ウマ娘世界に転生した。トレーナー目指したけど色々あってホストになった。
転生の影響かちょっと変な能力もあるし、出来るだけ悲しいことは減らしたいなぁ。その程度の男がちょっと頑張る。
東京都府中市にあるホストクラブ『ディファレンス200』の店内
「姫。流石に飲み過ぎではありませんか?」
「ひめじゃなくてはぁろ~」
「ハロー。飲み過ぎです」
「しょんなことないでふよぉ~? タァクヤちゃ~ん?」
「お酒はそれで最後です。これ以上はお身体に障ります。代わりにこちらをお飲みください」
そこでタクヤという源氏名でホストをしている自分は、敏腕プロデューサーとして名を馳せているライトハローさんに絶賛絡み酒されていた。
一応転生者だ。なんでトレーナーじゃなくてホストやってるかって? 途中まで目指してたんだけど、他人の人生を預かることが急に怖くなって、合格を辞退しただけだ。その後、父親と喧嘩して仕送りもなくなったから、がむしゃらにバイトしてたら、今世では顔が良かったのもあって、この仕事に落ち着いてしまったという訳だ。
「い~や~。はろぉお酒じゃなきゃヤッ!」
「いけません。アナタの御心を癒すのが私の役目ですが、それは健康を損なっていい理由にはなりません」
「ぶーぶー。じゃあタクヤちゃんが飲ませてぇ~」
そう言ってしな垂れかかってくる。色々と柔らかいものが押し付けられるが、アルコールと香水の混ざった酔っ払いの匂いに思わずため息が出てしまった。ウマ娘の多くは、専属トレーナーシチュを求めていることが多いが、自分はあまり求められたことがない。
ちなみにライトハローさんとは、個室でサシで飲んでいる。
男とウマ娘、密室、アルコール。何も起きないわけもなく。
「ではハロー、口を開けてください。あ~ん」
「あ~ん」
んぐんぐ、と素晴らしい飲みっぷりを披露してコップ一杯をあっという間に飲み干した。そしてガッツリ肩をホールドされる。更に唇を狙ってきたので、軽くホールドを解いて適当に躱した。
これが自分がホストになった一番の原因であり、このホストクラブにウマ娘が足繫く通う理由である。自分は数少ないウマ娘に対して個人で抵抗出来るホストなのだ。ウマ娘が通えるホストクラブそのものが少ない上、ガードマンなしで個室サービスを提供できるホストクラブは、府中市内ではここだけ、というよりも自分だけだ。
「あ~またにげられた~」
「ふふっ。ハローは凝りんな。明日も打合せがあるのだろう? そろそろ良い時間では」
「やだやだ~。おひごといきたくなぁ~い! もっとおはなひひましょ~?」
由来は両親がウマ娘とトレーナーであること、自分が転生者であること、これらもあるが最大の要因は父方のご先祖にあると思う。父も自分ほどではないが、ご先祖からの遺産を使うと、今の自分位のことは出来たようだし。
渋るライトハローさんを何とかなだめて、無事タクシーまで送り届けると、時刻は12時前。事前のオーダー通り何とか完遂した。明日は休日だというのに急な打合せが入ったということで、早めに帰して欲しいという注文を正気のうちに聞いていた。仕事が出来るというのも考え物だ。
……まぁこっちも仕事中なのだが。
「タクヤくん、ご指名入ったから、ちょっと休憩したら3番テーブルお願い」
「了解しました。……なにか来ているな」
チラッとスマホの点滅が見えたので画面を立ち上げると。自分が初めて運命を捻じ曲げてしまったウマ娘、「駿川たづな」さんからメッセージが届いていた。
結論から言えば自分はたづなさんの命を救った。現役時代の彼女に精密検査を受けるよう言ったのである。最初は面食らっていたが、ダービー後に病院を受診すると、免疫系に異常が見つかりそのまま入院となった。
幸い命は拾ったが長期療養は避けられず、元々脚に不安があり、それをかばって全身がボロボロだった彼女は引退を宣言。その後はトレセン学園の事務員になった。それに伴い名前も今のものになったということだ。
当時は無敗の二冠ウマ娘の引退に世間は相当荒れ、ウマ娘としての名で生きていくのは難しかったのである。今はファンも大分物分かりが良くなったので、早期引退で学園に襲撃をかけるようなヒトはいなくなったが当時は酷かった。
何故そんなことをしたかと言えば、父から家宝を受け継いだあの日の夜、彼女が亡くなる夢を見てしまったからだ。史実のことも多少聞きかじっていた自分は、居ても立ってもいられず彼女に接触したという訳だ。
それ以来、時折知らないウマ娘の未来を夢で見ることがあったが、干渉するのは命の危険があるものだけにした。
夢の精度を顧みるに、放っておけば命に係わる危険性がある以上、何もしないのは自分の精神衛生上よろしくない。逆に勝ち負けまで干渉するのは、彼女たちやトレーナーたちの努力や喜び、悲哀を茶番になり下げてしまうような気がしたからやめた。あまり干渉すると、余計な悲劇を生み出しかねない。。
……マルゼンスキーさんとハードパージさん達との関係は自分が知っている結末よりかは、マシだったと信じたい。不幸の総量は減ったと。
幸か不幸か、しばらくするとレースの勝敗に関する夢は見なくなったが、高校生の頃、ふと思ってしまった。
トレーナーになって、もし担当のレースの夢を見たら自分はどうする?
