超時空ギャラクシー大乱闘怪獣ブラザーズ   作:ゴジロット

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 本編に入る前にお知らせが2つあります。

 先ず1つ目は、前回登場したゴロザウルスの大型個体「ゴロザウルス(S)」の身長は90mと記載しましたが、修正して75mにサイズダウンさせる事にしました。

 本当は別に小さくする必要は無いんですが、流石に少し大きすぎた気がしたのと、もしこの小説が今後も無事に続けられた場合、後にやりたい事があってその為に大きさを修正しました。

 読者の皆様、ご迷惑をお掛けしてすみません。



 そして2つ目は、お気に入り登録者が20人に到達しました。登録してくれた皆様、この作品を読んくれて本当にありがとうございます。

 これからも適度に頑張って投稿してまいりますので、よろしくお願いします。

 感想もお待ちしておりますので、これからも気軽に読んでいって下さい。




 さて今回の話は、原作第2話の前半です。

 タイトルでも分かる通り、今回はあの原始怪鳥と巨大植物の登場ですが、少しオリジナルで変更している部分がございます。




怪獣王 ゴジラ(1995黒Ver.)
守護神獣 モスラ・レオ(グリーンモスラ)
最後の希望 ガメラ(G1)
だだっ子怪獣 ザンドリアス
暴龍 アンギラス(FW)
空の大怪獣 ラドン(FW)
原始怪獣 ゴロザウルス(S)
地底怪獣 バラゴン(GMK)
大怪獣 バラン

原始怪鳥 リトラ(S)
巨大宇宙植物怪獣 マンモスソリチュラ


登場


【第8話】巨大な花の脅威 ペンドラゴン爆発の危機

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」

 

 

 ゴジラ(1995黒Ver.)、モスラ・レオ(グリーンモスラ)、ガメラ(G1)の3体の力を合わせて壮絶な戦いを終え、プラトは息が絶え絶えになってその場に膝をつく。

 目が覚めたばかりで体力が回復し切っていない状態で怪獣バトルを行ったからか、戦闘が終わってしまうとドッと疲れが重くのしかかってくる。

 それでもしっかりと両足に力を入れて立ち、立ち眩みがしながらも意識を保とうとするプラト。

 

 

 

キュアアアァオォンッ!!

 

クキュウオオオォォォグウゥオオオォン!!

 

ガアアアァァァグオオオォォン!!

 

グオォシャアァラララアアアァァ!!

 

ギャアアァウオオオォン!!

 

 

 其処へ、ボロボロになりながらも辛うじて生きていたアンギラス(FW)、ラドン(FW)、ゴロザウルス(S)、バラゴン(GMK)、バランの5体が、ゴジラとモスラ・レオとガメラの方へ近寄って来た。

 

 

ギャアアァングアアァァァウオォン!!

 

クキュウゥオォン!

 

ガアアァァァァァ…!

 

 

 何故だが分からないが、彼等がゴジラと並ぶ光景がかなりしっくりきており、喧嘩もせず話し合うようにお互い鳴き合っている。

 先ほどの大怪獣「希望」との戦いで出会った筈なのに、まるでずっと前から知り合っていたかのような――ゴジラと彼等には不思議と運命的なものを感じていた。

 

 

「……ん?」

 

 

 だからなのか――プラトの持つバトルナイザーが輝き出して光線を放つと、それに当てられたアンギラス達5体の怪獣はデータ化され、バトルナイザーへと回収される。

 これでプラトが所持している怪獣の頭数は、一気に合計16体に増えた。

 

 因みにだが、放射能を帯びたゴジラ達に至近距離まで接近してもプラトは特に悪影響を受けていないのは、彼の持つバトルナイザーのおかげで無害化されいるからである。

 そういった機能があるのかは不明だが、そのおかげでゴジラに直接触れても大丈夫だし、熱線等で撒かれた放射能も、戦闘を終了させてゴジラを回収すると周りの放射線も消えて、使用者や周囲に影響を与えないようにしてくれているのだ。

 故に、アンギラス達に続いてゴジラ、モスラ・レオ、ガメラの3体も回収されると、周りの放射線も同時に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「怪獣が消えた…!?」

 

「クマノ、放射性反応は!?」

 

「こちらも怪獣の消失と共に消えています。ただ周囲に僅かに残存してはいますが、この程度の数値なら人体に影響はありません」

 

「…よし、彼等に接触してみる!」

 

 

