男はアマテ・ユズリハに転生した
彼女になった彼はこれから来るであろう困難に憂鬱になり、さらに性別の違いや人間関係に鬱憤を貯めていた
しかし、本来の彼女の人生を奪ってしまった罪悪感と死に対する忌避感によってなんとか生きていた

なるべく穏当に終わらせよう

それを目標にできる範囲で準備をしていたが……

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頭空っぽで見てください


第1話

 

 どーも、アマテ・ユズリハでーす。

 私は今、ガンダムクアックスに乗ってまーす。

 

 ……

 

 始まったか~。

 

 私は憂鬱な気持ちを押し隠しながらぬるっと出てきた操縦桿を直感の導くままに動かす。

 

 ……さて、聡明な皆様には私の正体がわかっているだろう。

 私は転生者だ。

 転生の経緯は視聴者が飽きてしまうだろうから省くが、私は気がついたらGQuuuuuuXの主人公であるアマテ・ユズリハ──マチュになっていた。

 

 ────クソがッ!! 

 

 修羅の世界である宇宙世紀に来たくもなかったし、MSの操縦なんてまっぴらだ!! しかし、私がマチュになったことで世界から逃げられないのも事実だ。改札で立ち止まらなくても紫ババアは来るし、それでサイコガンダム達がやってくる。そうなれば私というピースがないその状況がどう転ぶかは予測がつかない。最悪、コロニーと共に宇宙の塵になってハゲ大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!! になるかもしれない。

 だから私はある程度原作の流れになるように話を進めていき、所々調整して最終的に綺麗な形で足抜けするつもり……だった。

 

「どうして私はこんなところに居るんだろう?」

 

 その言葉と共に私は軍警のゲルググの一体を無力化する。

 

 そう、ザクではなくゲルググだ。あの正史のゲルググの尊厳を完膚なきまでに破壊したあのゲルググだ。

 

「あ゛あ゛~もうどうにでもなれよ」

 

 心の中の気持ちを吐き捨てる。

 

 

 

 ……この世界はGQuuuuuuXっぽい何かだ。

 このことに気付いたのはいつだろうか。母親の手帳をこっそりと見た時からだったような気がするしそうじゃないような気がする。その時の記憶が気付いたショックでひどく曖昧で細かく憶えていない。

 とにかくこの世界はイかれている。ザクなんて骨董品に両足どころか全身ツッコんでいるし、このクアックスだってそうだ。

 

「うっとうしい!!」

 

 キラキラ空間を拒絶しながら、私の勘が囁く。

 この機体がムーバブルフレームで尚且つサイコフレームで全身ができていることを。……いやまあ全身が赤く光ってヒートホークに変なオーラを纏っている時点でそりゃあ、まあ、ね。

 自分の機体がヤバいことになっている現実から全力で目を反らしながら赤いアレに目を向ける。

 頭部と左腕を失っているソレが微かに赤いオーラを纏っていた。

 

 ……

 

 やり過ぎ!! 赤いおっちゃんが最終決戦形態(ラスト○ューティング)に強制ジョブチェンジされちゃってるじゃん!! 

 そりゃあね!! イかれた技術進歩だからこの結果は残当かもしれないけどね!! もう少し手心を、さぁ!! 

 

 なんちゃってハイパーヒートホークで最後の軍警を無力化しつつ赤いガンダムを見るも無惨などっかで見た姿に変えた下手人に心の中で文句をつける。

 

 そうして私の苦難の道は幕を開けた。

 


 

「クソが!!」

 

 頭部と腕を格安で手に入れたザクで修理した赤いガンダムと共にクランバトルに出たが……

 出てきた相手を見て思わず悪態を吐いてしまう。

 

「ギラ・ドーガじゃねえか!!」

 

 ビームアックスとビームマシンガンで接近してくる緑色に対しサイコフレームの力で威力が増しているザクのマシンガンで牽制しつつ隙を伺う。

 フルサイコフレームができる技術ツリーならそうなるけどさぁ!! もう少し手心をくれよぉ!! 

