超時空ギャラクシー大乱闘怪獣ブラザーズ   作:ゴジロット

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 おまたせしました!

 最近になってようやく、黒龍工房がデザインした釈ゴジのソフビを手に入れたのですが、正直言って今まで入手した釈ゴジのフィギュアの中で一番良い完成度でした。
 それ以前に持っている酒井ゆうじ造形のモンアツ版は造形こそ良いのですが、目の焦点や顎の可動がマイナス点だった分、多少デフォルメでも体のバランスや特徴が良く捉えられていて、個人的にモンアツ以上に満足出来る代物でしたよ。
 ……というか、最近発売された最新のムビモンの造形が物凄く凝っていて、劇中の特徴に忠実な上に、まるでトイ・ストーリーの如く今にも動き出しそうなレベルでヤバすぎる…。

 さて今回は遂に王と殿下の激突し、それでオリジナルパートは一旦終わりです。
 次回からはいよいよ原作のストーリーに突入して、本格的に物語が開始いたします。

 また今更ながら私は怪獣好きとはいえ、怪獣の作品はガチで多すぎる故に全てを把握しておらず『見た作品』と『見てない作品』ある上、『見た事あるけど内容を忘れた』というのも多々あります。
 その為、登場する怪獣は完全に作者の好みだったり、偏りがあったりしますが、どうかご了承願います……。

 それにしてもオメガに登場したレキネスとトライガロン…なかなか良い感じのキャラした怪獣だったな。
 もし設定的に無理がなければ、この小説にも登場させたいです。


怪獣王 ゴジラ(1995黒Ver.)

古代怪獣 ゴモラ

冷凍怪獣 ペギラ

登場


【第5話】怪獣王(ゴジラ)VS怪獣殿下(ゴモラ) ペンドラゴン惑星ボリスへ

 

 

 

「バトルナイザー…!?なんでそれを持って……!」

 

「…お前こそ、何故それを持っている…!」

 

 

 何故、目の前の青年が同じバトルナイザーを持っているのか、その事について質問しようとしたプラトだが、青年もまたプラトが自分と同じ物を持っている事に驚いている様子だった。

 謎の青年は一旦プラトを見て、次にプラトが手に持つ赤いバトルナイザーに視線を移し、その次に今まで見た怪獣達よりも2倍近い身長をしたゴジラを見た後、再びプラトへと視線を戻す。

 

 

「まさか…お前なのか……!?」

 

「え…?」

 

 

 プラトを見た謎の青年は、彼が色違いのバトルナイザーを持っている事や、ゴジラという巨大な怪獣を目にして、何か信じられないような驚いた顔をすると、大きめの歩幅でプラトに詰め寄って来る。

 

 そして、プラトの胸ぐらを両手で掴んできた。

 

 

「ぐあっ!?」

 

「教えろ、俺の頭に響いてくる岩の中の巨人(・・・・・・)の事を…知っているんだろ!」

 

「巨人って……そっちこそ、岩の中の巨人を見たことあるのか!?」

 

 

 いきなりの事で顔を歪めるプラトに、謎の青年は「岩の中の巨人」に関して問いただしてきた。

 岩の中の巨人―――それは以前の海洋調査基地での戦い以降、この1週間に何度も頭痛と共に見えてくる光景の1つ。

 まさかその巨人の事について何かと思い、彼の質問にプラトも思わず質問で返してしまったが、それに気が触れたのか青年が激しくプラトの体を揺すった。

 

 

「質問してるのは俺だ!俺の質問に答えろ!!」

 

「ちょっ!?やめ…!!」

 

 

 謎の青年は一般の人間とは思えない凄まじい力で、同じく高い身体能力を持つプラトでも振り回されてしまう。

 高い身体能力と、岩の中の巨人の事に、バトルナイザーの所持といった、プラトと共通する点の多いので是非とも話をしたいのだが、これでは話し合いをする余裕がない。

 

 

ズドン!!!!

