「ギャぁぁぁぁぁ!!!!!!???」
「うるさい」
俺は女の子みたいな悲鳴を恐怖からあげてしまうが、銀髪の少女が目を擦り身体を起こす。
そして剣を抜きカタカタと震わせながらまるで化け物と対峙するかのように向ける。
「なんで剣向けてるの?」
「当たり前だ!!寝込み襲われそうになった冒険者舐めるなよ!?」
前に俺は、上手く行った女性と寝ようとしたことがある。
だが、そこでいざ対戦よろしくお願いします。と、油断している時にナイフでぶっ刺されようとした時がある。
その女性は犯罪組織の1人で所持している持ち物や、命までも全て奪おうとするやべえやつだった。
くそっ何故だ。俺の防護扉は完璧なはずと思いながら扉に目を向けるが何重にもかけた鎖の扉は壊されていない。
「ふーん」
と少女はトットッと近づき剣の刃をその小さな手でにぎる。
えっ何して…
バギィン!!
「ほえ?」
「こんなおもちゃを向けておままごとでもするの?」
え、エクスカリバ〜!!!!!!と俺はなけなしの金で買った折れた剣を抱えて泣き叫んだのだった。
*
俺はお金を稼ぐために今日もギルドに向かうため、石渡の路上を歩いていた。するとついて来ていたのか少女は「何処に行く?」と何故かついて来る。
「何処にって、ギルド……ってなんでついて来てるんだ?」
「暇」
「あっそ、なんで俺の部屋に?」
「さぁ。」
「はぐらかすなよ」
「……」
「おい……」
「おいおい、そんな芋臭え女連れていいゴミ分だなシンカ〜w」と前からニタニタと笑う三人組のリーダーぽい男が話しかけて来る。
「ギーツ。」
「よ〜シンカぁ、今日も、うがつのあがらない日々を送ってるのを見に来てやったぜー。」
クスクスと笑う後ろの2人に俺は苦笑いをしながら、内心苦虫を潰す思いをしているとくいっと裾を引っ張られる。
「だれ」
「俺の元パーティメンバーの人たち……確かB級に上がって結構評価されてるパーティなんだけど」
「これがB級……」
と目を細めてそのパーティを見つめる少女は俺の前に立つと次のように放つ。
「これがB級なんだ、弱すぎるね。」
「えっ」
「は」
「えっ?」
そしてリーダー格のギーツが「おいおい嬢ちゃん誰が弱すぎるって?」と上から細く笑むと、少女を見下す。
「冗談はそこのシンカに……」
「1秒37回」
「ん?」
「これがあなたを殺せる回数」
「は?」
「試してみる?」
首を傾けギーツを煽る少女。
ギーツは「舐めるなよ……!!クソガキ!!」と剣を抜刀しようとする。
「辞めろ!ギーツ!!」と俺は身を乗り出すと次の瞬間。
ギーツが向こうのレンガの家までぶっ飛ばされていた。
「なっお前!」
「っ!《円環を為す…」
「左、剣を真上から振り下ろし、右、ファイアボール。避けられたらリカバリーは風魔法?」
「えっ」
「は?」
少女の言葉に2人は身をたじろぐ。
「これ、今からあなたたちがしようとした行動。当たってたら辞めてた方がいい。」
「……くそ」
えっなに?と俺は頭が真っ白になっていた。
するとメンバーの二人は舌打ちをして、リーダーのギーツを回収して何処かへ消えてしまう。
「えぇぇええええええ」
と反応するがちょっとスッキリしたのは内緒な。
「なに?」
「……とりあえずお前、軍隊行くか、S級パーティに行こうぜ」
「んー、いいかな」
「なんで?」
とそのまま疑問の声が漏れるが少女はふぅ…とため息を漏らしながら話す。
「元々、S級勇者パーティにいたから。」
「はい?」
「追放された」
「なんで?」
「戦力足りてるらしいから。」
……人類の未来は明るいな。
少女の元に寄ろうとして、俺は立ち止まる。
手を顎に添えて俺はふと考え込んだ。
コイツの力使えば俺をバカにしたり、追放した奴らにザマァできるのでは。
ぐへへ、って笑いながら力を誇示して全てを蹂躙して王様になれるかもしれない。
少女がチラッとこちらを見てくる。
「うーん。」
「どしたの。」
「いや別に。」
まぁ俺には少し別のやらないといけないことあるし。
うん、時間の無駄だわ。と俺はザマァ展開を切り捨てたのだった。
読了していただきありがとうございます。また次回もよろしくお願いします。
(※2026/5/12 一部文章を改稿)