 

 ブチ切れながら私はハイパーヒートホークで相手を無力化していく。

 いくらサイコミュで性能が上がっていたとしても、万全じゃない赤いガンダムにこの相手はキツすぎる。フルサイコフレームとニュータイプ力のごり押しで話を進めて行かざるを得なくなった私の苦難はまだまだ続く。

 


 

「あぁ~もう無茶苦茶じゃん」

 

 なんとか魔女戦まで辿り着いた私は視線の先の相手の機体に気が狂いそうになる。

 

「BDと魔女さんの組み合わせは南極条約で禁止ですよね」

 

 前世で少しネタにされた組み合わせを目の前にして私の頭は一周回って冷静になる。原作通りのBDなら色々と問題があるだろうが、私の勘が囁く。目の前のこれはGジェネ仕様だと。

 ならばEXAMはただの機体強化システムだ。しかも機体は現在の技術ツリーで作られている。

 クソが!! 

 

 クアックスから少しだけ移植した破片と稼いだ金でできる限りの改修を施した赤いガンダムと突出してきたBDは光の軌道を描きながら争っている。

 私は至急速やかに相手のMAV(小賢しいことにペイルライダー)を無力化してBDを撃破しなければならなくなったことに憂鬱になった。

 その後私は無茶苦茶頑張って魔女とMAVを無力化した。

 

 え? 魔女がキラキラの先に退場してないのかって? 

 ああ、そうだよ!! 私の目の前では犠牲を出したくないんだよ!! 一般メンタルの私にそんなモノ背負えるわけないだろうがぁ!! 

 


 

 ああ、ようやくここまで来た……

 いよいよサイコガンダム戦だ。

 黒い二連星がなぜかスキップされたがもうそんなことを気にする余裕はない。アイツさえ打倒してしまえば後はさよならバイバイ平凡な暮らしに戻れる……はず。

 え? 痴情のもつれ? キラキラ中毒? ……そんなもんウチにはないよ。

 

 速攻でデカ物と添え物を潰して被害を最小限に抑える。今の私にはソレしか見えない。

 

 クアックスが緑に光るのを完全に無視しながら。来たるべき時を待つ。

 

 来た

 

 とびっきりの悪意がコロニーを包み込む。

 しかし、私にはそんなのは関係ない。先手必勝、赤いガンダムから借りたビームサーベルをサイコミュで強化・増幅させながら目標に突っ込む。変形などさせるものか、とっとと私の平穏のためにくたばれ。

 そんな気持ちと共に振り下ろそうとしたビームサーベルは……相手のバリアによって防がれる。

 

「は?」

 

 そして攻撃が無効化されたことによって最大の隙を晒した私にその代償が突き刺さる。体に走る強烈な痺れ。私はその激痛に耐えながら機体を下げる。

 

「な、なんで」

 

 霞む視界と共に相手を見る。

 見て……あまりの現実に血の気が引く。

 

「く」

 

 黒い巨大なガンダムと青い可変型MS。

 

「く、そ」

 

 しかし囁く勘が私に真実を教える。

 

「クソっ!! ────がぁぁぁ~~~~~~!!!!!!」

 

 アイツらが黒き歴史から来た遺物であると。ガワだけ同じのクソヤロウだと。

 

 魂からの悪態を吐きながら私はクアックスを真っ赤に染め上げる。

 

 

BREAK TRIGGER 1ターンでマスターユニットが2機撃破

 

 

 

「はぁっ!! はぁっ!! はぁっ!! ……やった。やってやった。私はクソみたいな現実に勝ったんだ!!」

 

 視線の先には四肢と武装がバラバラになった青い残骸と首だけになった黒いアイツがいた。

 過去一キレて覚醒した私は速攻で添え物をバラバラにしてから、直感に従ってゼクノヴァを引き起こしてブラックなドールの首から下を消し飛ばした。

 被害はほぼナシ!! ヨシッ!! 

