ポケモン世界に転生したからウッキウキで旅に出ようとしたら思いの外グロテスクな世界でした。
頑張ってその世界に適応したら気付いたらクレイジーサイコロリ扱いされてました。
息抜き。
なんか突然こういうの書きたくなった。
深い意味はない!
突然だが昔の話をしよう。俺は昔、ポケモンバトルが
この世界には摩訶不思議な生物が生息している。その名は『ポケットモンスター』、縮めて『ポケモン』。ポケモンバトルとは呼んで字の如く、そんなポケモン達を戦わせるものである。
《競技》と呼べばいいのか、詳しい所はよく分からない。まあカードゲームアニメの世界ではカードバトルで全てを決めるように、この世界ではそれがポケモンバトルなんだと思ってくれればいい。
ま、こんな説明をわざわざしなくとも皆さんは知っているだろうが———。
とにかく、俺はポケモンバトルというものが
別に嫌いというわけではない。ポケモンは大好きだし、
俺は
———ん? 生まれる前からってのはどういうことかって?
ああ、別にそれは特段話すことでもない。ただ単に、俺は
前世の俺は『日本』で普通にポケモンが好きな男だったんだが、なんの因果か、死んで生まれ変わったらポケモンの世界に生まれ変わってたってわけよ。
ちなみに俺は前世でどれくらいポケモンをやっていたかというと、明確に説明するにはかなり微妙なラインだ。
一応本筋のシリーズは全てやったことある。名探偵ピカチュウとか、不思議のダンジョンとかのような、アナザー世界のものは殆どやった事はないが、普通のポケモンは全シリーズやったことがある。
だから、ポケモンというものをメチャメチャやってたかというとそういう訳ではなく、まったくやってない作品も多い。しかしポケモンの本作シリーズは制覇しているからミリしらや知ったかという訳でもない。
あとガチ勢やエンジョイ勢で分けるのも少し難しい。これは俺の主観であるが、ガチ勢はなんかこう…対戦をガチる為にいろいろ厳選やらなんやらしているイメージがある。しかし俺はそもそもインターネット対戦すらしたことがない為ガチ勢には程遠い。
ただ図鑑は完成させるまでやり続けるタイプだったし、隠し要素とかは隅々までやり遂げるタイプだったから、エンジョイ勢というのもなんか違う気がする。(あくまで主観)
とまあ、そんな微妙なラインを攻め続けるのが俺なのである。リアルエンジョイ勢からしたら「いや、ガチ勢みたいなもんだろ」て言われるし、逆にガチ勢からしたら「ガチ勢ってほどではない」と言われる、そんな
———少し話が脱線したようだ、失礼。
えーと、どこまで話したっけ? あぁそうだ、ポケモンバトルが苦手だったってことは語ったな。
先ほどまで話した通り、俺は結構ポケモンが好きな転生者だから、ポケモン世界に転生したと分かった時はスゲェ嬉しかったんだよな。自分の大好きな存在が普通に生きている世界で、これから生きていけるってことがさ。
だからちっさい時は色々なポケモンと関わろうと躍起になってた。野生のポケモンにも物怖じせず突っ込もうとしては家族に心配されるのが決まりごとみたいになってたくらいだ。
そんなこんな、色々紆余曲折あった結果俺も10歳になって、いよいよ一人で旅に出る年齢になったわけよ。ちなみに初めてのポケモンはゼニガメである。
ああ、カントー地方って訳じゃないよ。ただ偶然最初に相棒になったのがゼニガメだっただけ。
始めての一人旅、初めての冒険。ワクワクしすぎドキドキしすぎで昨夜は眠れないくらいもうバックバクだった。
ゼニガメと二人で初めての草むら。さあ、ポケモンバトルの始まりだ!