 

 

「うわっ!!」

 

 

ギャアアァングアアァァァウオォンッ!!!!

 

 

 するとそこへ、謎の青年からプラトを助けるために、ゴジラが咆哮を上げて脚を軽く持ち上げると、力士が四股を踏む感じて地を踏み付けて地響きを起こした。

 あれだけの大きな巨体が強く地を踏んだので、本物の大地震にも匹敵するほどの地響きが発生し、謎の青年は思わずプラトの胸ぐらから手を離して揺れに耐える。

 

 その隙にプラトは青年から距離を取り、様子を見る。

 

 地響きが治まると謎の青年は、今のを宣戦布告と見做したのか、対抗する為に自身の手に持つ青いバトルナイザーを掲げた。

 

 

―バトルナイザー、モンスロード!―

 

 

 彼の青いバトルナイザーのスロットが順番に金色に光り、開いて更に眩く輝くと1つのカード状の光が出現。

 それが複雑に宙を飛び交った後、側面のスラッシュリーダーにカード状の光が読み込まれる。

 

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 カードの中に宿る怪獣が咆哮を上げると、光は天高く舞っていくと同時にどんどん巨大化していき、データから元の姿を形成されていくと、地響きとともに1つの巨体が降り立った。

 身長は約40mほどで、体色が主に茶色のオーソドックスな恐竜型スタイルに、鼻先にサイのような角が1本と、赤い鋸の歯のような形の線が複数ついた特徴的な三日月型の巨大な角を持ち、胴体の胸から腹にかけて不定形の突起物が配されている。

 彼が青いバトルナイザーを介して使役する怪獣――古代怪獣「ゴモラ」の降臨である。

 

 

「あれは……ゴモラ!!?てことはまさか…あの巨人と一緒に見えた怪獣と人間は、お前達だったのか!?」

 

 

 現れたゴモラの姿を見て、プラトは「岩の中の巨人」と一緒に頭の中で見えた怪獣と、それを従えるバトルナイザーを持った男性のシルエットの事を思い出した。

 あれはまさしく、現れたゴモラと特徴が完全に一致しており、目の前の謎の青年も、同じくその時見たシルエットと合致する。

 あの光景のシルエットが彼だとしたら、頭で見た巨人と何か関係が有るのではないかと思い始めるが、対して謎の青年は己が呼び出したゴモラに、プラトが使役するゴジラと戦わせるように命じた。

 

 

「いけぇ!!ゴモラ!!!」

 

キシャアァァグオオオオオォォォォォォォウォンッ!!!!……キシャアッ!!?

 

 

 雄叫びを上げるゴモラは彼の命令に従って、今度の対戦相手である敵怪獣に戦いを挑もうと突進するが、何かに気づいたゴモラは一旦その歩みを止めて驚きの鳴き声した。

 何故なら其処には―――身長だけで今まで戦ってきた怪獣よりも2倍以上の大きさを持ち、それに似合った強大な雰囲気を醸し出されるゴジラが居るのだ。

 

 

グギャアアアアアァァァァァグオオオォォォォォォウォンッ!!!!

 

ヴォオオオォォォォ……

 

 

 ゴモラ以上の轟く咆哮を上げるゴジラ。

 

 これほどの体格差に、流石のゴモラも「マジか…」と言ってるかのように戸惑ってしまってる。

 一般的に体格差の違いは大きなアドバンテージで、このまま戦えばゴジラの脚だけでゴモラは蹴り飛ばされしまうのがオチだし、そもそも戦う事自体を躊躇するだろう。

 

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 ――だがそれは、相手が「並の怪獣程度の場合」に限った話であり、それに当てはまらない青年のゴモラは、臆せずゴジラへと突進してきた。

 ゴジラはゴモラ1頭分に匹敵する巨大なその脚で蹴り飛ばそうとするが、ゴモラは俊敏な動きで紙一重に躱すと思いっ切り体当たりをブチかました。

 

 

ギャアウンッ!!?

