1話 雪が降る大地で
彼は暗闇の中で意識を取り戻した。まぶたが重く、徐々に光が差し込んでくる。目を開けると、白い天井が視界に広がった。心臓がドキドキと高鳴り、彼は自分がどこにいるのかを理解しようと必死だった。
周囲は無機質な病室の様子で、点滴の音が微かに響いている。彼は手を動かそうとしたが、体が思うように動かない。
「ここは……どこなんだ?」
彼は自分の声に驚いた。交通事故の記憶が鮮明に蘇る。信号無視の車が突っ込んできた瞬間、暗転した。彼は自分が生き残ったことに驚きながら、唯一動く首を窓の外に目を向けた。
その時、青い空を背景に、戦闘爆撃機のフライマンタが編隊を組んで飛んで行くのが目に入った。その姿は、彼の心を強く揺さぶった。
「まさか、俺はガンダムの世界に転生したのか……?」
その瞬間、彼の頭の中で様々な記憶が交錯する。
その時、ドアが開き、白衣を着た医者が入ってきた。
「目が覚めましたね。カズヤ様は交通事故に遭い、ここに運ばれてきました」
彼はその言葉を耳にしながら、窓の外のフライマンタの蒸気の足跡を見つめ続けた。
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「吹き飛ばされた先にあった積まれた雪がクッションとなって、軽傷で済んだのか...」
カズヤの診断結果は軽傷であり、今日は万が一の為に病院に1泊することになった。味の薄く量が足りない食事を終え、ベッドに体重を預け、天井を見つめる。
「この身体の持ち主は、カズヤ・ツキモリ。年齢は16歳。ハイスクールを飛び級で卒業した秀才。北海道を拠点としたツキモリ重工業グループの令息。これは転生じゃなくて、憑依ってやつか?」
ようやく動くようになった手を眺めながら、医者やネットで得た情報をブツブツと呟いていく。
「カズヤとしての記憶はハッキリとしているが、前世?の記憶は仕事や知識だけは覚えてるが家族や友人、自分の名前は覚えてない。俺って、そんなにワーカーホリックだったの?」
スマートフォンを進化させたような通信用デバイスを手に取り、カレンダーアプリを起動させた。
「U.C.0076.1.3…… 今から3年後に一年戦争が始まる。俺はこの世界に来たんだ?」
病室の外には、分厚く暗い雲が広がり、シンシンと雪が降っている。カズヤの不安と同じように雪は積もり続けている。
機動戦士ガンダム StellarBlessの設定を見直して、書き始めた物語になりますm(_ _)m
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