──────『ブルーアーカイブ』。
またの名を『ブルアカ』『きらら式GTA』『美少女の皮を被ったグラセフ』と呼ばれた、スマートフォン向けソーシャルゲーム。
数千の学園で構成された学園都市『キヴォトス』の先生として赴任したプレイヤーが、様々な生徒や学園の問題を解決する……という内容なのだが。
「ほら、ナギくん!おーきーてー!」
「何時まで寝てるんですか……いい加減にしないと撃ちますよ」
えっ何か今怖いこと言われなかった?……まあそれは置いておくとして。
俺は、その『ブルアカ』の世界に転生してしまったらしい。まさか好きなカードゲームの大会行った帰りに死ぬことになるとは思わなかったが。ちなみに死因は線路沿いの下道を歩いてたら脱線事故で空から電車が降ってきたためだ。
「今起きましたはい」
そして、転生した俺が来た学校は『アビドス高等学校』。まあ本編のあれこれは端折るとして……結論から言うと、諸事情で本編時点で生徒5人、砂漠化した地域で何とか存続している廃校寸前の高校だ。
「やっと起きた!……じゃあ、始めよっか。借金返済のための会議!」
ちなみに今は本編の2年前、生徒は俺含め3人だけだった。地獄かな?
「……といっても、兎にも角にも生徒増やさなきゃ始まんないと思うんスよね。砂の処理も大変ですし」
「ナギくんの伝手のおかげで処理は進んでるんだけどねー……なにぶん量が凄いし」
「というか、何したらゲヘナとミレニアムに伝手が出来るんです?」
ちょっとね。
……『砂の処理』。砂漠化したアビドス自治区を悩ませる課題の一つだ。住民が増える、生徒が増えるなどの目標はあるが、それらも砂がどうにか出来ないと進行しない。しかし俺たち3人だけでは、遅遅として進まない……そこで考えた。
『じゃあ砂の有効活用用途作って商売として使えばええんちゃう?』
と。ということでまず駆け込んだのは、キヴォトス三大校の一角であるゲヘナ学園。その中でも『ゲヘナ二大テロリスト』『テロリストの温泉キチの方』こと温泉開発部に話を持ちかけてみた。
取引内容は至ってシンプル。『砂風呂ってのがこの世にはあるんだけど興味無い?』である。それで興味を持って貰えたのでアビドスの砂を超格安で売りつけたわけだ。何なら利用者の汗やら皮脂で汚れて定期的に入れ替える必要があるらしく、今では定期購入の上得意先になっている。格安で良いのかって?そもそも砂が減るだけで得だからいいんだよ。
次に駆け込んだのは同じく三大校の一つ、ミレニアムサイエンススクール。ミレニアム学園?それは
そこのエンジニア部に依頼し、物質圧縮技術を応用して『起爆すると砂を撒き散らす手榴弾』、正式名称『
「問題は『アビドスの環境が悪すぎて、わざわざこんなとこに移住しようとするの自体考えられない』ことなんだよな……人が増えねえの」
「言い過ぎでは?……いえ、事実ではありますけど」
俺のぼやきにそう返したのは、俺の唯一の同級生であるロリボディげふんげふん。幼い体つきの少女、小鳥遊ホシノ。プレイヤーからは『おじさん』の愛称で親しまれているが……まだおじさんしてない時代だな。
「どうします?ここより酷い環境の連中でも連れてきます?」
「うーん……そんな子いるかなぁ?」
そして次に俺の言葉に返答したのは、俺たちの唯一の先輩である梔子ユメ。通称ユメ先輩。ちなみに本編では故人だ。……こうして関わった以上、死なせたくねえなぁ。
「……ん?」
その時、ふと何かが引っかかった。『
「どうしたの?」
「いや、何か……」
……あっ。いいこと思いついちゃった。*1
「すんませんちょっと思いついたことあるんで行ってきまァす!」
「あれ、ちょっとナギくん!?」
思いついたことを成すために、会議室を飛び出す。……っとと、アレは……うん、持ってるな。良し、行くか。
というわけでやって来ましたゲマトリア。前に粉かけられて『死ねカス』と返したけどね。まあそれはそうとして利用出来るならするとも。
「ククッ、まさか貴方から直々にやって来てくださるとは。──────伊弉冉ナギさん」
「ごめんな、ちょいと急用で。アポ取れなかったことに関しては謝罪するよ」
「いえ、こちらとしても暇でしたので」
ゲマトリアって暇なの?……まあ置いといて。
『ゲマトリア』。簡単に言うと『生徒らを利用しようとする、生徒を守る先生の敵』……なのだが。何か本編的には一部除いて『先生大好きクラブ』みたいになってる組織だ。そして、今俺が相対しているのは『黒服』。一番出番が多い奴だな。
「まあ変な駆け引きはいらねえだろ。……直球で言うぜ。ベアトリーチェ、いるだろ」
