GODEATER3>>Remember Chains. 作:志乃木千進
――――身体が、動かせない。
眠っているのとも違うし、たまにある”金縛り”、ってのとも少し違う。
頭も、さっぱり働かない。
確かに、俺は賢い方じゃないが、そういう事でも無さそうだ。
”ハウンド1”として、身体の一部に感じるぐらいに振り回してきた、
いつもは、はっきり
こうして頭で考えることも、身体まで伝わらずに何処かへ消える。
このままじゃ、やばい。
いや・・・・もう、取り返しの付かない事が起こっちまってる。
だってのに、動けもしないまま、嫌な寒さや、変に痺れる身体の重さだけは、はっきり分かる。
・・・・この感じは、そう。
”リノン”が死んだ時と、似てる。
昔の事、って言っちまうには、ダサくて、未だに後悔塗れで。
吐き気がしてくるほどに真っ赤な、あの夕暮れ時に。
――――気がついたら孤児だった”オレ”は、”ペニーウォート”の奴らに拾われて、牢獄にぶち込まれた。
有無を言わさず、
――――俺はイアンだ、よろしくな。
なんだ、名前を覚えていないのか?
それなら・・・・君は、”ジェット”だ。
黒い髪に、黒い眼のチビ助、だからな――――
――――もう、素直じゃないよね、ジェットって。
それに、ちっちゃいくせに、あんまり甘えてきたりもしないし。
・・・・でもそういう所、ちょっと私の弟に、似てるかも――――
その中でも、リノンは、いつも年上風を吹かせながら、牢獄のチビ達を生き延びさせるために、体を張っていた。
オレの事も、いつだってガキ扱いで、やたらと世話を焼きたがった。
戦いも上手かったが、向いているとは思えない女だった。
だが、毎日のようにペニーウォートの
――――だって、私もそうだったんだ。
此処で、皆に助けてもらって、生かしてもらってた。
だから、君達の為に戦うんだ。
私はジェットが・・・・”家族”の皆が、大好きだからね――――
なら、オレも、そうしなきゃならねぇ。
ようやっと、神機を一丁前に振れるようになった年頃に、そう決めた。
・・・・だが、満足に出来ないまま、一番の使い手だったイアンが死んだ。
それからも、上も下も関係なく、次々に死んでいった。
遺影代わりの、仏頂面な登録名簿写真の下に、少ない遺品を集めて、皆が泣いて。
そんな毎日が、続いた。
――――そして、リノンも死んだ。
オレの目の前で、死んだ。
誰が悪いとかじゃない。
何度目かも知らないしんどい戦場で、アラガミと刺し違えた。
オレは、何も出来なかった。
やれることは、幾らでもあった筈だ。
なのに、身体が動かなかった。
疲れて、未熟で、腰抜けだったオレは、血を流して、見る見る弱っていくリノンを抱き上げてやるくらいしか出来なかった。
――――ごめ、ん・・・・ジェ、ット・・・・。
お、ねが・・・・・・・・君、と・・・・わ、た・・・・な、ぃ・・・・っ。
もう・・・・一緒、に・・・・っ――――
リノンの言葉は、
そして、オレはより一層、強くなろうとした。
ミナトで一番のAGEになって、”ハウンド1”を継いだ。
此処に出来た、俺の”家族”を全員、この手で守れるように強くなった。
――――それでも、リノンは二度と帰ってこない。
あの時の顔が、目に焼き付いている。
あの
ビビって、足掻いて、それでもオレは、あの涙を止めてやることも出来なかった。
・・・・所詮、オレに出来ることは、大して変わってないのかもしれない。
あの時、あの場と。
―――― おとさんっ !!!! ――――
そうやって、
そう言わんばかりの、強い光と、声とが、いつの間にか差し込んできていた。
あの日の、灰域の夕暮れとは違う、温かい光だ。
その向こうから、たくさんの声が聞こえる。
・・・・なんだよ、皆して今にも泣きそうな声出しやがって。
ああ、分かってる。
あれは、昔の”俺”と同じ泣きべそだ、ってな。
――――めのまえを、ミて。
だいじなヒトを、なかせないで――――
――――でも、そうか。
だから、リノンはあの時、泣いてたのか。
今更、分かった気がする。
どんなにつらくても、弱音の1つも吐かないリノンが、あの時、泣いていた。
もっと生きたい、死にたくないって、叫びたがるようだった。
・・・・だが、それは、自分の為じゃない。
大切な家族を、置いていくこと。
俺達の
それで悲しませてしまうことが、きっとなにより悲しくて、悔しかったんだろう。
リノンは、そういう優しい奴だった。
――――やってみせろよ。
ユリハを守って、生きてみせろよ・・・・”ジェット”っ!!――――
・・・・時々、思う。
もしも、”天国”とか言う、くたばっちまった奴の行き着く場所が、
そして、ついでに俺も行けるもんなら。
俺は、其処で会える皆に、胸を張って言わなきゃならない。
俺も、皆と同じようにやりきったぜ、ってな。
――――だが・・・・それを誇れるようになるには、まだ早い。
今、俺が行くべきなのは、其処じゃない。
だから、あの馬鹿でかい化け物にも、俺の身体に食い込んだアラガミにも、負けるわけにはいかねぇ。
・・・・なによりも。
俺は、俺達からもう、何も奪わせねぇ。
大切な人達も、そして俺自身も、何一つ渡さねぇ。
――――ジェット!!!!
