスとなってしまったスバルの担任である育田道徳。
これまで四体のFM星人と戦いながら、徐々に変化を起こして引き籠りだったスバルも遂に学校に通えるようになり、少しずつではあるが学校にも慣れ始めてくる。そんな中、スバルは育田に呼ばれて放送室に行くと、そこにはアンテナが特徴的な刑事のような男性、五陽田がいた。
「うわー、また彼ですか……」
五陽田ヘイジ。彼はサテラポリスと呼ばれるこの時代の警察組織の人間であり、FM星人に関連する事件を追ってスバル達の暮らすコダマタウンやその周辺に出没していた。特にウォーロックらが発するゼット波が事件に関与していると睨んでおり、スバルを要注意人物としたりとしているところからスバル達も警戒しており、一度は調査記録を抹消したりとあの手この手で五陽田の追跡から逃れているような状態であった。
「……今の所彼が役立ったところないんですけど大丈夫なんですかね?」
「ま、まあ後で何かしら出番は……」
既に予想ではあるものの宇宙人が関与しているというところまで辿り着き始めている五陽田の追及を育田が取りなしてくれたことで事なきを得たスバルだったが、教室に戻ったところで更なる異変が起こる。電磁波人間と呼ばれる敵にスバルとゴン太が最少院キザマロと共に取り巻きをやっている少女、白金ルナの二人は襲われてしまう。
「電磁波人間……なんかまた新しい敵が出てきましたね……」
スバルはルナを隠して電波変換をして今回の事件の黒幕であるジャミンガーを倒そうとするも、二人が離れてしまったことでジャミンガーにルナを人質にされてしまう。その窮地に現れたのがハープ・ノート。彼女の援護でルナが助けられ、ロックマンは無事にジャミンガーを撃破する。その後、ルナを自宅に運び、スバルはミソラと共にヤシブタウンに週末、買い物に行くことになる。
「……これは、デートというやつでは?」
「デートだね……」
初々しい雰囲気をどことなく感じさせる中、場面が切り替わる。そこではルナの両親の話があり、事件が起こるコダマタウンではなく別の、もっと勉強などもできる良い学校に転校して良い将来を手に入れるべきだという話をしている場面があった。
「……やたらスバルを無理矢理登校させようとしたりしている人でしたが……実はかなりお労しい人だったりするんですかね?」
「まあこのゲームのメインキャラ大体そんなもんだからね……というか事件起こり続けてる場所に子供を通わせられるかって事だけなら一応正論だから何とも言えない……」
そして週末、ルナはゴン太とキザマロを呼ぼうとするのだが二人は既に用事が埋まっており、それは叶わない。そのため、どうせスバルは暇だろうと思って家を出るのだが、そこで見たのはスバルがどこかへ出かけるとこを。その後を追いかけたルナは、ヤシブタウンでスバルがミソラと待ち合わせをしているところを目撃してしまう。
「……随分イチャついてますね……」
「そうだね」
「……」
「先進めないの?」
「あ、はい」
二人のデートをストーカーしていたルナだったが、ヤシブタウンにある103デパートの屋上にある、蛇が展示されている亜熱帯ジャングル展に二人が向かったのを見て一瞬躊躇するも慌てて追いかける。ルナが躊躇した理由は、このイベントは彼女の両親が主催しているため、もし見つかったら大変なことになると思っていたからだ。そして案の定、ルナは両親に見つかってしまい、さらにそこをスバル達に見られてしまう。
「うわ、最悪のパターンですね……」
その後、両親からルナは将来の為に転校することを告げられ、自分達の言う通りにすればいいとまで言われてしまう。それに反発するように飛び出すルナの下に、FM星人であるオヒュカスが現れる。ルナはスバルの制止の声も虚しく、両親に自分は操り人形ではない、転校したくないという意思を示すためにオヒュカスを受け入れ、オヒュカス・クイーンへと変貌してしまう。
「蛇塚い座ですか……属性は場所的に木属性っぽいですけど……」
「そうだね。だからモエリングとかそういうのが刺さるかな」
