私の名前は鳥江令子。バブル時代をがむしゃらにエンジョイする事が大好きなイケイケギャル。年齢は聞くな…。
私の能力はバブル。周囲を80年チックに塗り替える力を持っている。
今日も今日とて町全体をバブル時代に変化させて休日を満喫するはずだった。
…。ふと揺らめきのようなものを感じ、周囲を見回して見ると何かがちがう。辺りを見渡して見ると小学校の前にザリガニを売っているおじさんがいた。
(…?)
何かが気になりそのおじさんに声をかけてみた。
「あのう。小学校の前でザリガニを売るのは問題がありませんか?」
おじさんは顎に手をあてながら私をじっと見つめた。
「あっと驚くタメゴロー」。
「は?」
何を言っているのがわからない。
が何か空気が違う。
「お呼びでない。およびでない。こりゃまた失礼致しましたー」。
…何を言っているのかわからない。私は困惑しながらおじさんに再び声をかけた。私の能力で周囲は80年代のはずだ。
「ナウい時代になにをしていらっしゃってるんですか?」
町は煌めくパッションナイツのはずなのに。どこかしらおかしい。
町行く人たちも明らかに80年代のそれとは違う。
「ふっふっふ。ようやく巡り会えたな。ここであったが100年目。」
おじさんは不気味に笑いながらまたわけのわからない、ワードを口にし両手をくるくる回すとおじさんの身体が変化をした。私はとっさに後ずさる。
「はっはっは!ようやく会えたぞ鳥江令子!私はお前が以前に倒した90年代ノーワンの息子70年代ノーワン様だ!」
私は激闘の末に打ち倒したルーズソックス大好き90年代ノーワンを思い出した。
「まさか息子がいたなんて。」
70年代ノーワンは語りかける。
「親父の敵の仇討ちをする気は毛頭ない。私は只日本が右肩上がりの成長をモーレツに遂げていた高度成長期をこの令和の時代に思い出してもらい再び夢を持ってもらいたいのだ!」
令子は呆れながら言葉を発する。
「小学校の前でザリガニを売ってりゃ、令和の時代に夢を持ってもらえるのかしら」。
…少しだけ風が吹き時間が流れた。
「千里の道も一歩から。こういう地道な活動こそ将来に繋がるのだ。80年代を我が物にして満喫しているおまえにはわかるまい。とにかく俺の70年代とお前の80年代どちらが歴史的に令和に貢献したか勝負をしろ!」
70年代ノーワンの言っている事は訳がわからない。ナンセンス、不条理だわ。しかし勝負を挑んでこられたのだから戦わない訳には行かない。
私はお馴染みの両手を叩くポーズを駆使してレッドホークに変身した。
お馴染みの応援団員がエールを送り二人のバトルが始まろうとしていた。
…恐らく時が流れる限り各年代の懐古争いは終わりなく続くのだろう。
令和の時代にも次世代の流れがやってくる。
人々の思いと共に紡ぎだされる歴史の流れは誰にも止められない。
完。