片田舎の剣聖の一番弟子   作:剣術太郎

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飲み会と案内

 

 

「では、ベリル殿指南役就任を祝って……乾杯!」

 

「「カンパーイ!!」」

 

 

ヘンブリッツの音頭で騎士団お気に入りの飲み屋内に騎士団員達の乾杯の声が響く。

 

テーブルにはビールジョッキや、ベリルがお祭の時にしか見たことない肉・魚料理がたくさん並んでいた。

 

 

「ゴクゴク……ふぅ〜…ゴクゴク……はっ!?す、すいません、はしたなく……」

 

 

女性のアリューシアはビールを一気に飲み干し、次のジョッキに手を伸ばし、また飲み干そうとした時、ベリルからの視線に気付き恥ずかしがる。

 

 

「いや良いよ。大丈夫かい?けっこう早いけど?」

 

「大丈夫ッスよ。団長けっこうお酒に強いんで」

 

「前に荒くれ冒険者との飲み比べでも圧勝してたな……」

 

「アセムくん!その話は先生の前で……!」

 

 

因みにヘンブリッツもそこそこ酒には強い。アセムとクルニはそこまででも無いが、飲めないわけでない。

 

 

「ベリル殿、お注ぎしますよ」

 

「ありがとう、ヘンブリッツくん」

 

「「なっ!?」」

 

 

ヘンブリッツが空になったベリルのジョッキに新しい酒を注ぐ。それを見たアリューシアとアセムはしまったと唖然する。

 

 

「(私も先生にお酌を……)」

 

「(くそ!先を越された……!)」

 

「どうしたんすか、2人とも?」

 

 

うぐぐ…と悔しがる2人はさておき、ヘンブリッツとベリルの会話が続く。

 

 

「不躾に試合を申し込んで申し訳ありませんでした。副団長としてはベリル殿の腕を確かめると言うのは建前で、団長とアセムさんの師匠と是非勝負したいと言う私のワガママがありまして……」

 

「アハハ……君の指摘は当然の事だし、剣士として血が騒ぐのはよく分かるよ。俺もヘンブリッツくんくらいの歳頃もそんな事してたし」

 

「ですがベリル殿の腕は私の想像以上で感服しました!実に見事な腕前です!ところでベリル殿、最後の回転斬りを交わした方法、そろそろ教えてくださいよ!」

 

「あ、それ私も気になってたッス!」

 

 

すると他の席にいた団員達も口々に「俺も!」や「聞きたい!」とベリルの周囲に集まった。

 

 

「だからそんな大した事はしてないさ。ヘンブリッツが回転したと同時に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。あのまま受ければ剣ごと叩き斬られる。よく考えられてるね」

 

 

本当に大した事でないとベリルは言ってるが、皆は全然簡単な事でないと思っていた。あの状況下の中一瞬でその手を思いつき実行する事は至難の事だ。

 

それを真正面から聞いたヘンブリッツも同様だった。

 

 

「これで3人目です……私の回転斬りをしても勝てなかったのは」

 

「あと2人って……」

 

「えぇ。貴方の弟子である騎士団長とアセムさんです。団長の時は木剣しか斬れず本人には躱されました。アセムさんの時は、真っ向から剣を受けられ押し負けました」

 

「へぇ〜、流石だね、2人とも」

 

「え、えぇ……」

 

「でも師匠みたいに躱す事は出来なかったけど。やっぱり師匠はスゴイな」

 

「流石は“片田舎の剣聖”ですね。噂以上です」

 

「ん?剣聖ってどういう――――」

 

「さ!難しい話はもう終わりッス!今日はどんどん飲みましょうー!」

 

「「おぉー!」」

 

「ねぇ、剣聖ってどういう事?ねぇアセム?アリューシアだけが言ってるだけじゃないの!?」

 

「さ!飲みましょう師匠!お注ぎしますよ!」

 

「アセムくんズルいです!次は私がお酌します!」

 

 

それからの飲み会が盛り上がり、皆ベリルとの交流を楽しみ、ベリルも久しぶりに酒が進み盛り上がった。

 

 

「(あ、これ二日酔いがキツイパターンだ……)」

 

 

しかしベリルがそれに気付いたのは、既に空のジョッキが幾つも並んだ後だった。

 

 

 

 

 

飲み会が終わり、団員達は自宅や寮に帰り、ベリルはクルニによって宿まで送られた。

 

アリューシアとアセムはすっかり静まり返った街中のベンチで、風に当てられながら酔い冷ましをしていた。

 

 

「うぅ……先生の前で飲み過ぎてしまいました。はしたない女と思ってないでしょうか?」

 

「そんな事ないだろう。師匠だって、弟子達と酒が飲めて嬉しいさ。にしても、今日は一段と飲んだな?」

 

