超時空ギャラクシー大乱闘怪獣ブラザーズ   作:ゴジロット

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 お待たせしました。

 遂にウルトラマンオメガ本編が終わって、恒例のジェネスタが始まりましたが、皆さんはオメガどうでした?
 個人的に前半はなかなか物語が進まなくてやや退屈な印象だったんですが、後半のエルドギメラやゾヴァラスが出てきた時からどんどん面白くなって目が離せなかったし、第17話「風花」はマジでお気に入りの回です。
 キャラに関しても、第1話でコウセイの「ほうっておけないから助ける」が凄く良かったし、ソラトの記憶喪失な所はこの小説に大いに参考になりました。


 ただ1つ気になる事があって………ゾメラお前、あのスピノサウルスに似た怪獣のガイリュウガを何処へやった?


ゾメラ「君のような感の良い作者は嫌いだよ。そんな事よりウマ娘のキセキのキャラスト観ようぜ」

 観るーー!!!


 さて今回の話は原作第3話の後半パート2です。

 今回は「ゴジラVSメガロ」で見られた「熱線の応用技」も披露するんですが、何時までも熱線の応用技と言うのも味気ないので今作独自に技名を付けようと思います。
 とはいっても大層な技名を付けたら名前負けしそうなので、分かりやすく単調な技名にするつもりです。


怪獣王 ゴジラ(1995黒Ver.)
守護神獣 モスラ・レオ(グリーンモスラ)
最後の希望 ガメラ(G1)

古代生物 MUTO(ムートー)(♀)
大蜘蛛怪獣 クモンガ(FW)
ウラン怪獣 ガボラ
火炎骨獣 グルジオボーン

登場


【第13話】迫りくる電磁パルス怪獣 6人目のクルー【NEW】

 

 

「凄い!!凄すぎる!!!怪獣にここまで近付けたどころか、触る事まで出来るなんて…大学の皆に自慢出来ちゃいますよ!!!」

 

 

 ハルナとレイが発電エリア施設に行ってバッテリーを探している一方で、残ったヒュウガ達とプラトは外に出て、ペンドラゴンの破損箇所の修理作業を行っていた。

 クマノがメインに修理作業をして、ヒュウガがそれを補佐している間、オキは爪痕を残した怪獣の特定するべく調べていた。

 その際にオキは、犯人かどうかを確認する口実で「怪獣を見せてほしい」とプラトに頼んで、プラトは自身の赤いバトルナイザーから怪獣を3体ずつ召喚。

 そしてプラトが使役する怪獣を目の前にしたオキは最初こそビビってたものの、襲ってこないと分かったら大はしゃぎで怪獣を観察し始める。

 

 

グルルグワァオオオオォォォウォン…

 

クキュウオンッ

 

グオオオォォォォ

 

 

 怪獣を見て興奮するオキに対して、最後になったゴジラ(1995黒Ver.)、モスラ・レオ(グリーンモスラ)、そしてガメラ(G1)の3体は、どれも「変わった人間」という感情を抱いており、戸惑ったり、興味を持ったりと、別々の反応をしていた。

 怪獣を間近に観察が出来て、怪獣マニアとしてのテンションが最高潮になっていたその時、テキパキと修理作業をしているクマノが呆れながら注意してきた。

 

 

「オキ!怪獣を間近で見れて嬉しいのは良いが、はしゃいでないでちゃんと調べてくれよ?もうこの爪痕部分は塞いでいくからな」

 

「分かってますよクマさん!僕だってただ見てるだけじゃなくてちゃんと調べてますし、既に犯人と思われる怪獣の目星は概ね付いているんですから!」

 

「それなら良いんだが……ところでそんなに接近して大丈夫なのか?特にそのゴジラって怪獣は、強烈な放射能を帯びているんだろ?」

 

「大丈夫です!センサーで確認したところ、触っても全然被曝してません。多分プラトが持っているあのバトルナイザーという機械が、使役する側の人間を守る為の機能として、周りの汚染物質等を浄化・無害化してるんだと思います!」

 

 

 放射能で被曝する心配が無いのを良いことに、怪獣にベタベタなオキ。

 取り敢えず被曝しないと分かっただけでも良しと判断したクマノは、そのまま自分の仕事に戻って破損箇所の修理を続ける。

 彼等が雑談を交わしながらも仕事をしている間、ヒュウガが爪痕部分を塞ぐ為に電動工具を使う準備をしていると、プラトが長いケーブルを持ってきた。

 

 

「…ケーブル、言われた通り繋げてきた」

 

「ご苦労だプラト。ではそのケーブルの端を、そっちのコードに繋げてくれ」

 

 

 ヒュウガに言われてプラトは持ってきたケーブルを、電動工具を使う為のコードと繋げる。

 予備電源のみで首の皮一枚繋がっているペンドラゴンだが、電動工具を使うだけならワット数は高くないので、予備電源にケーブルを繋げて外まで持ってきたのだ。

 プラトがケーブルとコードを繋げて電動工具類が使用可能の状態になると、それを確認したヒュウガは作業中のクマノに伝える。

 

 

「クマノ、こっちは準備完了だ!改めて損傷箇所はどうだ?今日中に直りそうなのか?」

 

「なんとかなりそうです。内側は既に修理完了済みで、後はこの爪痕部分を塞いでいけば大丈夫でしょう」

 

 

 進捗を聞いて、修理の方も大詰めに入るのを知ったヒュウガは一安心する。

 後はこれでハルナ達が無事にバッテリーを持ち帰ってくれば、電力の問題はどうにか解決するだろう。

 

 

「わざわざ悪いな。まだ契約前なのに、修理作業を手伝ってもらって」

 

「…いや、寧ろ僕だけ何もしないっていうのも、悪い気がしたから……」

 

 

 ヒュウガは作業を手伝ってくれたプラトに礼を言うが、プラト本人はあまり浮かばない顔をしながら返事をするのみ。

 彼の言葉からして、決して作業を嫌がってるような様子ではないが、ほぼ無表情から何を考えてるのかヒュウガもよく分からない。

 

 

