GODEATER3>>Remember Chains. 作:志乃木千進
・強襲討伐ミッション 「
数多の戦闘機械を
並外れた凶暴性と攻撃力に注意を払いつつ、確実に討伐せよ。
「作戦時間は5分・・・・
まぁ、性には合ってるな」
<――――作戦ポイントに、AGE2小隊、8名の到達を確認――――>
対抗適応型アラガミと分類される特殊な個体により、渓谷の地は活性化した
”オラクル細胞”と呼ばれる、この世のあらゆる物体を捕喰《ほしょく》する微小生命体の舞い上がる様が、この黒い風を現していた。
吹き抜けるただ一陣の空気にすら、死の灰は無数に入り混じり、生物どころか
AGEこと、
<――――ミッションエリア内に、討伐目標を確認。
事前観測情報との相違、無し――――>
それほどの極地の深奥で待ち受けるは、人間をはるかに超える巨体に、
唸る鋼鉄の身体は、
近年になって発生した大型灰域種アラガミ・”バルムンク”の進化種と見られ、数多いアラガミの中でも破格の戦闘力を持つと認知されていた。
<――――全AGE、拘束解除。
その討伐を果たすべく灰域の
体内に埋め込んだ”偏食因子”の作用により、オラクル細胞の捕喰に対して著しく強く、また常人を遥かに超えた身体能力を持つ。
しかしながら、彼らAGEがアラガミを討つ”切り札”と見なされる真価は、それではない。
司令部より命令が下った瞬間、両腕の大きな
即ち、普段は拘束具となっている
それは、身の丈を超える
あるいは寒気のするように鋭利な
だが、それらこそはあらゆるものを捕喰するオラクル細胞の
危うい均衡の上で人の手の中へと身をやつすアラガミ――――生体兵器・神機だった。
<――――此方オペレーター、ナビゲーションを開始します。
”ハウンドスクワッド”、聞こえますか?>
いざ作戦開始点に着くや否や、この修羅場に似つかわしくない、可憐な少女の声が聞こえる。
通信機に触れ、少し困惑した様子を見せるレミ、パーシヴァル、ケイ。
しかし、ジェットにとっては
「ああ、通信良好だ、エイミー」
<無事に到着されたようで、何よりです。
ですが、どうか気をつけてくださいね。
なにせ、
「その割には、あんまり歓迎されてなかったけどな。
うるさい、って怒られたのも久々だ」
エイミーと呼ばれた少女は、通信機の向こうで
作戦地域を見下ろす位置で、尚も軽口の絶えない”リーダー”の背中へ、背後のパーシヴァルが聞えよがしに呟いた。
「ちっ・・・・此処まできても緊張感のない
<あ、す、すみません・・・・コホンっ。
部隊の皆さんのバイタル、及びミッションの状況は随時、私からお伝えします。
簡単なミッションとは言えないでしょうが、皆さんならきっと大丈夫!!
一緒に頑張りましょうね!!!!>
「あ、えと・・・・ありがとう、エイミー・・・・さん」
親身な言葉を掛けられ、驚いた様子のレミ。
(そういや、俺達も最初は戸惑ってたっけな・・・・)
ふと懐かしい頃を思い出しながら、ジェットは担いできたケースを、些か
「さぁてと」
そして、解放スイッチを
ジェットのそれは、身の丈を超える長さの
その武器の銘は、
分厚い曲刀状の
生体兵器・神機の構成部品を2つに分割した状態で使用する、最も新しい世代の制御形態でもあった。
「ハウンド1より各員。
さっきも言ったように、ポイントマンは俺だ。
得意分野、見せてもらうぜ」
臨時の部隊長となったジェットの言葉を受け、部下の3人はめいめいに神機を構える。
「――――時間だ」
そして、ケイが呟くや否や、ミッションクロックが動き出す。
同時、高台からAGE達が次々に飛び出していく。
中でも、誰よりも早く、そして力強く飛翔するジェット。
激しい灰嵐を突っ切って行く風圧に、首に巻いた漆黒のマフラーが音を立て、大袈裟に
「
<――――”ハウンドスクワッド”、”フォーゲルスクワッド”、2隊の作戦区域への
ミッション時間、残り0434。
撤退限界時間までに、ミッションを遂行してください!!>
その前方に、遂に対抗適応型アラガミ、”ニゲル・バルムンク”が立ちはだかり、耳を
近くにいれば吹き飛ばされるような音圧で、俊敏に近寄ってくる
その最先鋒に、誰よりも早く、果敢に斬り込む姿があった。
「おぉらっ!!」
人間1人よりも大きな
黒い長布をその背にたなびかせるのは無論、ジェットだ。
「凄い・・・・なんて速さ・・・・!?」
「速すぎだ。
自分で言った
ジェットという
各々の神機が唸りを上げ、黒獅子の鉄甲を打ち叩く。
その一方で、黒獅子を囲い込むように動き出す者達もいた。
レミとケイも、対象の側方に陣取り、神機を構えさす。
すると、それぞれの
重厚な穂先が折り畳まれて
変わって、その背後にあった別のパーツが
プロセスは瞬く間に完了され、神機は
そして、2人がその先端を黒獅子へ差し向けるや、マズルフラッシュが発生。
同じく、十字砲火の位置取りを行った他のAGE達も合わせ、たちまちに轟々という援護射撃が開始される。
狙い澄まして放たれる、オラクルエネルギーの
「くそっ、びくともしてねぇぞっ!!