そう考えていた時期が俺にもありました。
「ゼニガメ、“みずでっぽう”だ!!」
そう命令した俺に呼応するように、ゼニガメは口からみずを噴射した。その光景は今でも覚えている。
俺はね、蛇口につけたホースから出る水みたいな、バシャバシャっとした水が出ると思ってたんだよ。そんでそれが相手にビシャビシャって当たって、食らった相手ポケモンがフラフラする———みたいな。それこそアニポケのような展開を参考にしてた訳なんですよ。
だけど現実はまるで違った。具体的に言えば、ゼニガメからでた
話は変わるが皆さんは、ウォータージェットって知ってるだろうか。
YouTubeとかで見たことはないだろうか。勢いよく噴射する水で鉄とかを簡単に真っ二つにする工具のこと。
話を戻そう。
何がって?
そんなレーザー銃みたいなモンをまともに食らった相手ポケモンの身体は簡単に貫通したんだよ。そんで肉が裂けて、血はどくどくでてくるわ肉も若干はみ出てるわ。
一言で言うと、「クッッッッッッッッッソグロかった」。
「え………は、え…?」
みたいな感じで俺はバカ動揺してた。そんな俺の隙をつくように、血をビタビタ垂らしながらも
俺は慌てすぎて指示が出せなかったし、ゼニガメは俺の指示を待っていたからその攻撃は避けられるはずもなく。
そのポケモンはゼニガメに向かって“ひっかく”こうげきをしたわけさ。
いやーアレもグロかった。
ザクッとかじゃない…ズグチャアみたいな音が響き渡ったんよ。今思えば、アレが爪を肉に立てた時の本当の音だったんだなぁ。
そんでその攻撃をモロにくらったゼニガメの腹は「引っ掻き傷」が斜めに惹かれていた。それは当然、猫につけられるような可愛いモンじゃなかったよ。前世の常識に例えるとアレだ。クマにつけられたみたいな、そんな傷。
しかも俺はそれを見てさらに茫然自失、放心してしまった。結果まともに反撃できず、相手ポケモンは連続して“ひっかく”こうげきを繰り出す。
最終的に、猟奇的な殺人事件みたいな光景になって、ゼニガメは血まみれ傷だらけ。グロいとかもはやそんな次元じゃなかった。
死体。
俺はそう思った。
俺が弱いから殺してしまったのだと。
実際はただのひんし状態なだけだったのだが。
そんなこと知らない俺は急いでポケモンセンターに担ぎ込んだ。顔面蒼白な、必死な形相で。
ジョーイさんもビックリしてたよ。だって今思えばひんしになっただけのポケモンを、まるで死んでしまったかのような緊迫した表情で担ぎ込んでくるんだもん。そりゃ「なんだこいつ?」て思うよ。
どうやらこの世界のポケモンバトルは、『こんなもの』らしい。よく考えれば、そりゃ身長体重がヒグマみたいな生物達が全力で戦うんだから、そうなるのは普通である。
前世のアニポケとかは全年齢対象のため、子供でも見れるようにと映像をマイルドな表現にしていただけであり、実際戦わせるとなればこうなるのは必須だったのだ。
ということで、始めてのポケモンバトルで深い傷を負った俺は、それから無意識にバトルを避けるようになった。なるべくバトルをしないで、少しずつポケモンを集めていった。
完全に避けるのは無理だったから、その後も何度か勿論やったものの、その度に俺は全身の汗が止まらなくなり嘔吐やらを繰り返してた。酷い時にはぶっ倒れてしまい、ポケモンバトルだってのに俺が病院に運ばれることもあった。
何度も言うがこの世界ではポケモンバトルが全てである。その中には当然「コミュニケーション」も含まれる。
つまりポケモンバトルをまともに出来ない、しかも忌避していた俺は、前世なりに表現すると、誰とも関わろうとしない社会不適合者なわけだ。
その頃くらいから、俺の身体に精神疾患が見られるようになった。