ギリギリまで自問自答したが、トレーナーになることはあきらめた。両親にはすごく申し訳ないことをした。父も見ることがあったらしいが、それを母のために使うと割り切ったという。自分はそう思えなかった。
長々と説明したが、つまりその時の縁でたまに連絡が来る。たづなさんには自分の事情をある程度話しているので、夢に関しても理解して手を回してくれるのだ。
そして逆に今回のように、トレセン学園で直接動きにくい案件を私に回してくることもある。今回は夜な夜な公道でたむろっている、とあるウマ娘のグループに、故障で自宅療養となった中央の子が混じっているかもしれないという噂の確認だ。
具体的に誰かは分からないが、もし本当なら可能な範囲でいいから事情を聞いて欲しいとのこと。故障からのリハビリは簡単な道ではない。心が折れてしまっている可能性があるから、無理に連れ戻す必要はないとも言われている。
……裏を返せば戻りたがっているなら、うまく抜けられるようきっかけを作って欲しいな~? という意図も多分に含まれていたが。
更にそのグループのリーダーは、トレセン学園高等部の卒業生らしい。こちらは確実な情報のようで、ついでに様子を見てほしいとも頼まれた。
今回の場合、自分の勤務時間の関係上、今日のような休養日しか調べられない。折角の休日だが、たづなさんの依頼を受けるようになってから、休養日の夜間パトロールが習慣になってしまった。
そもそもウマ娘を物理的に捕まえられるのは、基本ウマ娘しかいないためウマ娘婦警は万年人手不足なのだ。生々しい話になるが、未だに○上死*1はともかく、その手の事故は表に出ないだけでまだ発生している*2と聞いてる。多少衰えても感情が振り切れると、人間の手ではどうしようもなくなるのだ。
そんな実情を考えると、一応対抗できる身として少しは協力しなくてはいけないと思うのである。そういったウマ娘のエネルギーが社会に還元されれば、多少は良いことが増えると信じて。運命を変えてしまっている身としては、自分のせいで不幸が起きることは避けたい。
時間も良い頃だ。家宝は……持っていくのが妥当だろうな。
「そろそろ行ってみるかな……」
いつもテレビの上にある被り物……、前世では『馬』と呼ばれた動物の顔を模倣したマスクの目が微かに光った気がした。
目的地に車で向かっていると、件の場所は人気のない道路だというのに途中に不自然に明るい箇所がある。途中の簡易の駐車場に集まっているに違いない。今日も元気に暴走しているのだろう。
車を見えにくい場所に停め、何時ものジャージに着替える。靴を公道用にアレンジした特注の物に履き替え、安全のために膝あて、肘あて、手袋、最後にマスクを被る。
すると、世界がいつもよりクリアになる。目の位置、口の位置、花も耳もフィットするはずのない形状だというのに、そんなことは微塵も感じない。初めからこうだったかのように、五感は正確に情報を伝達する。
「今日も少しばかり運命を変えに行こうか」
山をに着くと、十数人のウマ娘がたむろっていた。
「すまない。君たちのリーダーはどこにいるだろうか?」
「あぁん? 誰だ……なんだその被り物?」
声をかければ怪訝な表情で振り向かれた。何時ものことなのでスルーして用件を言う。
「近隣住民から苦情が出ている。あまり派手にやると警察が来るから少し控えた方がいい」
「知るかよ。車も人もほとんど来ねえし、関係ねえだろうが」
「でもそう遠くない所に廿楽はあるだろう。夜は音が良く響くからな。あと近くのコンビニでよく集まっているだろう?」
「チッ、うるせーな」
絵にかいたような不良少女の反応である。こうやって話してくれる分、スマホを弄ってる他の他の子よりはマシだけどね。靴もウマ娘用のランニングシューズをしっかり履いてるし、この子がトレセン生だろう。
「あと未成年が外でぶらつくには不安な時間だ。家に帰った方がいい」
「だからうるせぇ。アンタに指図されるいわれはねぇ」
「ならば走りで勝負といこう」
「は?」
「私が勝ったら、とりあえず君たちのリーダーと話をさせてほしい。負けたら……、そうだな。焼肉弁当は好きだろうか? 私に勝ったら奢るとしよう」
