放課後スイーツ部二年、間宵シグレ   作:Rayu278

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第四話「集え、サジタリウスの星の下に」

 ノドカからハナコに届いたメッセージは、「アズサちゃんとアリウス、たたかってる」「こせいどうのちか、せんじゅつへいき」「トリニティしんこう」の三つ。

 

 続けてヒフミから、怪我をしたノドカと合流した報告を受け────ハナコはすぐさま、シグレに連絡を飛ばす。

 

 ……またもいやらしい伝え方になってしまったと、送信を終えてハナコは自省する。彼女を動かすにはこれが一番効くと知っているからこそ、どうか必死さの表れとして受け取って欲しいと願いを込めながら。

 

 メッセージは程なくしてシグレのモモトークに届き、────勝手な行動をしないよう、スイーツ部の四人がかりで四方を固められていたシグレの目に、その文章が入った。

 

 

 

 

『可能な限りの戦力を集めて、古聖堂の跡地まで急いで来てください』

 

『ノドカさんの為、です』

 

 

 

 

「……」

 

「カバディカバディカバディ…」

「ナツ、それやめて。鬱陶しい」

 

「シグレちゃん?連絡…ノドカちゃんから?」

 

 ふざけた調子で反復横跳びを繰り返すナツとそれを咎めるカズサを他所に、スマホを覗き込む私に気を遣った一言を掛けるアイリ。

 

 ハナコが何を思ってこの文章を送ったのかまでは分からないし、彼女が"そのこと"を知っているのかも分からない。

 

 けれど、"ノドカの為に"という狙いの透けた一文と────内容を見て真っ先に思い浮かんだ、一案。そこまで織り込み済みだと言われても、やもすれば信じてしまうかもしれない。

 

「アイリ」

 

「?」

 

「ごめんね」

 

 懐から取り出した、水色のスキットル。指の摩擦で勢いよくキャップを外し、アイリの開いた口にその飲み口を突っ込んだ。

 

「は!?」

「ちょ、ちょっとあんた、何して…!?」

「おぉ」

 

 三者三様の反応。その動揺と脇の下を潜り抜け、全速で駆け出す。扉を蹴り開いて走る、走る。

 あのスキットルの中身はただの飲み水。さすがにアイリの善意につけこんで、だまくらかして呑ませるのは気が引けたから、囮になって貰う事にだけ謝っておいた。

本命はこっち…と、彼女の代わりに喉を灼く"万能の液体"を流し込む。

 

 怒声は聞こえたし銃撃もされたけど、追っては来なかった。アイリの方を優先したんだろう。

 

 走りながらだったから、少し噎せた。思い返すと勿体なかったな、アレ。

 

 


 

 

「────ん゛っ、んー。あー、あー。マイクテス、テス。……うん。大丈夫そうだねぇ?」

 

 クロノススクールの生徒からカメラとマイクを奪い取り、中継をジャック。ナギサが居ない今、思いついた事を実現する最良の手段がそれだったから。

 

「急にごめんねぇ、ちょーっとだけ時間、貰うよ。トリニティ生のみんなー、ご機嫌よう?なーんて、この状況で挨拶とかちょっと変か」

 

 酔いが回ってる自覚がある。けらけら笑いながら、さっき蹴飛ばしたクロノス生がマイクを取り返そうとしてくるのをいなしつつ、さっさと要件を伝える。

 

「────"天文部"からの、お知らせです」

 

 いつぶりかな。こうやって名乗るのは。

 

「天文部部員は武器を持って、至急古聖堂跡地の周辺に集合。────これは、ノドカ部長からの指令と同義だよ。最後の、公式の部活動だ」

 

 …あれだけ後始末に苦労させられたかわいい暴徒達に助けを乞うのも、中々乙な物だ。

 

「────去年、暴れ足りなかったーって子も、居るでしょ。こぞって、おいで!」

 

