2作目のバトナージと3作目の光の軌跡は安定して面白いですが、第1作目の初代はキャプチャのシステムが違うせいでめちゃくちゃ苦戦して、クーラーの効いた部屋でやっているのにクソ暑くなって執筆出来る状態じゃなかったです。
さて今回の話は原作のオープニング前の部分と、その裏で起きた“彼”の戦いを描いています。
なので前半は原作準拠で後半はオリジナルになっており、いよいよここから原作の物語が少しずつ動き出します。
余談ですがオープニング曲の「エターナル・トラベラー」はホントに大好き。
今聞いても、ここから冒険の旅が始まる感の溢れるサビの部分はワクワクするし、個人的にはウルトラの曲の中でトップ5に入るくらい大好きです(でも一番はネクサスの『英雄』)。
古代怪獣 ゴモラ
溶岩怪獣 グランゴン
冷凍怪獣 ラゴラス
登場
宇宙の彼方―――無限の暗闇にいくつもの星々が煌めく中、其処には物資を輸送しているZAPの宇宙船が1機、一定の速度を保って飛行している。
白と青のカラーリングに、黄色のラインの入ったその機体の名は――ZAPが保有する宇宙船「スペースペンドラゴン」であり、機体下部の展開式カーゴユニットには『惑星アヴァル』へ届ける予定の物資コンテナを積んでいた。
「スペースペンドラゴン、予定コースを定刻通りに通過。このまま航法を継続」
現在、操縦席には1人の女性が座っており、規定コースを安全且つ予定時間通りにペンドラゴンを操縦している。
彼女の名は「ハルナ」
本名は「
自分が能力を認めた人物でなければ上官にでも反抗するなど、美人ながらややきつい性格ではあるが、同時に責任感も強く、船の操縦も非常に優秀である。
特に異常も無く、このまま何事も起こらないように注意しつつ飛行を継続させていると、突如ペンドラゴンに通信が来る。
「緊急通信…?」
それは、このペンドラゴンの船長である「ヒュウガ」に宛てられた通信だった。
副長である自分が勝手に見る訳にはいかない為、ハルナは艦内放送のスイッチを押すと、船の個室でひと休みしている船長の部屋に繋げる。
「此方ブリッジから船長へ………ヒュウガ船長?」
肝心の船長から返事が来ない。艦内放送のマイクは故障しておらず、もう一度呼び掛けるものの、やはり応答がない。
これに対してハルナは「またか…」と思いつつ、別の言い方で再度船長に呼び掛けた。
「……ブリッジから
『――俺だ。ハルナ、俺の事は船長ではなく、ボスと呼べと言った筈だろう』
「一応規則なので……それよりもたった今、ZAP地球本部からボス宛に緊急通信が来ています」
『分かった。こっちに転送してくれ』
「了解」
この船の船長は部下に、自身の事を「ボス」と言わせており、そう呼ばれないとこのように返事をしない。
ハルナから見ても優秀なのに間違いはないのだが、何がなんでもこれだけは絶対に譲らない所が、全く困ったものである。
それにしても、緊急通信なんて余程のことがない限り送られてこないのに、何があったのだろうか――。
宇宙を股に掛ける輸送船の仕事はかなりのハードになるが、恒星間航行中は割と暇で、非常時を除けば個室で思い思いの時間を過ごしている時が多い。
現に今も、スペースペンドラゴンで通信と管制を担当し、大学で怪獣学を専攻していた怪獣マニアの「
「これで……出来たぁっ!!」
ワイバーン型のボディに、マンモスのような反り返った牙を持つ怪獣の組み立て骨格模型を完成させて、苦労したオキは歓喜する。
その直後、個室の自動ドアが開いて、トレーニングを終えてタオルで汗を拭っている黒髪オールバックの先輩が入ってきた。
「お〜いオキ、宇宙を飛んでる間も偶には運動しないと、身体が鈍ってアヴァルに着いた時がキツいぞ〜?」
彼の名は「クマノ」
本名は「
気が優しくて皆から「クマさん」と愛称で呼ばれており、その腕前たるやどんな状況でも、メカを最善の状態にまで修理する技術を持つほど優秀で、船長のヒュウガからは「魔法使い」と言われている。
メカに対する愛情が強く、またそれに関する知識も豊富故にロボット怪獣にもある程度詳しく、怪獣好きのオキとは趣味も性格も対照的だが仲は良くいいコンビである。
…ダークメフィスト…?