その言葉にスルーを決め込んでいた連中も一斉にこちらを向いた。目も本気だ。やはりウマ娘を釣るには食べ物に限る。
「それってもしかして、あたしらが勝ってもか?」
「もちろん。私に勝てた者全員だ」
「よっしゃ、乗った! 後でなかったことにするんじゃねえぞ」
「お、おい。何勝手に受けてんだ」
「いいじゃん別に。コイツヒトだろ?」
この場の一番リーダー格の子、最初に話を聞いてくれた子が止めに入るが、周りはもう乗り気である。よしよし、受けざる負えなくなってるな。
「コースはここから途中の駐車場まで、大体1マイルってところだ。基本一本道だから間違えるこたぁない。つってもゴールが分かんねぇとマズいよな……、アタシが立ってるから着いたら連絡するわ」
そう言ってウマ娘が1人走り去っていく。なるほど。流しであんな感じか。
「アンタ本当に大丈夫なのか?」
「心配してくれるのか?」
「そうじゃなく……チッ。金あんのかよ。ないなら今のうちに逃げな。あんま言いたくねえけど、その……ちょいと乱暴なことになるかもしれねえ」
「え~、何言ってんだよ。チェレン」
連絡が来るまで何もないため手落ち無沙汰にしていると声を掛けられる。どうやら中央の子はチェレンという名前のようだ。
「問題ない。こう見えてそれなりに稼いでいるのでな。信用できなければ終わった後、現金で渡そう」
「ヒュー、太っ腹」
「あ、あのなぁ。あたし達がそんなんに釣られると思ってんのか?」
この態度を見るに、レースへの意欲は失っていないようだ。こういう形で金品かそれに準ずるものを受け取ると、賭けレースと判断され、最悪中央から追放されうる。ジュース一本なら誰も気にしないが、現金となると見逃すわけにはいかなくなるのだ。
「安心しろ。負ける気はないのでな」
出発してから3分ほど、彼女たちのスマホから通知音が鳴った。「始めていいって」という一人の声を聴いてぞろぞろと一直線に並び始める。
「……そうかよ。合図はスマホのタイマーだ。今から30秒後にセットする」
努めて無表情でチェレンが手元を動かし、私に画面をかざしてきた。ボタンを押すと胸ポケットにしまう。
やる気になってくれて何より、煽ったかいがある。
長いのか短いのか分からない無音の時間。肌がひりつく程の緊迫。ウマ娘と勝負する時は何時もこんな感じの空気になる。
タイマーの電子音が聞こえたと同時にほぼ横一列でスタートを切った。
立ち上がりは自分が一番早い。ウマ娘は出力が高い分、人間より加速に時間がかかる。100m走では人間のタイムの方が早かったりする。
ただそれは出だしだけの話。次第に追いつかれ始める。ウマ娘の1マイルの世界記録は1分30秒台、人間の世界記録は3分40秒程。
人間が勝っている100m走ですら、人間の最高速度は時速40キロをやっと越える位で、平均速度は時速30キロ台。比較的身体能力が高い自分でもこの壁を乗り越えることは、基本的に不可能だ。
ウマ娘はG1クラスとなれば平均速度で時速60キロ近くを叩き出す。つまり自動車並みだ。そもそも話にならないのである。だから話に食いついてきたし、チェレンがこちらに気を遣うのは当たり前なのだが。
300m程走っただろうか。誰も私を抜けない。
「しつけえな!」
1人ギアを上げて追い抜いていった。するとそれに釣られて他の子達も前に出始めた。自分は殿、後ろに付いてくるのはチェレンだけになった。
「アンタ、何者だ?」
このペースで勾配のある坂を、周りを見ながら登り続けられるということは、トレーニングは真面目にやっているようだ。たづなさんが本人が望むなら、トレセンに連れ帰って欲しいと言うだけのことはある。どこまでいけるか分からないが、シニアのオープンクラスまで手が届くかもしれない。
「トールギス」
「なに?」
「そう名乗らせてもらっている」
半分を切ったであろう段階でペースを若干あげる。チェレンもついてくる。そして早々にスタミナ切れを起こした子達を順当に抜いていく。この中で真っ当にトレーニングを積んでいるのは彼女だけのようだ。常に坂が続いているとは言え、自分のペースが分からないウマ娘は中央、地方問わずトレセン生にはおるまい。