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 ゴジラからしたら半分以下の小さい体だが、それを覆すほどの力をゴモラが発揮してぶつかると、ゴジラの巨体がバランスを崩して転倒し大地に倒れた。

 ゴモラの想像以上のパワーに驚かされるゴジラだが、すぐに起き上がって立つと仕返しにゴジラも体当たりをおみまいし、ゴモラを転倒させる。

 

 

キシャアァァンッ!!!?キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!

 

グギャアアアアアアァァァァァァァグアアアアァァァァウォンッ!!!!

 

 

 先ほどと同じか、更に強い力で吹っ飛ばされたゴモラは大地に倒れ、そこから追撃でゴジラは踏んづけようと脚を持ち上げるが、ゴモラは体を転げてゴジラの踏みつけを回避する。

 起き上がったゴモラはそのまま突進し、ゴジラと取っ組み合いへと発展して、力と力がぶつかり合う。

 2倍以上の体格差をもろともせず、ゴモラは凄まじい猛攻を続けて、突進やパンチを繰り出し、長い鞭のような尻尾を打ち付ける。

 

 対してゴジラもその巨体を活かして、張り手やキック、そして太く長い尻尾を叩き付ける等、体重を乗せた重い一撃を与えていく。

 

 手数の多さと早さではゴモラ、一撃の重さではゴジラ。

 

 お互い一歩も引かない戦いを繰り広げ、負けじと攻撃を与えていくが、どちらも決定打に欠ける。

 

 

「ゴモラ、超振動波だ!!!」

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォッ!!!!

 

 

 青年の指示を受けて、ゴモラの三日月状の双角がブルブルと震えて赤く発光しパワーを溜めると、それが鼻先の角に伝達されて赤い炎のような衝撃波を光線状に発射。

 ゴモラの必殺技にして、地中を掘り進むため能力を攻撃に転用した、「超振動波」をビームにして撃ち出したのを見て、プラトもゴジラに指示を飛ばす。

 

 

「ゴジラ、放射熱線!!!」

 

ガアァオン!!!!

 

 

 背中の3列の背びれを青白く発光させて、核エネルギーを溜めると口から吐く青白い必殺の熱線「放射熱線」を、ゴモラに向けて発射した。

 ゴモラの赤い炎のような衝撃波と、ゴジラの青白い熱線は2体の間で正面衝突し、ぶつかった箇所から一瞬だけ空間が歪むほどの衝撃波が発生する。

 お互い強力な威力を秘め、膨大なエネルギーを込めた必殺のビームを激しく撃ち合い、せめぎ合いが繰り広げられ、力と力が拮抗していく。

 

 少しの間それが続いたが、せめぎ合いでエネルギーが耐え切れず爆散し、ゴジラとゴモラが衝撃波で吹き飛ばされて転倒。

 

 

キシャアァヴォオオオォォォォ…!!

 

「くっ…!」

 

 

ギャアァオォン…!!グワアァァァァオォン……!!

 

「っ…!」

 

 

 両者共に少なくないダメージを受けて、起き上がっても片膝付いてしまう。

 強い――両者共にその感想が浮かび、今まで戦った怪獣達とは桁外れの実力を肌で感じたゴジラとゴモラは、一筋縄ではいかない事を実感した。

 それは使役する側のプラトと謎の青年も同じく、一瞬の油断も出来ない緊張感が張り詰める。

 現在の戦局はほとんど互角だが、純粋な格闘戦では小回りの効くゴモラの方が優勢で、懐に接近されればゴジラの方がやや不利になる。

 

 ――しかし、ゴジラは戦いの中でも常に進化しており、接近戦を補う新たな能力を既に持っていた。

 

 

「…よし、ゴジラ!!熱線のエネルギーを腕に纏え!!!」

 

ギャアアァングアアァァァウオォンッ!!!!