「先生のお祝いでつい……」

 

 

それから程よい冷たい風で酒で火照った身体が冷めた頃、アリューシアが口を開く。

 

 

「ようやく、ここまで来ました。ようやく先生に相応しい舞台を用意出来ました。計画通りとは言え、まさか道場を出て10年も掛かるなんて」

 

「いやいや、十分早いよ。アリューシアは歴代最年少で騎士団長になったんだろ?」

 

「しかしアセムくんも分かっているでしょう。先生に比べて他の剣士達の実力は――――」

 

「明らかに劣る……そうだな、俺も冒険者として仕事問わず多くの土地を廻り、様々な剣士、槍使いや盾持ち、挙句鎌使いともやり合ったが、まるで相手にならなかった。ま、多少骨のあるヤツはたまにいたけど……」

 

「そんな輩が大きな顔をするなら、先生だってその名を世間に広めるべきです」

 

「師匠のためにここまでする弟子は、世界広しと言えどアリューシアしかいないな」

 

「重たい女と思います?」

 

「今更それ聞く?」

 

「つまり前々から重たい女と思っていたと言う事ですね?」

 

 

失言であった。アリューシアからの冷たい視線を向けられ、どうにか話をそらす。

 

 

「そ、そう言えば師匠のあの回避は凄かったな!咄嗟に思い付いたようは思えない動きだったよな?」

 

「私でさえ剣を斬られたのに、まさかあんな方法でヘンブリッツの技を破るとは流石です」

 

「これで次の訓練日が楽しみだな!」

 

そうぐぐーと身体を伸ばすアセム。

 

その背中を見るアリューシア。先ほどの失言はもう忘れるとして。アリューシアは飲み会でのアセムの発言を思い出していた。

 

 

『師匠みたいに躱す事は出来なかったけど』

 

 

当時の事はアリューシアもその場に居たのでよく覚えてる。あの頃ヘンブリッツが騎士団に入って少しした頃。

 

冒険者なのに騎士団に出入りしているアセムを当初あまりよく思って居なかったヘンブリッツが彼に試合を申し込んだ。アセムも活きの良さに承諾。

 

試合は今日のようにヘンブリッツが果敢に攻め、アセムはそれら全てを受け流すか躱すかして駕いだ。

 

そしてヘンブリッツは、当時まだ未完成だった回転斬りで決めようとしたが、アセムはそれを真正面から迎え撃ち、逆にヘンブリッツを押し倒された。

 

未完成とは言え、ヘンブリッツの剛力な技を真正面から受けて勝つ。そんな真似が出来るのはアセムだけだろう。

 

 

「(先生はこれからきっと時代を築き、近い将来、“片田舎”などでなく、()()()()()と呼ばれる日が来るでしょう。そして、その後を継ぐのは――――)」

 

「あ〜、宿に戻るのはキツいな……アリューシア、今夜泊めてよ」

 

「……えぇ、構いませんよ(アセムくん、貴方でしょうね)」

 

 

 

 

それから日が経ち、ベリルの騎士団への剣術指南が始まった。

 

アセムも冒険者稼業の傍ら、ベリル様子を見に、たまに掛かり稽古をしてもらった。

 

ヘンブリッツとの試合があったおかげで、またベリルの剣の腕の高さ・知識により他の騎士団員のベリルを見る目が変わり、皆真剣に彼の指導を受けた。

 

ただベリルの方はなんてこと無い事を教えているつもりなので

 

 

「――――と言った具合で、間合いの取り方を工夫出来ると思うんだよ」

 

「なるほど!」

 

「ありがとうございます!」

 

「う、うん(そんなお礼を言われる程の事じゃないんだけど……)」

 

 

こんな感じである。

 

そして今日も無事稽古が終わり、休憩時間。

 

 

「師匠、お疲れ様です」

 

「ありがとう、アセム」

 

 

アセムから水を受け取り、ぐいっと一気に飲む。

 

アセムも隣に座り水を飲む。そして懐からギルドに依頼し作って貰った特製塩飴をなめる。

 

ヘンブリッツやクルニも水を飲むついでに塩飴をなめる

 

 

「この塩飴、アセムが考案したんですよ」

 

「飴なのに塩味がして、暑い時に効率よく塩分が取れて、騎士団で重宝されてるんス!」

 

「へぇ〜、そう言えば道場にいた時も、仕切りに塩分を取るようにって、皆に言ってたねアセム」

 

「鍛錬で汗は出るもの。水だけ飲んでもだと出た塩分を補給出来ない。それだと熱中症になるから、ギルドになんとか作れないか相談したら出来たってだけです」

 

 

ホントは前世で仕事の合間によくなめてただけだが。

 

そんな会話をしていたなかでヘンブリッツが

 

 

