+i(プラスアイ)   作:RKtomousumono

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第五話 "コワスモノ"

全部ぶち抜いた、照明(化物)がそこにいた。

照明(化物)の顔が嗤う形に歪む。

白いパイプを中心に、黒一色の天に伸びる配線(コード)と砂嵐にBLマークのモニターが繋がっている。その上を見るとより多くの配線とモニター。

空いてるスキマからフィールドを見回すカメラが見えた。

何よりも大きく空いた場所から"眼"が全てを見ていた。

そんな幻覚を見た。

動きがわかる。

目の前の化物(ストライカー)の動きが。他の連中の動きが。

でも、不思議と気にならない。

このP・A(ペナルティーエリア)は、俺とこいつだけの場所だ。

 

~~~~~

 

誰も踏み込めなかった。

潔と照明のP・Aでの攻防。

一挙手一投足が、俺の細胞を活性化させている。

どれをとっても美しい。無駄なようで無駄がない。

 

「ジーザス・・・」

 

俺の前に、神が居る。

その神と相対しているのは神が自ら手掛けた作品(ストライカー)だ。

互いの動きを読み、示し合わせているかのように動く。

眼から涙が出ているが、拭うことすら勿体ない。

赤お嬢と水色はんなりが踏み込もうとするのが見える。

できるはずないだろ?そこ(ペナルティーエリア)聖域(・・)だ。俺が一番よく知っている。

俺はP・A最強の"生物"だ。目の前のアレは神だ。

誰も動けず、あの攻防を見守る――

聖域を侵す異端者(糸師凛)を、視界端に捉えた。

 

~~~~~

 

昔、兄ちゃんとサッカーをしていた時。

たまたま飛んで行ったボールを拾って、俺の足元に綺麗に蹴り返してきた男がいた。

黒刃照明・・・照兄(てるにぃ)

毎日のように三人でサッカーをした。

その日常はとても楽しかった。

兄ちゃんがスペインに行ってからも、照兄は休みの日のたびに俺とサッカーをしてくれた。

でも、ある時めっきり来なくなった。

それから?兄ちゃんが「世界一のミッドフィルダーになる」とかほざいた。

それでも、俺は・・・

 

『俺は眼中に無いってか』

『うん。無いね』

 

俺のなかで、ナニカが崩れた音がした。

今までどんな気持ちであんたを待っていたと思うんだ!

それでも、試合ができることが、楽しくて、うれしかった。

だが

でも

なんで?

・・・邪魔だ。

兄ちゃんも、照兄も、潔も士道もチームもブルーロックも思い出も全部全部全部ぜんぶぜんぶぜんぶ!

 

「・・・ぶっ壊してやる」

 

ボールがそこにある。

俺のサッカーの為に、邪魔なものは全部ぶっ壊す。

 

――――――――――――

 

なんか士道泣いてるし、他の連中動かねぇじゃん?

まぁ潔とのサッカー楽しいからいいよね。

・・・!?

えっ何今の寒気こっわ!

 

「潰す・・・!殺す・・・!壊す・・・!」

 

凛ちゃぁん!?どうしたのぉ!?

エッおめめガンギマリじゃんその顔懐かし遅めの思春期で再発しちゃった?

何でもかんでもぶっ壊そうとする破壊者凛ちゃん再来・・・対象は?俺?あと潔?

冴が見たらホクホク顔になりそうだな・・・いいね。アイツ今レ・アールだっけ?あぁ関係ないこと考えなくていいや。

FLOW・・・いらないか。それはイジメだ。

ただ、そろそろ()に進もう。

 

「処理速度上げろ・・・()だ」

蜂楽に関して(詳しくは第六話あとがき)

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