拒食症、睡眠障害、脱毛症、髪の色も落ちた。原因は極度のストレスだった。
ポケモン達が血を流し、骨が折れ、時には四肢も欠損し、傷付けあう姿を思い出す旅に、身体中がまるでこおりのわざを喰らったかのように冷たくなる。
布団の中に潜り込んでいるのに、常に冷や汗で身体が凍える感覚だった。
結局俺は「旅」なんてものは出来ず、日帰りで近くの街に行くくらいしか出来なかった。遠い土地に行こうとした瞬間、足が鉛のように動かない。動悸が激しくなり、先ほど食べた食物は簡単に胃の中から口へと戻ってくる。
強いストレスを感じ続けた結果、見知った所から離れることができなくなっていた。
ホームシックってやつだな、家から出てないけど。がはは。
ちなみに先ほど言った通り、ポケモンバトルができない俺は「社会不適合者」と同じ為、友達はみんな俺から離れていった。「あいつとは関わらないほうがいい」みたいな感じで。
そしてまさかの、両親も俺を疎ましく思うようになっていた。まあ、ストレスの影響で表情筋も抜け落ちたから、そういう部分も相待って「何を考えているのか分からなくて怖い」と感じるのも仕方ないだろう。
ただし、両親はとても優しい人だった。
俺が元は社会人であり、人の暗いところも経験したことがあるからこそそういう目線に気付いただけであり、両親達はその【負の感情】を自覚しながらも、決して俺に見せないように隠そうとしてくれたんだから。
俺に対して過剰に世話を焼くようになったのもそれが原因なのであろう。疎ましく思いはしても、大事な子供なんだから決して捨てないという両親の優しさが垣間見えた。
ただし当時の俺はそこまで気が回らず、両親の向ける【負の目線】ばかりに目が入って、両親も信用できないと思っていたが。
それにゲットしたポケモン達も、俺に対して不満を出すようになった。
まあポケモンはバトルが大好きであり、それが本能とも呼べる生物である。だからこそ、まともにバトルさせない俺はポケモンからしたら不満の対象なのだろう。
そんなこんなで当時の俺は何もかもが信用できなくなり、完全に鬱の状態になった。日帰りの冒険すらもすることが無くなり、完全に家に引き篭もるようになった。
このままじゃダメだと思いつつも、だからと言って何もする気が起きない。
そんな状態が数年続いた結果、俺は完全な引きこもりになっていた。
最初のうちは俺に対して色々声をかけてくれた両親も、ただ俺にご飯を持って来てくれるだけになった。
少しずつ集めたポケモン達はそのほとんどが逃げ出していき、十何匹いたポケモン達は片手で数えるくらいになった。
そうやって、無気力で何も出来なくなっていた俺は、いつも通りパソコンでネットの海に潜っていた。
何も信用できず、何も考えることがなくなった。
「………あ、コイ…ツは、」
眼前の画面に映し出されるは、とあるポケモンバトルの映像。グロすぎるという理由でバトルは全く見なくなっていた俺だったが、その動画は最近出たばかりだというのに、そんな投稿した時期に反比例するかのように再生数が鰻上りに上がっているのを見て気になったのだ。
そこに映し出されるのは二人の少年。
片方は、ツンツンとした茶髪であり、鋭い目付きをしている。
相反するもう片方は、赤色のキャップを深く被り、そこから覗かれるその目は、強い『意思』と『覚悟』を感じる『戦士』の目だった。
俺はその二人を……とくに、
自身が初めてプレイしたゲームの自機であり、分身であり、自分自身だったその少年を。
「———レッド」
動画のタイトルは———『カントー地方 ポケモンリーグ チャンピオン戦』
セキエイリーグの公式チャンネルが上げた、最新の動画だった。
そんなチャンネルがあったのかなどと感心しながらも、俺はその動画から———レッドの目から、目が離せなかった。
