東方時空録   作:中津之麻

16 / 25
やっといけます!待ちに待ちました!

書いてて、どんなけ引き伸ばすんだよ!と思ってました

待っててくれた方には申し訳ないですね...

いるのか分からないけど。え?いるよね?

とにかく。それでは!


紅霧異変の章
異変の始まり


蒸し暑いある夏の日のことだ。

 

 

 

 

「それじゃ行って来るから」

 

 

式はそう言っておにぎりや準備を持って居間から縁側に向かった。靴を履くために座り込み、いつもの下駄を履いて立ち上がる。梓さんに貰ったこの下駄も一年が一年が過ぎて随分と磨り減ってしまっている。買い替え時かな?そして、行こうと思い飛び立とうとすると、それを察したかのように霊夢が言った。

 

 

「はあ、あんたも物好きよね。自分から働きたいなんて」

 

 

「この神社や霊夢にお世話になってるからね。それの恩返しみたいな物だよ」

 

 

「それでもあの寺子屋でしょ?こんな朝早くから行かないといけないなんて私はごめんよ」

 

 

「霊夢はめんどくさがりだからね」

 

 

はははと笑うと霊夢が怒った。

 

 

「そんなわけないじゃない!誰だってそう思うわよ!」

 

 

「慧音はおm「うるさい」すみません」

 

 

こんなことが前にもあった気がする。いつだったかな?

 

 

「そんなことより早く行かなくていいの?もう行かないとまずいんじゃない?」

 

 

そう言われると確かにそろそろ行かないとまずい。一回もしたことないけど遅刻したらどうなるんだろう?あ、でもあの頭突きされそうだ。辞めておこう。あれから毎日のように寺子屋に行っているがかれこれ20回以上頭突きをされている。あ、チルノちゃんがです。

 

 

「そうだね、じゃあもう行くよ」

 

 

そう言って飛び立つ。まだ時間的には間に合いそうだ。そのこともありゆったりと飛ぶ。蝉の鳴き声が耳に響く。うん、うるさい。それとともに、体の水分が持っていかれそうになるほど蒸し暑さが体を覆い、汗がぽたぽたと落ちていく。これだから夏は好きじゃない。

 

 

「暑いし早く飛ぼうかな。少しぐらい早くついても問題ないよね」

 

 

そう思ってスピードを上げる。すると突然目の前に真っ黒の球体が上がってきた。式は一回止まって

 

 

「なにこれ?あ、見覚えが」

 

 

するとその中から少しだけ顔が見えた。あ、この子は。

するとその子は急に口を三日月にして言った。

 

 

「美味しそうな人間なのだー、いただきまーす」

 

 

「ルーミアー。人を食べたら駄目だって言ってるだろ。やめろ!手を噛むな!」

 

 

そう、ルーミアだ。こっちに来たルーミアの頭を手で押さえていると、その手を掴んで噛んできた。なかなか痛いぞ!

 

 

「ふえ?わふぁひおふぉふぉひっへふおかー?」

 

 

多分だけど、私のこと知ってるのかー、かな?多分そうだろう。舌が手に当たっていてこしょばい。というか覚えてないのかな?

 

 

「いや知ってるもなにも毎日授業で会ってるよ?忘れたのかな?」

 

 

「えー、そーなのかー?覚えてないぞー」

 

 

「そうか...式だよ。七条式」

 

 

「あー、そーなのだー。式なのだー」

 

 

思い出した...のかな?不安だな。するとルーミアが自分の手を残念そうに離した。どうしたんだろう?

 

 

「食べられないのかー...昨日から何も食べてないのだー...」

 

 

その言葉とほぼ同時にルーミアからグーと言う音が聞こえた。余程お腹が減っているのだろう。

 

 

「え、大丈夫なの?」

 

 

「お腹が減ったのだー、でも式が食べられないから仕方ないのだー」

 

 

ルーミアはそう言って黒い球体ごとふよふよと帰って行く。食べてないのか、かわいそうに...自分は無理だから、何かあったかなー。あ、そう言えば。

 

 

「ルーミアー。食べ物あるよー」

 

 

そう言うと黒い球体は素早く方向転換した。そしてルーミアが顔出して。

 

 

「式を食べていいのかー!」

 

 

まだ何も言って無いのにまた手を食べたきた。こしょばい!痛い!こしょ痛い!