「カウントボムとかも入れて炎属性のカードをフォルダに多めにしておきますか」
オヒュカス・クイーンの手によって展示されていた毒蛇たちが外に出されてしまい、イベント会場は大混乱に陥ってしまう。ミソラも生身の状態で毒蛇に噛まれてしまい動けなくなってしまう中、スバルは会場内の冷房を動かして蛇たちを大人しくさせることでミソラ達の安全を確保し、オヒュカス・クイーンの下へと向かう。彼女がいるアナコンダロボの電脳は毒でやられているデンパくんと呼ばれるエグゼでいうプログラムくんのような立ち位置のキャラ達のために解毒剤を取ってくるものとなっている。
解毒剤を取ってきつつ、道中の木属性ウイルスたちを倒しながら最奥へ向かうと、そこでオヒュカスから取引を持ち掛けられる。
「む……オヒュカスも裏切る気ですか?ただこれは……」
オヒュカスはウォーロックに手を結ぼうと持ち掛ける。ウォーロックが持つアンドロメダの鍵だけではあれは動かせないといい、もし手を組んでくれるならFM王が持つコントロール装置を奪うと。そうすることでFMプラネットが誇る最終兵器、アンドロメダは自分達のものになると。だがウォーロックはそれを拒否し、星の支配なんて興味はないと吐き捨てると交渉は決裂。オヒュカス・クイーンとの戦闘が始まる。
「ここはクサムラステージで草パネルに変えて、そこをモエリングで……いやまぁわかってはいましたけど地味にHP回復していますね……」
「木属性だからね」
オヒュカスとの戦闘では引いてきたクサムラステージを使ってオヒュカスの立つパネルをクサムラパネルに変える。こうすることで木属性のオヒュカスはパネルの上に立っているとHPが自動回復してしまうのだが、これによって炎属性の攻撃を当てることで四倍の威力に跳ね上がる。その結果、蛇を用いた厄介な攻撃を行ってくる部分はあれど四倍による炎の攻撃の火力があまりに高く、最初は1200もあったHPは予想以上の速さで削られていき、オヒュカスは僅か3ターンでデリートされてしまっていた。
「弱点突くと早いですね……」
倒されたオヒュカスはルナを道ずれにしようとするが、そこにジェミニと名乗る新たなFM星人の声が響く。FM星人はオヒュカス・クイーンを始末すると、アンドロメダの鍵を大事に持っておくようにとウォーロックに念押ししていなくなってしまう。
「いくら倒した直後だからってこうもあっさり……いやまってください、攻撃する時ジェミニサンダーって言ってませんでした?」
「言ってたね」
「……ペガサス滅茶苦茶不利じゃないですか!?」
「そうだね」
今の攻撃でジェミニが雷属性だと判明した事で頭を抱えるコトリ。電気属性の相手に水属性のアイスペガサスはどこまで抗えるのか。そんな不安を抱きながらも、今回の事件がきっかけとなって両親と無事に和解し、転校も取り消しになったルナや、ロックマンの正体がばれてしまったことでルナとブラザーバンドを結ぶことになるスバルを見届ける。なお、このせいで裏で蛇に詳しい蛇博士に噛まれていたミソラが解毒剤を打ってもらって事なきを得ていたことなどをすっかり忘れたせいでその補填をすることになるのだった。
「ブラザーバンドは友情や絆の証、ですか……しかし、ミソラの時はファーストバリアとアンダーシャツでかなり有益ですが、フロートは……役に立つ状況あるのでしょうか?」
「1だと毒パネルでHPが減らなくなるぐらいしか恩恵ないんじゃなかったっけな……対戦だと絶縁パネルとかも出てくるんだけどそこら辺気にすることもないし……」
オヒュカスを撃破して数日後の夜。スバルのクラスメートでスバルが復学してから色々優しくしたり声をかけたりしてくれている少年、双葉ツカサとよく似た少年があくどい顔で大人の男性を叩きのめしているシーンが入る。その翌日、スバルの下にスバルがロックマンだと知っていると言ったうえでヤシブタウンで面白いものを見せてやると言われ、スバルはヤシブタウンに向かうことになる。
「こうして戦っていると仕方ないとはいえ、徐々に正体ばれちゃってますね……」