負けちゃ、駄目!!!!
・・・・生きて、ジェット!!!!――――
夜明けみたいに安心する光が、俺を照らす。
その中に、ふと
女の子、と言うには、まだ少し幼すぎる見た目だ。
ようやく歩けるようになったばかり、ってくらいか。
だが、その子は明らかに不機嫌そうにしながら、俺にビシ、と小さい指を突きつけた。
<オマエタチ、ウルサイ!!>
「・・・・あん?」
<ソレニ、オマエ。
チイサイシ、ヨワイ>
「・・・・そりゃ悪かったな」
まったく、顔形はフィムにそっくりだってのに、とんだ口の悪さだ。
誰に似たんだかな。
<――――ダカラ、
と、チビ助はそう言って、ニヤッ、とふてぶてしく笑った。
なんとも不敵で、なんとなく見覚えのある笑い方だと、俺には思えた。
「―――― ジェットぉ っ!!!!」
クレアは、喉も枯れんばかりに叫んだ。
哀れな
今、彼女の体は黄金の
そして、それはクレアだけでなく、
なによりも、2人の比ではない巨大な光の柱が、
<ち、超高出力の感応波っ・・・・”エンゲージ”が、クリサンセマムと灰嵐中心部とで確立!!??
ハウンドスクワッドとの交信、再開!!!!
ジェットさん、クレアさん、ユリハさんのバイタルデータ、オンラインっ!!!!
み、皆・・・・生きていますっ!!!!>
神話の如き戦いの最中、突如として飛び込んできた黄金の奔流。
その莫大な感応波は、戦い続けるジェットと、
そして、断絶されていたデータリンクと、クリサンセマムの皆の声までもを
「分かるよね、ジェット!!??
これが、私達の”答え”だよ!!!!
貴方を助けたいっていう、皆の心だよ!!!!
私もっ!!
貴方を、信じてるよっ!!!!」
< おとさん !!!!
がんばれ、がんばれぇーっ !!!!>
<――――ガッ、アァッ・・・・グゥ・・・・っ、お・・・・れ、は・・・・ッ!!!!>
”エンゲージ”の輝きの中、ジェットは苦しげに唸り、膝をついていた。
彼を追い詰めるのでなく、その身を
この
<ガア、ァッ・・・・ハ、っはは・・・・!!
待って、タ、ぜ・・・・
<ウゥ、オ”オ”オ”オ”・・・・アァァァァ・・・・ッ!!??>
その現象から干渉され、”
だが、その程度でおめおめと引き下がるような相手ではない。
格段に動きを鈍らせながらも、しかし感応波の方向へ
全力の破壊光が放たれれば、その先のクリサンセマムはただでは済まないだろう。
それでも、まるでその窮地をも押し返さんとするように、”
<俺達は、夢を追いかけるんだ!!
その先までも、どこまでも、届かせるんだっ!!
お前がいるから、出来るんだぞっ!!!!>
<俺は、リーダーなんてガラじゃねぇんだよ!!