 怪獣の姿が消えて、放射性反応もほとんど消失して安全である事が確認された船長のヒュウガは、急いで外に居る2人に接触を試みる。

 

 

「待って下さいボス!危険です!!」

 

 

 副長のハルナが危険だと言って止めようとするが、正体はどうであれ生存者のあの2人は、現時点でこの惑星ボリスで起きた異変を知る唯一の証人でもある為、ヒュウガは彼女の制止を振り切って外に出る。

 また先に出たヒュウガを追って、ハルナ、クマノ、オキの3人も続いてペンドラゴンの外へと出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 怪獣達をバトルナイザーに回収し、色々とこれからどうしようかと迷うプラトの前に、あのゴモラ使いの青年が前に立ち塞がった。

 

 

「…………」

 

「…………」

 

 

 互いに警戒しながらも、何かを話す素振りを見せず沈黙する2人。

 流石に最初に会った時のように、いきなり戦ったりするような事はしないものの、同じ怪獣を操る者として何時でも戦闘出来るよう注意深くお互い相手を見る。

 目と目を合わせて睨み合う状態が続く為、プラトは思い切って口を開こうとしたその時、2人に走って近づいてくる4人の人間。

 

 

「君達――!!」

 

 

 船長のヒュウガが駆け寄ってきたので、プラトとゴモラ使いの青年はヒュウガの方に向く。

 後からハルナ、クマノ、オキの3人も続いてやってきて、ヒュウガの横に並んで2人の青年と対面する。

 

 

「っ!」

 

 

 人間が次々とやってきたのに驚いたのか、思わずプラトはそっちの方に身構える。

 もう1人の青年も、同じく肩で息するほど体力を消耗しているが、ペンドラゴンのクルー達と相見えると警戒心を解かずに身構えた。

 それに関してはクルー達全員も同じで、怪獣を操る事が出来るという事実は彼等2人を警戒するには充分過ぎており、副長のハルナはホルダーからトライガンナーを取り出して、銃口を彼等に向けた。

 

 

「待てハルナ」

 

「ボス、この2人は危険です…!」

 

 

 ヒュウガは降ろすように言うが、ハルナは怪獣を操れるプラト達が危険な存在だと判断して、命令も無くすぐに撃ちはせずとも万が一に備えて銃口を向けたままにする。

 

 

「……!」

 

「っ……」

 

 

 青年とプラトは、ハルナに銃口を向けられた事で、ペンドラゴンのクルー達に一層強く警戒する。

 特にプラトは銃を見た瞬間から事に酷く怯えており(・・・・・・・)、この場から逃れようと無意識に少しずつ後退りしてしまう。

 彼等が明らかに神経を尖らせているのが分かったヒュウガは、このままだと話し合いに持ち込む事もままならなず、再度ハルナに銃を降ろすよう命じる。

 

 

「降ろすんだハルナ。片方は銃を向けられて、明らかに怯えている…。これではまともに話ができん」

 

「……了解」

 

 

 ここでようやくハルナはヒュウガの命令に従い、警戒心はそのままに銃口を降ろす。

 この時、オキも銃を出すかどうか迷っていたが、そこはクマノのが止めて降ろすように促した。

 そしてヒュウガは一歩前に出て、青年とプラトに話しかけてこの星の現状を聞き出してみる。

 

 

「我々はZAPの宇宙船…スペースペンドラゴンの乗員だ。この惑星ボリスで何があった?そして君達は一体何者だ?君達は何故、怪獣を操る事が出来る?」

 

「…………」

 

「ペ、ペンドラゴン……?ZAPって…」

 

 

 ヒュウガの言葉に耳を傾けつつも、青年は変わらず無言でクルー達を睨み、プラトは聞き慣れない単語にやや困惑気味になっている。

 だが、プラトは「ZAP」という言葉には覚えがあり(・・・・・・・・・)、彼等が「ZAP SPACY(ザップスペーシー)」と呼ばれる組織に所属している事を、何故か瞬時に理解していた。

 それは――自身が現在拠点として利用している「海洋調査基地」に、そのような文字を目にしたというのもあるが、実際にはもっと別の事(・・・・・・)でそれを知っていたからである。

 ――で、プラトはヒュウガの問いに答えようかと思ったが、それでも彼等の持つ護身用の銃(トライガンナー)が恐ろしく映り、尻込みしてしまう。

 だからこそ質問に答えるよりも、どうにかしてこの場から逃げ出すチャンスを伺っていると、空に羽ばたく音と大きな鳥の影が映った。

 

 

ピキュウゥゥオオォォン!!!カァアアアオォンッ!!