「ハルナに言われた事を気にしてるのか?もし傷付いてしまったのなら済まない……だが彼女は他人にどう思われようとも、それだけ船の安全とクルーの命を重視しているんだ」

 

 

 とはいえ、今朝ハルナとの出来事を知っていると、概ね予想がつく。

 おそらく彼女に犯人と疑われてやや後ろ向きな気持ちになっていると思ったヒュウガは代わりに謝罪しつつ、ハルナの事をフォローする。

 それをプラトは、黙って聞いた。

 

 

「…ハルナはな、昔は今のような感じじゃなかったらしい。アレでも昔は、普通の女性らしい奴だったんだ」

 

 

 そしてプラトの横でヒュウガは、ペンドラゴンのパイロットとしてスカウトする前に調べ上げたハルナの事を語り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 何でも今から約数年前、当時はまだ新人だった頃のハルナは優秀である事は変わらずとも今ほどキツい性格をしておらず、寧ろ他の新人クルー達と同様に初々しい面も有る等、年相応な女性だったらしいのだ。

 

 

「だが…スギウラ船長(・・・・・・)にスカウトされた事をきっかけに、彼女は変わり始めた」

 

 

 しかし、とある輸送チームに入った時に、彼女の性格が変わる出来事が有った。

 実はその時入った輸送チームの「杉浦(スギウラ)」という船長が名家の生まれで、ZAPの上層部にも顔が利く等の強い権限を持つ者なのだが、一方で野心家な面も有り、トップに立つ為ならば船や乗員の安全よりも利益を優先するといったかなり傲慢且つ横暴な性格をしていた。

 安全基準量を大きく超える貨物の積載なんて日常茶飯事で、更に多くの貨物を運ぶ為に輸送船のバランスを保つ為のバラストを減らして運ばせる等の危険行為が後を絶たず、おまけに普段からまともな指示を出さずにクルーに任せっきりと、問題だらけな人間だった。

 そんな人間が宇宙開拓の組織に入ってるなんておかしい話だが、当時ZAPのトップの中には汚職に手を染めている者も存在し、裏で賄賂の取引も有ったらしく、スギウラ船長の犯罪行為が明るみになる事が無かった。

 そして仮に誰かが告発しようとすれば強い権限を持ってして揉み消し、告発した側を逆に降格処分にさせていたので誰もそのスギウラ船長の支配に逆らえず、当時の新人だったハルナも従うしかなかった。

 

 

「そして……恐れていた事故が起きてしまった」

 

「恐れていた事故…?」

 

 

 思わず聞いたプラトに、更にヒュウガは続けて話す。

 

 とある任務で、予定時刻を大きく過ぎてしまった事で少しでも遅れを取り戻そうとスギウラ船長は、あろう事か近道として危険な隕石群が飛ぶルートを通るように指示してきたのだ。

 ただでさえ基準量をオーバーした貨物の積載に、バラストが減らされた状態の船でそのルートを通るなんて自殺行為に等しく、当然ハルナや当時の他のクルー達も止めようとしたのだか、スギウラ船長は聞く耳を持たず逆にハルナ達を権力で脅した。

 

 

『貴様等の立場なんぞ、私の一声に掛かればどうとでもなるんだぞ!!分かったらさっさと命令通りに働けぇっ!!』

 

 

 その言葉の前に、結局ハルナ達はスギウラ船長の命令に従って、その危険なルートを通るしか選択肢がなかった。

 無論ハルナはそれが間違いである事は重々に承知していたが、当時は上司に反論するほど度胸は無く、命令通り危険ルートを慎重に通った。

 

 

 

 だがその危険なルートを通っている最中、高速で接近してきた小型の隕石が宇宙船と衝突してしまったのだ。

 

 

 

 

『機体の側面に破損!!オメガジェネレータの出力が50%までダウン!!』

 

『電気供給システムに異常を確認!!このままではエンジンが停止してしまいます!!』

 

『くっ…!このままではマズい――!!』

 

『船長!?何処へ行くんですか!!?』

 

『後はお前達に任せる!』

 

『そんな…船長っ!!!!』

 

 

 この時、身の危険を感じたスギウラ船長は、船と他のクルー達を見捨てて、ドラゴンスピーダーで一足先に脱出して逃げてしまったのだ。

 その後、残されたハルナと他のクルー達は協力して辛くも危険なルートを抜け出し、無事に地球へと奇跡的に帰る事が出来たのだが、この出来事が原因でハルナ以外のクルー達は心にトラウマを残してZAPを自主退職。

 事故の後、これをきっかけにようやく今までの犯罪行為が表沙汰になって、事態を重く見た真面目なZAP上層部は即座にスギウラ船長を責任者としての責務を果たさなかった重罪で逮捕して、また彼の汚職を隠蔽してきたZAPのトップもまとめて検挙された。

 これで全体的に職場の風通しが非常に良くなったのだが、ハルナはあの無能な上司に従ったせいとはいえ間違った行動を取ってしまった事や、船の安全とクルーの命を危険に晒した事を今でも強く後悔しており、この出来事がきっかけでハルナは以降、船とクルーの命と安全を守る為ならば自分より能力が劣る上司には逆らうキツイ性格になったのだ。

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 ヒュウガから話を最後まで聞いて、あのハルナという人間の事が少しだけ分かったような気がしたプラト。

 彼女は怪しい存在を誰でも構わず疑う人間ではなく、今の話のような危険な事が万が一にも起きたくない為に、あのような接し方をしていたのだと。

 船の安全とクルーの命を守る強い責任感と、もう二度と間違った判断をしてはならないという意志が、彼女をそうさせているのだ。

 

 

 

 

 

『バケモノ!!』

 

『悪魔め!!』

 

『お前のせいだ!!!』

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 ――だからこそプラトは客観的に自分を見て、己がどんな存在なのかを自覚した後に口を開く。

 

 

「……だったら尚更、僕は此処に居るべきじゃないのかもしれない…。怪獣を操れる僕は、あの人が言うように危険な存在だ……」

 