 …うん、ホントに酔ってるな。レンズに反射した自分の顔が、信じられないくらい真っ赤だ。

ノドカの名前を勝手に使って、これだけ焚きつけるような事言ったら、さすがに…うん。後のことは、考えるのやーめた。

 

「……以上!お相手は元天文部副部長、間宵シグレでしたっ。チャンネルはそのままー、続いてはお天気のコーナーでーすっ」

 

 適当に、無責任な次への繋ぎを放り投げてパスし、そのまま走り出す。言ってから思ったけど、アレはテレビか。ラジオの気分だったかも。

 

 ずーっと走りっぱで、忙しい。……のに、その忙しいのすら懐かしくって、感慨が深まる。

 

「違いますけど!!?まだ中継の途中……あっちょっと!マイク返してー!!」

 

 なんか言ってるけど、ごめん。

 これから久々に、部活なんだ。

 

 


 

 

 ────初めに此方を振り向いたのは、ハナコ。彼女の驚いた顔なんて、初めて見たから新鮮で、少し鼻を明かしてやった気分。

 どう?『要請』通り、連れてきてあげたよ。ありったけの戦力を掻き集めて、さ。

 

 声を張るのが得意かと言われればそうでもない。なのに、ここに来てからずーっと声を張りっぱなしな気がする。

 けど、ただでさえ遅れてやってきたんだ。これ以上の遅れをとるわけにはいかない。私一人の声じゃ、先生に届くかは分からないけれど……、『5000人』もいれば、話は別だろう。

 

 

 

「その切り札、待ったをかけるよ────先生」

 

「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーーっ!!!!!!」」」」」」」

 

 

 

 凄い歓声。雄叫びみたいな声が、さっきからじゃんじゃかうるさいデカブツの演奏を掻き消して。それでようやく、ハナコ以外のみんなもこっちに気づいたみたい。

 

「シ────」

 

「シグレ、ちゃん……!?」

 

 あは。びっくりしてる。こっちの驚いた顔は今までに何度も見てるけど、どれだけ見たって飽きない。飽きる訳が無い。

 

「天文部一同、助けに来たよ────ノドカ"部長"!」

 

 


 

 

 よ、っと軽い声を上げて飛び降りるシグレ。転がり受け身を取って無傷で着地し、口をぱくぱくと開け閉めしているノドカの隣に駆け寄って、その肩をぽんと叩く。

 

「────さ。いこっか、ノドカ」

 

「え、……い、行くって、わっ、ちょっ、シグレちゃんっ…!?お、お酒臭っ!」

 

 状況が呑み込めず呆然としているノドカの肩に腕を回し、頬をくっつけて視界を共有。そのまま、自分たちの居る大穴の縁を取り囲むように集まった、元天文部員のみんなをぐるりと一望する。

 

「……みんな、ノドカの為に集まってくれたんだよ」

 

「……!」

 

 それは、あの夜に、夜空に瞬く星々の美しさを教えてくれたノドカのそれと、同じような姿勢のままで。

 

「みんな、ノドカの情熱に惹かれて。ノドカの純粋な気持ちに惹かれて。ノドカに惹きつけられて────ノドカの名前を聞いただけで、こんなに集まってくれたんだ」

 

 ノドカという恒星を廻る衛星として。君が呼び寄せた、青空に騒がしく瞬く5000の星たちを一緒に見たかったから。

 

「……行こう、部長。あのデカブツを、ぶっ飛ばすんでしょ?」

 

「お供するよ。────大丈夫、今までと何も変わらない。一緒なら、きっと楽しいよ」

 

 手に握らせた、16年来の彼女の愛銃。私と同じだけ傍に居る、今やその顔も朧げな育ての親が、最後に残してくれたサブマシンガン、『サジタリウスナイト』。

 

「────」

 

 息を吞むノドカ。ゆっくり持ち上げた銃口を、忌まわしい怪物に向ける。

 

「────天文部の、みんなぁっ!」

 