 

「っ!」

 

 

 プラトや、その他の皆が羽ばたき音と鳴き声を聞いて上空を見上げると、空に巨大な怪鳥が飛来した。

 その姿は全体的に鳥の形をしていて、大きさは他の怪獣に比べて小柄ながらも15mはあり、全身のカラーはグレーで頭部のトサカは赤く、尾羽根が孔雀の羽根に似た優美な怪獣――原始怪鳥「リトラ」の大型個体である「リトラ(S)」だった。

 そのリトラ(S)が降下してスピードを付け、プラトやゴモラ使いの青年、そしてペンドラゴンのクルー達の頭上のすぐ上を、突風を巻き起こしながら飛び過ぎた。

 

 

「うっ…!?」

 

「「「「うわああっ!!!」」」」

 

「――っ!今だ――!!」

 

 

 猛烈な風に煽られて、青年とヒュウガ達は体勢を崩してしまう。

 だがそれで注意がリトラに一時的に向けられた事で逃げるチャンスが生まれ、プラトは背を向けて走り出した。

 

 

「っ!?おい待て!!!」

 

 

 ゴモラ使いの青年もプラトを追って走り出すが、すぐにプラトは走りながら自身の赤いバトルナイザーを掲げて、違う怪獣を召喚した。

 

 

「出てこい!!ザンドリアス!!!」

 

―バトルナイザー、モンスロード!―

 

キャアァオォォォォーン!!!

 

 

 プラトはバトルナイザーから素早くザンドリアスを呼び出し、低空飛行でプラトの近くまで迫ると、プラトはザンドリアスの背中に大ジャンプで飛び乗った。

 ザンドリアスはプラトが飛び乗ったのを確認すると、一気にトップスピードまで加速して上昇し、その場から飛び去って行った。

 

 

「くっ…!!」

 

 

 すぐさま青年は、プラトを追跡するべく彼を乗せたザンドリアスを追って走り出す。

 プラトに続いて、あの青年まで立ち去ろうとするのを見たヒュウガは、彼が向かって行く方向が断崖絶壁である事に気づく。

 

 

「待て!!そっちは崖だ!!!待つんだ!!!!」

 

 

 慌てて声をかけるが青年は気にも留めず、更に走る速さを上げて助走を付けると、青年は両足に力を入れて思いっ切り大ジャンプした。

 人間の限界を遥かに上回る超人的身体能力で、高低差がおよそ60m以上の崖を飛び降りて無事に着地すると、怪我や痛みとかの様子も無くそのままザンドリアスの飛んだ方向へと走って行った。

 ペンドラゴンのクルー達も追いかけるが、普通の人間では崖を飛び越える事なんて出来ない為、崖の一歩手前までで立ち止まってしまう。

 

 

「なんて奴等だ……早く2人を保護をしなければ!」

 

「無理ですよボス!今片方の青年が乗って行ったのはザンドリアスといって、例え子供でも大気圏内の飛行速度はマッハ8です!とてもスピーダーでは追いつけません!」

 

「っ………」

 

 

 追いかけて保護しようにも、ゴモラ使いの青年は断崖絶壁の先に行ってしまったため追跡が出来ず、ザンドリアスに乗ったプラトはその飛行速度故に追いつけない。

 どんどん小さく見えなくなる2人を、ただ見るだけしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ……何だったんだ…あの人達は…」

 

キャアァオォォォォーン!!!

 

 

 ザンドリアスの背に乗って飛行するプラトは、緊張感から解けて再び疲れがのしかかる。

 人間に会ってビックリしたのもあるが、一番は銃口を向けられた事に対して、とてつもなく怖かったのだ。

 プラトはゴジラやモスラ・レオ、そしてガメラといった強力な怪獣を操れるにも関わらず、何故か彼は護身用の銃に対しては怖気づいてしまう。

 

 

「……………」

 

 

 高速で飛行するザンドリアスの背中で、向かい風をもろともせずに、黙って乗っかってるプラトの頭の中に、とある光景が過ぎる。

 

 暗闇を赤く照らす炎、

 

 燃える近未来の建物、

 

 逃げ惑う人々、

 

 それを追いかけて食らう巨大な怪物達――。

 

 

 そして―――、

 

 

 

 

『バケモノ!!!』

 

バンッ!!!!