 

 

「そうじゃないって!いやこれあげるから噛まないで!?」

 

 

式はそう言って鞄からおにぎりを取って見せた。するとルーミアは手を銜えたままきょとんとした。

 

 

「いいのかー?」

 

 

「いいよ。これ全部あげるから食べて今日も寺子屋に来なよ」

 

 

「ありがとーなのだー」

 

 

嬉しそうに頭に乗せた。なんでだ。

 

 

「そういえばいけの近くに変なおしろができたのだ」

 

 

「お城?聞いたことないね。どんなの?」

 

 

「大きなやつなのだ」

 

 

「へえ」

 

 

まったく聞いたことが無い。

 

 

「それより行かなくていいのかー?」

 

 

そこでやっと思い出す。寺子屋!早く行かないと寺子屋に遅れる!ルーミアは貰ったおにぎりをおいしそうに食べている。よかった。それじゃ行かないと!

 

 

「自分は急がないといけないから、またね」

 

 

自分はしかなく雷光になる。これなら間に合うかな?雷光になれば里に行くのにまず一秒もかからないから大丈夫だろう。そう思っている間に付く。いやはや早い。寺子屋の目の前に降りて雷光を解く。そして職員用口に回る。するとそこには慧音が立っていた。遅れた...かな?

 

 

「式!遅いぞ!」

 

 

「ごめん...遅れた?」

 

 

「いや、遅れては無いが...5分前行動だろう!」

 

 

教師らしい発言だ。頭突きは教師らしくないけど。

 

 

「途中でルーミアに会ってね。あ、言い訳か。うん、ごめん」

 

 

「ルーミアにか!?大丈夫だったか?」

 

 

「大丈夫も何も。ここでほとんど毎日会ってるじゃないか」

 

 

「そうだが...ルーミアはそんなことは忘れてるだろうから。食べられそうにならなかったか?」

 

 

「なったけどお腹が減ってたみたいだから、おにぎりあげたら喜んで食べてたよ」

 

 

「そうか。ならいいんだ」

 

 

ルーミアってそんなに危ないのかな?あんな子供なのに、と思っていると慧音が深刻そうに言った。

 

 

「ルーミアを子供だからって甘く見ているといつか痛い目にあうぞ」

 

 

「え?でもあんなに無邪気だよ?」

 

 

「その無邪気さが危険なんだ」

 

 

「で、でも「とにかく気を付けたほうがいいぞ」はい...」

 

 

何をそんなにルーミアを目の敵にしているのかな?

 

 

 

「(子供だと侮っていたがルーミアもなかなかやるな...負けていられないぞ!)」

 

 

「何か言った?」

 

 

「い、いや何でもない!。そ、そろそろ準備をしないと授業が遅れるから早くしないと」

 

 

慧音はそう言って寺子屋に入って行った。どうしたんだろう。それはそうと確かにそろそろ準備しないとまずいかな?

 

 

「今日も頑張りますかね」

 

 

式もそう言って寺子屋に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「よし、みんな席に着いてくれ」

 

 

『はーい』

 

 

慧音が言うと生徒たちはみんな座布団に座った。人間の皆さんと大妖精は正座だ。えらい!いや別に駄目と言うわけじゃないけどチルノちゃんは大きく足を伸ばしている。危ないなあ。そう思っていると慧音がチルノちゃんの足につまずいた。笑い。今気づいたけどチルノちゃんのおかげで寺子屋内が調度いい気温になっている。エアコンが無くても夏は乗り切れる!生徒を見回しているとルーミアと目が合う。

 

 

「あ!式なのだー。あさぶりなのだー」

 

 

座っていたルーミアは立ち上がり。片手を肩まで挙げ、また一方の手でこっちを指差してきた。

 

 

「そうだね。でも人を指差したらいけないよ?」

 