「うっ…ぷ……おぇ」
勿論その映像はグロ映画も真っ青のノンフィクションだった。俺がトラウマになった
しかしこれは、そんなものとは比べるのも馬鹿らしい。レベル60を超えた化け物達が、その肉を切らせて骨を断ついわば戦争のようなもの。
当然の如く、喉の奥から焼けるような熱が通過しようとする。
しかし、
気持ち悪い。なのに
グロすぎる。なのに
痛そう。なのに
そう感じてしまう原因はただ一つ。
「…………
貪欲に勝利を狙うレッドのあの目。
帽子の隙間から見える、ポケモンバトルを全力で楽しむ少年の目をしながらも、ただひたすら勝利を目指して進み続ける『挑戦者の目』。
あぁ………なんて、なんて———
「———カッケェ………………」
その日から俺は変わった。外に出るために、色々なことを始めた。
まず最初にしたことは、グロ映像に慣れることだった。
毎日何百個のバトルの動画を見尽くして、グロさに慣れるのと同時にポケモンバトルを肌で感じた。
そして次に、部屋から出て街を歩いた。
数年ぶりに見る街は、何も変わってないなと思いながらも、所々に見たことない建物が立っていた。
数年でこんなに変わってしまうのかと、驚愕したものだ。
ちなみに部屋から出た俺を見て、両親は涙を流して抱きしめてくれた。
その時に俺は、両親の【負の目線】が気にならなくなり、反対にその『暖かい心』に無表情ながら涙を流したものだ。
そうして、それから色々あった。まあ今は長いから割愛しよう。
「…………四天王引退? 別に構わんが」
そんな昔のことを思い出していた俺は、今現在の上司からそんなことを言われ、それに対して返答していた。
「……あっさりしてますね。急なことである自覚はありましたから、もっと渋られるかと」
「給料いいし、後釜がいないからやってただけだ。特に固執する理由は
ぐーっと背伸びをしながら言葉を紡ぐ。
「後釜はもう既にいるだろう。パピーならば、職務を全うできるさ」
「…………ポピーです。いい加減人の名前はしっかりと覚えて下さい。それだと子犬という意味になります」
「クハハ」
「………はぁ」
頭を抱える上司の姿を見て、珍しいものを見れたと上機嫌になる。
「そも、
「また補導されますよ?」
「言うな。気にしてるのだ」
「……………まあ、その後のことは特にコチラは干渉する気はありません。お好きになさって下さい」
うーん、中々に急だけど、ま、別にいっか。
結構長い期間ここで四天王やってたから、これからは俺の気の向くままにまた旅を始めようかな。
「それで、
「いえ、それらはチリやアオキに任せるつもりです。貴女はその書類の束が終わったらいつでも出て行かれて構いません」
「準備がいいな」
「貴女は常から「旅をしたい」と言っていたでしょう。だからこそ
なら今日中に終わらせて、明日には自室を出るか。
「わかった。これくらいの量ならば今日で終わる。明日には出る準備を終わらせて貴様の部屋に赴こう」
「明日ですか、分かりました。待っています」
「随分あっさりしとったなぁ」
「まあ彼女の性格を考えれば、彼女らしいと言えばらしいですが」
「…………」
その話を、同じ部屋で仕事をしていた故に聞いていた3人は、上司が退出し、それに続くように彼女もトイレで席を外した瞬間に、会話を始めていた。既に上司から
「《ハイバラ》ちゃんなー、悪い人じゃ無いんやけどなぁ」
「むしろ日常業務に取り組む姿勢や、人と接する際の態度なんかは、礼儀を弁えている人のそれです。少しサボリ癖があるのと、人の名前を覚えないことは欠点ですが、自分の業務はしっかりと遂行する姿勢は好感を持てます」
「………まあ、
「アオキさん、ハイバラちゃんにはそれ言わん方がええで。あの子結構気にしとるみたいやから」
