ついヒロ!!   作:雀鉄砲

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7話 

 ダン!と机を叩くセイナ。

 

「装備、整えましょう…!」と思い詰めたような口調で発言した。

 

「クロちゃんはボロ雑巾みたいな服!そしてシンカさんはカスみたいな鎧しかないじゃないですか!」

「ボロ雑巾……」

「カスみたいな装備……」

 

 俺は軽くショックを受けたがどうやらクロも同様だった。

 

「とりあえず防具屋行きましょうよ!」

「とは言えもうそんなお金ないぞ。ほらお前のことだから装備をE級からA級にできる魔法とかあるんだろ?」

「まぁあることはありますが……」

「あるのかよ」

 

 どうせS級に出来るとか言うんだろうなぁ……と思っていると「とりあえずシンカさんにはS級の装備となる魔法をかけてますけど」と漏らす。

 

 そっかぁ……とっくに俺S級の装備着てたんだぁ……

 

「つか俺よりクロにかけてやってくれよ。」と言うがセイナは必要ないと言う。

 

「もう既にクロちゃんの身体は伝説クラスですから。」

 

 そっかぁ……コイツらを常識で考えた俺が間違ってたのかぁ…

 

「とは言え、伝説クラスのモンスターにあったらシンカさんはお陀仏です。最低S級の装備を揃えましょうよ」

 

 伝説のモンスターとかエンカウントするわけねぇだろバカが。

 

「と言うか、お前ならその伝説の装備とか出来るんじゃねえのか?」

「えっ?あーまぁ一週間あればできますけど」

 

 なんか伝説ってなんだろうな、と悟り始めるとセイナが簡単に説明し出す。

 

「伝説と言われるのは特殊な魔法陣、呪文、詠唱が練り込まれてるんですよ。それを上手くブレンドしないと装備自体が耐えられないんです。私クラスでも伝説の装備を作るのは結構骨が折れますね。」

 

 おう、一週間で作れるなら別になんでも良いだろ。

 

「つかそれ売れば良いじゃん。」

「そう言う売買が発生するとライセンスが必要なのと市場が崩壊とかの関係で禁止されてて……」

「なるほど」

 

 化け物達も流石に法律には勝てなかったか。いいぞ、その調子で化け物を封じてくれ。

 

「とは言えわかった。とりあえず当面の目的は防具を買うことだな。その為に」

 

 俺は立ち上がりドアを開く。

 

「ギルドに行って冒険者カード作るぞ。」

 

「えっ、もう持ってますけど。」

「偽のカードだよ。身分隠すための」

「何故?」とクロはこてんと首を傾げる。

 

「お前らが強すぎると町中喚かれたら何が起こるか、力を欲しがるヤバい奴らが目をつけるだろ?なら、目立たない方がベストだ。」

「まぁ私としてもそっちの方がありがたいですね。」

「確かに。」

 

 納得してくれたようで何より……と言った俺は内心、シンプルにめんどくさいからと言う本音を隠したのだった。

 

 

 ギルドについた俺は女性職員の人に2人のギルドカードを作るように依頼した。

 

「それでは能力測定のための水晶に触れてください。」

「あっ」

「どうしました?」

「い、いえ、なんでも……」

 

 不味いな、コイツらにそのこと伝え忘れてたわ…ヤバいステータスレベル無限とか測定不能とか出てきたら俺もうこの場から逃走を始めようかな…と俺は2人の横で準備体操を始める。

 

 任せてくれ、逃げ足だけは得意だ。

 

「では、水晶に手をお願いします。まずはクロさん」

「ん。」

 

 クロが水晶に手が触れた瞬間。

 半径、1キロメートル以上が爆発して吹き飛んだのだった。

 

 

「ーーッ!えっ?」

 

 何が起きた?いや何か起きたら原因は確実にコイツらが起こした事だと俺は2人を凝視する。

 

 クロは手のひらをグーパーして見つめている。

 どう言う事だ?と俺は勘繰るように見ていると素っ頓狂な顔で固まっていたギルド職員は「えっえ……と……夢かしら?」と頭が真っ白になっていた。

 

 手を水晶に触れるとそこにはステータスが書いてあった。

 

「ーーんあっ?」

 

クロ ステータス

 

体力 34 魔力 24

筋力 15 耐久力 25

幸運 17

 

「嘘つけぃ!!!!!!」

「どうしたの、シンカ」

 

 ヤベッ、思わずツッコミを入れてしまったがゴホッゴホッと咳き込み「いやぁ……なんでも、風邪気味でして。」と誤魔化した。

 

「次は私の番ですね〜」とセイナは水晶に手を触れる。

 

 瞬間、俺の視界はブラックアウトした。

 

 

「あっえっは?」

「大丈夫、時を戻したから」とクロが隣に立っていた。

 

「は?」

「ちなみにさっきのはセイナの魔力で多分一万の人が魔力酔いで死んだぽい」

「君は何を言ってるの?」

 

「よいしょっと」と水晶に手を添えるとセイナのステータスが表示される。

 

セナ ステータス

 

体力 24 魔力 35

筋力 15 耐久力 29

幸運 17

 

 これまた真実を知ってたら嘘だな、と感じるようなステータスだった。

 

 まぁステータスって要は目安みたいなもんだからなぁ。

 

 例えば魔力は例えばファイアボールのような魔法を使うのに必要なのが数字の一だと換算すればわかりやすいだろう。

 百個ある魔力が一個減れば九十九個になるっていう分かりやすい計算で例えられる。

 

 とは言え基準が曖昧で科学的な根拠論に近いのを適応してるらしい。

 要はあれだ、地動説がまだ解明されてないから、矛盾が生じてる天動説を流用しているみたいなノリだ。

 

 まぁコイツらには関係ない気もするけど。と俺はギルドカードを作った2人が見せ合うのを見て第一課題はクリアだなと思ったのだった。

 

 

 宿に帰った俺たちは一息つく。

 ソファーに座った俺がベットに座る2人に気になったことを素直に口にしてみる。

 

「ちなみにお前らの本来のステータスってどんなもんなんだ?」

「気になるんですか?」

「多少は」

「いいですよ。えーっと……」とカードを探す2人はどうぞ、と俺に渡してくれる。 

 

クローバー ステータス

 

体力 3500不可思議 《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

魔力 2400不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

筋力 9999不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

耐久力 7300不可思議 《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

幸運 9999不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

 

セイナ ステータス

 

体力 2400不可思議 《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

魔力 9999不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

筋力 1500不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

耐久力 2900不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

幸運 9999不可思議《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》《無量大数》

 

「おー、ありがとう2人とも」と俺は2人にお礼を言ってギルドカードを返す。

 ソファーに寝転がった俺は天をぼんやりとみる。

 

 ……なんかコイツら小学生が考えたバカみたいなステータスのせいで人生つまんなさそうだな……

 そして俺はそのままふて寝したのだった。




読了していただきありがとうございます。また次回もよろしくお願いします。

(2026/5/15 一部文章や誤字を改稿)
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