魔法戦記リリカルなのはSavior   作:レンハルト

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はじめまして、レンハルトと申します。

この小説はF.E.A.R製TRPG『アルシャードセイヴァー』とリリカルなのはのクロスです。
どうか楽しんでいただけると幸いです。


Opening1 ある夜の事

 

夜。

あらゆるものが眠る時間。

とある海辺の公園に1人の少年の姿があった。

市立鳴海中学校の制服の詰襟を身にまとい、長い黒髪を襟元で一つにまとめている。

耳にはヘッドホンをしており、微かに音楽が漏れている。

見る限りは普通の少年だ・・・持っている得物を除けば。

少年の身の丈を超える刃を持つ片刃の大剣だ。

持ち手には布が巻いてあるだけで、それが剣の武骨さを醸し出している。

その大剣の峰を少年は苦も無く肩に乗せている。

 

『来たぞ』

 

唐突に声が響いた。

だが、周囲には人影はない。

しかし、少年は気にした様子もなく閉じていた目を開く。

 

「2人がうまく追い込んだようだな」

 

『あやつらもいつまでも半人前というわけではないという事であろう』

 

「・・・そうだな」

 

声に答えながら大剣を構える。

左手首に巻かれたブレスレットが小さく金属音を鳴らす。

ヘッドホンを外し、首へ掛けると静かに前をにらみつけた。

 

「じゃあ、仕上げと行こうか」

 

切っ先を向けた先には巨大な猫がいた。

だが、その額には一本の巨大な角が生えている。

 

「来いよ、化物」

 

『GRAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!』

 

瞬間、化け猫は少年に向かって跳躍した。

少年の挑発に応じたわけではない―――そもそも彼らにそんな知能はないのだから。

彼ら――クリーチャーは基本的に本能に従って動く。

この化け猫も自らの本能に従ったまでだ。

三大欲求が一つ―――食欲に。

跳躍は低く恐ろしく速い。

人の身で避けるのは不可能だ。

少年が普通の人間ならば。

 

「遅いな、獣のくせに」

 

言いながら足を踏み出す。

たった一歩、位置を変えただけで化け猫の爪は地面を削るだけに終わった。

身をひねり、追撃しようとした化け猫は、

 

「終わりだ」

 

一閃。

少年が放った横薙ぎの一撃により戦闘はあっけなく終わった。

 

『―――――――――――――――――――!!!!!!』

 

化け猫の声なき悲鳴が響き、やがて途切れた。

化け猫のいた場所には傷一つない黒い子猫がいるだけだ。

 

『お見事』

 

「これぐらいは当然だ。言うならあの二人にしてやれ」

 

『それはお主の役割ぞ?』

 

「何で俺が・・・」

 

『あの二人はお主に懐いておるからのぉ』

 

「・・・・・・」

 

声に憮然としながら左手で足元にいた子猫を持ち上げる。

目は閉じているが、微かに体が上下している。

少年がそっとなでると骨が浮くほど痩せこけているのがわかった。

 

「飢えた所に偶然“奈落”に乗っ取られた・・・か」

 

『そのようだな。とは言え、憑かれていた時間も短い。

後遺症とかも心配なかろう』

 

「そうだな。こいつは・・・」

 

『お主が飼うのはどうじゃ?』

 

「婆さんが猫アレルギーなの知ってるだろ?

・・・知り合いに猫好きがいる。今日はウチで面倒見て明日預けに行こう」

 

言いながら右手の大剣を払う。

すると、大剣は徐々に色を失い、宙にとけるように消え去った。

空いた右手で支えるように抱くと、「ミー」という安心したように子猫が鳴いた。

 

 

 

これは多くの者が知ることの無い出来事。

日常の中にある非日常。

―――――そして、魔導師と救世主が紡ぐ物語の始まり。

 

 

 

 

魔法戦記リリカルなのはSAVER

 

蒼き星にまた奇跡が生まれる。

 

 





いかがでしたでしょうか。

TRPG仲間があまりいないので思わず投稿してしまいました。

まだ2話は書き終わっていませんができるだけ早くするつもりです。
登場するクエスター達についてはルールに則り制作しています。
では、また2話で会いましょう。
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