またどこかで執筆するかも知れませんがその時はよろしくお願いします。
クリスタside
最後の戦いから二年が過ぎた。
私達は希望者……
ちょっと違うかな?
選定に残った人達を連れて壁の外で暮らす事になった。
アルミンが戦闘部隊のリーダーになってみんなを率いてる。
巨人を全滅し終えてポウの元に向かうと其処には斬魂刀しかなかった。
一ヶ月以上探したが何処にも居なかった。
旅に出たんだと思う。
ポウが新しく見つけた街で私達は暮らし始めた。
色んな事があって戸惑ったけど立ち止まる事だけはしなかった。
立ち止まってしまったら今まででの教えが無駄になる気がしたから。
そして今日は定期報告会。
「じゃあ定期報告会を始めるよ。 報告のある人は居る?」
これで三度目の報告会だけど議題に上るのはいつも一つだ。
しかも、中々頭を悩ませる案件だ。
「んじゃ私から言うな。 例の奴の新作は私とクリスタだ。 証拠も手に入った」
ユミルが取り出したのは一枚の絵。
下着姿で水浴びをしている。
正直恥ずかしいがそうも言ってられない。
何故ならこれは無許可で描かれてるからだ。
似たような被害が私達が移住してから何件も出ているからタチが悪い。
「私は二つ報告があるの。 一つは探索隊の帰還と例の奴の名前がチーノンってわかった」
「探索隊からの報告は?」
「知能の無い巨人及び、知能の高い巨人は発見できなかった。 代わりに居た痕跡はかなりあったみたい」
書類を読み直す。
そこには巨人と遭遇した記述はない。
巨人は全滅したのかな?
「この壁の中でのトップとしてはどう思う?」
「わたしとしては巨人はほぼ全滅したと考えてもいいと思う。 もし、全滅してなかったとしても私達は絶え間なく鍛錬を続けた。 負けはない」
私の言葉に全員の表情が変わる。
戦士の顔だ。
三人の支配者の一角として私は人を鼓舞しなければならない。
本当の王族としての役目だから。
私の父親が王族と知った時はいつも以上に混乱したが不条理の塊であるポウの失踪の方が頭を支配した。
とりあえず内地で王族に戻れるみたいな事を言っていたので気付け代わりに殴り飛ばした。
だって興味ないもん。
「私はもう待つのは限界だからチーノンとやらを仕留める。 私達が出張る理由もある」
私達、特A級の達人が表舞台に出る事は滅多になくなった。
人は人を助けるべからず、自分の事は自分でやる。
これが新しい私達の街で生きる為の掟だ。
助けるのではなく出来るようにしてあげる事が新しい街の特色。
春を売るもの達でさえ人類最強と謳われていたリヴァイさん並みの実力を持っている。
「そうだね。 被害にあってるのがユミルとクリスタが中心だ。 念の為にユミルとクリスタのツーマンセルで行ってもらおう」
「あいよ」
「わかった」
久しぶりにユミルとのお出かけだな。
不謹慎だけどちょっと楽しみ。
だってユミルといると何か大事件に巻き込まれるから。
今度はどんな大丈夫に巻き込まれるのかな?
楽しい事件だといいけど……
side out
ユミルside
さて、情報通りならこのボロ屋が奴の根城か。
散々辱めたんだ。
無傷で済ませるつもりは全くない。
私だけならそこまでやるつもりは無かったが天使を狙ったんだ。
それ相応の痛みを味あわせないとな。
釣り合いが取れない。
悪ふざけなら他所でやりゃいいものを……
とりあえず突入だな。
玄関からクリスタが、裏口から私が突入する。
気配はある。
逃がさない。
薄暗く、視界が狭いが既に気配で位置は特定したからそこに向けて回し蹴りを叩き込む。
しかし、それはいとも容易く受け流された。
クソッ。
こいつかなり強い。
クリスタが死角から拳を放つがそれすら避けて外に逃げられた。
急いで外に出ると真っ白な服を着て、真っ白な仮面を着けた巨人がいた。
「何者だ? 私は別に攻撃されるような事をした覚えは…… 腐る程あるな」
私達の姿を見て意見を最後まで言わなかったのは褒めてやる。
だが、許さん。
ブサイクでも恥じらいはあるんだよ‼︎
「ふむ、逃げられそうにないな。 仕方ない、動けなくなってもらうか」
「舐めないで‼︎」
「仕留めさせてもらう‼︎」
それからどれ位経っただろう。
体力は限界を超えた。
エロ絵師は息すら乱れてない。
「面倒だな。 本気出すか」
抜き放ったそれは見覚えがあった。
私達を引っ張ってくれた奴が持っていて、今はクリスタが保管してるやつだ。
似ているがよく見ると違う部分がある。
だけど、もしかしたら……
「息吹け『巨腕鯨』」
なんで?