「…心得てます。死にたくは無いので」
「———まあ、社会人として、人としては普通にええ人なんやけどなぁ」
「人とポケモンに関わり導く仕事……例えば《ジムリーダー》なんかや、それこそ今みたいに《ポケモンリーグ》に携わる仕事は特に向いとらんもんなぁ」
「彼女はかなり
「……正直、彼女のバトルはあまり
「まーなぁ」
「
「…………あと、ハイバラさんの引き継ぎの件。私…なにも聞かされていないのですが」
「あーそれなぁ、アオキさんももっと人と関わるべきやから、良いタイミングやってトップが」
「えぇ………………」
「…………もう出て行く準備していたのだが」
「いやぁスマんなーハイバラちゃん。今日なー急遽チャレンジャーが来たみたいなんよ」
「……
「……チリちゃんにアオキさん、ハッサクさんな…。———まあまあ、勿論チリちゃん達も負ける気はあらへんよ。ただ全員揃うのがルールやからさ」
「………即終わらせろ。
ついに仕事最終日。といっても言われたのは昨日の話だが。
ということでウキウキでトップに挨拶に向かったら「急遽仕事が入りました」とか。
まあトリちゃん達が入れば大丈夫だろうし、俺はゆっくり暇でも潰しておきますかね。
「実技テスト最後の砦が、これから貴方に立ちはだかります!」
………
はい、見事に3人とも負けたそうです。いやー久々だね、実技テスト俺まで順番回ってくんの。最終日にこんなサプライズとかいらないんだが。
「さぁ、ハイバラ! 貴女の出番ですよ!!」
———まあ、最後の仕事だ。少しだけ、頑張ってきますか。
「…………ッ、相っ変わらずやなぁハイバラちゃんは」
「………自分のポケモン達があそこまでやられると考えると、ゾッとします」
「……最後の砦としての強さは申し分ないのですが、挑戦者を迎え撃つ四天王としては、最悪の人選ですからね」
四天王として数々の修羅場を潜り抜けてきた三人が、それでも戦慄し恐怖する映像が、目の前で現実として広がっている。
挑戦者のポケモン達を屠るその姿は悪魔とも呼ぶべき代物だった。
鏖殺、蹂躙、そんな言葉すら生ぬるい。
まるで
自分達の同僚、ハイバラという少女———成人済みの女性は、自他共に認める鉄面皮だ。そこそこ長い付き合いになる自分たちでも笑っている姿など見たことがない。ドッキリを仕掛けてもその表情筋はぴくりとも動かず、常に口角は下がり目元には深いシワが刻まれている。
会話の途中で楽しいことがあれば、ハハハやクククと笑い声を上げるものの、肝心の表情は何も変わっていない少し特殊な人物でもある。
そんな彼女だが、ことポケモンバトルの最中———否。
「…………ケヒヒッ」
クハハハハハハハハハハハッッッッ
ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ
残虐非道。
傲岸不遜。
天上天下唯我独尊。
勝者である自分が正義であると言わんばかりに弱者を蹂躙し、笑みを浮かべる同僚に、三人は生唾を飲み込むことしかできなかった。
いやー疲れた疲れた。流石に
にしても相変わらずグロいねーポケモンバトルは。今でこそもう慣れたけどやっぱ前世の感性で言うと正気の沙汰じゃないよ。
「………お疲れさん、ハイバラちゃん」
お、チリソースちゃんおっすおっす。
いやー疲れたね。こっちも楽しくなっちゃった。
「……ハイバラちゃんの笑顔久々に見たわ。楽しそうやったなー」
あ、まじか。俺の顔見られてた? なんかもう無表情のキャラ付けされてるからか、笑顔見られんの少し恥ずいんよな。まあキャラ付けじゃなくてガチで鉄面皮なんですけど。本当に俺の意思じゃ動かねえんだよなこの顔。
「……ハイバラちゃん。一個、聞いてもええか?」
ん———? ええよ、なんぞ?
