魔女と挑む聖杯戦争   作:ミクモ

5 / 5
本編行く前にどうしても書きたかった...

⚠️注意⚠️
2部6章のネタバレを一部含みます!
まだ進めてないけど、それでも読む方はご自身の責任でお読みください!
と言っても自己解釈や設定弄ってるので合わせてご注意を!

さて、今回はトネリコの視点で書いてみました!
それでは、どうぞ!


幕間 トネリコ

幕間 ~ トネリコ ~

 

この世界では、私がいた妖精國は存在しない。

存在しないと言うのも過去や未来にも勿論無くて、聖杯からの知識だと、そんな歴史は文字通り無いとのこと。

 

・・・そんな事ある?

 

けど、今いる世界は私の知ってる世界とは別物である事は、直ぐ分かった。

...と言っても、似たような類いはあってブリテンの地名とか位置は変わらないみたい。

まあ、成り立ちが根本的に違うけれど。

私から視たら、ここは異世界であって並行世界のようなもの。

 

私は、ブリテンを救う使命を持って星の内海から流れ着いた楽園の妖精。

名をヴィヴィアン

流れ着いたのはブリテンの最北、雨の国オークニー。

そこで私は本当の王女ではないけれど、まるで本当の王女のように、雨の国の皆から愛情を注がれ大切に育てられてきた。

1年の大半が雨の降るこの国で、小さい頃から図書室で本に囲まれながら窓越しに見る灰色の空と雨だれの音を聞くのが好きだった。

 

私の楽園の妖精としての使命はブリテンを終わらせること。この使命を自覚しながら、優しい雨の氏族の皆と過ごすうちに罪ある者である妖精を救う手段を模索し始めた。そして辿り着いた答えは、『理想の國』を作ること。

穏やかで静かな、私にとって幸せな時間が続いていた...

けれど、そんな幸せな時間は長くは続かなくて。

楽園の妖精である私を匿っていた事、それを良しとしない他の氏族達によって、国ごと滅ぼされた。

そこで私は本来捕えられて処刑される筈だった。それをお母様の本当の娘であるお姉様が、身を挺して私がオークニーから抜け出す時間を稼ぎ、楽園の妖精として代わりに処刑された。

 

他の氏族達によって攻められ、火に包まれた雨の国オークニーから抜け出した後、何をする訳でもなく最初は童話に出てくるような悪い魔女を演じていた。

だって、怒りや憎しみが無かった訳ではないから。

それでも大好きな故郷の妖精達が望んだ『ブリテンを争いの無い平和な国にする』ことを叶える為、滅ぼした他氏族に復讐をせず『救世の妖精』として動く事にした。

と言っても、最初は燻る復讐の火を抑えるまで時間がかかってしまったけど...

私の中の雨がゆっくりとその火を静めていった。

信頼できる仲間ができてからは、悪い魔女を演じるのを止めて名を改めた。雨の国で、お母様から頂いた大切な名前『 トネリコ 』として。

『ブリテンを争いの無い平和な国にする』事を目標にしてからは、これまでに何度か大厄災を鎮めてきたし、数えきれない程の争いを平定したりした。

まあ、最後の厄災を鎮めた後は旅してきた仲間諸とも殺されてしまったから、あの後の事は分からないけれど...聖杯もその世界の出来事ついては知らないみたいだし。

おそらく大厄災を前に滅亡したか、私と同じ使命を持つ次の者が現れたかのどちらかだろう。

あの日、全てが灰となって燃え上がる結末を迎えてから、気付けば私はこの世界で召喚されていた。

 

_______________________

 

 

最初に見た光景は、私がいた世界の妖精と変わらない人だった。

 

・・・ああ、この世界も視たく無いもので溢れてる。

 

目の前には、見慣れたものから順に嫌なもので溢れていた。

(気に入らない.../嫉妬) (女は.../侮蔑) ...

生まれ持った私の妖精眼は見抜いてしまう。視たく無い事も、ただ、この眼には助けられているから損ばかりではないけれど...

召喚されて直ぐ視たものを気にせずに、こう言うものかと自分に言い聞かせ、挨拶をする。

 

「こんばんは」

 

挨拶をしていた時、視たく無いものに気を取られて気付かなかったが、部屋にもう1人いる事に気付いた。目の前の男はよく視たら召喚者ではないらしい...

 

「貴方が私の召喚者...では、ないようですね?

後ろの彼が...」

 

どういう事だろうと思い、目の前の男を避けてチラリと視る。

眼に写ったものは、床に血を出しながら倒れ伏しつつも、こちらを見上げる姿だった。

(目の前の男を許さない.../怒り) (助けが来たのか...?/戸惑い) (...ありがたい/希望・感謝) 

そんな目をした少年の黒い瞳と目が合う。

 

召喚者さんが危ない!

 

彼女は瞬時にこの状況を危険と判断した。そこからは全力で頭をフル回転。

エンチャントで物理的に殴るのが間に合わないならと魔力で目の前の男を吹っ飛ばす事にした。

...してしまったのである。そう、その後ろにいる少年の事を忘れて...

状況を打開して、距離を作る一心で後先を考えていなかった。故に...

 

「食らえ!アコーロン・クラスター!!」

 

自分の今いる場所を壊さないよう威力を抑えたとはいえ、後ろにいた少年諸とも魔力で吹き飛ばしてしまった。

あっ...、と気付く頃には壁から床に倒れていた。

 

「やば、思ったより出しすぎちゃった...」

 

直ぐに回復しないと思いながら駆け寄る。

こうして私こと、トネリコは召喚者である彼(門馬 将希)とまともに挨拶をしないまま、出会いを果たした。

 

 

 

 




どうしても書きたくなってしまいました。
後半、ちょっと楽しくなってしまったのはご愛嬌。
次こそ続き書きます...
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