あんな灰域種を、あと3分くらいで倒せってか!?」
「大丈夫!!
皆、いるんだもん!!
・・・・巻き込まれないで、くださいね!!」
激しい銃声と閃光が入り乱れる弾幕に、青白く野太い光条が異彩を放つ。
レミと、他に2名が使う”レイガン”という銃身パーツの特性であり、充填されたオラクルエネルギーを継続的に照射する射撃攻撃だ。
ケイの使う”スナイパー”銃身と比べると使い勝手や即応性に劣るも、こと足を止めての火力供与に関しては随一を誇っていた。
「おー、いい感じだな。
んじゃぁ、こっちも派手にやるぜ、パース!!」
淀みなく役割をこなす仲間達へ一声かけたジェットは、
他のAGE達と共に、黒獅子の懐へ飛び込み、揃いの大きさの二刀で前脚を連続で斬りつける。
これもまた、実際に損害を与えるのはその刃ではなく、攻撃の瞬間に
即ち、近接攻撃と同時にその接触面を捕喰《ほしょく》することで、サイボーグめいて強靭な黒獅子を”
「っち!!
気安く呼ぶんじゃ――――」
ジェットに続き、神機を
小癪そうながら
「――――無ぇってんだよぉ!!!!」
装備する”アサルト”銃身の特性である
そうして注意を引き、持ち前の動作の軽さで翻弄できればしめたものだ。
黒獅子は痛みか、それとも煩わしさにか激しく咆哮する。
滞りなく注意を引けたらしいが、代償としてこの怪物から本気で追い回される羽目になる。
黒獅子が身を低くするや否や、背中のブースターと呼ばれる部位が展開し、煌々と炎を吹き始める。
「やっべぇ・・・・!?」
パーシヴァルは銃撃を中断し、逃げの一手。
同時に、黒獅子が凄まじい速さで飛び掛かった。
「っ、パースさん!!」
レミとケイの援護射撃が飛ぶ。
その着弾の甲斐もあってか、横っ飛びに避けきるパーシヴァル。
だが、黒獅子は素早く向き直り、体勢を崩す獲物を
ブースターから吐き出す大推力に飽かせた連続突進に、遂に捉えられるパーシヴァル。
ガゴンッ、と音を立て、痛々しく撥ね飛ばされたように見えたが、その損傷は軽微だった。
仲間達が稼いだ時間で神機を
展開させて構えることで、装甲表面にオラクル細胞を
「ぐ、くそっ、どいつもこいつも・・・・!!」
しかし、AGEの身体能力であっても減じきれない甚大な衝撃に呻くパーシヴァル。
黒獅子は更に獰猛に、爪を振り立てて襲いかかる。
顎を開き、牙を剥き出す獅子頭に、その時。
重い銃声を伴い、眼にも止まらぬ
「バーンっ、ってな」
その射手とは、茶化した調子で長大な”スナイパー”銃身を構えるジェット。
黒獅子は、燃える
だが、その凶暴さにジェットは僅かに鼻を鳴らすのみで応え、再び神機を切り離し、二刀流へと変えて突進する。
<敵アラガミより、高熱反応!!