 後は足抜けだけだ。

 眉なし? 紫ババア? 赤いアホ? ……勝手につぶし合ってろ!! 私は知らん!! 

 

 

 

 

「ああ……やっとゴール、だぁ?」

 

 その瞬間私の耳は何かの振動音……いやシグナル音を感じる。目は妖しげに揺れる空間を捉える。

 

「あ?」

 

 勘が囁く。

 

 

 

 ワールドシグナルだ、と。ジェネレーションブレイクが始まると。

 

「はぁ?」

 

 現実を飲み込めない私の声と共に歪みは最高潮に達し……

 

 そして世界は砕け散る。

 


 

 砕かれたことで世界は広がった。コロニーの危機から世界の危機に問題がスライドする。

 あのシグナルによって増幅された闘争心や野心諸々によって世界は火の海に包まれ……

 そして、次々と私の目の前にクソの塊達が現れる。

 

 例えば連邦軍の常軌を逸した軍団

 

「ZZで軍団を作るなよ……」

「Sで軍団作るなよ……」

「Ex-Sで軍団作るなよ……」

 

 例えばジオンの狂気の機体群

 

「グロムリンじゃねえか!!」

「グロムリンⅡじゃねえか!!!!」

「グロムリン・フォズィルじゃねえか!!!!!!」

 

 例えばC.Eに西暦や未来世紀等のアナザーの存在

 

「うわっ……トリプルジェネシスって生で見るとドン引くな……」

「デビルガンダムはクワイエット・ゼロを取り込むな!! しかもJrも一緒に出てくんな!!」

「ELSはやめろ!! ネメシスR.A.はもっとやめろ!! 0ガンダム実戦配備型まで持ち出すなぁ!!」

「ハシュマル、アナネル、ハラエル……おい!! なんでサイコハロがそこにいるんだ!! バルバドロも出てくんな!!」

 

 例えば黒き歴史から来るもの

 

「はいはいターンX、ターンX」

「は? 目の錯覚か? なんかセンチュリオがいるんだが?」

「うわぁあああ!!!! 黒歴史∀が壌を作り出しながら練り歩いている!!!!」

 

 そいつらをサイコミュの暴力とゼクノヴァで消し飛ばしながら私は戦場を駆ける。

 

 そして──

 

 

 

 

 

 

 

「うそ、だろ……」

 

 血塗られた巨神がついに目覚める。

 頭の中には竜の探求で名を馳せた人の圧倒される力を感じる旋律が響き渡る。

 

 負けるなマチュ!! これに勝てれば念願の平和に到達するぞ!!!! 

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

 

 光る宇宙にうら若き乙女のブチ切れ声がゼクノヴァの光とともに響き渡る。

 マチュの愛と勇気が世界を救うことを願ってこの話は終幕とさせていただく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 アマテ・ユズリハ(転生者)

 ギャザビっぽいノリのGQuuuuuuXの世界に生まれてしまった人。歴代Gジェネのいいとこ取りの力を駆使して雑なハードモードの世界を駆け抜ける。

 

 歴代Gジェネのいいとこ取り

 常時超一撃。無限チャンスステップ。マニュアルや思念などによる能力直上げ。エンブレム。オプションパーツ。IDコマンド。アビリティ。精神コマンド等々。

 クアックスも金メッキに全身エンブレムの痛デコされている。武装も×16が付いていたり特殊格闘や特殊射撃だったりしている。

 そして重要なのがGジェネのようになんでも撃破可能にするところである。

 

 ゼクノヴァ

 ブチ切れた主人公が開眼した必殺技。ガー不かつ即死技。ついでに緊急回避などにも使っていたりしている。

 ……絶対に使い方が違う。

 




気晴らしに頭空っぽに書いたものなので設定とか諸々ガン無視してます

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