「そんな事はない!ハルナがお前への疑いが晴れれば、きっと分かり合える筈だ。それに前にも言ったように、今の我々がこの星で行動するには、お前とレイの力が必ず必要になる」

 

「……………」

 

 

 脳裏に過ぎるかの事を含め、自分が危険である事を自覚したプラトはペンドラゴンの仲間に入るべきではないと言うが、ヒュウガはそんな事はないと言い返す。

 本当に自分達に危害を与えるなら機会を伺わずにとっくに実行に移してるだろうし、例え危険を承知でも現時点ではレイとプラトの存在が必要である事に変わりない。

 その為に、今はペンドラゴンを襲った犯人の特定して、ハルナの2人に対する疑惑を解く必要が有るがその時、怪獣を間近で観察出来てウッキウキの表情をしたオキがプラトの方へと駆け寄ってきた。

 

 

「ねぇねぇプラト!また次の怪獣を見せてくれる?」

 

 

 どうやらゴジラ、モスラ・レオ、ガメラの3体の観察をし終えてきたようで、また次の怪獣を出してもらおうと頼みにきたらしい。

 その言葉にプラトはバトルナイザーを取り出して、中のデータとして画面上に映されている怪獣達を確認するが、もうゴジラ達以外の他の怪獣達は既に見せ終わっているので、そこにはまだ出してない怪獣は居なかった。

 

 

「今居るゴジラ達で最後だ。後はもういない」

 

「本当?じゃあやっぱりプラトは犯人じゃないようだね」

 

 

 プラトの言葉を聞いたオキは何処か納得したような表情になり、もっと怪獣を見たかったという感情は有りつつも、プラトは犯人ではないと決めつけた。

 彼の言葉から察するに、どうやら船を襲った真犯人が分かったと思われたので、ヒュウガはそれを聞いてみる。

 

 

「どうしたオキ。もしかしてペンドラゴンを襲った犯人が分かったのか?」

 

「そうなんです!プラトの怪獣達と、ペンドラゴンに残された爪痕を照合した結果、プラトもレイも犯人ではありません。そして爪痕の位置から割り出された大きさや電力の消失、監視モニターに映らなかったという事実から推測して、船を襲撃したのは…透明怪獣ネロンガだと判明しました!」

 

 

 ヒュウガの質問にオキは自身の知識を活かして爪痕を調べ上げ、船を襲った真犯人が透明怪獣「ネロンガ」だと断定してそれを教える。

 そして怪獣使いのプラトが、自身の赤いバトルナイザーで使役している怪獣達の中にはネロンガは存在せず、彼の無実が証明された(ただその中でバラゴンがかなり似ていたが)。

 今この場に居ないレイに関しても、もし他に怪獣を所持しているならば第27採掘基地で大量の怪獣達に囲まれた際に既に出しているだろうが、そうしなかったという事は彼はゴモラとリトラ(S)の2体のみなのだろう。

 

 

「そうか…!これで2人の無実が証明されたな。オキ、ハルナ達が帰ってきたら早速教えてやれ」

 

「了解!」

 

 

 とにかくこれでレイとプラトが事件とは無関係だと分かり、それを聞いて安心したヒュウガ。

 

 

「プラト。これで無実だと分かった訳だが、前に話した契約についてお前の答えを………どうした?」

 

 

 無実が判明したヒュウガは思い出したように契約の事を改めて聞こうとしたが、少し目を離すとプラトは地平線の彼方へと視線を向けて真っ直ぐ見ていた。

 ヒュウガの目には何も映らないので、その目に何が見えているのか直接本人に聞く。

 

 

「…怪獣の気配だ。数はおよそ3体……いや4体か…?」

 

「何っ!?それは本当か!?」

 

「…こっちに向かって来ている」

 

 

 怪獣の気配が約数体、それがペンドラゴンに向かって近付いて来ている。

 普通の人間からだと一見何も居ないように見えるが、プラトは怪獣に対する鋭い第六感が、敵意の有る怪獣の気配を察知していた。

 それを知ったヒュウガは彼の言っている事を信じ、素早く行動に移して部下達に指示する。

 

 

「クマノ、一旦作業は中断だ!!此方に怪獣が接近してきているそうだ!!すぐに降りてこい!!」

 

「了解!」

 

 

 ヒュウガの命令ですぐに作業を止めたクマノは、素早く工具等を閉まって降りて皆と合流すると、オキも含めて3人は警戒体勢に入る。

 ペンドラゴンのクルー達が辺りを注意深く見張る中、プラトは今のうちにゴジラ、モスラ・レオ、ガメラの3体を戻さずそのまま出して、何時でも戦闘に入れるように準備させる。

 

 

 

 

 

 そこから約5分足らずの時間が過ぎ、全員がいずれ来る脅威に身構えていたその時、彼等の足下の地面が轟音と共に揺れ出す。

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!

 

 

 今までテレスドンやマンモスソリチュラでも地面が揺れたので、ペンドラゴンのクルー達はこれが怪獣が出現する前兆である事がすぐに分かった。

 それを証明するかのように、巨大なタケノコ状の物体が地面を突き破るように飛び出してきた。

 

 

「何だアレは!!」

 

「デカいタケノコ…!?」

 

「違います!!アレは頭部を守るヒレ状の外甲が閉じたもので、あの怪獣は――!!」

 

 

 怪獣マニアのオキが出てきたものを解説する中、巨大なタケノコは回転しながら激しく動いて、更に本体となる部分が地面から這い出て全体が姿を現す。

 大きさは約50m前後で、今は閉じているが首周りに回転する6枚のヒレ状の襟巻きで頭部を覆い、バラゴンにも似た胴体をした怪獣――ウラン怪獣「ガボラ」だった。

 

 

ギャアゥアアアァァァヴォオオォォン!!!ギャアオオォォアァン!!!!

 

 

「やっぱりウラン怪獣のガボラだ!!まさか……放射能を帯びているゴジラを、天然ウランと勘違いして来たのかも!!」

 

「ボス!あの怪獣からも、ゴジラに匹敵する強烈な放射性反応が確認されます!これ以上あの怪獣が近付かれたら我々も危険です!!」

 

 

ドスン…ドスン…ドスン…ドスン…!!

