読みづらいかもですが楽しんで頂けると幸いです!
「ヨルちゃん!大丈夫!!?」
病室に飛び込む響の目に映ったのは、身体中あちこちに包帯と絆創膏を貼ったヨルの姿である。
「やぁ、響ちゃん。僕は大丈夫だよ。」
二ヘラと笑うヨルの様子を見て、響は何処か違和感を覚えた。
だが、それが何なのかが分からず、うーんと唸る。
「おいおい、ボロボロじゃねえかよ。」
「一体、どんな怪物と戦っていたのだ?」
クリスと翼は治療を受けているとは言え、凄まじい包帯の量に目を剥いた。
普段の彼女を知っている少女達は、怪物染みた少女の姿を知っているからこそ、驚いたのだろう。だからこそ、何処か楽観視していた。
――最強と言っても差し支えないヨルが、負ける筈が無いと――
「うーん、どんな怪物って言われてもねぇ……戦闘狂?」
明け透けに言うヨル。響は何処か落ち込んだ様子でポツリを溢す。
「なんで皆んな戦うんだろう。戦わずに済むなら、それが一番なのに……。」
「ん〜、それはどうかなぁ。」
ヨルの言葉に、響は顔を上げる。
「確かに、話し合いで解決出来るならそれに越した事は無いよ。だけど……譲れないモノは誰でも持っているからねぇ。
だからみんな喧嘩するし、戦うんだよ。」
妙な説得力を感じさせるヨルの言葉に、3人はじっと話を聞く。と言うより言葉を発する事が出来なかったのだ。
何が彼女に此処まで言わせるのか。
何を彼女が経験してきたのか。
——この言葉に込められている喪失感を3人は感じたのだろう。だからこそ、言葉を発することが出来なかった。
自然と響は顔を下げて項垂れる。
「ま、あの人……人……………?まあ、いいや。
僕が戦ったあいつは例外だよ、響ちゃん。あれは生まれついて頭の螺子が外れた——有り体に言えば、殺人鬼に近い奴だよ。戦う事そのものが生き甲斐で、それ以外の全てを投げ出して戦う。傷も、痛みも、死も、その為の代償として受け入れられる真性の怪物……。
話し合いなんて望んじゃいないのさ。望んでいるのは命のやり取り。其処に理由がある訳じゃ無い……
——だからさ、迷っちゃ駄目だよ。」
その言葉に、響は困惑した様子で顔を上げる。
「迷えば敗れる……一度覚悟を決めて、それを貫く為に戦う人は強いからさ——響ちゃんも、諦めないで。話し合いで解決しなくても、きっと響ちゃんの想いは……覚悟は伝わっていくから。
なーんてねぇ!ごめんごめん。ちょっと説教臭くなっちゃったかな?おじさん歳を取るとどうにも……。」
ヨルは後頭部を掻きながらあははと笑う。
その様子を見ながら、響は何かを決意した様に話す。
「ありがとう、ヨルちゃん…………。」
「……おじさんは何もしてないよ。」
ヨルが視線を逸らす。
3人には分かっていた。ヨルがおじさんと自分のことを言う時、二通りの理由がある事を。
おちゃらけて場の雰囲気を和ませようとする時。
気恥ずかしさを誤魔化す時。
今回は間違いなく後者だった。
「ヨルちゃんってさ、おじさんって言う割にはさ……」
「うむ、そうだな。」
「そうだな、その割にゃあ——」
「「「可愛い所もあるよね」」」
じっと見つめられたヨルはプルプルと震え出し、俯く。ちょっとすると「うがぁ!」と言いながら顔を上げた。
「おじさんを揶揄って楽しいかーーーーー!!」
病室の中をヨルの叫び声と3人の笑い声が木霊した。
「へぇ……こいつが例の聖遺物か。」
薄暗い部屋で剣八と白衣の男が檻の前で会話している。
「本当にこいつが俺を倒せる様になるのか?」
「ええ……このネフィリムの起動が完全なモノになれば、必ずやあなたすら倒しうる脅威となるでしょう。」
檻の中で聖遺物を喰らう怪物を見て剣八はつまらなそうな表情を浮かべて「ふん」と鼻を鳴らして背を向ける。
「おや、戻るのですか?」
「……弱え奴に興味はねえ。それに俺は——」
歯を剥き出しにして、獰猛な笑みを見せる。
「——黄昏ヨルと戦いたいだけだ……!」
僅かに漏れ出た霊圧が、空間そのものを揺らしていた。
三人称メインで書きました。あまりやった事がないのでこれでいいのかどうか……
文章おかしかったかもですが、此処まで読んで頂きありがとうございます♪