俺とオマエと、僕とキミと   作:星ぽてと

10 / 11
チャットGPTが書いた話を元に書いた「翼の消失と再生するまでの物語」(これの前の話)の補完エピソードです。
上記話を読まなくても、まあ大丈夫です。
精神的親子なルーイと颯の話を書いただけなので。

うちのルーイと颯のスタンスは以下のとおり
・つかず離れず
・依存し合わない
・信頼してるからこそ、すぐに助けに行かない(あいつならこれくらい乗り越えられる、的な)(あいつには俺がいないとダメなんだと、すぐに駆けつけるのは違う)
・守り守られはお互いほぼ無自覚


あのときの景色

 颯が怪我をして変身出来なくなったらしい。と言っても、推測の段階だが……。

 ランスから聞かされたとき、魚の小骨が喉に刺さったような、小さくても確実な痛みを覚えた。

 

 ……心配しなかったわけじゃねーが、あえて連絡はしなかった。ランスの思惑どおりに動くのもムカつくが、そもそも俺と颯は依存し合う仲でも、支え合う仲でもねー。だから、向こうからも何の連絡も来なかった。

 

 颯のベルトもリングも異常はないと、ノアから聞いた。それでも変身出来ない――理由は何となく想像つく。

 アレはあー見えて怖がりだ。たった一度の失敗が、トラウマになっちまったんだろう。

 

 

 …………ハァ。だる。

 

 

 スマホの通知はあえてスルーした。ソファーに沈み込む体も、空気もやけに重く感じる。気にしないように意識すればするほど、逆に気になって落ち着かなくなって、苛立ちすら感じてきやがった。

 

 そんなときに、ふと思い出した。

 いつかは忘れたが、夜景を見に行ったときのことだ。

 

 ◆◇◆◇

 

「ルーイ! この先に公園があるんだけど、ちょっと寄ってかない?」

「……は? なんだ、急に」

 突拍子のねえ行動はいつものことだ。

「いいじゃん、行こうよ!」

 勝手に決めて、ひょいひょい階段を上り始めやがって。羽でも生えてんのか、テメーは。

 

 仕方なく、海が見える高台公園とやらまで付き合ってやり、夜景を眺めた。

「きれいだよね、ここから見える景色って」

 コイツはたまに、こういう色気のある笑い方をする。眉を八の字に寄せて、泣き笑い……っつーのか。

 誤解されそうだから言いたくねーが、コイツの笑顔にはドキリとさせられることが多い。いい意味でも、悪い意味でも。

 

「僕はルーイから見たらまだまだなんだろうけど。強くなりたいんだ」

 

「でも、思うだけじゃ全然ダメだね。僕はまだ、守られてばかり……」

 

 らしくねー弱音だと思った。

 お前はもう、守られるだけのヒヨコじゃねー。守る側の俺が言ってんだ、胸張っとけ。

 ……と言える空気ではなかった。切ない笑顔と横顔が妙に印象的で、ずっと頭に残っていた。

 

 ◆◇◆◇

 

 アイツがきれいだと言っていた景色を、今は1人で眺めている。アイツももう、守る側だ。

 だが……デカくなっても、ガキはガキだ。お前が強さを否定するなら、俺は弱さを肯定する。

 だから――

 

「……頼れよ」

 

 スマホのメッセージアプリを立ち上げて、未送信のままのメッセージを出した。

 

《おい、夜景見に行くぞ》

 

 ……こんなの送んねー方がいーだろ。語彙力のなさが笑える。

 だるすぎるが、ここは行動で示すべきだろう。保護も反抗も、本来なら直接殴り合いをするようなもんだ。こんな素っ気ない一行で終わるもんじゃねー。

 

 

 仕方ねーから、迎えに行ってやるか。

 ったく……何回迷子になりゃ気が済むんだ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。