 

 

 

 

 

 

「……バケモノ………」

 

 

 今でも鮮明に蘇ってくる、あの時の光景と痛みと、浴びせられた言葉。

 決してあの時の事を忘れた訳ではないが、スペースペンドラゴンの乗員と名乗る人間達に出会い、銃を向けられた際にあの出来事が脳裏に浮かんでしまった。

 嫌な事を思い出して、気持ちがどんよりと沈んでいったプラトだが、無理に気持ちを切り替える。

 

 

「……ザンドリアス、あの人間達に会う前に僕が居た基地にまで戻ってくれ…」

 

キャアァオォォォォーン!!!

 

 

 とにかく今は疲れ切った己の身を休めるべく、ザンドリアスにもう一度、第27採掘基地へと向かわせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ボス、私は反対です!あの2人を探そうなんて」

 

「彼等は生存者だ。そして、この星で何が起ったかを知る生き証人でもある」

 

 

 生存者2名の行方を追うべく、クルー達は一旦ペンドラゴンに戻ると、改めて彼等を捜索するためにブリッジで出かける準備をするヒュウガ。

 万が一怪獣に遭遇した事を考えて、怪獣の知識に豊富なオキと一緒にスピーダーで捜索しようと身支度をしていたが、その時ハルナと口論になった。

 

 

「彼等は人間ではありません!2人は少し前まで確実に死にかけていた…絶対に助からないほど衰弱していたんです」

 

「だが治療の際の検査で、彼等が地球人である事は証明されているんだろ?」

 

「確かに検査結果では、2人は地球人だと判明しました!でもあの回復力はあまりに異常です!それと人間離れした身体能力も…」

 

「凄いですよね、ホントに」

 

「…………」

 

「す、すみません…」

 

 

 オキが空気の読まない発言をしたせいでハルナはややキレ気味に睨み、流石に今のはまずかったと即座にオキは謝った。

 そして休む間もなくハルナは話を続けて、今から追おうとしているあの2人の危険性について語る。

 

 

「何よりあの2人は、怪獣を操れるんですよ!?もし彼等のどちらか…或いは両方が、採掘基地を襲った犯人だとしたら――!」

 

「だからそれを確かめる為にも、これからあの2人を探しに行くんだ。クマノ!」

 

「はい!」

 

「引き続き、船の修理を頼む。何かあれば連絡してくれ」

 

「分かりました」

 

「よしオキ、行くぞ!」

 

「は、はい!」

 

「待って下さいボス!!まだ話が……――もうっ!!」

 

 

 船の修理を引き続きクマノに任せて、ヒュウガとオキは装備一式を装着するとハルナの制止を振り切って、ドラゴンスピーダーαへと搭乗。

 言っている事は理解しているとはいえ、全く話を聞かない船長の強引さに苛立ちを隠せず、ハルナはやや強めに机を叩いてしまった。

 発進準備が整ったドラゴンスピーダーαはペンドラゴンから切り離されるとすぐに離陸し、ボリスの空へと飛び立つ。

 

 

 

 

 スピーダーを操縦するヒュウガは生存者2名が行った方角へと飛びながら、レーダーで人間の生命反応を探して彼等の行方を追う。

 すると、自分達が乗るスピーダーに向かって、高速で向かってくる飛行物体をレーダーが複数捕捉した。

 

 

「ん…?複数の飛行物体…?」

 

「ボス!アレを見て下さい!」

 

 

 後ろに座るオキが見るその視線の先には、ついさっき頭上を飛んでいったリトラ(S)と、もう1体の別の派手な体色(総天然色)をしたリトラが飛んでいた。

 

 

ピキュウゥゥオオォォン!!!カァアアアオォンッ!!

 

ガアァッ!!ピキュウゥゥオオォォン!!!