「ある意味宿命みたいなところあるからね」
ヤシブタウンに行くと、謎の電磁波に取り付かれたことで喧嘩をし合う人の姿があった。その原因であるジャミンガーを発見し撃破する。その後、帰宅しようとするスバルはツカサと偶然出会う。
「……本当に偶然ですかね……元々固有グラですしここでフォーカスされるのはほぼ答え合わせのような」
「メタ読みは一旦置いておこう、コトリ!」
ツカサとスバルはカフェでお互いの事を話し合う。スバルは父を失い、ツカサは両親を失ったということを。それによってお互いにシンパシーを感じたからか、二人の話はより深い所に向かっていく。そして悲しみを癒す場所としてスバルはよく行く展望台の事を言うと、ツカサも同じような場所があると言い、スバルをドリームアイランドという埋立地へ案内する。そこにあるドリーム公園とい花畑のある綺麗な場所で話を続ける二人。そして身の上を話し終えたスバルに対し、ツカサは自分の事を話すためスバルを今度はごみ収集所へ連れていく。そこでツカサは、両親から捨てられたこと、ここでごみの分別ロボに発見されたことを明かす。
「……あの。重くありません?」
「重いよ?というかFM星人に取り付かれる人なんて大体そんなもんだし……そういうの全く関係ないの本編と絡まないキャラぐらいだし……」
「だとしてもこれは……」
その後、スバルは再び襲撃を受ける一幕こそあれど、どうにかそれを解決する。しかしそこで、今回の襲撃がジェミニの手引きであることが判明するも、ジェミニは電波変換していない状態では勝てないと判断して撤退してしまう。その後、スバルは帰宅しようとするとそこでツカサと合流。そこでスバルは、ツカサにブラザーバンドを持ちかける。
「おお……スバルが自分からブラザーバンドを!……これで相手がツカサでなければ安心できたんですがね……相棒はヒカルって言ってジェミニは言っていましたが、じゃああの暴力シーンはなんだって話ですし明らかに無関係ではありませんよね……うわやっぱり!」
スバルが寝静まった頃。ツカサは自分のことをボクたちと呼ぶ。そして、ごみ処理場に勝手に入ったツカサを注意しに来た男をツカサの中のもう一つの人格、ヒカルが叩きのめしてしまう。そして、ブラザーを結ぼうとするツカサに絆を憎むヒカルは猛反対。しかし、ヒカルはあることを思い付き、ツカサがブラザーバンドを結ぶことを承諾する。
「一応、二重人格だからツカサ本人は善人なのが救いですかね……?いやもうどうしようもないのは確実ですが……」
翌日。ツカサとブラザーバンドを結ぶため、スバルはヤシブタウンに向かう。スバルの方から積極的にブラザーバンドを結びにいくその光景は、スバルの成長を感じられて凄く微笑ましく見えるはずであった。しかしヒカルのことを思えばとてもそんな気分にはなれない。案の定、スバルの前でヒカルが姿を現すと、それにウォーロックが感づいたことでジェミニも姿を現す。ここでスバルもツカサが二重人格者だと知っただけでなく、ヒカルの目的はアンドロメダの鍵だと教えられる。それを止めようとするツカサにヒカルは叫ぶ。アンドロメダの鍵さえあれば両親に復讐できると、小さい頃から苦痛を味わい、苦しみ続け、人格が分裂した自分達にはそれしかないのだと。それを聞き、ツカサも観念したように受け入れ、ジェミニと電波変換。ブラックとホワイトという二体で一体の電波変換体、ジェミニ・スパークとなる。
「……え、今度の相手二体なんです!?」
「双子座だからね」
「そういえばモルフォも双子座でしたか」
「そうだけど関係なくない?」
ジェミニ・スパークはその場を去り、スバルをゴミ集積所の奥にあるゴミ廃棄物置き場へと誘導する。その奥にあるボロボロのアンテナの中に入り、反発し合い人々を喧嘩させる電波を放つジェミニ・スパークの下に辿り着くため、ゴミに埋まったデンパくんを見つけ出して彼らに障害物を除去してもらうことになる。そのギミックを突破し、フォルダも木属性カードを中心に編成してボス戦に挑む。
「スバルはこんなに説得しようとしているのに……」