「そう言えばベリル殿。街には慣れましたか?」

 

「そうだね、ここまでの通勤ルートは覚えたけど、それ以外はまだ全然だね……」

 

「なら私が首都をご案内するッス!先生は今日はもう帰るだけですよね?アセム先輩も今日はお仕事無いんですよね?」

 

「そうだね」

 

「あぁ」

 

「なら3人で一緒に行きましょう!私午後は巡回なんすよ!」

 

「良いな。行きましょうよ師匠。飲み屋だけじゃなくて色んな店があるで、是非見てほしくて!」

 

「そう?ならお言葉に甘えようか」

 

 

それからクルニとアセムに連れられ、ベリルの首都案内が行われた。

 

そしてアリューシアが会議から訓練場に戻った時には、3人は既に出かけた後だった。

 

 

「アセムくん、ズルいです。私だって先生と……」

 

 

 

首都西区(通称・商業区)

 

 

「あれ?何か小言を言われたような……?」

 

「何してるんすか先輩!ほら先生も行きましょう!」

 

「あ、あぁ……」

 

「(唖然)」

 

 

弟子達が街を案内してくれるとして、最初こそ嬉しかったが、徐々に街の広さ・店の多さにおのぼり中年のベリルは圧倒されていた。

 

 

「先生、この服似合ってるスか?」

 

「師匠、この串焼き美味いんですよ!」

 

 

そんな事はつゆ知らず、クルニは服屋でベリルに服を見てもらったり、アセムはオススメの豚肉の串焼きを勧めていた。

 

 

「(店の数が全然違う……鍛冶屋と万屋しかなかったビデン村とはえらい違いだ……)」

 

「やっぱり街歩きするなら西区が一番スね!」

 

「いや〜、いつか師匠と廻りたかった願いが叶って嬉しいな!」

 

 

串焼きを美味しそうに食べるクルニとアセム。

 

 

「観光するなら北区が良いんじゃないかな?王宮とか教会があるし……」

 

「あんな所喜んで見に行くのは、おのぼりさんくらいッス」

 

「そうそう。あ、でも南区辺りは行くなら気を付けてください。あの辺りは治安が悪いんで」

 

「(いや、俺がそのおのぼり中年だし、そんな怖いところ絶対行きたくないし……)」

 

「あ、アセムにベリル先生だ」

 

「……ん?」

 

 

様々な人とすれ違い、時にクルニやアセムの注釈を交えて観光に洒落込んでいた矢先。

 

抑揚のない声が、ふと3人の耳に届いた。

 

立ち止まって声の方向に目を向ければ、そこには西区からの帰りであろうローブ姿の女性。艶のある黒髪を肩口まで切り揃え、胡乱とも言えるぼんやりとした視線でベリルの顔を覗き見ている。

 

 

「やっぱり。久しぶり」

 

「「フィス(ちゃん)!」」

 

 

アセムとクルニからフィスと呼ばれた女性は一見すると特に表情に変化はないように見えるが、少し嬉しそうにベリルは見えた。

 

 

「2人とも、知り合いかい?」

 

 

黒髪の女性はベリルのことを知っている様子だったが、アセムとクルニとも顔見知りであるようだ。

 

しかしベリルに全く心当たりが無いので、ここは2人に説明をお願いしようとするが

 

「え、師匠覚えてない?」

 

「えぇ……」

 

 

クルニから実に珍しく、ベリルを責めるような視線が。

 

 

「ベリル先生酷い。哀しい。しくしく」

 

「そ、そうは言われても……」

 

 

無表情のまま行われる泣き真似に言葉を失う。

 

しかし、本当に心当たりがないのである。2人の様子からすると、ベリルの道場に通った事があるのは確か。

 

そこでアセムが助け舟を出す。

 

 

「仕方ない。フィス、剣を見せてやれ」

 

 

すると女性は腰の剣を見せる。それは間違いなく餞別の剣、つまり道場を卒業した者。そして“フィス”。

 

 

「もしかして()()()()()!?」

 

「正解。でも遅い。私はかなしい」

 

 

この女性はかつてベリルの道場に通い、アセムが指導をしたあの『フィッセル・ハーベラー』である。

 

ベリルの記憶の中にあるフィッセルという女性はどちらかと言えばボーイッシュな感じで、今の様相とは似ても似つかないものだった。

 

ベリルにとっての最後の記憶は餞別の剣を渡した時。珍しく表情を緩ませた後、ふと思い立ったように「次にやることが出来た」とだけ残し道場を後にしたのだ。

 

 

「卒業してから5年経ってる。私も成長した(ドヤッ)」

 

「いや〜アリューシアと言い、クルニと言い、皆見違えるように変わったから驚いたよ!」

 

「師匠、俺は?俺は!?」

 