 

 

 そして、スピーダーの存在に気づいた2体のリトラは、一定の距離までスピーダーに近づくと同じ速度で共に飛ぶように並んだ。

 

 

「原始怪鳥のリトラです!ほら、片方はさっき僕達の上を飛んだ怪獣ですよ。まさかそれぞれ体色が違う個体が並んで飛んでるなんて珍しいな〜」

 

「我々の後をついてくるようだが…」

 

「スピーダーを仲間だと勘違いしているのかな?少なくとも過去に人間の手で孵化したリトラは人間に有効的でした」

 

「危険は無いのか?」

 

「体こそ小さいですが、口から『シトロネラアシッド』という強力な酸を吐きます。またそれが…リトラにとって最後の武器でもあります」

 

「最後…?」

 

「はい…リトラはその酸を吐くと、自身の呼吸器系まで溶かしてしまい、やがて息出来なくなって死んでしまうんです」

 

 

 その生態故に、もし戦闘でその武器を使えば己の命すらも失ってしまうリトラ達。

 自分達の目的は怪獣退治ではないので、襲ってこない限りはこちらも手を出さないでおこうと、ヒュウガは少しの間だけリトラ達に並んでスピーダーを飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ……」

 

 

 一方その頃、ザンドリアスに乗って飛び去ったプラトを追って、ゴモラ使いの青年は荒れた大地を走っていた。

 しかし、高い身体能力を持ってしてもザンドリアスの飛行速度には到底追いつけず、途中で野良の怪獣と遭遇して戦闘になった事が原因で方向が分からなくなり、今はただひたすら歩いている。

 息も絶え絶えになって、今にも足が止まりそうになっていると、突然頭痛が走って彼は頭を抱える。

 

 

「うあっ!?ぐっ……!!」

 

 

 激しい痛みによりその場で地に膝を付けると、またあの光景が見えてくる。

 

 崖に貼り付けにされた岩の中の巨人

 

 強い意志を感じさせる亀のような怪獣――ガメラ

 

 神々しい羽をした蛾を思わせる怪獣――モスラ・レオ

 

 凄まじい存在感を放つ背びれを持った怪獣――ゴジラ

 

 そして最後に、赤いバトルナイザーを掲げて3体を従える――1人の青年の存在。

 

 この5つの光景が一気に頭の中に流れ込んでくると、ようやく頭痛は治まって意識が現実へと戻る。

 

 

「…くっそぉ!!!」

 

 

 何度も何度も繰り返すこの現象に、何時も悩まされるゴモラ使いの青年は思わず、イライラにより拳で地面を叩く。

 一体この記憶は何なんだと、ゴモラで怪獣と戦う日々を始めた時からずっと巨人の光景を見続け、更にある時を境に3体の怪獣とあの人間を見るようになった。

 ついさっき、大怪獣の希望と戦うあの青年と怪獣達を目にして、この記憶に関する手掛かりがようやく見つかったと思い、色々と聞き出そうとしたかったのだが、話し損ねてしまった。

 結局この記憶の中の巨人は何を意味するのか、あの青年を探そうにも既に飛び去って何処に行ったか分からない。

 

 すると青年が途方に暮れている所に、何かが飛行する音が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オキ、アレを見てみろ」

 

 

 2体のリトラがスピーダーと並んで飛行していると、操縦しているヒュウガは前方に、既に息絶えている怪獣の死体を発見。

 その姿は、下半身から頭が生えているという奇抜な姿をしていて、手足が確認されるものの全体的にムカデを彷彿とさせる怪獣―――百足怪獣「ムカデンダー」の死体だった。

 また、そのムカデンダーの死体は首がもげており、頭部や切り離された胴体には幾つか爪跡等の戦闘した跡があった。

 

 

「あれは…百足怪獣ムカデンダー!……あれも、彼等のどちらかの仕業でしょうか…」

 

「…着陸して、確認してみよう」

 

 

 ヒュウガの提案により、スピーダーは降下していくと速度を落とし、比較的平らな地点に着陸してスピーダーから降りる。

 2体のリトラも大地に降り立つと、ヒュウガ達やスピーダーに襲う事もせず、ただの好奇心でヒュウガ達を見つめているだけで何もしてこない。

 怪獣の死体まで近づくとヒュウガは辺りを注意し、オキはムカデンダーの死体に出来た爪跡等の戦闘痕を調べる。

 そして、5分も経たずにオキが怪獣の死体を調べ終え、ムカデンダーと戦った者の正体を特定した。

 

 

「ボス、特定できました。あれは間違いなく、ゴモラの爪跡です。痕跡がかなり新しい事を考えて、この近くにゴモラを操っていた青年が居るかもしれません」

 

「よし、ではもう少し探索範囲を広げてみよう」

 

「はい」

 

 

 ゴモラだと特定した事で、ムカデンダーと戦ったであろうゴモラ使いの青年の行方を知るべく、ヒュウガとオキは近辺の捜索を開始。

 辺りは見渡す限り青い空と荒れた大地しか見えないが、その中から少しでも何か発見出来ないか目を凝らしながら歩いていると、突然大地が揺れ出した。

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!