 

「ならちるのならいいのかー?」

 

 

ルーミアはそう言ってチルノちゃんを指差した。あ、こらやめなさい。すると生徒たちは笑った。のはさておき慧音は長い眉を上下にぴくぴくと動かしながら笑顔になっている。なぜか怖い。

 

 

「ルーミア。席に着いたほうがいいぞ??」

 

 

こ、怖い!ルーミアもかすかに震えながら静かに席についた。

 

 

「ど、どうしたの?」

 

 

「何でもない」

 

 

「そ、そうですか...」

 

 

 

 

 

そんなこともあったが無事授業は始まった。

 

 

 

「それでは、帳面を開いてくれ」

 

 

時代が時代か使う言葉も古いと改めて実感する。今時間の科目は慧音が大好き幻想郷の歴史である。心なしか慧音の目が若干輝いているように見える。それと同じくはきはきとした声で言った。

 

 

「まず前も言ったが、この幻想郷を作ったのは始終梓と八雲紫だ。しかし!今日はその過程を説明する!良く聞くように」

 

 

梓さんの名前が出たとたん生徒達の目も輝いた。(大妖精は除いた妖精は除く)紫さんの方はというと若干引いていたような気がする。前年齢のことを聞いたからだろうか。要するにBBアェッホン!

 

 

「性格に言うと幻想郷を作ったのは始終梓と言う話だ。そしてこの世界を外界から切り離したのが八雲紫で、現在この幻想郷は博霊大結界と言う大きな結界が張られていて外の世界とこちらの世界は干渉することは出来ない」

 

 

いきなりそんなことを言っても理解できる生徒は少ないので、自分は黒板に絵を描いたり、回って説明したりしている。主にチルノちゃんだけど。と言うかやっぱり慧音が教えるのがあまり得意じゃないんだよね...。勿体無いなあ。

 

 

「何処にあるのかは言えないがこの幻想郷の何処かに結界の中心がある」

 

 

博霊と言ってる時点で分かるんじゃないだろうか。それも考慮して言っているのかな?

 

 

 

 

 

そんな感じで授業は進んだ。いつもの授業より慧音がはきはきしていた。見ていて慧音がとても楽しそうだったことがとても印象に残っている。生徒も理解してくれたようでとても安心している。よかったよかった!その後の授業は、最初のような覇気はなく普通に進んだ。それはそれでいいんだけど。そして今日の寺子屋での仕事が終わった。そして今はもう帰るところである。

 

 

「今日はありがとう。色々と興奮してしまってな。申し訳ない...」

 

 

慧音は恥ずかしそうに頭を掻いた。興奮してたのかw

 

 

「じゃあそろそろ帰るよ。早く帰らないと霊夢が怒るしね」

 

 

式が笑うと、慧音は少し悲しそうな顔をした。そして覚悟を決めたかの様に話し始めた。

 

 

「し、式!もし良かったら私といっ...」

 

 

そこまで言ったその時、突然空が急に紅く染まった。

 

 

「な、何?!」

 

 

自分は上を見上げた。そして目に映ったのは異色な物だった。それは不規則に凹凸があり、同じ形は二つも無い。時に鮮やかだが、血を思い浮かばせるような真っ赤な雲だった。見渡す限り空全てを覆っている。能力で消すことを試みるがびくともしない。そもそもこれは自然に起こる物ではない。

 

 

「こ、これは何だ?」

 

 

慧音にも分からないらしい。

 

 

「思い当たる節はない?!」

 

 

「いや...ない。おかしな物は今までにもあったがここまで大きなものは無かった。これは異変だ!」

 

 

「い、異変?」

 

 

「誰が起こしたかは分からないが、誰かが起こした怪事件や怪現象のことだ」

 

 

「ならその誰かを止めれば」

 

 

「この異変は治まる」

 

 

そこまで話したところで上空に何か飛ぶ物が見えた。赤が同化して見えにくいが霊夢だ。

 

 

「自分は行ってくるから」

 

 

「あ...」

 

 

