感想にて椿と鍛冶師がなぜ謝っているかわからないというご指摘がありましたので説明いたします。
お店側が提供に値しない商品で試し切りをさせたためです。
本来の商品は冒険者が鍛冶師を信頼して武具を使い、お金を払う、お互いの信頼関係で成り立っていると思います。
ですが、今回のなまくらを渡したのは、その信頼関係に最悪ひびが入ることにつながるからと私は考えます。
描写不足で混乱させてしまい申し訳ございませんでした。
今回も楽しんでいただければと思います。
「散らかっておるが、すまんの。」
椿の私室にエイナとベルが通された。
「「失礼します。」」
「茶を出すから、そこに座っていてくれ。」
二人をソファに座るよう促す椿。
「待たせたの、遠慮なく飲んでくれ。」
ベルとエイナの前にあるテーブルにお茶を出した、容器は取っ手のない薄い極東式の器で、中身のお茶の色は透き通った緑色をしていて、どうやら、緑茶のようだ。
「「いただきます。」」
お茶を口に含んだら、お茶特有の渋みはあるが、えぐみはなく、茶葉の甘味を引き出していて、とてもおいしかった。
「「美味しい・・。」」
心がほっとする味だった。
「かかっ、気に入ってくれて何よりだ!」
椿は嬉しそうに笑う。
「それで、腰に差している剣をメンテナンスして欲しいとのことだが、検分してもいいか?」
「もちろんです、ご覧ください。」
ベルは左腰に差した皆伝の証である剣を椿に鞘ごと渡す。
「うむ。」
「・・・っ。」
緊張して息を飲むエイナ。
「ほう、この剣で
それは、特別な力などない、一般的に量産された剣だった、だが、長い間、丁寧に自身でもメンテナンスをして使われていることがわかる、この剣は幸せだなと思った、同時に、かつて、幼少の剣姫と出会った時に差していた剣はひどかった、ただ、がむしゃらに使われていて剣が可哀想だと思った。
「お主はこの剣を大切に使っておるのだな、だが、やはり、猛者との試合で歪みがあるな、そうだな、1週間ほど手前にあずからせてくれないか。」
「やっぱり、そうですか、オッタルさんの力が強すぎて、上手く返しきれなかったみたいですね。」
自分の技量がまだ、かの剣聖に届いていいないことを悟り、うれしくもあり、同時に未熟な自分に悔しく思った。
「いやいや、一級冒険者でもお主と同じ量産の剣で猛者を相手にするとか不可能だからな、一撃で壊れるわ。」
呆れたように言う椿。
「やっぱり、ベル君って・・・。」
素人でもベルの技量は卓越したものだということを今日一日で理解させられたエイナだった。
「わかりました、修理をお願いします、あと、お代は・・・?」
ベルが気にしていた料金について尋ねる。
「今日はベル・クラネルに迷惑をかけたのと、いいものを見せてもらった礼だ、もちろんただでいいぞ。」
「ありがとうございます。」
「あのフロアで買い物するには、まだ、金が足らんだろう、もしかして・・。」
「はい、今日は上のフロアを案内して、防具を見繕う予定です。」
エイナが今日の目的を椿に告げる。
「なるほどのぅ、いい防具が見つかるといいのぉ、おっと、長々とどめてすまぬな。」
「いえ、こちらこそ、修理していただくことになりありがとうございます、お茶ごちそうさまでした、では、失礼します。」
礼をしてベルたちは椿の私室を後にした。
「うむ、またの。」
(上のフロアで防具を見繕うか、
二人を見送り、椿は意地になって視野を狭めている後輩のことを思った。
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