違うはずなのに同じなんて……
ありえない。
「王様の知り合いでもこの身体は傷つけられないだろう?」
「卍解『双王蛇尾丸』」
アルミンが響転ですぐ様駆け付けてきた。
その顔は憤怒に染まっている。
なけなしの体力を使ってアルミンの近くに行く。
「これはポウじゃないんだよね?」
「ああ、あいつは王様の知り合いって言っていた。 つまり……」
「斬魂刀の本体だ」
その言葉が指す意味はわからないけどあの身体はポウの物のはずなのに斬魂刀が使っている。
悔しい。
こんな再戦ありかよ……
私が超えたかったポウじゃないなんて。
辛い……
「なんであんなに汗かいてるんだろう?」
「えっ?」
確かに汗だくだ。
しかも、少しづつ後ろに下がってる。
つまり怯えてる。
アルミンに怯えてるのか?
違うな。
周りには…… エレンのお母さん?
「ダメじゃないポウ。 イタズラしたら」
凄みのある笑顔だ。
あれが母親の凄さか。
それにしてもイタズラ?
イタズラ、イタズラ、イタズラ……
まさか⁉︎
「ポウ? まさかとは思うが演技してないだろうな?」
「・・・」
「沈黙は肯定だぜ?」
「さらば‼︎」
「逃すか‼︎」
街を破壊しないようにポウは逃げるが周りを気にしながら逃げ切れると思ったら大間違いだ。
絶対に許さん‼︎
side out
やベー、やベー。
調子に乗り過ぎた。
ユミルの反応が楽しくて止められなかった。
正直スマン。
だが、好きな女にちょっかい出したくなるのはブサメンの本能だ。
どうせ彼女なんて出来ないんだからイタズラしても良いじゃないか。
それとも我慢しろと?
この我慢し続けるしかない思いをどう発散しろと?
まぁ、こんな言い訳に逃げてるのもカルラさんの笑顔から出る圧力が減らないからなんだよね。
強制的に膝まずかされるかと思ったよ。
外に出るまで残り数百メートル。
逃げ切れそうだな。
そんな風に考えていた時期が私にもありました。
虚閃をいつでも放てるように待機していた弟子達が外にいた。
数秒前の俺にRPGをぶち込みたくなった。
仕方ないので思っ切り叫ぶ。
「もう戦いは嫌だ‼︎」
後ろから力が全く入ってない拳で叩かれる。
顔をグチャグチャにしながらクリスタとユミルが叩いてくる。
凄い罪悪感がある。
「なら…… 最初から隠れてないで言ってくれればよかったのに、なんで相談してくれないの⁉︎」
「求められていたのが強い俺だからな。 自分を誤魔化して戦いが好きだと暗示をかけてた」
自己暗示って怖いよね。
極めればこんな化け物作れるんだから。
それでも目を逸らし、化け物であり続けたのは求められたからだ。
たとえ、どれほど心が壊れそうになっても強い俺を演じ続けた。
「だから、俺はこれから好きな事を好きな様にやる‼︎」
「それがエロじゃなかったらな‼︎」
ぶん殴られた。
吹っ飛ぶくらいの威力で。
自業自得だが……
「なら、俺の最高傑作見せてやるから隠れ家に来い。 そこでエロに関係ない至高を見せてやる‼︎」
そう言い終わった後、みんなで隠れ家に移動。
家に入って一枚の絵を取り出す。
そして外に出てみんなに見せる。
そこには白い衣を身に纏い、十枚の翼で身体を包み込む様にして眠るクリスタが描かれていた。
それを見てユミルが呟いた。
「天使……」
「これが俺がやりたかった事の一つだ」
むふー、とドヤ顔を決める。
人が喜ぶと言うのは状況によって変わる。
巨人がいた頃にこれを出せば反感をくらうだろう。
巨人が滅んだ今だからこそエロい絵や、この絵を出せる。
「俺の夢は農作業をやりながら趣味を満喫して孫に囲まれて死ぬ事だ。 夢見たって良いじゃない。 妄想して何が悪い‼︎」
「悪くは無いけど被害を出すな‼︎」
そうしてまた殴られる。
痛いお。
「だって、結婚なんて縁がなさそうなんだもん。 デカイから結婚相手が居ないんだもん。 泣くぞ。 そろそろ泣くぞ‼︎」
「威張るな。 結婚なら私達がしてやる‼︎」
その時、アルミン達から表情が消えた。
えっ、マジで?
結婚してくれんの?
っていうか私達?
「なぁ、クリスタ?」
「どこにも行かないならそれも良いかな」
するとエレンが騒ぎ始めた。
騒ぎは段々と広がり、街全体がお祭騒ぎになった。
「婚約パーティーだ‼︎」
そのエレンの言葉で街が出来て初めてのお祭りが開催される事になった。
二人の妻を持つ巨人の終わりを告げた男が幸せになる物語が始まった。
失敗した。
書き終えてからそう思った。
全話書き終えてから投稿すれば多分違った結末になったと思う。
この小説を書いていて漠然とつまらないと書かれなかったのは本当に励みになりました。
ありがとうございました。