 あらん限り、高らかに。

 

「私に────────」

「ノドカに────────」

 

「「続けぇーーーーーーーーーっ!!!!!」」

 

 “総力戦”の、開幕を告げる音頭に続いて────熱狂する5000の星々が、一層煌めいて。

 

 

 

 

 

 

 啞然とする補習授業部の四人と先生。何にというと、その攻撃の熾烈さだ。

 

 キヴォトスに流通するあらゆる銃器という銃器。アサルトライフル、スナイパーライフル、ハンドガン。サブマシンガンにマシンガン、グレネードランチャーやロケットランチャー。挙句には、届きもしない火炎放射器に痺れを切らして、それその物を放り投げる者もいる。

 手榴弾や爆弾、閃光弾といった投擲物も多く見受けられる。穴の縁に居る者以外銃撃は出来ないのだから、当然と言えば当然だろうか。

 

 ……そう考えてよく見ると、先頭に立っている人々は弾切れを起こすたびに後方の人と入れ替わり立ち替わり、攻撃が途切れない工夫を凝らしている。指揮もろくに機能していないように見えるのに、無駄に統率が取れている事が逆に混沌を助長している。

 

 とかなんとか考えていたら、今度は茶器が降って来た。白いティーポットやカップ、ソーサーが無造作に放られ、ヒエロニムス・グレゴリウスの頭部に落下して割れる。他にも白い丸机や椅子、本の詰まった本棚やベッドが弾丸と共に雨の様に降り注ぐ。さっき落ちてきたあの箱は茶箱のようで、茶葉の粉塵が舞い散っている。

 

「……あ、あんなの何処から持ってきたんでしょう……」

 

 ……根元からへし折られた街頭や見覚えのある緑のベンチ。外が巡航ミサイルやアリウスの被害で荒れ果てている事を考慮すればギリギリ「瓦礫を利用した」と説明がつきそうなものだが、戦闘と呼ぶにも異質な物体がところどころに見受けられるようになり、ヒフミが口を開く。

 

 ひとつひとつは、怪物からしてみれば豆鉄砲にも等しい微細な攻撃に過ぎないと言えるだろう。だが、塵も積もれば山となる。目に見えるダメージとなり、怪物は彼女達の援護射撃を脅威と認めたらしい。

 

【────Chorus】

 

 叫び声に掻き消されかかっていた音楽は負けじと勢いを増し、ヒエロニムス・グレゴリウスの左右に浮かび上がる紫の光の人型がコーラスを謳い始める。聖歌隊は更に数を増やし、一斉に穴の外へ飛び上がって────天文部の生徒たちへ襲い掛かる。

 

「……!?あれは、……」

 

 だが、その異変は────聖歌隊の突撃が始まる、寸前に訪れた。

 空高く、ヒエロニムス・グレゴリウスの全身を覆う様に投影される────トリニティの略式校章。見た覚えのある攻撃の予兆に、ハナコが声を上げる。

 

 雨の様に、広範囲に渡って降り注ぐ榴弾。『L118 牽引式榴弾砲』────トリニティ総合学園、ティーパーティー公式の武装。

 直撃と、爆裂。広範囲に渡る絨毯掃射は、一度に舞い上がった聖歌隊の群れの半数以上を撃ち落とし、更に怪物本体にすらダメージを加える密度だ。

 

「ティーパーティーの、砲撃支援……!?ですが、ナギサさんは……!」

 

 砲撃部隊の指揮権を持つティーパーティー・ホストの桐藤ナギサは、巡航ミサイルの一撃を受けて意識不明の重体。同じく意識を取り戻さない百合園セイアは勿論、アリウスを先導しクーデターを引き起こした聖園ミカもまた、その権利は持ち得ない筈。

 

「────驚いちゃって、まぁ。あの事件から1年経って、ティーパーティーの砲手になった部員が居てもおかしくないでしょ、この規模だよ?」

 