 

 

 その言葉に、ゴジラは背びれを光らせエネルギーをチャージすると、熱線のパワーが両腕に伝って青白い光を帯びだす。

 これに対し、ゴモラは角を突き立てようと再び突進して来るが、接近してきた所でゴジラはエネルギーを纏った右手を突き出すと、張り手と同時に青白い衝撃が解き放たれた。

 

 

キシャアアアアアァァァァァァァッ!!!!?

 

「何っ!?」

 

 

 突進してきたゴモラは思わぬカウンターを叩きつけられ、凄まじい衝撃波と共に吹っ飛ばされてしまった。

 

 これには相手の青年も驚いている。

 

 たった今ゴジラがやったのは熱線を応用したもので、打撃と同時にエネルギーを解放して衝撃波と共に攻撃する技。

 エネルギー効率が良く、更には接近戦での戦いが強化されて、スピードで勝るゴモラ相手にも有効的な攻撃手段だった。

 

 

「いけぇっ!!」

 

グギャアアアアアァァァァァグオオオォォォォォォウォンッ!!!!

 

 

「負けるなゴモラ!!押し返せ!!!」

 

キシャアァヴォオオオォォォォウォン!!!!

 

 

 エネルギーを纏いながらゴジラが吠えて迫って来る中、起き上がったゴモラも闘争心を高めて恐れず突撃し、反撃を開始する。

 しかし、ゴモラは怒涛の打撃ラッシュで得意の接近戦に持ち込もうとするが、ゴジラは爪を突き立て衝撃を放つ張り手を連続で繰り出し、衝撃で怯んで上手く攻撃が続かない。

 逆にゴジラは熱線の応用技に加えて、即座に口からエネルギー弾「放射熱弾」を発射して、命中したゴモラは数歩後退する。

 それでも負けじとゴモラも角から「超振動波」をビーム状に撃ち、その凄まじい威力でゴジラを仰向けにダウンさせる事に成功。

 

 

キシャアァグオオオォォォンッ!!!!

 

 

 ここから更にゴジラが起き上がるのを見越して、ゴモラは走りながらジャンプして「ドロップキック」を顔におみまいしようとするが、ゴジラは背びれから熱線エネルギーを放射して起き上がるのと同時に飛んだ。

 自身を発射する形で空中に飛び上がり、凄まじい速度でゴモラと同様に「ドロップキック」をかまして、空中でゴモラのキックと激突。

 勝負は熱線エネルギーの勢いと体重差でゴジラの蹴りが押し勝ち、着地した両者の内ゴモラがダウンした。

 

 

ヴォオオオォォォォ…!!

 

グギャアアアアアァァァァァグオオオォォォォォォウォンッ!!!!

 

 

 大きなダメージを受けたゴモラはなかなか起き上がれず、その隙にゴジラは背びれを発光させて、得意の「放射熱線」をゴモラに目掛けて発射した。

 巨大な爆発を引き起こして炎と煙が舞い上がり、ゴモラの姿が見えなくなるが、ゴジラは更に「放射熱線」を通常技の如くバンバン撃ちまくり、爆発炎上はより規模を増す。

 熱線を撃ち終わり、ゴジラは炎の中を凝視して勝利したのか確認する。

 

 

 

 ――だが其処にはゴモラの姿は無く、代わりにゴモラの居た場所の地面には大きな穴が空いていた。

 

 

グアァッ!?

 

 

 熱線が当たる直前、ゴモラは「超振動波」を地面に撃ち、全ての個体が共通して持つ地中移動能力を駆使して回避したらしく、熱線は直撃しなかったようである。

 辺り一帯を見回すゴジラだが、周囲には何処にもゴモラの姿は無い。

 

 しかし次の瞬間、ゴジラの足下が突然陥没して膝まで地面に埋まり、バランスを崩して倒れてしまった。

 

 

ギャアァオォン!!!?

 

キシャアァヴォオオオォォォォウォン!!!!