関係ない……はず……。
「おっ、その怪獣なら俺も知ってるよ。名前を当ててやろうか、『ペギラ』だろ?」
「違いますよ〜。確かにちょっと似てますけど、正解は『チャンドラー』です」
名前を外したクマノに、オキは持参しているパソコンを操作して、有翼怪獣「チャンドラー」と冷凍怪獣「ペギラ」を同時に表示させると、彼の御得意の怪獣解説が始まる。
「ペギラとチャンドラーの違いはですね、やっぱりこの耳の有無かもしれないんですけど、語るべき点として、先ずはこの大腿骨の形状かr――!」
「おっと、怪獣講座はまた今度にしてくれよ。この間なんか角1本だけで、だいたい2時間近くも付き合わされたんだからな」
「興味ありませんか?」
「俺はな」
「なんて言ったって僕達の故郷の地球では、怪獣は約50年も前に絶滅してるんですよ?文字通り1匹残らず!…今となっては、シーゴラスの角は大変貴重なんですし、同種であるシーモンスとどうやって自然災害を発生させるのか、その詳細を明らかにする研究は非常に注目されてるんです!!」
「…分からん、大学で『怪獣学』を専攻して学んでいる奴の思考回路は……」
怪獣講座を制止されても尚、怪獣に対する熱意が溢れてくるオキに、何故怪獣に対してここまで情熱に語れるのか理解出来ないクマノ。
その時、船長のヒュウガの声が艦内放送で鳴り響く。
『クマノ!オキ!至急ブリッジへと集まれ!』
「ブリッジに…?」
「まだ惑星アヴァルに到着する前なのに、何かあったのか?」
突然の艦内アナウンスに疑問を抱く2人。それを確かめるべく命令に従って、オキとクマノは急いでブリッジへと向かう。
個室から出て、スペースペンドラゴンのコックピットと隣接している、通常の船で言う前部の甲板に設けた望楼の「ブリッジ」へと入ってきたオキとクマノ。
そこでは船長が指揮をとり、ペンドラゴンのあらゆる装備を操作する為の機器が至る所に有る。
2人がブリッジへと入室すると、副長のハルナがペンドラゴンを自動操縦モードへと切り替えて、同じブリッジに居た。
「副長!どうしましたか?」
「船に問題は無いわ。ただ、ボスが至急伝えたい事があるらしくて……」
「ボスが…?」
「――あっ、ボス!」
オキの言葉にハルナとクマノが振り返ると、後から色黒でがっしりとした体格の中年男性がブリッジへと入ってきた。
彼こそが、先代艦長を勤めた歴戦の英雄ヒロユキを父に持ち、スペースペンドラゴンの現艦長を務めている「
部下から「ボス」と呼ばれないと返事もしない所があるが、常に冷静沈着ながらも時に豪快な性格で、人の才能を見極める事にも長けている非常に優秀な船長である。
「よし、全員集まったな。これからスペースペンドラゴンは予定コースを変更し、今すぐ『惑星ボリス』へと向かう」
「えっ?惑星ボリスにですか?」
「確か…現在ZAPが開拓している中でも、地球から最も遠く離れた星だな。かなり辺境の惑星故に、開拓もまだまだ発展途上の……」
「…ですがボス、惑星ボリスの輸送任務は、本来『宇宙船シャムロック』が担当では?」
「…いや、これは“通常任務”ではない。順を追って説明するからよく聞いてくれ」
いきなり予定していた目的地の変更に部下達は戸惑うが、ボスのヒュウガはその理由を順を追って説明する。
惑星ボリスは地球から最も遠く離れた辺境の惑星故に、ZAPの基地で長距離通信で地球と常に交信し、星の現状の確認をしている状態だった。
ところがある日、そのボリスとの長距離通信が突然途絶え、連絡が着かなくなった。
最初は通信機器の故障を疑ったのだが、数日以上経っても一向にボリスからは何の連絡も入ってこなかった為に、移住者や開拓チームの安否を気にかけたZAPの上層部は急遽ボリスの調査を決定。
そして本来ボリスの輸送任務を担当している宇宙船シャムロックは、現在は地球基地で
「――と、言う訳だ。分かったな?」
「なるほど……」
「まさか、ボリスとの長距離通信が途絶えていたなんて……」
「いやしかし、近いとは言っても…今からボリスに向かうとなると……」
オキがパネルのボタンを押して、ブリッジのモニターに惑星ボリスまでの距離を割り出す。
一同もモニターに視線を移すと、そこにはペンドラゴンが最高速度でボリスに向かった場合、最短で約7日もかかると表示された。
「直線距離且つ最大スピードで向かっても、1週間近くはかかりますよ?」