バカっぽいくせに、どんなヤバい時も絶対にぶち破れる、
<私達の先導は、お前なんだ!!
私が知らなかった場所でも、ジェットがいるから、進んでいけるっ。
誰よりも勇敢で、優しい、お前だけなんだっ!!>
通信機から、聞こえて来る。
後ろで見ているしかなかったユリハとクレアの声もまた、
「きっとこれが、貴方の言った”逆転の好機”なんだわ!!
皆の心が、貴方に向かっているから!!
・・・・そう、信じて良いって!!
もう、諦めないで良いって、私に見せてっ!!!!」
「だから、
”アラガミ”なんかに負けちゃ、ダメ!!!!
―――― 生きて、ジェットぉっ !!!!」
風と灰の吹き荒ぶ地獄の底に、
そして、その中心に
まるで、燃え尽きた
――――・・・・ああ、分かるぜ。
俺は、俺だ。
皆が呼んでくれるから、今、俺は此処にいる。
身体中が痛ぇし、凄い腹も減ってるが、俺は
・・・・それなら、目の前にいる真っ黒な
俺達を阻み、苦しめる奴。
”
身勝手に、誰かを喰い物にしようとする奴。
それが誰かを悲しませると、考えすらしない奴。
そして、今。
俺までもが
ユリハを、カミルを裏切って、がっかりさせるんだろう。
フィムも、クレアも、泣いて、怒って、悲しむだろう。
――――なら、俺が
もう何も、お前には奪わせない。
俺は、”俺達”で、
”二度目”は無い。
負けて、
「―――― 俺は、”
そして、刹那。
灰嵐の荒野を、咆哮と閃光が斬り裂いた。
漂う喰灰を一溜まりもなく蹴散らし、その中心からは凄まじい
そして、大切な仲間達からの願いへ応えるような、強大な
黄金、漆黒、そして紅蓮。
まるでそれは、闇を
その中心に
<は、ハウンド1・・・・
神機の
そんな・・・・こんな、事って・・・・!!??>
エイミーが、その未曾有の現象をどうにか伝えようとする間にも、その身を
そして、黒く
さながら漆黒の騎士のように変化したその勇姿とは、彼の大いなる”義憤”が、荒ぶる神をも
背に生えた鋭利な翼と、そこに
気高い
その手に握る
<おいジェット、聞こえるか!!??>
<ユリハっ!!!!
無事なのかよ!!??>
<クレア!?
そちらはいったい、どうなっているのっ!?>
逆巻く灰嵐の中にもはっきりと見える極光に、次々と安否を尋ねる仲間達。
だが、間近で
「・・・・分からない、わ。
でも・・・・でも・・・・っ」
「ジェットは・・・・もう・・・・っ」
――――
悲嘆などでは、有り得ない。
全てを覆す、絶大な存在への止め処ない畏怖。
そして、大いなる希望となって再起した魂への、歓喜の涙だった。
<クレア、おとさんっ!!>
「もう・・・・大丈夫だよ、フィム。
ジェットは・・・・勝つから・・・・っ」
――――安堵と信頼に、クレアが切なく微笑んで見つめる、先。
涙に滲んだ視界の向こう、奇跡の光の中に立ち上がる”ジェット”。
その姿は、アラガミめいた魔性の
正しく、限界突破。
<「
さあ・・・・
気炎を上げ、二刀を合体させて
神機が大きく
その
――カーネイジ――
そして、
竜頭の側面を
紅蓮と黄金の
対して、魔神は
だが、ジェットはそれすらも稲妻のような鋭角軌道で
――シュトルム――
直後、それは大きく
超加速で突進し、魔神の脚の1本へと噛みつき、引き裂いた。
<ヴアォォォォッ!?>
突撃型の
烈火の気迫で、結晶の刃を振るい、怒涛の連斬を叩き込む。
その度、斬撃の軌跡に白熱のオラクルエネルギーが炸裂し、魔神の血肉を爆ぜ飛ばす。
ジェットのその疾さ、強さ、そして輝きは、全てが先程までと
凄まじい猛攻に身悶える魔神だが、極大剣を構えさせ、ブーストを起動。
破壊的な猛突進を行い、纏わりつく”脅威”を振り払った。
続け様、大きく距離を取ったその場所から、身体を
その剣身は勿論、豪腕の全体に光の牙を生え揃わせた、大回転攻撃の予兆。
だが、もはや