「ツカサにも譲れないものがあるんだ……まあだからって受け入れるわけにはいかないわけで」
「ふふ、早速スターフォースですよ!これとバルカンシードで一気に……あ!?」
ジェミニ・スパークはそれぞれ電撃を纏った巨大な腕となっており、それを発射したり相手を切りつけたりして攻撃する。それに合わせ、二人が手を合わせて放つ強力な攻撃、ジェミニサンダーがある。この攻撃はどれも電気属性であり、さらに二体が同時に動くため攻撃を避けにくく、水属性のアイスペガサスは簡単にバリアを剥がされ被弾し、通常のロックマンに戻ってしまう。
「まずいですよ!?」
「インビジブルとかはあるから頑張って持たせよう……落ち着いて攻撃を見極めれば避けられるはずだよ。それにこいつら怯みはするからね」
「は、はい……!」
慌て始めるも、モルフォのアドバイスを聞きながら目の前に現れた黒いジェミニをブレイブソードで切り裂いたり木属性のバルカンシードで大ダメージを与えたりして追い詰めていく。こうするのは、ジェミニ・スパークは黒い方にしかHPが存在せず、こちらを倒さなければ勝利にならないからである。
「あ、危ない危ない……結構削られましたがなんとか勝てました」
ジェミニ・スパークが倒されたことでジェミニが消滅。その場に気絶し倒れ込むツカサを見ながら、スバルはこんなことはしたくなかったと呟く。数十分後、現実世界に戻ってきた二人。ツカサは起き上がると、ヒカルは力を使い切って弱っているといい、もうスバルの前には現れない、一緒に居ると辛いからと言い、去ろうとする。そんなツカサに、スバルは一つ聞かせてと問いかける。
『ボクはキミとしんゆうになれるとほんとうにしんじてた。キミはちがったの?』
『…ボクだって、キミとわかりあえるとおもってた、でも…しょせんこんなモノなのかもしれないよ。人と人とのかんけいなんて…じぶんのタメだったらかんたんにだいじな人をうらぎるコトができる。ボクのように…』
そんなスバルに、そう言ってツカサは去っていく。スバルは、無言のままその場に立ち尽くすのだった。
「……す、救われない……!」
「うん……」
ジェミニを撃破したロックマン。しかし、それを受けFM王は遂に自ら地球を滅ぼすことを決める。そんな中、スバルはツカサとの一件もあって再び引き籠ってしまい、一週間も学校に来ていなかった。そんなスバルを戦いに巻き込まんとするため、ウォーロックが出て行ってしまう。しかし、スバルはそのせいで余計に悲観するようになってしまい、絶望に打ちひしがれるスバルは心配して来てくれたルナやミソラともブラザーを切ってしまう。
「お、おおう……完全に悪循環に陥ってるじゃないですか……いいんですかこれ?」
(マキも同じこと言ってたな……)
その後、スバルは伝えたいことがあると言われ、天地の下に向かう。そこで彼から、宇宙からスバルの父、大吾が乗っていた宇宙ステーションの認識信号を捉えたと告げられる。そしてその信号は地球に近づいているとも。それを聞き、父が帰ってくるのではと期待するスバル。が、そこに待ったをかけたのは五陽田であった。
「まーたこの人ですか……」
五陽田はスバルが父の生存を望む気持ちに理解を示すものの、あのステーションは巨大なゼット波の塊となっており、生存はあまり期待しない方がいいと告げる。直後、新たな音声電波を研究所がキャッチし、スバルがそれは父からのメッセージではないかと期待する中、告げられたのはFM王の地球を滅ぼすという宣言。宣戦布告であった。さらに異変が世界中で起こり、本来肉眼では視認できないはずの電波の通り道、ウェーブロードが視認できるようになってしまう。その状態では体が強制的に電波化してしまうという危機的な状況だったが、なんとか五陽田の活躍で事なきを得る。
「このおっさんやりますね……」
「普通に有能な人ではあるんだよねこの人……有能すぎて厄介だからやめてくれってウォーロックとハープに煙たがられてるタイプの人」