 

 

「っ!また怪獣が来たぞ!!」

 

 

 またしても放射性物質を放つ怪獣に警戒していると、ヒュウガの言葉通りまた違う方向から地響きが轟いてきた。

 

 そちらの方向へと、更に他の3体の怪獣が現れる。

 

 

グオオオォォォォ……グァロロロロロロッ!!!!

 

 

 大きな足音と共にやってきたのは、体高約90mの黒く大きな体表に細長い目が赤く輝く三角形の頭部、2対の鍵爪型の長い腕と小さい1対の腕に長い足を持った、昆虫のような怪獣――古代生物「MUTO(ムートー)(♀)」

 

 

キュキュゥッ!!!

 

 

 更に次に現れたのは、焦げ茶と黄色の縞模様の体色をした節足動物型の怪獣で青い8つの目をしており、足の関節部に毛が生えている巨大な蜘蛛のような姿をした怪獣――大蜘蛛怪獣「クモンガ(FW)」

 

 

ガアオオォォォキャウゥゥアァン!!!

 

 

 そして最後に現れたのは、身長60mの典型的なゴジラ型の体形に禍々しい赤い外骨格を覆ったような見た目で、背骨に大きめの背びれを持ち、赤く恐ろしい顔つきをした怪獣――火炎骨獣「グルジオボーン」

 

 ガボラを皮切りに、プラトの言う通り4体の怪獣達がペンドラゴンを取り囲むように一斉に現れ、雄叫びを上げてくる。

 その上、現れた怪獣の中にはこの場で最も最悪に部類する奴まで居る事を、プラトは口を開く。

 

 

「マズイな…!クモンガとグルジオボーンはともかく、MUTO(ムートー)は…電磁パルスを放つ怪獣だ」

 

「何っ!?電磁パルスだと!!?」

 

「そんなものを使われたら、今のペンドラゴンは一発で全システムを破壊されてしまいますよ!!!」

 

 

 「電磁パルス」――それは人体に直接的な影響は少ないものの、電子機器に過大な電流を誘導して機能障害や破壊を引き起こす為、社会インフラ全体に壊滅的な被害を与えかねない危険なもの。

 普段のペンドラゴンなら多少なりとも電磁パルス対策が出来るのだが、ネロンガが電力を吸収した事で予備電源しか使えないこの状況でそれは不可能で、一度でも放たれたらその時点でペンドラゴンは使い物にならなくなる。

 

 そうなってくるとこの中でMUTO(ムートー)(♀)の対処が最優先となり、ペンドラゴンの護衛を任されているプラトの行動は早かった。

 

 

「モスラ・レオとガメラは2体がかりでMUTO(ムートー)を抑え込め!ゴジラは残りの3体を倒すんだ!!」

 

キュイィッ!!クキュウゥウオォンッ!!!!

 

クルルゥオオオオオォォォクエエエェェェェンッ!!!!

 

グギャアアアアァァァァグオオオォォォォォンッ!!!!

 

 

 プラトの指示を聞いて、モスラ・レオとガメラは2体がかりでMUTO(ムートー)(♀)へと向かい、ゴジラは残りの3体の怪獣達と戦いを始める。

 

 高濃度の放射能を帯びるゴジラやガボラを狙って突撃してくるMUTO(ムートー)(♀)を、ガメラが正面から受け止めて進行を妨げ、其処へモスラ・レオが「クロスヒート・レーザー」でMUTO(ムートー)(♀)を攻撃する。

 

 

グオオオォォォォ!!!グァロロロロロロッ!!!!

 

クエエエェェェェンッ!!!!

 

クキュウゥウオォンッ!!!!

 

 

 ガメラに進行を邪魔された上に、モスラ・レオから攻撃を受けた事で怒りだすMUTO(ムートー)(♀)。

 おそらく卵を産む際の体力を得る為に、何としてでもゴジラやガボラといった巨大な核の源を手に入れたいのだろうが、それを許せば大量のMUTO(ムートー)の幼体が孵化してしまう為、そんな事をさせる訳にはいかない。

 MUTO(ムートー)(♀)がその巨大な腕を振るって反撃を開始するも、ガメラとモスラ・レオは電磁パルスを発生させないように抑えつけつつ、攻撃の手を緩めず攻め立てる。

 

 

ギャアゥアアアァァァヴォオオォォン!!!

 

キュキュゥッ!!!

 

ガアオオォォォキャウゥゥアァン!!!

 

ギャアァングアァァオオオォォォォォウォンッ!!!!

 

 

 ガメラとモスラ・レオがMUTO(ムートー)(♀)を食い止めている間、ゴジラは他の怪獣――ガボラ、クモンガ、そしてグルジオボーンの3体をまとめて相手にして戦っていた。

 体格差では圧倒的に身長100mのゴジラが有利ではあるが、グルジオボーンは元よりポテンシャルが高い怪獣で、クモンガとガボラに関しても能力をフルに活かせば格上相手でも通用する怪獣な為、何も大きさ勝負で簡単に決着が付くような相手ではない。

 

 ペンドラゴンに近付いてくる3体の怪獣をゴジラが「放射熱線」で薙ぎ払って牽制するが、ガボラはその頑丈な皮膚によって耐え切り、クモンガは8本の足でジャンプして躱し、グルジオボーンは高速移動能力で熱線から逃れる。

 熱線を耐えたガボラはお返しに頭を覆うヒレ状の外甲を開いて頭部を露わにすると、ヒレを回転させながら口から放射能熱線「リュームレーザー」を吐いてゴジラを撃つ。

 

 

ゴゥルルグワァオオオオォォォウォン…!

 

 

 ガボラが吐く熱線が直撃したゴジラはその勢いにたじろきながらも、その身1つで受け止めてつつエネルギーを吸収していく。

 ウラン怪獣の異名通りガボラの熱線にはウランの成分が含まれるが、ゴジラもまた核をエネルギー源とする水爆大怪獣なので、ダメージを受けながらも熱線のパワーを逆に己のエネルギーに変換して無力化していった。

 

 それを見てガボラは無意味だと知って熱線を吐くのを止め、エネルギーをフル充填したゴジラが反撃に移ろうかとしたその時、突如としてゴジラの頭上から蜘蛛の巣の形をしたネバネバのネットが覆い被さった。

 

 

ギャアァングアァァオオオォォォォォ!!!?