 飄々とそう言い切るシグレの姿を見て、浦和ハナコは初めて背筋を凍らせる。

 天見ノドカと間宵シグレ────仮にこの二人が、本気でトリニティの転覆を目論んでいたとしたら。そんな悪夢が頭を過ぎってしまったから。

 

 嵐の様な攻撃は、なおも一点に降り注がれる。荘厳な雰囲気を醸し出していた怪物の装束は穴だらけ。目に見える大きな傷も複数見受けられ、指揮棒を振るう指揮者の動きも鈍り始めている。

 

「このまま、行けば…!」

 

 スナイパーライフルで僅かばかりの援護射撃を加えながら、差し込んだ光明にコハルが希望の言葉を漏らすと同時。

 ────彼女を、すっぽり覆う大きな影が、落ちる。

 

「────……へ、」

 

 気の無い声が漏れた。視界に映ったのは、真っ直ぐに振り下ろされる金色の細腕。動きが良いとは言えないコハルを狙ったのか、或いは追い詰められて自棄になっての行動か。いずれにしても────聖人の選択は、的確で。

 

“コハル!!!”

 

「────させ、ないっ!」

 

 その攻撃を妨げるのは、今まで温めていたグレネードランチャーを引っ張り出したシグレ。

 攻撃に割り込む形で駆け込む。ポン、と軽快な音の直後、襲い来る腕に榴弾が直撃。

続けざまに、ポン、ポン、ポン、と、装填されている榴弾の全てを撃ち放ち────ヒビの入った細腕が勢いよく吹き飛び、転がった。

 

「あっ…あ、ありがと…!」

 

「もうひと踏ん張りだよ、頑張って!!」

 

 士気は最高潮。シグレも声を張りながら、リロードをし直している、その時だった。

 

【────Finale】

 

 戦場にいる誰もが知覚する。その予兆を。説明の付かない恐怖を。

 全身にヒビが入り、青白い光の漏れる傷を意にも介さず、力強く演奏を続ける演奏者。

 その音が、迫りくる聖歌の終わりを物語る。

 

 怪物の焦りが滲む様な、終着へ全速力で駆け抜ける様な演奏。技巧だけはそのままに、まるで何か、演奏を「終わらせる事」それ自体に何かがあると察しがついてしまう。嫌な予感が、拭えない。

 

“シグレ、コハル!!

“ありったけの榴弾を!!”

 

 威力の高い爆発物を持つ二人に、先生が即座に指揮を飛ばす。同じ事を考えていたらしいシグレは、『スプリングパンチ』片手に真っ直ぐ駆け出す。同様に、手榴弾のストックがあるコハルもハッとした様子で、シグレに続いて走り出した。

 

 演奏はより激しく、過激に。強く人々の心に響き渡る様に。

 救いを語る聖人の歌。その終着に待ち受けるは、歪曲し拡大し、その解釈を捻じ曲げられた救いの形。

 

 すなわち────『死』という、万人悉くに通ずる救恤。

 

 爆発。銃撃。爆発。銃撃。

 

 ヒフミも、アズサの応急処置を終えたハナコも、持ちうる弾薬を片っ端から叩き込む。

 シグレも、コハルも、それぞれ指揮者と演奏者を狙って榴弾を放り続ける。

 

 だが、足りない。聖歌は終わりを迎え、万人の救恤は青白い炎の形で立ち昇り、その準備が整ったことを伝える。

 

 あと、五音。

 

 既に六発の榴弾は撃ち切った。それでも、傷だらけの演奏者は手を止めない。リロードが、間に合うか。

 

 あと、四音。

 

 聖水の混じった手榴弾は、威力が多少落ちる。残弾はあるが、倒し切れる程ではないし、時間が足りない。

 

 あと、三音。

 

 痛みは治まった。だが、動けない。腹部をじくじくと蝕む呪いのせいか、脚への力の伝達が叶わない。

 