「アセムも成長したよ。でもちょくちょく村に帰って来てくれたから、あまり変わり映えしてないように見えるから」

 

「うぐっ!」

 

「フィスちゃんは凄いんスよ!今は()()()()()()()()っス!」

 

「魔法師団っ!?(ウチ剣術道場だよね?)」

 

「驚きますよね。俺もフィスを魔法学園で見かけた時は、驚きましたよ」

 

「うん。すごく頑張った」

 

 

ー ー ー ー

 

 

『魔法師団』

 

世界的にも希少な魔術の才能を持つ中でトップクラスの魔術師たちで構成された組織。

 

レベリオ騎士団に並ぶ、この国の主力機関だ。

 

 

ー ー ー ー

 

「買い物か、フィス?」

 

「うん。“魔装具”を見繕いに。」

 

「今先生と一緒に観光中っスけど、フィスちゃんもどうっスか?」

 

「もちろん、一緒に行く」

 

「おい巡回中なの忘れてないか後輩よ」

 

「えっと、まそうぐって?」

 

 

聞き慣れない言葉にベリルの頭に?が浮かぶ。

 

フィッセルに案内され来たのは指輪や首飾り、壺やランプ等が並ぶ店。

 

そこでフィッセルは1つの指輪を手に取る。

 

するとボォッと指輪から炎が出る。

 

 

「『魔装具』は魔法が込められた装飾品」

 

「コレがあると、素人でも魔術が使えるっス!でもメチャクチャ高いっス」

 

「私は無しでも出来る」

 

 

すると彼女の指先から炎がまるで踊るように飛び出る。

 

 

「うわっ!?ほ、ホントに魔術師なんだねフィッセルは……」

 

「すごく頑張った(ドヤッ)」

 

「あぁ、本当にフィスは昔から努力を欠かさないから、スゴイよな。ねぇ師匠?」

 

「そうだね」

 

 

魔術師は希少な職種。言葉以上にフィッセルは努力をし、今では魔法師団のエースまで上り詰めた。

 

 

「(正直剣の道を離れたのは残念だけど、誇らしいな)」

 

 

そこに

 

 

「きゃあぁーー!!誰か〜、ひったくりよー!!」

 

 

女性の悲鳴が聞こえたと思ったら、男2人がバックを持ってこちらに向かって走っていた。そしてその後ろには老婆が地面に倒れていた。

 

どうやらその老婆のバックをひったくり、こちらに逃げてきたのだ。

 

ベリルとアセムが取り押さえようとするが、フィッセルが止める。

 

 

「大丈夫。2人が出るまでもない」

 

 

そう言うとフィッセルは剣を抜くと、刀身に魔力を込めて振るう。

 

すると剣から放たれた斬撃の1つは縄のようになり、男の1人の足を拘束する。

 

 

「あでっ!?」

 

「くそっ、魔術師か!?」

 

 

それによりもう1人の男が路地裏に逃げ込もうとするが、別の魔力の斬撃が電気のように男の頭上に落ち、それにより地面に倒れた。

 

 

「ありがとうフィスちゃん!それじゃああの人達連行してくるっス」

 

 

そう言い男2人を軽々と持ち上げ、騎士団庁舎へと運んでいった。

 

 

「相変わらずの怪力だな、クルニは……それよりも、さっきの魔法は?」

 

 

魔法には詳しくないベリルは、先ほどのフィッセルの放った魔法について聞く。

 

 

「剣魔法。剣に魔法を込めて使う」

 

「フィスはこの魔法が得意でね、たまに俺の相手もしてもらってる」

 

「でも全然勝てない。アセム強すぎ」

 

「(剣術にこんな使い方が……剣の道を離れず、こんな応用を……)ありがとう、フィッセル」

 

「?お礼を言うのはこっち」

 

「いやいや、俺の方だよ。よし!クルニが戻って来たらご飯にしよう。今日は俺が3人に奢るよ」

 

「やった!師匠の奢りだ!フィス、どこ行く?」

 

「なら商業区の端にあるパスタのお店。彼処のトマトソースが絶品」

 

 

その後戻って来たクルニと、アセム、フィッセルと共に、勧められたお店で夕食を取った一行であった。

 





夕食後の帰り道


「ところでなんで私、お礼言われた?」

「嬉しかったんだよ。師匠が教えた剣が、魔術にも応用出来、そしてそれを人の役に立ててるフィッセルの事が」

「うん。ベリル先生やアセムが教えてくれたから、ここまで出来た。やっぱりお礼を言うのは私の方」

「なら今度はフィッセルが師匠の案内してやると良い。きっと喜ぶよ」

「ならアセムも一緒に行こう。アセムに似合う服をこのあいだ見つけた」

「え、この服ダメ?」

「たまには違う服が見たい」

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