―― ベンディガー ――
ジェットが掲げた神機が、またしても異形の
猛牛のような双角を生やした捕喰口が
大鎌で薙ぎ払うような回転攻撃が迫り、しかしその
強靭極まるその顎で、魔神の胴鎧に喰らいつき、強烈に噛み砕いていた。
「凄まじい威力、だわ。
あれは、捕喰攻撃・・・・なの?」
まるでアラガミそのもののように動き、敵へ喰らいつく様に、ユリハとクレアは顔を見合わせるばかりだった。
――――されど、後方で、自在に変動する神機の状態を観測するアインには、その正体が分かっていた。
”プレデタースタイル”。
かつて、特別に調整された神機のみが対応していた、
だが、”厄災”を経て再現不可能となった今では、システムの
そして、
今のジェットは、神機制御機構による”最適化”、”超活性化”、”戦術的な形態変化”と言う、GELGYAシステムが
<――――グオォア”ア”ア”ア”ッ!!!!>
未だかつてない程の
対するジェットが、装甲展開の構えを取った瞬間、
<「
瞬間、電撃を受け止めた
それぞれに大牙を備えたそれらが一気に
―― カガチ ――
力強く噛ませた大顎を引き込み、そのまま強引に魔神を引き倒す。
姿勢の崩れた魔神の上体へ、ジェットは一気に肉薄し、素早い集中から、
<「この機は逃さねェ!!」>
続け様、突進ざまの強烈な
――
先端から、長大な爪のような
<「止まんねェぞッ!!」>
更に、気迫と共に、
――
鋭く飛び上がり、
空中へ舞い上がったジェットは、それでも決して攻め手を緩ませない。
――
更に身を
――――次々に繰り出される、千変万化な神機の本性。
あらゆる状況から、使い手の意のままに、アラガミを喰らう。
「・・・・自分のこしらえた代物と言うに、何もかもが想定外、か。
だからこそ、現実は常に困難で、事実とは奇跡的なのだろう・・・・」
全く規格外なジェットの戦闘データを
しかしながら、その表情は悔しがるどころか満足げなものですらあった。
(・・・・科学は、人類の道行きを照らし出すもの。
だが、それを掲げ、勇気を持って進むのは、どこまでも
そして、その決断を下す時。
未曾有の障害をも覆し、人々の意志を繋ぎ、新たな可能性を切り拓く者がいる)
思い返すその”記憶”は、アインにとって欠けがえのない日々であり、そしてもはや取り戻せない”絆”だった。
されど、それでも人として足掻き、生きて来たことで、こうして再び、大いなる勇気が絶望を超える瞬間に立ち会えていた。
そんな、己の数奇な
「このクソッタレな世界の黄昏を斬り裂く、
ジェット・・・・お前もまた、時代に名を
<――――超大型アラガミ、オラクル反応、弱まっています!!!!
もう少し・・・・もう少し、ですよっ!!!!>
<おとさん!!!!!
ふぃむ、みえないけど、みてるっ!!!!
だから、がんばれぇーっ!!!!>
<「おうッ!!
俺は、勝つ!!!!>
――
オラクルエネルギーの二重螺旋を纏う突撃で、魔神を貫く。
そして、まさしく鬼神の雄叫びをあげ、着地と同時に
文字通りに神がかった輝きと威力は、剛強な魔神の大鎧は勿論、最大の武器たる極大剣をも激しく引き裂いてみせる。
追い詰められていく魔神は、豪腕を振り回し、剣圧と瓦礫を撒き散らす。
更に、引き剥がしたジェットの退路を断たんと、身体を打ち振り、
同時、上空に放った拡散光線も降り注ぎ、周囲一帯への飽和攻撃となる。
だが、まるで逃げ場の無い破壊の只中を、しかしジェットは疾風のように容易く踏み破り、そして
――
痛みと怒りに、魔神はいよいよ猛り狂う。
巨竜頭の大顎に光が収束し、更に
切り札たる、渾身の大回転攻撃の構えに他ならない。
その甚大な攻撃規模は、下がっているクレアやユリハにも被害が及んでしまう。
だが、振り返ったジェットへ、ユリハは今までにない大きな叫び声で、訴えかけた。
「貴方は行ってっ!!!!