 

キュキュゥッ!!!キュロロロロ…!!

 

 

 その黄色いネットの正体は、クモンガが口から吐いた糸を空中でネット状に展開して相手に覆い被せる「強縛デスクロス・ネット」で、それを使いゴジラを拘束させたのだ。

 ゴジラはその糸のネットを取ろうと藻掻くが、クモンガの糸は強靭な上にかなり粘着質でなかなか取れず、寧ろ藻掻くほど体に絡まって動きが鈍くなっていく。

 

 

ガアオオォォォキャウゥゥアァン!!!

 

 

 クモンガが放ったネットの糸にゴジラが悪戦苦闘する中、その隙を突いてグルジオボーンが口から100万度の高熱火炎「ボーンブレスター」を吐いてゴジラを焼き尽くそうと攻撃。

 ゴジラの皮膚はマグマにも耐えるほど頑丈なのだが、普段己が撃つ熱線の2倍も高い超高熱を受けてかなり苦しそうにしている。

 

 しかし、このまま撃ち続けて仕留めようとしたグルジオボーンだったが、その高熱火炎のせいでせっかくクモンガが放った糸が瞬く間に焼き切れしまい、ゴジラの拘束が解けて身動きが取れるようになってしまった。

 

 

「ゴジラ!!体内放射!!!」

 

グギャアアァァグアァオオオォォォンッ!!!!

 

 

 素早くプラトは指示を出し、それを聞いたゴジラは背びれを青白く光らせてエネルギーを溜めると、全身からエネルギー衝撃波を放射する「体内放射」で3体の怪獣を吹き飛ばす。

 この一撃を皮切りに戦局は変わってゴジラの快進撃が始まり、ゴジラは先ず閉じたヒレをドリル回転してくるガボラに対して巨大な尻尾を振るい、その強烈な破壊でガボラを更に吹き飛ばした。

 

 

ガアオオォォォキャウゥゥアァン!!!

 

 

 その勢いのままグルジオボーンにも尻尾を叩き付けようとしたが、グルジオボーンは逆にゴジラの尻尾を掴んで踏ん張る。

 とある光の巨人の兄弟にも引けを取らない怪力で尻尾を引っ張り投げ飛ばそうとするが、今度はゴジラが尻尾に力を入れ、グルジオボーンを引き付ける。

 グルジオボーンが姿勢を崩したその隙を突いて、ゴジラは熱線エネルギーを腕に集中し、それで相手を攻撃する熱線の応用技「放射クロー」でグルジオボーンを殴る。

 

 通常の打撃に熱線のパワーが加わったその一撃は強烈で、大きくのけ反りながら後退したグルジオボーンだが、負けじとふらつきながら口から「ボーンブレスター」を発射。

 対抗してゴジラもほぼ同時に「放射熱線」を撃ち出し、赤い高熱火炎と青白い熱線がぶつかってせめぎ合いが繰り広げられるが、途中まで拮抗していたもののゴジラの熱線が押し勝ち、撃ち返されたグルジオボーンは女性の悲鳴のような声を上げて倒れた。

 

 

キュキュゥッ!!!

 

グギャアアアアァァァァグオオオォォォォォンッ!!!!

 

 

 次はクモンガとなり、再びゴジラと相対したクモンガはもう一度口から黄色い糸を発射。

 今度は直線状のものを放って直接ゴジラを絡め取ろうと作戦を変えてくるが、ゴジラはその糸を掴んで、綱のように引っ張ると持ち上げ、そのまま地面に叩き付ける。

 

 ゴジラが3体の怪獣を蹴散らし、戦いを優勢に持っていっていたその時、怪獣達の戦いを見ていたオキが叫んだ。

 

 

「プラト!!MUTO(ムートー)の腕にエネルギーが!!!」

 

「っ!!!」

 

 

グァロロロロロロッ!!!!

 

クルルゥオオオオオォォォンッ!!!!

 

クキュウゥウオォンッ!!!!

 

 

 ゴジラの戦いに注意を向き過ぎてしまい、オキの声でMUTO(ムートー)(♀)と戦っているガメラとモスラ・レオ達の方に視線を向ける。

 そこには、ガメラとモスラ・レオによって確実にダメージが蓄積されているものの、追い詰められたMUTO(ムートー)(♀)が両腕にエネルギーを溜め、今にも「EMP攻撃(電磁パルス)」を放とうとする直前だった。

 最後の力を振り絞りガメラとモスラ・レオを振り払って、後は赤いラインに光が走る両腕を振り降ろそうとしていたので、それを阻止すべくプラトは素早く指示を出した。

 

 

「クモンガをそのままMUTO(ムートー)に向かって投げろ!!!」

 

グオオオォォォォォンッ!!!!

 

キュイィッ!!!?

 

 

 咄嗟の指示を受けたゴジラは糸を掴んでいる腕に力を入れてフルスイングをおみまいして、繋がっているクモンガをMUTO(ムートー)(♀)に向かって投げ飛ばした。

 体重3万tも有る巨体がハンマー投げの如く空中を舞い、その絶妙なコントロールでクモンガは叩き付けられるようにMUTO(ムートー)(♀)と衝突した。

 

 

グオオオォォォォ……!!

 

キュキュ……!!

 

 

 2体はぶつかった影響で両者グロッキー状態になり、まともに動けなくなるほど弱ってしまう。

 敵怪獣2体に大きな隙が出来たのでフィニッシュを決めるとし、プラトはガメラに指示した。

 

 

「ガメラ、ハイ・プラズマ!!!」

 

クルルゥオオオオオォォォクエエエェェェェンッ!!!!