のこり400m。先に仕掛けたのはチェレンの方、自分は一呼吸遅れてギアを上げる。
「なっ」
この段階で全力を出すと勾配の関係で持たないのを分かっているのだろう。彼女には無謀なスパートに見えるだろうが、マスクを被った自分には大した問題ではない。
この身に流れる血はムムタズマハル。前世において現代サラブレッドの根幹となったスピードの申し子である。本来はスプリンターだったかの馬だが、その理由は長い距離を走りたくなかったのが理由だったようだ。
絶対的なスピードの暴力を以って、残りの距離を押し切る。ムムタズマハルにとって末脚というには物足りない速度だが、下がコンクリートの都合上、無理は避けた方が良い。
「分かっているだろうが、すぐに止まるなよ。ダウンはしっかり行った方がいい。」
ゴール板代わりのウマ娘の横を駆け抜けて、そのままリーダー格のウマ娘の所へ向かう。本当は自分もダウンしたいが、演出は大事だ。ヘッドの顔はたづなさんが、見せてくれた写真と変わらなかった。
「さて。話をさせてもらいたいのだが」
「そんな感じで、とりあえず解散してくれましたよ。あのグループ」
「ありがとうございました。チェレンさんも一昨日復帰して、無事学校生活を送れています」
依頼から5日後、ホストクラブの個室でたづなさんに指名されつつ、顔を合わせて報告することになった。何故職場で。と思った時期もあったが、依頼料代わりらしいのでそうさせてもらった。あくまで客とホストという関係は変わらないが、他のお客様よりかは100倍気が楽だ。
「他の子達はあの後どうなりましたか」
注文されたシャンパンを注ぎながら様子を伺う。表情をみるにそんなに悪い結果ではなさそうだが。
「今のところ大きなことは起きてませんね。リーダーのあの子とも話せました。元々は1人でトレーニングしていたことがきっかけだったようですよ」
たづなさん曰く、リーダーの子はトレセン学園卒業後、一般の大学に通っていたそうだが、体力を持て余して自主トレを行っていたそうだ。そしたらそれを見ていたウマ娘が徐々に集まって、いつの間にか結構な大所帯になったとのこと。
「最初は真面目にトレーニングしたい子が集まっていたようですが、次第にガラの悪い子も来て困っていたそうです。あなたが来た段階ではもう、初期の真面目にトレーニングしていたメンバーは誰も残っていなかったそうです」
「それは災難でしたね。となるとチェレンさんもトレーニングする場所を探して、ということですか?」
「きっかけはそのようです。自宅療養中に復帰のためにトレーニングしていたら、グループに入ってしまったようですね。戻るのが怖かったのもそうですが、自分が中央所属ということ話したら、余計なやっかみを受けると思ったと。あの子もチェレンさんのことを気にしていました。走りを見て中央だとすぐわかったので、無事戻れたことを伝えたら、喜んでいましたよ」
「今回の解散は、彼女にとってもいいきっかけになると良いですね。もう一杯いかかがでしょうか? 姫様」
「いえ。今日はそろそろお暇させていただきます」
手で制すとグラスの中をゆっくり飲み干す。時間もたっぷり残っているし、シャンパンもボトルで頼んでいたから今日はのんびりしていくのかと思ったが、どうも違ったようだ。
つまりアレということか。
「もしやあの子を呼びましたか?」
「はい。成人になったので一度くらい体験すべきかなと。どうやら大学でも男性とのお付き合いはないとのことですので、お手柔らかにお願いしますね?」
「慣れてない子に貢がせる気はありませんが、少しばかりスパルタが過ぎませんか?」
「社会勉強は大事です。何も知らずに社会人になったトレセン卒業生が、一番身を持ち崩すのは男性関係とギャンブルですから。それにグループのことでずいぶんため込んでいたようなので、羽目を外させるなり、相談に乗るなり適度なガス抜きをさせてくださいね? 足りなくなったら私が払いますので」
では、よろしくお願いしますね。
そう言って部屋を出てしばらくすると内線が鳴る。どうやら件のお客様がお見えになったようだ。
「ようこそお越しくださいました。姫」