 

 

 それと同時に、粉塵を巻き上げて地中からゴモラが姿を現し、身動きの取れないゴジラに渾身のキックをブチかまして反撃する。

 どうやら地中を移動しながらゴジラの直下の地中を柔らかくして、簡易の落とし穴を作ってゴジラを落としたらしい。

 また、膝まで埋まった事でゴジラとの身長が僅かに縮まり、更に攻撃しやすくなった所を期にゴモラは猛攻撃を始めて、先ほどの仕返しを含めて一気に攻める。

 

 

「よし!!そのまま攻め続けろ!!!」

 

 

 これをチャンスと見做して、謎の青年は一気に勝負をかけようとゴモラに攻め続けるように指示。

 それに応えてゴモラもより勢いを増して激しいラッシュ攻撃を仕掛ける。

 パンチやキック、体当たりで角をぶつけたり、鞭のような尻尾を叩きつける「尻尾攻撃連打」等、立て続けに攻撃を打ち込んでゴジラの体力を奪う。

 そしてとどめを刺そうと、ゴモラは双角を赤く発光させながら振動させて走り出し、角を突き刺して相手の体内に直接超振動をおみまいする超必殺技「超振動波ゼロシュート」を決めようとした。

 

 

「ゴジラ!!体内放射で脱出するんだ!!!」

 

 

 ――が、ゴモラの角が突き刺さる寸前で、ゴジラが三日月の双角を掴んで受け止め、必殺技が決まるのを阻止する。

 そこから背びれを光らせでエネルギーをチャージし、全身から衝撃波を放つ「体内放射」を発動させてゴモラを吹っ飛ばし、更には埋まった足の周りの地面も飛ばした事で落とし穴からも脱出。

 

 

グギャアアアァァァァグオオオォォォォォウォンッ!!!!

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 穴から脱したゴジラは咆哮を上げて、ゴモラも対抗して吠えて睨み合いをした後、再び激突。

 お互い一歩も引かない2体の激闘は、鎬を削ってより苛烈さを増していき、大地は揺れ、空気が響き、一進一退の攻防が入れ替わり立ち代わりで繰り広げられていく。

 最早この頂上決戦に何者であってもに立ち入る隙は無く、意地も誇りも関係なく、どちらかが倒れるまで終わらないだろう。

 

 

 

 どころが、ここで思わぬ乱入者が現れた。

 

 

 

 

 

ギャアァエェェグアアアァァァオォンッ!!!!

 

「っ!?」

 

「!!」

 

 

 ゴジラでもゴモラでもない別の咆哮が鳴り響き、プラトと謎の青年がその鳴き声のした方へと視線を向く。

 其処に現れたのは、焦茶色の体表でどっしりとしたワイバーン型の体に、頭頂部には1本角、上顎にマンモスのような牙が生えて、猛烈な冷気を放ちながら舞い降りた怪獣――冷凍怪獣「ペギラ」

 

 それが2人の前に降り立った。

 

 ペギラの羽ばたきで凍えつくほどの強風がプラトと謎の青年を襲い、あまりの寒さに身体が震える。

 すぐそこで並の怪獣は立ち入る事すら出来ない凄まじい死闘が続いてる中、ペギラの狙いは今戦っているゴジラやゴモラではなく、目の前にいる人間のプラトと謎の青年だった。

 

 

ギャアァエェェグアアアァァァオォンッ!!!!

 

 

 ペギラが一吠えすると2人に向けて、反重力を発生し−130℃にも達するガス状の「冷凍無重力光線」を口から放つ。

 プラトと謎の青年はジャンプする事で直撃を避けたのだが、冷気と共に周囲に無重力が発生して、そのまま重力の支配から解放されると、不自由の状態で天高く舞い上がってしまった。

 

 

「うあああああああああああああああ!!!!?」

 

「うわああああああああああああああ!!!!?」

 

 

 空中で藻掻くも何も抵抗出来ないまま100m以上まで真上に飛ばされてしまった2人は、上昇が収まると今度は急降下して落ち始める。

 そのまま地面に真っ逆さま―――ではなくペギラの大きく開けた口の中へと入ってしまい、ペギラは2人を飲み込んでしまった。

 

 

ギャアァエェグアアアァァァンッ!!