 

 

 既に指示する前からエネルギーを溜めていたガメラは即座に強力な火球「ハイ・プラズマ」を撃ち出す。

 火球は真っ直ぐ飛んでMUTO(ムートー)(♀)に着弾すると瞬く間に大爆発を起こして爆散させ、ついでにクモンガも爆発に巻き込まれて大ダメージを受け動かなくなった。

 

 

ギャアゥアアアァァァヴォオオォォン……!!!

 

 

 気がつけば残すはガボラだけとなり、分が悪く感じたガボラは起き上がると首周りのヒレをめいいっぱい広げてプロペラ回転させると、なんと飛んだ(・・・)

 体の大きさと比例して割と小さめなヒレで何で飛べるのか謎だが、そこは怪獣だからこそ出来る能力なのだろう。

 

 このまま上空へと飛んでこの場から退散しようとするガボラだが、寧ろ此処に居る怪獣からしたらただの的に等しく、エイム力がずば抜けているゴジラが地上から「放射熱線」で狙い撃ちしてきた。

 

 

グギャアァァ……!!?

 

 

 飛ぶ為にヒレを展開しているせいで弱点の頭部が無防備で、放たれたゴジラの熱線により頭を撃ち抜かれたガボラは爆発炎上。

 浮力を失い、燃え上がったガボラの体は重力に従って落ちていく所にゴジラは再び「放射熱線」を発射して、また撃ち抜かれたガボラの肉体は跡形も無く爆散。

 

 こうしてペンドラゴンに迫る怪獣達の脅威から、ゴジラ達と共に見事に守り抜いたプラトだった。

 

 

「やったああああぁぁぁぁーーーー!!!!」

 

 

 プラトの怪獣達が勝利し、脅威となる怪獣が倒された事でオキは歓喜を上げる。

 

 

「クマノ、放射性反応は大丈夫そうか?」

 

「ええ。先ほどまで基準値を大きく超える危険なレベルでしたが、あのゴジラという怪獣が周囲の放射能を吸収しているようで、今はもう人体に影響が無い数値になってます」

 

 

 目下の問題である電磁パルスの心配が無くなり、続けて放射能問題を心配するヒュウガだったが、クマノの様子からしてどうやらその心配も無さそうだった。

 背びれを光らせるゴジラが周囲に散ったガボラの放射能を、己のエネルギーとして取り込んでいるらしく、この場に居る4人に被曝の心配は無い。

 

 

キュキュ……

 

ガアオオォォォ……

 

「………」

 

 

 その後プラトは、辛うじて生きているクモンガとグルジオボーンの前に立つと、自身のバトルナイザーが反応したのでそれを掲げる。

 すると、虫の息だった2体の怪獣は光の粒子となって吸収されるようにバトルナイザーの中に入ると、クモンガとグルジオボーンが新たに使役出来る怪獣として登録された。

 

 

「これで17体目と18体目……」

 

「へぇ~、そうやって戦う仲間を増やしていくんだ!仲間にする怪獣に何か基準とか有るの?」

 

「……いや、分からない。コレ(バトルナイザー)が勝手に求めるんだ。新しい戦力として…… 」

 

 

 怪獣がバトルナイザーに登録された瞬間を目の当たりにし、登録される怪獣の基準は何なのか関心を向けるオキに対して、プラトはそう答えるしかなかった。

 バトルナイザーが怪獣を選ぶ基準は割と謎で、ウインダムのような嘗て地球で人類の味方として現れた大人しそうな怪獣から、逆にブラックキング等の人間に牙を向けた凶暴な怪獣まで幅広く、所持者のプラトでさえ使い方以外分からない所がある。

 

 何にせよ、これでペンドラゴンに迫る脅威が去り、船を守ってくれた事にヒュウガとクマノはプラトに近付きお礼を言った。

 

 

「プラト、よくやってくれた。おかげで襲ってきた怪獣達から……電磁パルスの脅威からペンドラゴンは守られた。……ああいった怪獣が襲ってきた時、これからも我々と共に居てくれると有り難いんだかな」

 

「俺としても本当に助かったよ。もし1回でもあの怪獣に電磁パルスを使われたら、ペンドラゴンの全システムが一斉に破壊されて、俺でも手に負えない状況になってたかもしれないからな」

 

「そうだよ!今の僕達には、君とレイの力が必要なんだ!君達が居れば凄く心強いよ!!」

 

 

 技術者泣かせな怪獣から守ってくれた事に感謝し、今回である程度信頼出来ると思い始めた彼等から、プラト自身の必要性を唱えられる。

 これから先、この星の現状把握と原因究明をする際に様々な怪獣と遭遇するだろうし、そういった危機にプラトとレイが居れば非常に心強い。

 

 

「…僕の力が必要……か……」

 

 

 今までそんな事を言われて来なかったプラト。

 

 しかし自分の力が必要と言われたからか、心の何処かで彼等を放って置けないという感情が芽生えていた。

 もしこのままペンドラゴンの人達と別れて行った場合、後から気になって何かあったらと思うと気分が悪くなるような気がした。

 

 それに前にヒュウガにも言われた事だが、1人だけでは自分の記憶を探すのに限界を感じていたので、彼等に付いて行けば現状が変わるきっかけになるかもしれない。

 現在発電施設に行っているハルナやレイと上手くいくかは分からないが、船の襲撃事件に関しては既に無実が証明されたのでハルナからの疑惑は解かれるだろうし、レイに対しても衝突を避けるように立ち回ればそこまで問題ないだろう。

 

 こうして静かに頭の中で整理を付けたプラトは、ようやく結論を出してゆっくり頷く。

 

 

「……分かった」

 

「えっ?」

 

「……今日までコレ(バトルナイザー)で戦う事と、その日その日を生きる事しか分からなかったけど、この選択で何か答えを知るきっかけになるのなら、そうする事にするよ」

 

「という事は…一緒に来るんだな!なら、改めて自己紹介だ。俺はスペースペンドラゴンの船長、ヒュウガだ。俺の事は、“ボス”と呼ぶように」

 

「俺の名はクマノ、スペースペンドラゴンの整備士だ。気軽に“クマさん”って呼んで構わないぜ」

 