しかし電波化現象は各地で起こっており、スバルは母が向かったはずのヤシブタウンへ急ぐ。しかしウォーロックがいない今、スバルは戦うことができず、そこを三賢者に救われる。三賢者はウォーロックとスバルはお互いに影響を及ぼし合い、ウォーロックはスバルから人を思いやる心を、そしてスバルはウォーロックから勇気を与えられたはずだと告げる。そして地球を頼むと言い、三賢者の一人であるペガサスはギガクラスチップであるペガサスマジックGXをスバルに与えると、スバルはウォーロックのいる廃棄物置場の奥へと向かう。そこには倒されたはずのFM星人が復活しており、ウォーロックとハープ・ノートが倒れている姿があった。ウォーロックはアンドロメダの鍵を奪われてしまったものの、再びスバルと電波変換しロックマンへと変身する。
「遂に復活ですね!ボスは連戦ですが……あれ?」
FM星人たちは襲い掛かろうとするが、FM王に呼ばれ撤退していく。しかし入れ替わりになるようにジャミンガー2Gと戦闘することになる。
「……あっ、今ブラザーがいないからファーストバリアがないじゃないですか!?」
「そうだよ」
すっかりファーストバリアに慣れ切ったせいで一発なら耐えれると思い込んで被弾しつつもジャミンガーを撃破、ミソラとも和解して無事、ファーストバリアを取り戻すとルナとも和解、そしてスバルがロックマンであることを知ったゴン太ともブラザーバンドを結び、スーパーアーマーを手に入れる。
「やっと、元に戻りましたね……後は、アンドロメダですか……」
「次は宇宙ステーションへの行き方を見つけないとね」
地球には宇宙ステーションの一部が過去に落下してきており、それが封印されている。その情報を天地から知ったスバルはお使いイベントをこなしながらその居場所がドリームアイランドの地下にあると知り、そこに向かう。その後を追いかけてきた天地だったが、ここでジェミニが強襲。ジェミニはスバルが電波変換する隙を与えずに仕留めようとするが、そこでツカサがスバルを庇ってジェミニの攻撃を受け止める。
「おお!?ツカサが助けに……!」
「これで電波変換ができるようになるね」
ロックマンになったスバルだったが、ジェミニも電波変換した時の記憶を利用してジェミニ・スパークへと変化して襲い掛かる。しかし、一度倒した相手でステータスも変わっているわけではないため、ある程度被弾しつつも無事に撃破。ジェミニは今度こそ完全に沈黙し、傷ついたツカサは一旦天地の研究所へと連れていかれることになる。そして、スバルから話を聞き、事情を理解した天地は一日かけて宇宙ステーションの一部を使えるようにして宇宙へ向かえるようにしてくれることになる。
「いよいよ最終決戦ですね……!これが……宇宙!!ふふふ……ゲームとはいえテンションあがりますね!」
(状況はかなり切迫してるんだけどね……)
翌日。展望台に足を運び、そしてルナ達に送り出される。地球の守りをミソラに任せ、単身宇宙ステーションに乗り込んだスバルは復活したFM星人との戦いを制し、大吾たちはウォーロックの手によって電波化して宇宙を彷徨ってまだ生きている可能性を聞かされ、遂にFM王との最終決戦が始まろうとする。
「……ウォーロックがAMプラネットの生き残り……ってことは、AMプラネットが滅んだ後、FM星人として偽って生きてきたってことですかね……」
「ハープじゃスターフォースが使えないっていうのがこういう理由なわけだね。スターフォースは元々AM星人の力だから地球に来ている電波体だとウォーロックしか使えないんだ」
FM王の前で自分の出自を明らかにしたウォーロックを前に、FM王はAMプラネットを滅ぼした時のようにアンドロメダを呼び出し、ロックマンを倒してその後に地球を滅ぼそうとする。呼び出されたのは二本の角が特徴的な巨大な顔をした怪物。それを前にスバルとウォーロックは絆の力を見せつけるべく、最後の戦いを始める。
「攻撃は隕石と、ミサイル……そして、エリア全体に噛みつくことで放たれる衝撃波……意外と控え……え?」