 

 

 第27採掘基地と同じく、何かが地上へと上がってくるような揺れ方をしている事から、ヒュウガとオキは辺りを警戒して身構える。

 そして地面の下から突き破るように出現したのは、怪獣ではなく、巨大な花の蕾と茎をした植物だった。

 

 

「何だあれは!?」

 

「あれは…マンモスフラワーのジュラン!?でもこんなに成長が早いのはおかしいような…」

 

 

 オキの言った通り、現れた巨大な花の蕾と茎は巨大植物「ジュラン」の特徴に酷似しているが、ジュランにしてはあまりにも成長スピードが早すぎていた。

 何故こんなにも急成長しているのか、オキは疑問を浮かべていると、ジュランの周りに樹木の幹のような触手が生え、それが幾つもジュランに絡まって太く更に巨大化していく。

 

 やがて蕾が咲いて、腕のような鞭状の幹が生えた、巨大な樹木に花が開いた植物怪獣へとなった。

 

 

「あれは、ただのジュランじゃない!ジュランを取り込んだ…宇宙植物怪獣ソリチュラが変異したものです!!」

 

 

 その正体は、宇宙起源の植物生命体である宇宙植物怪獣「ソリチュラ」が、巨大植物「ジュラン」を取り込んだ事で突然変異を起こした植物獣。

 身長は約100m以上はあり、200mを超える両腕の鞭の他に無数の蔓を自由生やし、ソリチュラとジュランの両方の特性を兼ね備えた、その名も巨大宇宙植物怪獣「マンモスソリチュラ」だった。

 

 

ギュウゥイィユウゥゥゥシュウゥゥゥゥ……

 

 

 不気味な鳴き声をするマンモスソリチュラは、一番上に咲かせた花から花粉を飛ばし始め、オキはそれがソリチュラの花粉ではなく、ジュランの毒花粉だと気づく。

 

 

「ジュランの毒花粉だ…」

 

「毒…!?」

 

「ジュランの毒花粉ですよ!!ソリチュラなのに、ジュランの毒花粉を使えます!!」

 

「何っ!?逃げるぞ!!!」

 

 

 毒花粉だと聞いて、ヒュウガは真っ先に逃げ出す。

 

 ところが、オキはリサーチシーバーでマンモスソリチュラを撮影するのに夢中になっており、引き返してオキの首根っこを掴む。

 

 

「オキ!!!逃げるんだ!!!」

 

「うわわっ!?」

 

 

 無理矢理にでもオキを掴み、急いで連れて逃げ出すヒュウガの行動は正しかった。

 何故ならマンモスソリチュラは、吸血植物であるジュランと、あらゆる生物と同化するソリチュラの特性をどちらも持っており、ヒュウガ達を明らかに狙って蔓状の触手を伸ばしていたからだ。

 もし捕まってしまえば生き血を吸われる上に、肉体ごと取り込まれて栄養分にされてしまうだろう。

 

 

「もしジュランの特性が生きてるなら、炭酸ガス固定剤で退治出来るかもしれません!」

 

「そんな物は無いし、解説はいいから、とにかく走れ!!」

 

 

 オキの解説を聞き流しつつ、2人はとにかく足を動かして必死に走って逃げる。

 すると上空から、先ほどのリトラ達が飛んできた。

 

 

ピキュウゥゥオオォォン!!!カァアアアオォンッ!!

 

ガアァッ!!ピキュウゥゥオオォォン!!!

 

 

 ヒュウガ達の危機を察知したのか、それとも単に目の前の植物怪獣を敵と認識したのか、2体のリトラは小さい体でマンモスソリチュラへと立ち向かって行った。

 マンモスソリチュラは花粉を撒きながら、標的をリトラ達に変えて迎え撃つ。

 リトラ達は連携しつつ、高速で飛行しながら突撃する「エアリアル・スパイク」で攻撃しマンモスソリチュラは両腕の鞭状の蔓を使って応戦。

 更に地面から無数の棘付きの根っこが飛び出し、手数でリトラ達を圧倒しようとするが、リトラ達は当たる寸前に回避して反撃。

 

 鳥と植物の怪獣の激しい戦いが繰り広げ、戦闘が更に激化していくと、リトラ達の飛行や戦闘時に発生した突風で、飛び散ったマンモスソリチュラの花粉が風に流れる。

 その風に流れた花粉は、不運にもヒュウガとオキの方へと飛んでいき、オキは僅かながら吸い込んでしまった。

 