「僕はオキ、この船では主に通信と管制を担当しているよ!後、僕は大学で怪獣学を専攻していたから、怪獣について分からない事があれば何でも教えるからね!」

 

「……僕の名前は、プラト」

 

 

 契約が成立してプラトが同行する事が決まり、ペンドラゴンのクルー達とプラトはそれぞれ自己紹介をする。

 この選択がこの先どのような未来に繋がるか分からないが、少なくとも何か変わるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、プラトはペンドラゴンの防衛を続けたが他に怪獣が襲撃してくる様子は無く、ヒュウガ達は順調に船の修理作業を続けた。

 そして時刻は夕方となり、予備電源の残量も残りわずかとなってきた頃、昨夜ネロンガによって付けられた損傷箇所の修理が完了し、爪痕もクマノの手腕によって無事塞がれた。

 電気供給の回路やケーブルも問題無く繋がれ、後はハルナとレイが発電施設からバッテリーを持ち帰ってくるのを待つだけである。

 

 気が付けば磁気嵐も治まって上空のオーロラもいつの間にか消えており、代わりに綺麗な夕日が皆の瞳に映ったので拝んでいたその時、丁度ドラゴンスピーダーβに乗って2人が帰ってきた。

 一同は作業道具を片付けてブリッジへと上がり、そこでハルナとレイを迎える。

 

 

「お帰りなさい副長。バッテリーは!?」

 

「積んできたわ。容量は充分な筈よ」

 

「うむ。これで一安心だな」

 

 

 彼等も同じく発電施設からバッテリーを持ち運んで来る事に成功して、そのおかげでペンドラゴンの電力問題は無事解決された。

 

 

「副長!あの爪痕なんですけど、何の怪獣が分k「ネロンガでしょ?」…えっ?どうしてそれを……」

 

 

 オキが爪痕を残した怪獣について教えようとしたところ、ハルナは彼が何を言いたがっているのかすぐに分かった。

 何故ハルナがネロンガについて知っているのか、その事に疑問を持っている一同に対してハルナは、視線をレイに向ける。

 

 

「もう既に、発電施設で彼が倒したわ」

 

「…そうだったか。実は此方でもプラトが、電磁パルスを放つという怪獣から船を守ってくれたんだ」

 

 

 どうやら向こうでネロンガを撃破したようで、その事からハルナもペンドラゴンを襲撃した犯人がレイとプラトでないと知ったらしい。

 どおりで朝の出発前と比べて、彼女の物腰が少し柔らかくなっている印象を受ける。

 

 結果的にハルナの疑惑が解けて一安心したところ、ブリッジの出入り口付近の壁に背を預けてるレイが口を開く。

 

 

「別に礼を言われる覚えはない。俺はただ――」

 

「『自分のやるべき事した』…でしょ」

 

「…アンタの言う通りだ」

 

「一先ず貴方達が犯人でない事は分かったわ。まだ完全に貴方達を信用した訳じゃないけど、怪獣を操るという理由だけで、2人とも疑ってごめんなさい」

 

 

 何時も通り怪獣を倒しただけと言うレイに、ハルナはまだ完全に信用した訳ではないと付け加えつつも、プラトと合わせて船を襲った犯人だと疑ってしまった事を謝る。

 

 

「……ただし、2人とも今度から私を呼ぶ時は“アンタ”じゃなくて、きちんと“副長”と呼ぶように!」

 

 

 更に加えて彼女は、これからは自身の事を「副長」と呼ぶように2人に釘付けた。

 やや強めの口調ではあったが、今回の一件でハルナはレイとプラトの2人をクルーとして迎え入れる事を認めたらしく、それが分かったヒュウガは安心すると、レイに再び契約の話を持ち出す。

 

 

「レイ、お前達が出かけている間、プラトは契約を了承してくれた。だからお前にもう一度聞く……俺達と一緒に来ないか?」

 

「………」

 

 

 その話を聞いて、もう1人の怪獣使いのレイはヒュウガとプラトを静かに見つめる。

 彼もハルナと共に発電施設に行ってる間も一応考えていたらしく、既にその事についても自分なりに答えを出していたようで、レイはヒュウガの返事に答える。

 

 

「……良いだろう」

 

「そうか!では2人とも、契約成立だな」

 

 

 かくしてレイもまた、スペースペンドラゴンのクルー達と共に行動する事になった。

 彼もこの選択により、頭の中で見えてくるあの岩の中の巨人の事を知るきっかけになると思いながら――。

 

 こうして、レイとプラトの新たな日々が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レイとプラトが正式に仲間になり、これから本格的にこの星での活動が始まろうとする一方で、宇宙から1つの大きな隕石が惑星ボリスに飛来した。

 その隕石は直径約十数mほどの大きさで、大気圏突入時に燃え尽きる事無く火の玉となり、とあるZAPの基地に落下した。

 その基地は怪獣の被害により既に人は存在しておらずあまり被害は出なかったが、その隕石からは何処か恐ろしいオーラを放っていた。

 

 この隕石の飛来が、惑星ボリスにおける更なる苛烈な戦いの始まりを意味していた。

 

 

 

《TO BE CONTINUED》

 


 

大怪獣バトルファイル

 

 

MUTO(ムートー)(♀)

別名:古代生物

体高:約91m

体重:不明

武器:電磁パルス

 

 シリーズ史上初の海外オリジナルのゴジラ怪獣であるMUTO(ムートー)のメス個体。

 

 オスと比べてかなりの巨体を持ち、翼は有しておらず3対全てが体を支える足となっている為、こちらは完全に陸上型となっている。

 それ故に防御力やパワーもオスと段違いで、ゴジラ(2014)の放射熱線の直撃を受けても辛うじてだが生き長らえるほどだが、その割には単体の戦闘能力はあまり高くなく、巨体なため敏捷性もオスより劣る。

 

 番となるオスが現れるまで繭のまま長期間休眠するが、仮にオスが現れるとその呼び声に応えて急速に羽化して成体となり、種の存続の為に大量の卵を産む。

 卵は寄生先のゴジラに産み付けるか、又は巣を作って産むかのどちらかになる。

 

