「…いやっっったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
勝利を確信する。何故かって?その路地裏には誰もいなかったからさ…!
俺は、天を仰ぎ腕を掲げ勝利に酔いしれる。全てが心地よい、全てが尊い、天上天下唯我独尊。
俺はこの勝利を…あの苦しみを乗り越えた者たちに捧げたい気分だ…!
スキップスキップランランラン♪と俺はリズムに乗りながらスキップして帰ったのだった。
翌日、宿から追い出されました。
…は?
*
宿の人にある紙を渡されるとそこには地図が描かれていた。
地図通りの道を辿り山に登り茂みに入り…って長い長い長い!!1時間かかってんぞ!?どうなってんだよ!?
何故か森はいつもより静かだったが、鳥の声も、風の音も、何故か耳に残る。
…きっとあの化け物たちによる圧迫ストレスの傷心した心が癒やされてるからだな…
たどり着いた茂みの奥にはぽつんと一軒家があった。
「…小屋?」
「あっやっと来ましたね〜シンカさん!」
そこにはセイナがいた。ということは奴らの仕業ということに気づくのは容易だった。
「つか、小屋なんて立ててどうしたんだよ。あと宿、勝手に解約するな。」
「ごめんなさい、驚かせたくって…!」
てへぺろじゃねえよ、なんだこの化け物顔だけはいいな。
そう思いながら化けも…セイナに小屋に案内されるとそこには…
そこには…なんかお城並みに広い空間が開けていた。
わぁ…シャンデリラに大きい螺旋階段…初めて見たァ…
「じゃねえよ!!」
「どうしたんですか?」
俺は地団駄を踏みながらツッコミを入れる。
「どうなってんだ!?いつからはじめてんだよ!?」
「1時間前ですけど…ちょっと張り切りすぎちゃいました…えへへ」
「ファァァァァァ!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「それでその…」
俺は絶叫笑しているとセイナがもじもじし始めて帽子を外す。
「頭を撫でて褒めてもいいんですよ…?」
「…」
…化け物のくせにギャップ萌えかよ…
*
俺は階層を案内…
うん、階層ってなに?ダンジョンだったりするの?百階まであるって?要らねえだろそんなに。
そして、何故か侵入者が入って来た場合のトラップの作動シーンを見せてもらうことになった。
まず一つは小道に入ってレーザーで焼き殺されるシーン。
二つ目は落とし穴に落とされて溶岩で焼き殺されるシーン。
三つ目は雷撃で一瞬で焼き殺されるシーン。
…うん、なんで焼き殺されるシーンしかないの?
「まぁ13500000通りの中からの抜粋なので窒息死とか細切れとか色々ありますよ?」
…とりあえず何も聞かなかったことにしとこう。
「…っ!」
「ん?どしたん?」
セイナが珍しくつつつ…と頬に汗が流れると「いえ、何もありません」と眉間に皺を寄せ何かを考え込んでいるようだった。
*
同時刻、王族の側室にて。異世界からの勇者が召喚され、王族の城で儀式が行われていた。
「…ここは!?」
制服姿の少年の叫びが、静寂を破る。
「よく来たな…異世界からの勇者よ…!」と見た目からわかる金色に光る椅子に座り、王冠を頭に飾る男。
それが、国王というのが想像に難くはなかった。
人数は10数人単位、そしてデートの途中だった、恋人の“ともくん”が隣にいたはず 1人の女子高生、蘇芳咲良に視点が映る。
「…えっ何処…ここ…」
咲良は、も同じく混乱しており「どこ…お母さんは…!?」と辺りを見回してここにいない母を呼ぶ。
「さぁ…!」と国王は状況を把握できていない異世界からの人々に気にせず宣言する。
「この国を救って欲しいのだ…!異世界からの勇者よ…!」
その身勝手な態度に異世界からの勇者と呼ばれる人達はあっけらかんとしていたのだった。
読了ありがとうございました。
一旦、ここで毎日投稿はお休みさせていただきます。
次回更新からは少し間が空くかもしれませんが、引き続きよろしくお願いします。