 

「うっ…ゲボッゲボッ!」

 

「オキ!?大丈夫か!!」

 

 

 倒れて咳込むオキに駆け寄り、体を支えて立ち上がらせるヒュウガ。

 この時、ヒュウガも誤って花粉を少量吸い込んでしまい、呼吸困難となって体も麻痺し出す。

 どうやら神経を麻痺させるソリチュラ花粉の特性も含まれているらしく、ヒュウガとオキは立つこともままならないくらい苦しむ。

 

 その時、戦闘に動きがあった。

 

 

キュウゥアァッ!!?

 

ピキュウゥゥオオォォン!!!

 

 

 1体のカラフルな個体のリトラが、マンモスソリチュラの長い蔓によって捕まり、もう1体のグレーの個体が仲間を助け出そうと必死になっている。

 一度旋回して勢いよく突進攻撃するグレーのリトラだが、流石に体格差があり過ぎてびくともせず、逆にもう片方の鞭や根っこで返り討ちにされてしまう。

 このままでは殺られてしまうと―――捕まったカラフルな色のリトラは己を犠牲に、口から光線状の酸をマンモスソリチュラに向けて吐いた。

 

 それが最後の武器――「シトロネラアシッド」だ。

 

 最後の武器である酸を一番上の花に受けたマンモスソリチュラは怯み、捕まえてたリトラを離してしまう。

 解放されたカラフルな色のリトラは追い撃ちで更に「シトロネラアシッド」を吐き、もう1体のグレー色のリトラも同じく「シトロネラアシッド」を使用。

 カラフルな個体は6発、グレーの個体から4発と、計10発の酸を全身に余す事無く命中し、マンモスソリチュラは黒く変色して枯れていき、そして死に絶えた。

 

 

「はぁ…はぁ……ああ――!!」

 

 

 脅威が消え去り、これで一安心かと思いきやそうでもなく、花粉の影響でオキを背負っていたヒュウガは転倒。

 

 徐々に意識が薄くなっていく感覚にヒュウガは、この場で終わる訳にはいかないと気力を振り絞るが、遂にうつ伏せに倒れてしまう。

 

 

 その時、誰かが近付いてきた。

 

 

 意識が遠退く中ヒュウガは少しだけ頭を上げると、人工太陽の光をバックにあのゴモラ使いの青年が見えたのを最後に、完全に意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「此方ペンドラゴン、応答して下さい………ペンドラゴンよりボス!…………」

 

 

 一方その頃、ペンドラゴンのブリッジ内にて副長のハルナが、スピーダーで外出した船長のヒュウガに定期連絡をしようと通信してみたが、何の応答も無い。

 もしやまた怪獣に襲われたのかと、仮にそうなら出かける時、無理にでも引き止めるべきだったのではと、最悪の事態を考そうになってるとその時、ブリッジに警報アラームが鳴る。

 何事かと思ってその警報の原因をモニターに表示させると、そこにはペンドラゴンの機関部に異常を示していた。

 

 

「えっ、機関部…!?」

 

 

 機関部は今整備士のクマノが修理の為に見ている筈なので、ハルナは急いでブリッジから出て機関部へと向かう。

 そして船の機関部へ入ると、部屋の温度がかなり高くなって非常に暑く、その中でクマノが慌ただしく船の異常を調べていた。

 

 

「クマさん!何かあったの!?」

 

「反応炉の異常で、過熱が止まりません!!」

 

 

 クマノの話によると、この暑さの原因は船の動力源である反応炉の異常な過熱で、普段なら一定の温度に保たれている筈の炉が、尋常なレベルに温度が上昇していた。

 では何故そのような事が起きたのか―――クマノは改めて反応炉の周りをチェックすると、それは冷却装置の故障が原因だった。

 

 

「駄目だ…やっぱり冷却装置の故障です!壊れた冷却コイルをすぐに交換しないと」

 

「船に予備は?」

 

「…不時着の衝撃で、使い物になりません…!」

 

「っ…!」

 

 

 それを聞いてハルナは、申し訳ない表情になる。

 

 制御不能だったとはいえ、あの時もっと丁寧に着陸が出来ていれば、すぐにこの非常事態も対応が出来ていたかもしれないと思っていると、更にクマノは続ける。

 

 

「ですが…」

 

「…?」

 