 

 

 手頃なおやつを平らげて、満足気味のペギラ。

 

 少し離れた先で争っている2体の怪獣と乱闘する気もないのか、ペギラはそのままそそくさと立ち去ろうと翼を羽ばたかせて飛び立とうとする。

 

 

 ――だがそれを、争っていた2体が見逃さなかった。

 

 

 

グギャアアアアアァァァァァグオオオォォォォォォウォンッ!!!!

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 それぞれ自分達を使役する主人の危機を察知して、ゴジラとゴモラは互いに戦闘を中断してペギラの方へと猛接近。

 慌てたペギラはすぐさま飛び立とうとするも時すでに遅く、上昇しようとした所でゴジラに片脚を噛みつかれて、顎の力だけでそのまま大地に引きずり下ろされると、ゴモラの突進を受ける。

 

 

ギャアァエェェグアアアァァァオォンッ!!?

 

 

 悲鳴を上げて倒れたペギラは、どうにか逃れようと口からまた「冷凍無重力光線」を撃とうとするが、その前に今度はゴジラが蹴り飛ばして中断させ、更にゴモラが背中を執拗に攻撃する。

 さっきまで争っていたのは何だったのか――そう言いたくなるほど、ゴジラとゴモラはお互いの主人を飲み込んだペギラをボコボコにする。

 「放射熱線」や「超振動波」は使えないので打撃のみだが、どうにかしてペギラが飲み込んだ2人を吐き出させようと奮闘していた。

 

 

グギャアアアアアァァァァァグオオオォォォォォォウォンッ!!!!

 

キシャアァァグオオオオォォォォォォンッ!!!!

 

 

 しかし、ここで惜しくもタイムアップ――ゴジラもゴモラも体が小さな光の粒子となっていき、ペギラの腹の中へと吸い込まれるように入っていってしまった。

 

 

ギャアァ…グア…アァァ…オォン……

 

 

 そしてプラトと謎の青年を飲み込んだペギラもまた、ゴジラとゴモラの執拗な攻撃にあって力無く倒れると目を閉じ、絶命してしまった。

 

 

 

 こうして第27採掘基地は、ペギラの死体を残して誰も居なくなり、少しの間だけ静寂な時間が流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、ZAP地球本部から長距離通信が途絶えた惑星ボリスの調査を依頼されたスペースペンドラゴンが、もうじきボリスの捕捉領域にまで迫っていた。

 

 

「ボス、惑星ボリスの捕捉領域に接近。まもなく視界に映ります」

 

「うむ。オキ、モニターに映してくれ」

 

「はい」

 

 

 船を操縦する副長のハルナから報告を受けた船長のヒュウガは、通信と管制を担当しているオキに、モニターに惑星ボリスを映すように指示。

 オキはすぐにキーボードをタップして、ブリッジのモニターに青い大きな惑星を映した。

 見た目は木星を青くしたような星だが、その大きさは彼等の故郷である地球よりも更に大きい。

 

 

「想像以上にでかい惑星ですね」

 

「地球の約3倍もある大きな星だからな……マイクを貸してくれるか?」

 

「どうぞ。只今ボリスの中央官制センターに通信を繋げます」

 

 

 マイクを受け取り、オキが操作して惑星ボリスの「中央官制センター」に繋げると、ヒュウガはマイクに向かって喋り出す。

 

 

「…此方ZAP SPACY所属、宇宙船スペースペンドラゴン。ZAP地球本部から調査を依頼され、宇宙船シャムロックの代わりに派遣された。惑星ボリス中央官制センター応答せよ」

 

 

 通信が繋がっているのを確認し、ヒュウガは官制センターに惑星ボリスへ到着の連絡を入れる。

 ――だが、連絡を入れても、肝心の「中央官制センター」から何の返答が無い。

 

 

「此方スペースペンドラゴン。中央官制センター応答せよ!」

 

 