HP2500のアンドロメダはこれまでのボスの二倍という巨大な体力を誇っている。しかし、隕石が三回程落ちてミサイルか噛みつき、このローテーションだとわかってしまえば攻略は簡単。そう、最初は思っていた。しかし、残りHPが半分程になったところで変化が起こる。アンドロメダの口が開かれて両手となり、人型の第二形態となる。
「お、おおおおお!?」
「あ、変形のほうに反応しちゃう?」
「当たり前じゃないですか!?……って攻撃入りませんけど!?」
「ガードされてるからね。つまり……」
「ブレイク属性なら入るという事ですね!?モアイフォールです!」
アンドロメダ第二形態の攻撃は最初の隕石は変わらない。その後、手からビームを放ったり、両腕を叩きつけて衝撃波を起こしたり、これまで二列に放たれていたミサイルが三列全部に放たれるようになっているためシールドで受け止めなければならなくなったりなるものの、インビジブルやバリアを駆使しつつ、確実にダメージを入れていく。
「ブレイクサーベルも通用しますね……というかモアイなのに滅茶苦茶強い……」
「ウイルス戦やボス戦だったら普通に強チップだからね……モアイなのに」
早々に弱点を見極め、落ち着いて対応できたことでなんとか初見でアンドロメダを撃破してみせるコトリ。しかし、ロックマンはFM王の強すぎる電磁波を浴びたことで限界を迎えてしまう。アンドロメダも大きなダメージを受け第一形態に戻ってしまうもまだ健在であり、FM王はロックマンにトドメを刺そうとするのだが、ここでアンドロメダが暴走。無差別に吸い込み始め、FM王すら呑み込もうとする。もう駄目かとスバルが諦めかけたその時、ミソラ、ルナ、ゴン太、キザマロ、ツカサ、そして父の言葉が脳裏を過る。絆の力を思い出し、再び立ち上がったスバルは遂にアンドロメダを撃破する。
「アンドロメダが……遂に……」
アンドロメダが倒れ、FM王に成す術はない。しかし、トドメを刺そうとしないことにFM王は疑問を持っていたが、ウォーロックは部下とアンドロメダを失ったFM王にはもう何もできないといい、ここで復讐を止めることにする。FM王はその通りだと同意しつつ、どうやってアンドロメダを倒すほどの力を手に入れたのか問いかける。それに対し、ウォーロックが地球人が大切にしている絆の力だと言うと、FM王は信じられないような反応を見せる。
『たしゃをしんらいするなどよにはできん…よは生まれたときより王のざをねらうものたちからイノチをねらわれておった。きょうだい、しんぞく、そのそっきんたち…よをなきものにしようとさまざまなさくをくわだててきた。じっさいイノチをおとしかけたコトもなんどかあった…ほんらいもっともココロやすくできるはずのみうちのものにイノチをねらわれつづけてきたのだ。みうちもしんようできないのにたにんをしんじることなどできようか?』
「FM王家とんでもないレベルで腐敗してません?」
「とんでもないことやってはいるけど被害者といえば被害者ではある……」
絆を信じられなくなったFM王の背景が明らかになり、思わず引いてしまうコトリ。しかもここで、疑心暗鬼に陥った幼い頃にFM王にジェミニが付け込んだことで友好条約を結ぼうとしたAMプラネットが実は攻撃の準備をしているという嘘を信じてしまい、AMプラネットに戦争を仕掛けて滅ぼさせたという事実まで明らかになる。孤独の中に身を置き、他者を信じないことで自分を守ってきたFM王のその姿は、かつての自分と同じだと気付くスバルにトドメを刺せというFM王。しかしスバルは父はFM星と仲良くなろうとしていたからこそ、ここでトドメを刺せば父を裏切ることになるといい、FM王を許すことにする。
「おお……!」
その代わり、スバルは自分の事を信じてほしいということ、そして友達になってほしいとFM王に言う。今回の戦いを通じて孤独からは何も生まれない、人と人との繋がりがあって初めて何かが生まれるのだと語り、自分がその信じられる最初の友達になると言う。そしてFM王はスバルに自らの名、ケフェウスを名乗ると、罪滅ぼしにAMプラネットの復興を約束する。そしてAMプラネットの三賢者と共に、他の星に逃れたAM星人の生き残りを集め、復興するため宇宙の果てへと消えていく。