 あと、二音。

 

 なんとか────しなくては。

 

 

 

 あと、一「シグレちゃん、援護して!!」

 

 

 

 駆け出したノドカは、人の身程もある愛用の望遠鏡を、バットの様に握り締めていた。

 

「ノド、カ────!?」

 

 シグレの顔に、動揺が浮かぶ。だって、どう考えても無謀であるとしか言えない。

 しようとしている事は理解できる。だがそれは、愚策も愚策だ。第一、“それ“はノドカの大切な────、

 

「いいから、早く!!」

 

 ………葛藤は、静かに崩れ去り。鋭く、真っ直ぐな瞳に射抜かれたシグレは、余計な言葉を発するのを止めて、援護に入る。

 

 あと、一音。振り上げた演奏者の腕を目掛けて、装填できただけの榴弾を放ち────傍に浮いている邪魔な聖歌隊を蹴飛ばして、シグレが道を作った。

 

「────や、ぁあぁぁああああああ」

 

これが無ければ、私は私の見たい物が見られない。

けど────見たい物そのものが無くなってしまうかもしれないのに、そんな甘えた事を言っていられるか。

 

思い切り跳び上がり、パイプオルガンの上に乗った。真っ直ぐ、白い鍵盤の上を駆け抜ける。耳障りに楽器を鳴り響かせながら、演奏者の真正面へ。

 

「あああぁあぁあああぁああぁあぁあぁあああぁあああああ」

 

 そして。不気味な頭部を目の当たりに、腹の底から声を響かせながら。鍵盤の跳ね返りを、バネの様に利用して────高く、演奏者の頭部目掛けて。

 

 あと、一音。

 

 

 

 その顔面に────大きな望遠鏡の、フルスイングが突き刺さる。

 

 

 

 仰け反る、演奏者の巨体。

 その背が聖人の背を押し、片腕を失ってバランスを崩した聖人が、ドミノ倒しに指揮者を突き飛ばした。

 

 倒れる。真正面に、力無く。指揮を執る事も叶わず。救いを謳う事も叶わず。演奏を終える事も叶わず。三つの巨体が、指先から青白く淡い光の砂となって、舞い散る。

 

「…………」

 

 静まり返った戦場の跡地。呆然と、オルガンの上に佇むノドカ。

 ぐしゃぐしゃにひしゃげてレンズは割れ、見るも無残に壊れてしまった望遠鏡を片手に。

 じんじんと痺れる手で、それでも離さない様にしっかりと、それを握り締める。

 

「ノドカ」

 

 下の方から声がした。名前を呼ぶ声が。見下ろせば、両腕を広げ、少し困ったような笑顔を浮かべて────幼馴染が、立っている。

 

「……」

 

 茫然自失の頭では意図が掴めず、しばらくぼう、っとその姿を眺めていた、が。今度は後ろから、何か大きなものが落ちてきた様な音がした。振り向けば、足場としていたオルガンがゆっくりと崩れ落ちている。持ち主を失った為、だろうか。

望遠鏡を握ったまま、飛び降りる。シグレちゃんの、下へ。

 

「ん」

 

 小さく声が漏れて、暖かいシグレちゃんの身体に抱き留められて。何かが、溢れて、止まらない。

 望遠鏡が壊れて、辛い。体が痛くて、苦しい。みんなが来てくれて、頼もしい。みんなが無事で、良かった。みんなで勝てて、嬉しい。

 ぐちゃぐちゃに織り交ぜられた感情が、涙と一緒に溢れ出て来る。

 

「「「「「「「「ノドカ部長おぉ―――――っ!!!!!」」」」」」」」

「「「「「「「「うおおおおおおーーーーーーーーーーー!!!私達のっ、天文部の、勝ちだぁあああ!!!!」」」」」」」」

 

 少し遅れて。地震と紛う位の、熱狂が。

 トリニティ全土に轟いて、響いて、揺れる。

 

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