 

 

クモンガ(FW)

別名:大蜘蛛怪獣

体長:60m

体高:35m

足の高さ:40m

体重:3万t

出現地:アリゾナ州

武器:粘着質の糸、強縛デスクロス・ネット、毒針

 

 巨大で狂暴なクモの怪獣で、焦げ茶と黄色の縞模様の体色を持ち、足の関節部に毛が生え、大きい目が2つ、小さい目が6つの計8つの目は光を反射して青く輝いている。

 

 主な武器は糸攻撃で、クモンガの糸は非常に粘着質の強い強靭なもので、時にゴジラの動きを封じるほど強力なのだが、熱や火に弱い。

 この糸を通常の蜘蛛と同様に罠を張って獲物を捕獲したり、直線的に噴出して相手の動きを封じる他、一度空中へ噴出された黄色い糸の束がネット状に展開して相手に覆い被さる「強縛デスクロス・ネット」という使い方をする。

 他にも毒針攻撃を持つとされているが、FW版の個体は劇中で未使用(FWゴジラにぶん投げられたから)。

 

 実は今回登場した個体は原作FWに登場した奴と同一個体であり、遠くにぶん投げられても生きていてこの世界に迷い込んできたらしいが、同じ戦法をやって同じ失敗をしてしまう。

 

尚、『ウルトラセブン』に登場する怪獣の「グモンガ」とは全く無関係。

 

 

 

グルジオボーン

別名:火炎骨獣

身長:60m

体重:6万2000t

出現地:綾香山

必殺技:100万度の高熱火炎「ボーンブレスター」

 

 綾香市に伝わる伝説の怪獣とされており、元々地球に生息していた地球怪獣ではなく、1300年前に隕石としてウルトラマンロッソとウルトラマンブルと共に地球へと落下して飛来してきた。

 

 剛力無双で凶暴な性格をしており、綾香市では「妖奇星(あやかほし)」に潜む魔獣として伝承され、地球への襲来後は当時戦争をしていた人々を襲っては食い殺した「偶龍爾王(グルジオ)様」と呼ばれ恐れられていた。

 …その割には綾香市では、デフォルメ化されてつぶらな瞳をした容姿のグルジオが描かれている。

 

 主な武器は怪力と、100万度の高熱火炎「ボーンブレスター」で、その他にも目を赤く光らせて高速移動する能力に、宇宙空間でも活動出来る能力を有している。

 

 

 

ガボラ

別名:ウラン怪獣

身長:50m

体重:2万5000t

出身地:地底

武器:口から吐く放射能熱線「リュームレーザー」

 

 防御や防光用の襟巻き状のヒレが特徴的な地底怪獣で、基本的に四足歩行型の怪獣だが二足歩行を取ることもある。

 閉じられたヒレを開くとガメラに若干似た頭部をしており、口から放射能熱線「リュームレーザー」を吐くのだが、同時にその頭部が弱点でもあるらしく、ここだけ防御力が弱い。

 

 肩書きの通りウランを常食としていて、事中にも放射線を放出する危険な怪獣であるが、後年の作品においては大人の事情でウラン以外の餌を捕食する新設定が追加されて、『ウルトラマンオメガ』では隕石などに含まれる地球外のエネルギー物質「カエン102」が好物となっている。

 

 また同じく『オメガ』では、『シン・ウルトラマン』から逆輸入されてヒレが回転しドリルのように使われたのだが、その他にもプロペラのように回転して宙を飛行する能力を見せて視聴者の度肝を抜かせた。




●副長ハルナの過去話

 完全に原作には無いオリジナル要素。

 第3話は内容上ハルナ副長の回ですが、そもそもペンドラゴンのクルーの背景とかあんまり語られないから、こんな感じでオリジナルで深掘りするしかないのが難しい。
 しかもオリジナルでハルナの回想を自分で考えてアレですが、やっぱり背景としてはちょっと薄味気味。



●放射クロー

 体内放射の応用技で、熱線のエネルギーを腕に集中して打撃と共に放つ攻撃方法に、この小説独自に技名を付けたもの。
 一応「ゴジラVSメガロ」で披露されたこの攻撃方法ですが、実は「ゴジラVSスペースゴジラ」において、福岡タワー戦でのスペースゴジラに対してゴジラが接近戦を仕掛けた時にも似たような描写が有り、これが元ネタなのではと作者は思ってます。



●空飛ぶガボラ

 勿論これはウルトラマンオメガの第21話「雷音寺、荒ぶる」に登場した個体が見せた芸当。
 最初見た時は「いや流石にやり過ぎだろww」って思ってましたが、インフレした平成以降の作品だとこれくらいインパクトを残す方が良いと思うし、ゴジラウルティマとかアニメ版ギドラの超常的過ぎる化け物クラスに比べたらまだマシに思えるレベル。



●カウント ザ モンスターズ

 現在のプラトの所持怪獣

1.ゴジラ(1995黒Ver.)
2.モスラ・レオ(グリーンモスラ)
3.ガメラ(G1)
4.ミニラ
5.ザンドリアス
6.ブラックキング
7.サンダーダランビア
8.ウインダム
9.ミクラス
10.アギラ
11.キングパンドン
12.アンギラス(FW)
13.ラドン(FW)
14.ゴロザウルス(S)
15.バラゴン(GMK)
16.バラン
17.グルジオボーン【NEW】
18.クモンガ(FW)【NEW】





 最後に出てきたものに関してですが、この次の原作第4話のストーリー内にて、ちょっと早めの中ボスを出そうかと思います。
 ただそれがほとんど内容が定まっていない状態なので、オメガ本編も終わって恒例のジェネスタがやってる期間は休憩を挟みつつ、じっくりストーリー構成を練ろうかと考えていますのでしばらく投稿しないかもです。

 まぁそのまま失踪する可能性も無きにしも非ずですが、其処は他の方の名作小説を呼んで楽しみ、ふと頭の片隅でこの小説の事を思い出してくれたら嬉しいです(作者がこの小説を放っといて別の小説を作る可能性も有り)。
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