注意してください!!>
やにわにエイミーが警告を発した、瞬間。
まさにその通り、黒獅子は僅かに身構えた後、長い尻尾の
体長8mを超える巨躯が高々と宙返りを行えば、その動作に付随して振り回される
まるで炎の剣を斬り払ったかのように、近接戦を仕掛けていたAGEの2人が悲鳴を上げて吹き飛ばされる。
その光景こそが黒獅子の、”アラガミ”の真の脅威の一端だった。
人間を遥かに凌駕する巨体での格闘以上に、
黒獅子の場合、内包する超高熱を利用した熱線放射や火炎攻撃を繰り出し、掠るだけでも致命打に成り得る。
「ああっ!?」
「狼狽えるな、ハウンド2。
あれで終わるほど、AGEはやわじゃない」
ケイの言う通り、偏食因子によって
其の為にも、このまま黒獅子と戦い続け、体勢を立て直す時間を稼ぐ必要があった。
「――――まだまだこれから、ってな!!」
高熱と
ジェットは、構えた
すると直後、振りかぶった右手の神機が、急激に
刀刃と装甲の片割れで
――――振り返って、神機とは制御されたアラガミであり、剣、銃、盾という3形態を使い分ける、生きた兵器である。
そして、神機にはもう一つ、凶暴な
ジェットは、直前の大袈裟な動作で足を止めた黒獅子を見切り、呼び覚まさせた”
「
姿を表した真っ黒な
神機の本体、
収奪したエネルギーは、神機だけでなく使い手側にも即座に反映される。
その一連のプロセスこそ、ジェットたち
<――――ハウンド1、
皆さん、此処から反撃を!!>
神機を構え直すジェットは、異様な輝きを身に纏っていた。
読んで字の如く、”荒ぶる神”を喰らうことで活性化した神機からのエネルギーが、その使い手の能力をも限界以上に発揮させる。
更なる強さと速さを得て、尚も有り余る力を誇示するように、制御デバイスである両の腕輪からは金色の光が漏れ出ている。
「よっ、とぉ!!」
ジェットは弾丸のように飛び込み、黒獅子の顔面へ装甲をぶち当てた。
”ダイブ”と呼ばれ、展開させた盾の防御力をそのまま突進打撃に転用する戦闘術である。
更に、そこから常識外れの身体能力での
この打撃と、たなびく
「そこだろっ!!」
その背後を突き、パーシヴァルを含めたAGE達も捕喰攻撃を敢行。
同じく
だが、そうしてやられっぱなしでいるほど、敵も甘くはない。
<対象、オラクル
活性化しています!!>
絶え間なく攻撃を受け続ける黒獅子は、遂に
ただ威嚇の為の大声ではない、憤怒を込めた
「へっ、そんなに怖い顔すんなよ。
ってなると、次は――――」
この期に及んで未だ呑気なまでのジェットを遮り、通信機の向こうでエイミーが激しく叫ぶ。
<敵、
警戒してくださいっ!!!!>
一段と切羽詰まった叫び声に見合う、この戦闘における最大のリスクが起ころうとしていた。
灰域という極限環境に適応し、強力に進化した
神機使いと同じく特殊な”捕食攻撃”を行うことで、戦闘中に急激に、かつ絶大な強力化を果たすのである。
黒獅子は低く、力強く四肢を突っ張り、大仰なまでに力を溜め込み始めた。
高まる
「っ、下がれ!!!!
アレは防げないぞ!!!!」
「絶対に避けて!!!!