「ハイバラちゃんは……バトルの最中って、何考えてんの」
ん? どういうこっちゃ。んなもんバトルの事に決まっとろうが。
「あ———ちっと伝え方がむずいなぁ。……せやなー、じゃあちょっと質問変えるわ」
そういうと
「
「お疲れさん、ハイバラちゃん」
「ん、チリソースか」
……たまにこの人は名前をわざと間違えてるんじゃないかと思う時があるんよなぁ。
「楽しかったさ、至極愉快」
「……ハイバラちゃんの笑顔久々に見たわ。楽しそうやったなー」
そんなことを言いながら考えるのは目の前の人物のこと。
ハイバラちゃんがバトルの時に笑顔を剥き出しにするのは既に知られていること。しかし、その
もしかしたら、ただバトルを楽しんでいるだけかも知れない。
そんなことを考えたチリは、意を決して一つの質問を繰り出す事に決めた。
もう会うかもわからない同僚の真意を知るために。
「
それを聞いたハイバラは、一瞬ポカンとした顔になった後、下を向いて俯く。顔を上げている普段から、その顔の半分以上が隠れるほど長く重そうな髪によって、俯いたその顔は完全に見えなくなる。
しかしその隙間から、彼女の酷く澱み、光の無い目が視界に入った。
引き攣るように歪んだ口角が視界に入った。
全てを飲み込む、闇のような雰囲気を肌で感じた。
「バトルの時に考えることなど、決まっている」
誰の影響も受けず、常に自分の生き方を貫くその姿、まさに傍若無人。
そのあり方は誰が見ても酷く歪んでおり。
しかし誰が見ても真っ直ぐ聳え立っている。
「
明確に述べたわけでは無いのに分かる。彼女が言いたいことが。
蹂躙することで生じる《愉悦》の味。
自身の———強者の特権として疑わない《勝利》の味。
分かってしまう。自分ではこの人と
チリは安堵した。
あぁ、この人が敵じゃなくて本当に良かった。
この人が悪の組織じゃなくて本当に良かった。
チリは戦慄した。ハイバラという人物を、最終的にチリはこう判断した。
自分の知る人間の何れと比べても———
悪の組織にいる何れと比べても———
そして、この世界の誰と比べても———
「……………狂っとるッ……なぁ」
「ケヒッ」
さっきの
「バトルの時に何考えるか」って? そんなの決まってんだろ。《
バトルするのは楽しいし、勝負に勝ちたいって考えるのも普通のことだろう。俺の敬愛するレッドさんもそう言ってんだろ。
だからそう答えだけだってのにさ、なにが「狂っとるなー」だよ。イジメかな、コレが。あれおかしいな、目から雨が。
あと四天王やってた時はちょっとした悩みがあってね。もう関係ないことなんだけどさ。
なんかさ、「ポケモン達を痛ぶるのはやめろ!」みたいなクレームが来るんだよなぁ。何だよ痛ぶるって、人聞きの悪いやっちゃなー。
だってさー、基準がわからねえんだよ。俺から見たら俺が相手ポケに攻撃して血塗れにさせる怪我も、他の四天王がチャレンジャーに攻撃して血塗れにさせる怪我も、どっちも同じようなもんにしか見えないから違いがわからねえんだよ。
だって結局どっちも肉が裂けて、血を流して、腕がとれて、穴が開くだろ? どっちみち前世基準じゃ両方とも道徳心がねえ行為なんだよ。
もうクレームは関係ないとはいえさ、それでなんか地味にサイコキャラ扱い受けてた気がするんだよな。
それだけが心残りですわ。
パルデア地方“元”四天王、ハイバラ。現在四天王として活動するポピーの前任としてパルデア地方のポケモンリーグで《四天王》として君臨したトレーナー。現在はポピーにその席を譲ったことで完全に辞任しており、その行方は掴めていない。
彼女には数多くの噂と逸話が存在する。そのうちの一つとして最も顕著なのは彼女のその『容姿』だろう。
明らかに低いその身長は、明確に公開されているわけではないものの、他のトレーナーと並んだ映像を比べるとその差がわかる。ちなみに身長の明言されている他トレーナーや、周囲のインテリア等のサイズと比較した結果、その身長は凡そ140cm前後であるという結果が出ている。
またその体重も目で見てわかるほど極端に少なく、同じく四天王のチリの話の中で「せめて30後半はいったほうがええで」と言ったものから、30kg前半〜中盤辺りであると思われる。(軽すぎる)
前述の記載だけを見ると、年幼い子供に感じるだろうが、実際は
…と、このように容姿的な問題により、時折街中でジュンサーさんに補導をされている彼女の姿を見た人もチラホラいるようであった。