「ZAP開拓用の基地の動力や一部の作業車には、同じタイプのものが使われてた筈。だから第27採掘基地になら、代用出来る冷却コイルがあるかも!!」

 

「駄目よ!!彼処にはまだ怪獣が居るわ!!」

 

 

 代用品を探す為に、怪獣の出現が確認された第27採掘基地に探しに行こうとクマノが提案するが、ハルナは危険だと却下する。

 ただでさえ本船の武装では太刀打ち出来ないのに、何体も怪獣が出たあの採掘基地にまた行こうなんて、自殺に等しい行為でもあるからだ。

 だが次のクマノの言葉で、そうも言ってられない状況へとなった。

 

 

「ですがこのままじゃ反応炉が溶けて、いずれ船は大爆発してしまいますよ!!!」

 

「な、何ですって……!?」

 

「…タイムリミットは、保ってせいぜい……」

 

「………」

 

「………3時間です…!」

 

「!!!」

 

 

 このまま反応炉が過熱し続けると、所謂「炉心溶融(メルトダウン)」と同じ事が起きて、いずれ炉心が耐えられなくなって水素爆発又は水蒸気爆発する可能性が出る。

 しかもタイムリミットはたったの3時間で、一刻の猶予が無いと理解したハルナは、数秒悩んだ末に結論を出した。

 

 

「…分かったわ。まだ怪獣が居るかもしれないけど、今すぐスピーダーβで第27採掘基地に行きましょう!」

 

「了解!」

 

 

 こうしてハルナ達は、まだ怪獣達が彷徨いているかもしれない第27採掘基地に、再び向かう事にした。

 

 

 

 

 

《TO BE CONTINUED》

 


 

大怪獣バトルファイル

 

 

マンモスソリチュラ

別名:巨大宇宙植物怪獣

身長:120m(花芯から根の中心までの長さ)

蔓の長さ:200m以上

体重:8万3000t

出身地:惑星ボリス

 

 今作のオリジナル怪獣。

 

 宇宙植物怪獣ソリチュラが肉体を形成する際、巨大植物ジュランを取り込んで倍以上に大きくなった、ある意味「合体怪獣」でもある。

 そのためソリチュラとジュランの両方の特性を持ち合わせており、ばら撒いた毒花粉で行動不能になった生物を自由に動く蔓や根っこで捕まえ、生き血を摂取すると同時に自身に同化させる。

 

 その姿はソリチュラをベースに、ジュランのモデルとも言われるアオイ科の「槿(ムクゲ)」に似た花が頭部に咲いているようなデザイン。

 

 

 





●バトルナイザーのおかげで放射線は無害化されている

 ものすっっっっっっごい都合が良いオリジナル設定。

 ただこうでもしないと、ゴジラをはじめとした怪獣達を活躍させる度に大量の放射能を撒き散らす事になるので、使用者を守る機能として解釈してもらえると助かります。

 まあそのせいで、核の申し子たるゴジラの魅力を半分くらい削ぐ愚行なのは否定しませんが……。



●原作との変更点

 ドラマ版ではリトラはグレーの個体だけで、敵側も普通の巨大植物ジュランなのですが、今作では『総天然色ウルトラQ』のカラーリングのリトラを追加し、ジュランはソリチュラと合体させました。

 最初はジュランの代わりに、花獣形態のビオランテを登場させようかと思ったのですが、色々考えてソリチュラに変更し、更にジュランと合わせたソリチュラという形に落ち着きました。



●カウント ザ モンスターズ

 現在のプラトの所持怪獣

1.ゴジラ(1995黒Ver.)
2.モスラ・レオ(グリーンモスラ)
3.ガメラ(G1)
4.ミニラ
5.ザンドリアス
6.ブラックキング
7.サンダーダランビア
8.ウインダム
9.ミクラス
10.アギラ
11.キングパンドン
12.アンギラス(FW)【NEW】
13.ラドン(FW)【NEW】
14.ゴロザウルス(S)【NEW】
15.バラゴン(GMK)【NEW】
16.バラン【NEW】




 しばらくはポケモンZAで頑張ってランク上げて、どうにかゲッコウガのメガストーンを手に入れる為に奮闘したいので、続きの作成は無事にメガストーンゲットした後でやります。

 それとバーニングミレゴジの発表は鳥肌が立ちました……まさか日本未発売のゲーム「ゴジラアンリーシュド」で出てきた形態が、日本で公式発表されるなんて……
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