………ある所に、一人の少年がいた。
 日本の片隅にある町で生まれたその少年は、おおよそどこにでもいるような平凡な少年だった。
 人並みの善意と、人並みの欲望と、人並みの夢を持って青春を謳歌する、学園ラブコメなら主役を張れそうな善良な少年だった。
 しかし、この物語は怪獣映画だった。
 少年は原発を破壊すべく上陸した「王」により、家族、友人、幼馴染もろとも叩き潰された。
 大いなる巨神(taitan)こそが中心のこの世界において、少年一人の命も人生も、取るに足らない虫ケラに過ぎなかった。
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