当たったらただじゃ済まないわよ!!!!」
――――だが、しかし。
一斉に他のAGE達が引き下がるのに逆らい、ひたすらに前へと∣奔《はし》る、
「はっ、あいつっ!!??」
「バカな・・・・!?」
「ジェットさんっ!!??」
――
三度、ジェットは躊躇いなく
”バーストアーツ”と呼ばれ、
それは、アラガミの
黒獅子の
その前方に赤い
それでも尚、真っ向構えるジェットは、不敵に笑ってみせた。
「
さあ・・・・ヤろうぜっ!!」
瞬間、横っ飛びに身を
そう錯覚する程の、甲高いソニックブームを伴う黒獅子の”捕喰攻撃”だ。
凄まじいブースターの推力と身体能力で、先の突進より
しかも1度は避けようと、その先で極めて鋭角に折り返し、逃げる獲物へ瞬時に追い縋る。
2度、3度と、矢継ぎ早の超高速突進を、高々と飛んで躱すジェット。
だが、黒獅子は更に折り返し、無防備な着地点へ4度目の突進を狙い定める。
「「「 ジェット っ!!!!」」」
絶対の
その刹那、しかしジェットは
無防備な空中で、瞬時に装甲を構え、激しく加速する。
空を斬り裂く鋭さで、他でもない
一直線に襲い来る
<ガゴォンッ・・・・!!!!>
重々しい
そして、必殺の牙を弾かれ、悲鳴を上げてたじろいだのは黒獅子の方だった。
「――――
近距離にいたパーシヴァルが、その激突の
本来、灰域種アラガミの捕食攻撃は、神機での防御すらも貫く。
だが、装甲パーツを構えるその
オラクル細胞が励起する
またその理屈は、装甲を構えて突進するダイブにも当然、当てはまる。
「だからって、どんなクソ度胸だよ・・・・っ!?」
失敗すれば自陣が
続けざま、その衝撃を利用して黒獅子の頭上へ跳び上がる。
それは、
二刀を”合体”させ、両端に刃を備えた長柄武器へと変形させて振るう、全力攻撃形態。
「覚悟は良いか?」
ジェットは、見出した勝機へ一喝し、二刀こと
紅と蒼、オラクルエネルギーの二重螺旋を纏う
――
そして、着地と同時に
「うおぉらぁ!!!!」
轟音をたてて爆裂した奔流が、黒獅子の前足を深々と
その瞬間、度重なった激しい攻撃に耐えかねた
「攻め時だぜ、皆っ!!!!」
遂に訪れた好機、そしてジェットの
各々の神機の刃を振り、引き金を引き、動けない黒獅子へ更に
<敵、昏倒!!
オラクル反応、弱まっています!!>
「だぁりゃぁ!!」
腹の底から気合を張り上げ、パーシヴァルが
「ジェットさん!!
これ、使ってください!!」
捕喰攻撃を仕掛けたレミは、そのまま引き下がって
それは銃撃ではなく、アラガミから奪取したエネルギーを濃縮変換し、仲間へ
「ははっ、良いねぇっ!!
んじゃぁ、ケリ着けるかっ!!」
――カオティックドライブ――
更なる能力強化を得たジェットは、青白いオラクルエネルギーを纏った
舞い踊るような
だがしかし、AGE達の一気呵成の攻撃を受けても
渾身の捕喰攻撃を封じられ、結合崩壊を起こされても、まだ沈黙するには早い。
しかしその時、怒れる
一歩下がった位置で射撃に徹していたケイが、黒獅子の鼻先へ
スタングレネードという装備で、強力な音と閃光とでアラガミの鋭い感覚を一時的に麻痺させる代物である。
「逃がすな、ハウンド1!!」
おう、という
(
そんでもって――――)
<――――ハウンド1,
"
更に∣延伸《えんしん》する薙刃へ、止めどない活性化の光が宿る。
勝機は今。
此処に、
「――――終わってみれば、呆気ないな」
果たして、一度傾いた優劣は、そのまま覆されることなく決着へ至る。
AGE達の猛攻により、アラガミという
<討伐対象の沈黙を確認っ!!
この作戦を、此処まで鮮やかに成功させるなんて・・・・凄いですよ、皆さん!!>
「何だ、一安心したのかよ、ケイ?」
「・・・・そうだな。
正直、こうも簡単に済むとは思っていなかった」
「だから言ったろ?
俺達なら仕留められるってよ」
「怪我した皆も、そこまで酷くないって!!
大勝利、ですね!!」
<はいっ!!
”ハウンドスクワッド”の名前に恥じない、大戦果ですよ!!>
激闘を制したAGE達は、皆どこか気が抜けた様子で後始末に取り掛かろうとしていた。
ニゲル・バルムンクほどのアラガミから得られる資源は希少であり、その骸に
その後は、達成感を顕に仲間達と語らったり、静かに気分を落ち着かせようとしていたりと、思い思いにして
「――――即席のチームだったが、みんな大した動きだったぜ。
このまま、ハウンドスクワッドに加わって欲しいくらいだ」
いつでも自信に満ちたジェットの顔が、
どんなに実績を詰み、価値を示しても、ままならないのがAGEの身の上である。
本来なら、名前ですらなく
かく言うジェット自身も、様々な数奇な巡り合わせが無ければ、かつての∣拠点《ミナト》であるペニーウォートの支配を脱することは難しかったろう。
「・・・・此処でお別れ、なんですね」
今までの天真爛漫さを萎ませて、俯いてしまうレミ。
そんな彼女を慰めようと、ジェットは気弱そうな頭を軽く撫でていた。
「しみったれる必要なんざねぇさ。
俺達は皆、今日もきっちり生き延びて、仲間のところへ帰る。
ついでに、こうして勝ち取ったものを持って、その先にもまだまだ俺達の
だろ?」
てらいなく仲間達へ声を掛けるジェット。
パーシヴァルだけはそんな言い分に、落ち着かなさそうにしながら反発した。
「余計なお世話だってんだよっ。
いちいち説教臭いのは、ケイだけで十分だぜ」
「・・・・全く、心外だな」
「はっはぁ、仲間にそんなツレないこと言うなよ」
「はぁっ!?