「その通りだ。しかし…現状ボリスに最も近い船は、このスペースペンドラゴン以外に他無い。遠いからこそ、本部も至急ボリスの現状を把握したいんだろう」
「ですがボス、その前に今ペンドラゴンが輸送中の貨物はどうします?惑星アヴァルへ届ける予定のコンテナを、他の船に引き継ぐ必要があるかと」
「うむ…それは我々の代わりに、『宇宙船トリスタン』が輸送を引き継ぐ事になった。引き継ぎの為に先ずは、カーゴからコンテナを切り離す。早速作業に取り掛かってくれ」
「「「了解!」」」
総員がヒュウガの指示で各自作業に取り掛かり、ペンドラゴンと輸送中のコンテナを分離させる。
貨物を固定しているペンドラゴンのカーゴユニットが開いて、積まれてるコンテナの角からロケット噴射すると、コンテナとペンドラゴンが切り離される。
切り離されたコンテナは少しの間宇宙を漂うが、事前に連絡してある『宇宙船トリスタン』によってすぐ回収されて、代わりに惑星アヴァルへと届けられる。
貨物が無くなった事で、機体下部のユニットはまるで折り畳みコンテナボックスのように折り畳まれると、ペンドラゴンは通常の飛行モードへと移行された。
「ハルナ、コースを惑星ボリスに変更!」
「了解」
各員がシートベルトを閉めて、ヒュウガは操縦席に座るハルナにコースの変更を命令、ハルナは指示に従って惑星アヴァルから惑星ボリスへとコースを変更。
ハルナの隣の助手席にはクマノが座り、機体の状態をチェックしながら発進準備を整える。
「コースの変更、完了しました」
「最大速度で発進!」
コースの変更と発進準備を完了したのをハルナは報告すると、ヒュウガは声を張り上げてスペースペンドラゴンの発進を宣言。
動力機関のオメガジェネレーターと、「ネオマキシマ・オーバードライブ航法」を可能とするネオマキシマエンジンをフルに活用し、スペースペンドラゴンは光の速さで惑星ボリスへと飛んだ。
そこで待ち受けている壮絶な戦いと、出会いがあるとも知らずに――。
一方その頃、この惑星ボリスでは別の場所において他の怪獣達が3体ほど戦闘を行っていた。
ピエエエエエエェェェェェェッ!!!!
最初の1体目は魚等の海生生物を思わせる姿で、シュモクザメのように左右に伸びた頭部と、腕や背中等の各所にヒレを持っていて、長めの尻尾の先端には尾ビレの形をしている冷凍怪獣――「ラゴラス」
ガオオオオォォォォォォォッ!!!!
2体目は四足歩行で岩石のような体表とマンモスのような牙を持ち、背中の巨大な突起物の中に溶岩の如く赤い輝きを放つ「マグマコア」が有る――溶岩怪獣「グランゴン」
キシャアアァァグオオオオォォォォォンッ!!!!
そしてこの2体を相手にしている3体目は―――体色が主に茶色のオーソドックスな恐竜型スタイルに、鼻先にサイのような角が1本と、赤い鋸の歯のような形の線が複数ついた三日月型の巨大な角を持ち、胴体の胸から腹にかけて不定形の突起物が配されている怪獣。
その名も――古代怪獣「ゴモラ」
荒れた大地のど真ん中で、お互い因縁同士であるラゴラスとグランゴンが争っていた所に突然現れて、2体の戦いに割り込む形で戦闘を開始したゴモラ。
その個体の強さは同種は疎か、本来同等レベルの存在すらも圧倒して優勢に立つといった、他の並の怪獣とは一線を画す戦闘力を持っていた。
しかもそれだけでなく、角を使った突進や尻尾での攻撃等の基本的な戦い方に加えて、ドロップキックやジャイアントスイングといったプロレス技も使いこなしており、非常にアクロバティックな戦闘をしている。
そんな異質な感じが漂うも闘争心に満ちたゴモラに、1人の青年が
「ゴモラ!!止めだ!!!」
キシャアアァグオオオオオォォォォォォンッ!!!!
この青年もまた――怪獣を操る者だった。
彼の指示に従って雄叫びを上げたゴモラは、三日月状の角が赤く発光してパワーを溜めると、それが鼻先の角に伝達されて赤い炎のような衝撃波を光線状に発射した。
光線状の衝撃波はグランゴンの背中に直撃し、ある種の生命線でもある核の「マグマコア」を粉砕した。
グガオオオオォォォォォォォッ!!!!
断末魔が辺り一帯に轟くと、グランゴンは大地に伏せてそのまま動かなくなる。
もし近くに火山の噴火でもあれば流れた溶岩に触れて、そこから肉体を再構築して復活も出来たのだが、残念ながらそんなものはないためグランゴンはここで絶命。
残すはラゴラスのみ。
ピエエエエエエェェェェェェッ!!!!
キシャアアァグオオオオオォォォォォォンッ!!!!