「しかし、いつまでこんな生活するんだ。自分?」
今週も特にやることが無かったので、非行ウマ娘がいるという場所に赴いて適当に声をかけた。ただ話してみると、地方から来たウマ娘同士が盛り上がっていただけだったので。いつもより遥かに早い時間で予定が終わってしまった。
今の生活は嫌ではないのだが、ホスト稼業だっていつまでも続けられる訳じゃない。どこかで、将来設計できる仕事に就きたいが、大して学のない自分が勤め上げられる仕事なんてるだろうか。
たづなさんなら仕事は紹介してくれそうだが、そうすると結局トレセン関係の仕事だろう。となれば、両親に反発した手前何となく格好がつかない。果たしてどうするべきか。
珍しく悩みながら片づけていたのが悪かったのだろう。何時もなら警戒しながら脱ぐマスクを何ともなしに脱いでしまった。
「えっ」
「なっ」
脱いだ途端にウマ娘と目が合ってしまった。お互いに見つめ合って固まってしまったが、ショックから先に脱したのは相手の方が先だった。
「お、お久しぶりです。以前、アナタに助けてもらったサイレンススズカです」
つづきません。
リクエストは初めてでしたが、難しかったです(小並感)
ですが、自分ではやらない切り口で面白かったです。くださった方ありがとうございました。しかし、アイディア全部を取り込むのは困難でした。力不足申し訳ありません。
主人公
色々あってタクヤ(他意はない)の源氏名でホストとして食いつないでいる転生者。ウマ娘の知識はそこそこ。史実周りにも多少調べ、実際に競馬場に行ってみる程度のファンだった。
今世ではトレーナーとそのウマ娘の間に生まれた息子として生を受けた。家出同然で飛び出したため、生活費を稼ぐためにバイトを掛け持ちしていたある日、悪酔いしたウマ娘を取り押さえたのをきっかけにホストにスカウトされた。
顔と声は良く、府中で唯一ウマ娘とサシかつ個室で飲めるホストという絶対的な強みを持つが、トークが苦手でありトップにはなれてない。
指名の予約はビッチリだが、本人の真面目さが災いして、安酒を進めたり、時間厳守の対応から客単価がそんなに高くない。ランキングにも載ってないし。何とか真っ当な職を得ようと転職を視野に入れている。
なお実際は本人の見えてない所で、顧客が黙ってチップを置いていく、府中どころかワールドクラスのホストである。コールボーイのポケットに万札をねじ込んでいくのは常連にとっては最早マナー。誕生日プレゼントは全て断っているが、翌日何故かやたら頑丈そうな車が来る。
本人がやめたくてもやめられない。勝手にやめたら店が無くなる。現在ヒトミミで唯一トレーナーではなく騎士や王になれる男。色々な意味で、ウマ娘と身体面で張り合えるのはとんでもない素養。トレーナー×ウマ娘が容認される最大の理由。もしくはウマ娘界の救世主かサタン、夢と絶望を与える存在。ランキングに載っていないのも殿堂入り扱いされているため。
マスクを被っている時の名前で察した方もいるだろうが、顔と声が完全に火消しの風ウィンド。火消しの癖に本人はウマ娘の脳を気軽に炙ってくる。そりゃ偶然素顔を見たスズカも一目ぼれするし、未来でヴェニュスパークはフランスから月一で通う。
ザテトラーク
主人公はご先祖様のムムタズマハル由来の能力じゃないかと思っていたが、本当の原因はこっち。
この世界線ではザテトラークというウマ娘は存在していない。史実でも種付け嫌いで有名な彼だが、ソウルの方が面倒くさがってウマ娘化を拒否。娘さえいれば何とかなるやろと、サボタージュをしけこんでいたが、怖い先輩がやってきたので、娘の男系直系を通してこの世界見守ることにした。流石に自分が原因で滅びかけていることは、少し気にしている模様。身体能力はもちろん、夢に関してもより良い未来を目指すための方位磁石程度の能力だったのだが、転生者である主人公と組み合わさったことで余計な未来を観測してしまうようになった。
身体能力も凄まじいことになっているが、流石にG1クラスまでスペックを発揮すると、反動が酷いことになる。本来はその先もあるが、それこそ『トールギス』のような惨状を引き起こす。