誰が仲間だ、誰がっ!?」
「俺達のことに決まってんだろ、パース♪」
「おま、気安く呼ぶなってんだよ!!」
「・・・・あたし達も、仲間、ですか?」
「おう。
この
またなんかやばいことになったら、いつでも呼びな。
ハウンドスクワッドが必ず駆けつけて、なんとかするからよ」
鼻息を荒くするパーシヴァルと、少し不思議そうに見上げてくるレミ。
ジェットは、虚勢や嘘など無い、頼もしい笑みで応えた。
此処にいる少年少女達は皆、AGEとして明日をも知れない厳しい境遇にいる。
隣人ですら、いついなくなるか分からないこの時代に、離れ離れになる他人の言葉を、果たしてアテにできようか?
けれど、レミも、パーシヴァルも、ケイも、ジェットが語る
それくらいに、彼の示した強さと温かさは、頼もしいと思わせるものだった。
「――――それが、余計なお世話なんだよ。
でも、まぁ・・・・お前なら足手纏いにはならなそうだって・・・・覚えといとやるよ、ジェット」
「また、会えたなら・・・・ヨウやジュノ達にも会ってみてください。
貴方みたいな人もいるんだって、教えてあげたいんです」
「そいつは楽しみだな。
そん時は俺の仲間達も連れて行くぜ。
それまで、元気でやれよ」
「・・・・っ、んぅ、もう!!
それはともかく、子どもみたいに頭、ずっと撫でないでください!!」
「あぁ、悪い悪いっ。
レミを見てると、どうも心配になっちまって」
「ああっ、またそんなこと言ってるっ!?
あたし、これでも19なんですよっ!!」
本人がなんと言おうと、やはりこの中では最も幼く見えるレミに、謝りつつも面白がっているジェット。
バレバレな態度にレミは猛然と食って掛かるも、結局は
一方、そんなじゃれあいぶりを眺める他の面々は、輪の外で静かに声を交わしていた。
―――― 凄い、戦い方だったな
あんなキレた突っ込み方・・・・命知らず、っていうか・・・・
あれが・・・・”クリサンセマムの
「・・・・"オニ"、か」
珍しく
ケイは、ジェットを一瞥し、徐ろに言葉を続ける。
「俺の産まれた
大体は邪悪な化け物扱いだが、
「なんだそれ?」
「向こうの地域でのイディオムだよ。
大きく、強いものを表す
または、襲いかかる敵をなぎ倒す、"
そんな意味合いで使われたりもする」
「・・・・
とうとうからかい過ぎたのか、目が潤み始めたレミに捕まり、ぽかぽかと胸ぐらを叩かれて困り顔になっているジェット。
強さもへったくれもない有り様に、ケイは呆れたように肩を竦めた。
「・・・・音に聞こえた異名の持ち主、どんなものなのかとは思っていたが・・・・まぁ、思っていたのとは随分、違っていたな」
「・・・・ま、確かにな」
<ふふふふ・・・・AGE各員の健闘により、ミッション完了を確認。
各自、速やかにエリアより撤退、帰投してください。
・・・・名残惜しいですが、皆さんどうかお元気で!!>
―――― MISSION CLEAR ――――
>> To be Continued,,,,
・Tips.2
「俊転二刀・バイティングエッジ」
”噛み合わす刃”の意を持つ、神機用ブレードパーツ。
収納の際に変形する神機の特性を、より積極的に攻撃へ転用する意図で開発された、最新型神機パーツの一種。
通常時は揃いの大きさの
また、この形態で攻撃を重ね続けることで、神機がより活性化。
”
この2つの姿を使いこなすセンスはもとより、装甲や銃身の展開といった基本機能も合体を介して使用しなければならず、扱い切るには高い技量が求められる。