 更にヒュウガは呼びかける。

 

 それでも5秒、10秒と、ブリッジに沈黙の時間が流れて、事前に本部からの報告の通り全く応答が無かった。

 

 

「やっぱり応答が無いわね…」

 

「…大気中の気温や酸素濃度に加え、重力等その他…ボリスの環境コントロールには特に異常は見られません。人工太陽も正常に機能しています」

 

 

 コックピットの助手席に座るクマノが、惑星ボリスの環境コントロールに異常が無いか調べてみるが、大気も重力を含め全て正常値を示している。

 また元々近くに太陽が無かったこの星に光を齎し、現在もボリスを周回している「人工太陽」も正常に働いている事から、惑星環境コントロール自体には問題ない。

 

 

「これだけ呼びかけても連絡が無いなんて……地上で一体、何があったんでしょうか…?」

 

「…総員、着陸準備だ。大気圏内に突入後、首都の『ベラルゴシティ』へと向かうぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

 

 直接確かめる以外に他無いと判断したヒュウガは、クルー達に着陸準備を指示。

 現状を把握と原因究明の為、大気圏突入後に先ずは多くの人々が住んでいるボリスの首都「ベラルゴシティ」へと向かう事にした。

 早速ペンドラゴンは惑星ボリスへと向かい、大気圏に突入すると宇宙船が赤い光に包まれて高熱を纏い始める。

 

 

「惑星ボリスの大気圏に突入しました。このまま――きゃあっ!!」

 

 

 その時――ペンドラゴンが大きく揺れ、機体全体に軋む音がし始める。

 それと共に警告音がうるさく鳴り響き、ブリッジやコックピットのあらゆるランプが点滅する。

 大気圏突入時は多少なりとも揺れる事は珍しくないが、今回は明らかに通常では有り得ないレベルで激しく揺れて、機体が安定しない。

 

 

「どうした!?何があった!!」

 

「正体不明の『干渉エネルギー』が影響で、ペンドラゴンが制御不能です!!」

 

「干渉エネルギーだと!?」

 

「一種の…時空エネルギーのような――!!」

 

 

 何が起きたのかヒュウガが聞くと、コックピットの助手席に座るクマノがそれに答える。

 正体不明の時空エネルギーに干渉し、スペースペンドラゴンが制御不能の状態となってボリスに急降下し出す。

 どうにかして機体を維持しようと奮闘するハルナだが、ペンドラゴンの計器がどれも正常に機能しておらず、異常値を示している。

 このまま落ち続ければ忽ちボリスの大地に激突し、機体がバラバラになってクルー全員の命に関わる事は明白で、オキが叫ぶ。

 

 

「ボス!!このままじゃあ、地上に激突します!!!」

 

「くっ――!!ハルナ、着陸場所は問わない!!今の状態で、強行着陸は可能か!?」

 

「や、やってみます!!」

 

「頼むぞ――!!!」

 

 

 一旦ベラルゴシティへと向かう事は諦め、命を最優先に不時着を試みる。

 幸いにも操縦桿の制御はまだ生きてはいるものの、計器によるアシストは出来ないので完全にマニュアルで操縦しなければならず、エースパイロットのハルナの手に全てがかかっているが、ヒュウガはハルナを信じて託す。

 ハルナは激しい揺れと衝撃に耐え、操縦桿をしっかり握り締めて、正常に機能してない周りの計器の警告音に惑わされずにペンドラゴンを操縦する。

 

 やがて空一面が青くなりほどに高度は下がり、まだ開拓段階の惑星ボリスの大地が迫って来た。

 

 

「――っ!!衝撃に備えろ!!」

 

 

 ヒュウガの言葉で、一同は不時着で起きるであろう強い衝撃に身構える。

 着陸するにはスピードが出すぎではあるが、その他のシステムが機能していない以上、このまま強行着陸するしか他に無い。

 操縦しているハルナも機体になるべくダメージが入らないように、そして衝撃を最小限に抑えるように、巧みな操縦技術で水平に保ちながら少しずつ高度を下げる。

 