「……終わったんですね、戦いが……」
「後は帰るだけだね……」
「……?って、ああ!?帰り道のウェーブホールが!?」
帰るため、電波変換をしようとするスバル。しかし、そのために必要なウェーブホールのある区画が爆発してしまい、帰れなくなってしまう。だが父の声を聴いたような気がしたスバルは脱出用モジュールに移動し、どうにか地球へと帰ろうとする。が、異常が発生して地球への軌道を逸れてしまい、スバルは宇宙を漂流してしまう。
「最後の最後で……!?」
しかし、天地達は諦めてはいなかった。スバルがよく行っていた展望台、そこに集められた五人が天地の指示に従い、それぞれのトランサーを掲げ、強く願う。スバルが地球へ帰れるように。ブラザーの、絆の繋がりを通信に乗せてスバルが帰る道標にするために。そしてそれは、
『こ、この光は…うわっ!!』
スバルのトランサーに繋がっていた。
『そ、それはもしかして…』
『ブラザーバンドだ…みんながボクを見つけてくれたんだ…!!』
『ちきゅうのヤツらもやってくれるじゃねえか』
『(父さん…父さんがあんなに人と人のキズナをだいじにしたのかがよくわかるよ。どんなにとおくはなれていたって、キズナのチカラはけっしてうすれることはないんだ……父さん、ボク、つよく生きていけるとおもう。だって、ボクはもう1人じゃないんだから…だから、どこかで見まもっていて…)さぁ、かえろう、みんなのトコロに…』
スバルのその呟きと共に、皆がくれた道標を追って、スバルとウォーロックを乗せた脱出用モジュールが地球へ向かって向かっていくエンディングが入る。そして、エンディング後、戦いを終え、怪我から回復したスバルが元気に皆と学校に登校しに行く様子が入り、流星のロックマン1の話は終わることになる。
「お、終わりましたね……」
「どうだった?」
「いやもう……話が容赦ないですよこれ。でも……よかったですねスバル……これでやっと平和に……いやでも、これで、続きもまだあるんですよね?まだやばい目に遭うんですかね……」
「2と3もあるからね」
「……い、いえまあそれは後でいいです。そういえば通信対戦もあるんですよね?」
「あるよ。とはいえまだクリア後コンテンツもやってないし……同じ進行度ならマキのドラゴンもだし、マキを呼んでやってみる?」
「はい!」
ロックマンシリーズをやるならばとこの後、マキを呼んで通信対戦をやってみることになるコトリ。マキも初めての通信対戦にワクワクしながらコトリとやっていたが、対戦前にモルフォのレオのデータとブラザーバンドを結んだことである事件が起こる。このゲームにはEX・SPボス相手に1ターンで300以上のダメージをスタンダードカードで与えることでそれをベストコンボとして登録できるシステムがあり、それを登録することで対戦でそのプレイヤーが登録していたベストコンボを使えるようになるのだが、このベストコンボの作り方にはあるやり方がある。
それは、フォルダ内にベストコンボに登録する攻撃用チップ六枚だけで固定することで、カウンターで手に入る六枚もそのチップだけが選出されるというもの。これを利用することでモルフォは12枚のバトルカードを用いた攻撃的なベストコンボを登録していたのだ。しかしこれは本来、クリア後に戦える特殊な条件を戦える強化ラスボスであるアンドロメダ∞をある程度削り、第二形態をすっ飛ばして倒すために用意したものであり、カード一枚で240ダメージが入るモエリング3とベルセルクソード3を六枚ずつ入れた結果、2880ダメージを叩き込むというとんでもないベストコンボが登録されてしまっていた。それ故に―――
「うわああああ!?一瞬で吹き飛んだああああ!?」
「モルフォ!?これはなんですかこれは!?」
「ごめん、ベストコンボ替え忘れてた」
部室からそれを使った方も使われた方も阿鼻叫喚となる光景が広がるのだった。