私たち皆の、願う”未来”を!!!!」
――――その言葉を、ジェットは一も二もなく信じ、そして
この世界に吹き溜まる
そして、今、目の前の化物が”力”を振りかざすなら、同じくただ”力”で討ち倒せば良い。
大切な人達が
己の信じるもの、かけがえのないものの命運を、ここから未来へ
二度と鎖に繋ぐことなど
――
遥かな高さにまで飛び上がったジェットは、先頭に
魔神の渾身の攻撃を
そして、
―― パニッシャー ――
見る見る内に肥大していく
その質量に、更に体重と、急降下の速度をも乗せ、叩きつける。
<「
大気を引き裂く轟音と衝撃が、魔神の竜頭を
それだけに留まらず、地面をもひび割らせる威力は、その巨体を横ざまに吹き飛ばし、転げ回らせた。
<グウオ”オ”オ”オ”――――ギジャァァァァア”ア”ア”ア”!!!!>
その瞬間、倒れ込んだ
激しいダメージに”スサノオ”のバースト化が解除され、そしてこれに呼応して、周囲に荒れ狂っていた喰灰も、目に見えて弱まっていった。
その頭上から、僅かながらに
<アラガミ、沈黙寸前っ!!!!
周囲の灰域の規模、36%減衰!!!!>
「行って、ジェット!!!!
勝ってぇっ!!!!」
クレアの声援を背に受け、ジェットは薙刃形態を構え、
――カオティックドライブ――
乱れ舞う
<「うおォらあァッ!!!!」>
だが、それでも尚、スサノオは
無数の傷から血飛沫を上げながら、むしろ狂暴さを剥き出しに起き上がるや、大回転攻撃で暴れ、ジェットを突き放す。
直後、そこで殺気が
天を仰ぎ、絶叫と共に禍々しい波動を放つスサノオ。
<
避けてぇっ!!!!>
巨大化したスサノオの”
だが、その恐るべき
<「生憎と、もう付き合うつもりは、
一度は自分を喰い殺しかけた
必要なのは、その”一瞬”を見極め、
<「―――― ”二度目”は無いと、言ッたはずだぜッ !!!!」>
防御の構えを取るや、
そして、
―― ディオネア ――
即ち、恐るべき捕喰攻撃すら、ものともせずに弾き返した、その刹那。
< グギャア”ア”ア”ア”アアアアッッッッ!!?? >
攻防一体、凄まじい反撃の牙が、極大剣を決定的に噛み裂く。
結合崩壊の閃光が
<「そのまま、寝てろ」>
低く、獰猛にジェットは呟き、両腕を開かせた構えから、
だが、二刀から止め処なく溢れ出てくるその体積は、明らかに
ジェットどころか、目の前に
<「もう、
まるで、神話に
肥大した
そして、顕現した超弩級の魔獣は、地獄の門が開くような咆哮を轟かせ、
――
唸りを上げる爪腕で引き裂き、そして
あまりにも凄絶な暴力が、スサノオを容赦なく破壊し、貪り喰らう。
残虐に血肉が飛び散り、耳を
< ギギャアアアアア”ア”ア”ア”ァァァァッッッッォォォォ―――― !!!!>
――――だが、それはやがて、ドンッ、という地響きと共に、途絶えていた。
砕かれたスサノオの極大剣が宙を舞い、墓標のように突き立つ末路を最後に、神と
>> To be Continued....
・Tips 16
「
それは、神機の
異常に肥大した
その姿は、致命的な”アラガミ化”に酷似しているも、神機自体は完全に
この形態の発現は極めて限定的であるが、”バーストアーツ”や”アクセルトリガー”といった現行の機能に加え、更に”プレデタースタイル”という戦闘力を発現。
そして、
だが、システム開発者のアイン氏によれば、この異次元の戦闘形態は、”イレギュラー中のイレギュラー”でしか無いと発表。
試作型を使用した、ジェット・ペニーウォートに奇跡的な偶然が重なった結果でしかなく、再現と安定化は極めて困難である、との見解を出している。