宿敵のグランゴンが倒され、ラゴラスは得意技である口から−240度の「冷凍光線」を放ち、凍結させようとゴモラに向けて撃ったが、ゴモラは半歩ほど横にずれて回避。
その隙を見てゴモラは接近し、浴びせ蹴りのように前転しつつ尻尾を叩き付ける「大廻転打」を繰り出して、鞭のような尻尾がラゴラスの頭部に命中した。
それを喰らったラゴラスは、もうフラフラになる。
チャンスと見做したゴモラはすぐに起き上がり、突進して鼻先の角をラゴラスの胴体に突き刺し、先ほどグランゴンを倒した衝撃波を直接体内に流し込む。
凄まじいパワーの衝撃が全身に伝わって、内側から粉砕されたラゴラスはたちまち爆散、跡形も無く消し飛ばされた。
「よしっ!」
キシャアァグオオオォォォンッ!!!キシャアアァグオオオオオォォォォォォウォンッ!!!!
溶岩怪獣と冷凍怪獣の2体をまとめて相手にした上で圧倒し、撃破した事にゴモラは勝利の雄叫びを上げて、従えてる側の青年もガッツポーズする。
ここまで連戦連勝し、相手によっては苦戦する時もあれど、最後は必ず勝利を納めてきたゴモラと青年。
だが、今のままで満足する彼等ではなく、もっと強くなる為にもまだまだ戦い続ける。
青年は青いバトルナイザーを掲げてゴモラを回収すると、また次の怪獣を探すべく行動に移した。
その時――、
「ぐあっ…!!?またこれか―――!!」
突然、青年は強烈な頭痛に襲われて頭を抱えた。
ここ最近、青年は頻繁に来るこの頭痛に悩まされており、その度に何処かの光景が頭の中に浮かぶ出来事が起きていた。
そして何時もと同じく頭痛と共に、またあの景色が一瞬で見えてくる。
崖に貼り付けにされた岩の中の巨人―――これは今までも頻繁に見えていた。
――だが、今回は更に別のものが見えてくる。
強い意志を感じさせる、直立した亀のような怪獣。
神々しい羽をした、昆虫の蝶や蛾を思わせる怪獣。
凄まじい存在感を放つ、背びれを持った巨大怪獣。
そして彼等を従えて、自分と同じく怪獣を操る
以下のものが頭の中に投影されると痛みは消えて、謎の青年は現実へと引き戻された。
「これは……今までと違う…!?」
青年がこれまで見てきたのは、あの崖に貼り付けにされた「岩の中の巨人」だけだった。
それが新たに、それぞれ形状の異なる3体の怪獣と、色は違えど自分と同じ
怪獣を操れる者―――それが自分以外の他にも居るという事なのか。
謎の青年???がそう思い始めていると、はるか遠い彼方から何かが聞こえてきた。
グギャアアアアアァァァァァァグアァオオオォォォウォンッ!!!!
「っ!!」
あまりにも遠くてよく聞こえなかったが、それはとある怪獣が戦いの果てに勝利した際の咆哮で、謎の青年は聞こえてきた方向に目を向ける。
あの方向の遥か先に――これまでのとは違う、とてつもない存在が其処に居る。
確かめる為にも、謎の青年はその方角へと歩き始めた。
グランゴン
別名:溶岩怪獣
身長:55m(おそらく直立した時の数値)
体重:6万2000t
出身地:エリアJR-549(龍厳岳山麓)
「龍が住む」という伝説のある龍巌岳で眠っていたのだが、自然災害をきっかけに現代に蘇った熱々の溶岩怪獣。
背中のマグマコアの影響によって体表温度は900℃にも達し、口から吐く高熱火炎弾を武器とする。
また鉱物に似た特性のある細胞を持ち、肉体が粉々に砕かれても、火山噴火で流れた溶岩で肉体を再構築して再生が出来る。
因みに後のNEOでも、レイオニクスの誰かが使役していた別個体が居たらしいが、暴走したゴモラによって倒された模様。
ラゴラス
別名:冷凍怪獣
身長:53m
体重:5万7000t
出身地:伊豆半島沖
龍巌岳の火山活動によって復活したグランゴンに呼応して、北極海の深海から出現した冷え冷えの冷凍怪獣。
常に体から冷気を発しており、−240度の冷凍光線を口から放射する他、普段は深海に潜んでいるからか時速50ノット以上で海中を移動する事も出来る。
『ウルトラマンマックス』では第1話でグランゴンと共に倒されたものの、後に別個体が、グランゴンのマグマコアを捕食したことでラゴラスエヴォへと進化する。
●ゴモラと謎の青年
まだ名前が出ていないのに、もう誰だか分かってしまう最強のゴモラ使い。
正直な話、今でも彼のゴモラは歴代最強だと思っているし、何ならあの「白い猿の化け物」や「赤い通り魔」にも絶対に勝てるとガチで信じてる。
ウルトラリンチは……EXに進化すればゴリ押しで圧倒出来そうだし、相手が複数人なら、コッチ側も全てのEX怪獣を投入すれば、多分大丈夫でしょう。
白猿の化物「お前達を
赤い通り魔「レッドファイト!!!」