 

 ――次の瞬間、より強い衝撃がペンドラゴンに伝わり、凄まじいGと合わさって身体の中の臓器がシェイクされる感覚に襲われる。

 ペンドラゴンの機体に大地が接触し、地面に擦りつけるように猛烈な速度で滑っていく。

 これによりどんどんスピードが落ちていき、遂には完全に停止する。

 

 

 

 

 こうして宇宙船スペースペンドラゴンは惑星ボリスへと不時着し、ここから過酷な戦いと冒険の物語が始まったのだった。

 

 

 

《TO BE CONTINUED》

 


 

大怪獣バトルファイル

 

 

ゴモラ(通常版)

別名:古代怪獣

身長:40m

体重:2万t

出身地:ジョンスン島

必殺技:押しつぶし、角かち上げ攻撃、尻尾攻撃連打、超振動波、超振動波ゼロシュート

 

 遂に登場した、皆大好き我らのゴモたん。

 

 1億5000万年に生息していた太古の恐竜「ゴモラザウルス」の生き残りとされており、シンプルでオーソドックスな恐竜型のフォルムを持ち、三日月型の巨大な双角と鼻先の一本角、胴体前面の松かさ状の鱗、太く長大な尻尾が特徴。

 

 他の追随を許さない強靭な肉体と生命力に加えて、レッドキングにも匹敵する凄まじい怪力の持ち主。

 その生命力の高さは尻尾にも表れていて、例え切られた尻尾が切られても暫くの間は別の生き物のように動き回る。

 

 必殺技の「超振動波」は、頭部の角から強力な振動波を発生させて岩盤を粉砕し、地中を掘り進むため掘削能力なのだが、『大怪獣バトル』以降では攻撃手段としても使用するようになる。

 戦闘時には鼻角からビーム状に発射するタイプと、角を突き刺して相手の体内に直接流し込み爆殺させる「ゼロシュート」の2種類があり、本来の使い方としては後者の方が正しく、コッチは内部から破壊する事から、その気になれば一撃必殺の技にもなる。

 

 ドラマ、ゲーム、漫画と、それぞれの『大怪獣バトルシリーズの作品』において主人公の怪獣として抜擢され、元々人気怪獣だった所に主役ポジを獲得した事で、東宝のゴジラや大映(徳間&KADOKAWA)のガメラに並んで、「ウルトラ怪獣界の顔」にまで登り詰めた出世頭。

 

 

 

ペギラ

別名:冷凍怪獣

身長:40m

体重:2万t

出身地:南極

飛行速度:マッハ80

 

 南極に生息しているペンギンが突然変異で進化した怪獣で、記念すべきウルトラシリーズ初の冷凍怪獣。

 反重力を発生し−130度にも達するガス状の「冷凍光線(又は冷凍無重力光線)」を放ち、緊急脱出の際の飛行速度はマッハ80以上にもなる。

 

 それなりの知名度を持っていながら、映像作品でウルトラ戦士と対決したのは『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』でのリブット戦が初であり、登場からおよそ53年の歳月を経て、遂に映像作品で初めてウルトラ戦士との戦いが実現した。

 

 因みに『レッドマン』では最も登場回数が多い怪獣で、その度に酷い目に合っている…。

 





●ゴモラ

 原作の時点でも充分過ぎるくらい強すぎる彼のゴモラですが、今作では幾つか「更なる強化案」を考えています。

 流石に「封印された作品」の個体が使う「怪獣念力」は、あの白い猿の化物が嗅ぎ付けて来そうなので現時点では採用しませんが……もし需要が有ればコメントとかで教えて下さい。



●ペギラに食われる

 原作では何故ペギラの中から彼が出てきたのか不明だったので、今作では後付けで戦ってる最中に食われたという事にしました。

 ただそのせいでゴジラとゴモラのリンチになり、『レッドマン』と同様で今作でもペギラは不遇になってしまいました…。

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