「……ほう?」
話を本格的に聞く気になったらしい。椅子に深くもたれ掛かるように座っていたのが、机に肘をつき手を組み身を乗り出してきた。
「諸事情でな、アレを潰す理由が生えた。……だから、俺が求めるのはただ一つ」
「……なるほど。まあ、こちらとしても彼女に思うところがあるのは事実。……ですが、それでも今は同じゲマトリアの同胞。裏切るような真似、余程の対価がなければ」
「じゃあ、教えてくれりゃ良いもん見せてやるよ。……俺の神秘。その真骨頂をな」
「──────なるほど」
神秘。キヴォトスの生徒らが宿す、正体不明の力。その中でも、俺の神秘はある性質に偏っている。……それは、あるものを具象化する力。他の生徒らも持ってるが、俺はその性質が特に強い。
「ククッ、良いでしょう。貴方のその真骨頂とやら、取引のチップとして認めましょう。ですが……期待外れであった時。その時は……分かっていますね?」
「任せろよ。
「ええ、期待していますよ。……ドローンで分析させて頂いても?」
「邪魔しねーんなら」
「勿論」
そうして、俺はアリウスへの道を手に入れるのだった。
まあ過程は全カットだ。カタコンベ潜り込んでアリウス自治区に着いたら爆速でベアトリーチェ……長いな。ベアおばのとこカチコミかけるだけだし。本来ならちゃんと過程も描写するが、今回は短編なのでカットだ。
「お前が何年ここのアタマ張ってたのか知んねーけどさ──────今日で終わりだから」
「何を言うかと思えば……馬鹿馬鹿しい。ですが、その蛮勇だけは認めましょう。このアリウスの礎として、塵になりなさい!」
そう吼えるベアトリーチェを目の当たりにしながら、俺はあるカードを掲げる。
大人のカード?
それは、生と死を統べる力を持つカード。俺の神秘を、最大限に生かす力。
その言葉は、何度も唱えた。魂にすら刻まれるほどに。今更澱みなどない。
さあ、始めよう──────アリウスの終焉を。
「スタートコアなしドローからメインステップ入って4コス0軽減で契約イザイザ貼ります」
──────ベアトリーチェが潰されるまで後30分!
伊弉冉ナギ
主人公。使用デッキは『契約イザイザ』。
バトスピの大会に出た帰りに脱線した電車に潰されて死んだ。
この後ベアトリーチェをぶっ潰してアリウスを滅ぼした後、アリウス生をアビドスに連れていく。なお何してんだお前というホシノ&ユメの説教が待ち構えてることは知らない。
アリウススクワッド
まだ中学生なのでアズサも居る5人組。ベアカスによる教育で虚しさを抱えていたが何か突然現れたキチガイにより一時間で全部ひっくり返されてパニックになった。えっ、もうご飯に困らなくていいの?病気になったら病院行ける?毎日柔らかいベッドで寝れるの?やったぁ!
他のアリウス生
いきなり全部ひっくり返ってさあ大変。戸惑いながらもスクワッドと共にアビドスに。一部は納得しきれずアビドスに行くことなく放浪することを選んだが、何だかんだたまにかつての同胞を見ようとアビドスに顔を出しに来る。そして楽しく過ごす仲間を見て羨ましくなりアビドスに編入するまでがテンプレ。
梔子ユメ
人数が大幅改善されたことで、砂嵐の原因を無理に探る必要がなくなり生存が確定する。少なくとも一人で行ってミイラになって見つかるとかは絶対にないので安心して欲しい。使用デッキは『ラー』。
小鳥遊ホシノ
ユメ先輩が死なないのでこれにはおじさんもにっこり。ただそれとそうとして、何したらこの人数が連れて来れるの?……は、学校一つ潰してきた?ちょっと話しようか。使用デッキは『ホルス爪鳥』。臨戦おじさんだと『契約神ラー・ホルアクティ』。
砂風呂
アビドスの砂で作った砂風呂。
砂爆弾
鎮火、制圧、煙幕。何でもござれのアビドス印の砂爆弾。後にどこかのアビドススナオオカミが『ん。これは銀行強盗に使える』と言い出したせいでアビドススナオオカミの個人保有が禁止された。
契約イザイザ
カードゲーム『バトルスピリッツ』に登場するテーマ。『元始の
爆速で済ませたのでこんな詰め詰めですが、もしちゃんとした作品を望む声があれば真面目に書きます。
ちなみにアビドスの人数が改善されるので借金返済ペースが上昇、カイザーとのいざこざも戦力が桁違いに上がるのでイージーゲームになります。そしてアリウスが既に滅んでるのでエデン条約編が丸々消し飛びます。百花繚乱編、パヴァーヌ、カルバノグはそのまんまですけどね。それにベアトリーチェが後から復讐として色彩呼ぶ可能性が普通にあるのであまねく奇跡の始発点は通る可能性が高い。