ここまで記載した内容のイメージだと、小さな体躯とそれにギャップを感じさせる年齢などから可愛らしい姿を想像する人も多くいるだろう。しかし少なくとも、我らパルデア地方に住む人々の中に
その理由は至って単純、彼女は
チャレンジャーとして四天王に挑んだトレーナーは数多くいるものの、『最後の砦』と言われるだけあって、彼女という壁に阻まれたトレーナーも少なくない。
しかし、そんなトレーナー達はこぞって、心に深い傷を負う負け方をしたと言われている。
また、それらのトレーナーが所持するポケモンの中には、軽度のPTSDを患ってしまったポケモンもいるという情報が入っている。
そのように敵を容赦なく切り捨て、我が道を蹂躙し進み続けるその姿から、彼女はこう呼ばれることが多かった。
———曰く《血塗れの鉄面姫》
これは彼女が“はがね”つかいであること、相手ポケモンを容赦なく切り刻み血塗れにする事、そしてその見た目だけはお姫様のように可憐であるというトリプルミーニングが含まれている。
また、上述のように相手ポケモンを痛めつけている際には、その鉄面皮が剥がれ、狂気的な笑顔を浮かべている姿も確認されている。
これらの情報から、彼女がポケモンリーグを辞めたのは、彼女の噂や、それこそ彼女自身に忌避を感じたポケモンリーグ本部側が彼女の首を切ったからであるという説も出ているが、明確な証拠は出ていない。しかし、少なくともその説に信憑性が表れるという点からも彼女の性格が垣間見えるだろう。
〜パルデア地方のとある記事から一部抜粋〜
主人公
ハイバラ
元男のTS転生者。ポケモン世界だと知ってウッキウキだったところ、クソグロテスク過ぎて一時期鬱になった。
今はもう適応したので体調は全く問題ないが、大事な成長時期である10代の殆どの時期が栄養失調、睡眠障害含む過度の疾患持ちだった為、体躯は下手な子供よりも小さいし貧弱。
そんな貧弱な身体のせいで舐められることが多いので、口調を変え強く見せようとした結果それが染み付いてしまう。なのであの口調は今はもう無意識である。
口調の元は某呪術漫画の両面さん。理由は強そうだから。
一人称は
髪の色は完全に抜け落ちており、「美しい
昔の名残で目の下には元気な状態でもデフォルトでぶっ濃い隈があるし眉間には皺がよっていて目つきが悪い。
はがねつかいの理由は自分のポケモンが痛めつけられるのが嫌だった時期に「せめてナマモノじゃなく身体が鉄なら傷もつきにくいだろう」という安直な理由。今はもうはがねタイプが慣れて使いやすいから。
ただし今は「敵を傷付けやすいから」と考えていると他人から思われることも少なくない模様。
自分にはみんな同じような重傷にしか見えず、他者の「やりすぎ」のラインがわからない為、時折やりすぎることがある。その為
TS転生者、合法ロリ、白髪、ジト目、のじゃロリ(少し違うが)、悪魔っ子(比喩表現なし)(しかし勘違い)と、かなりの属性が混雑している。
四天王達
悪い人ではないが、ポケモンを痛め付けるのが好きな捻じ曲がった性格のため、あまり好きに慣れないしポケモンバトルはしたくない。(勘違い)
チャンピオン
若い才能大好きさんのため、そんなガンギマリの目に留まった主人公を勧誘した。しかし思いの外狂っていた為、扱いきれないと判断し放逐した。
ハイバラのポケモン
最近手に入れたポケモン達
「ご主人やば。とんでもねえやつだぁ……」
鬱時期から一緒だったポケモン達
「ポケモン傷付けるの嫌がってたご主人の心が壊れた。守護らねばならぬ」
一部のポケモン達
「フッフッフ、勝者だけが正義だ。死ねぇい弱者よ! ご主人は自然の摂理をわかっておられる」
カメックスさん
今現在に至るまで一度も変わらずハイバラの相棒を貫き続ける。テラスタルではがねになるが、特に需要や意味、強みはない。素の
旅に出る前の希望に満ち溢れた主人も、その後の絶望に染まった主人も、そんな状況でも
どんな状況でもハイバラを守護り抜くと覚悟を決めた無敵セコム。
両親
子供が一番辛かった時期にそばにいてあげれず、待つことしかできなかった事が不甲斐なく感じこっちもかなり精神が削れた。ハイバラが自分たちの【負の感情】に
こっちも娘の心が壊れてしまったと思っており、それを踏まえてなお今となっては元気そうに四天王やらをしている娘を見て、周りが何を言おうとこの笑顔(無表情)を守護らねばならぬと覚悟を決めた最強セコム。