慧音が言い終わる前に飛び立ってしまったため何を言いたかったのかは分からなかった。霊夢を追いかけているうちに同じ高度に達する。霊夢早い。

 

 

「霊夢」

 

 

「あら、式じゃない。どうしたのよ」

 

 

「異変を治めに行くの?」

 

 

「巫女だしね。異変は解決しないと仕事してないと思われるのよ」

 

 

「それって巫女の仕事なんだ」

 

 

一瞬、働きたくないでござる、と浮かんだのは気のせいだろう。きっとそうだ。

 

 

「行くなら早く行くわよ」

 

 

「早く?なら先行ってるよ?」

 

 

「え?」

 

 

式はすぐさま雷光になる。あ、どこに行けばいいんだろう。直進してたし霊夢なら分かるかな?

 

 

「どっちに行けばいいの?」

 

 

「こっちだと思うけど...一人で行く気なの?」

 

 

霊夢が心配そうな顔をした。信用が無いんだろうか。少し悲しいな。

 

 

「大丈夫だって。危なくなってもなんとかなるよ」

 

 

式が笑うと霊夢はそれを信用したようで呆れたように言った。

 

 

「まあいいわ。私も後で行くから特攻はお願いするわ」

 

 

「了解」

 

 

そう言って式は霊夢が指指した方向に直進する。これも1秒もかから無いほどで付いた。見てはっきりと分かるほどの大きくて真っ赤な城があった。

 

 

「朝ルーミアが言ってたのはこれのことだったのか」

 

 

『逃げてばかりじゃつまらないわ!魔理沙!』

 

 

隣にあった建物から大きな女の子の声と共に大きな爆発音がする。それとは別に魔理沙がいることに驚く。これはピンチっぽいね。急いでそっちに向かうと、必死に弾幕から逃げている魔理沙と、同じ姿をした女の子が3人ほど浮いていた。そこで魔理沙と女の子が話し始めた。

 

 

『お姉様はいつも私だけ仲間はずれにするんだもん!!』

 

 

女の子がそう叫んだ瞬間したから何かが湧き出てきた。

 

危ない!

 

と、咄嗟に助けてしまう。後ろを見ると水らしき物が渦を巻いていた。

 

 

「式!来てたのか!」

 

 

「魔理沙大丈夫なの?!」

 

 

「この通りぴんぴんしてるぜ!」

 

 

すると奥から弾幕らしき物が魔理沙に向かって飛んでいった。その方向を見ると、寝巻きのような服装をした紫色の髪をした女性と女性用のスーツを着た女性がいた。

 

 

「うおっと、式!こっちはあいつらの相手をしないといけないんだ!後は任せた!」

 

 

魔理沙はそう言って応戦し始めた。ま、魔理沙...

 

 

「それはフラグだ!」

 

 

「う、うるさいんだぜ!?」

 

 

そう言い魔理沙はまた戦いに戻った。

 

 

「あなたも人間?」

 

 

そこでさっきの女の子をずっと抱きしめていたことを思い出し、すぐさま離す。

 

 

「ご、ごめん。一応人間だけど?」

 

 

それがどうしたんだろうと思っていると、答えは直ぐに返ってきた。

 

 

「お姉様の邪魔をする奴を倒せばお姉様もきっと私を褒めてくれるはずだわ!」

 

 

女の子はそう言った直後に弾幕を放ってきた。雷光だから避けるのは容易い。でもこれでは進むことが出来ない。女の子だし和解出来ないかな。そう思い聞いてみる。

 

 

「何でこんなことをするの?」

 

 

「私のことを閉じ込めてたお姉様も私が倒したと知ればきっと見直してくれるわ!そしたら私も...皆と!」

 

 

 

 

 

すると視界に入った女の子は戦いながらも泣いていた。ほんの数滴の涙だがそれは式を強く動かした。




いかがでしたか?楽しんでいただければ幸いです。

誤字報告、アドバイス等よろしくお願いします。

次回はちょっと夢に出てきた展開を使います。いやあ、いい夢みました。

次回もよろしくお願いします。

それでは~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。