俺だけ全知的な愚者な件   作:カン・ジンヒョク

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遅れてすまない…
オーガスタとガルブレーナ出してしまってすまない…
僕インフル!〜寝たきりの2日間〜


第八話:塔の世界

鏡の中から出る。

 

「ふぅ、何とかなったな。」

 

あの後二人に『超越化ポーション』を渡して俺は現実世界に帰ってきた。

 

それより問題はこれからだ。

これから学校に行かなければならない。

それが面倒だ。

霧の世界の中では時間が経過しない様なので遅刻は無いが、普通に面倒くさい。

 

「いっそのことサボるか…?」

 

いや、入学2日目で不登校はマズイ。

取り敢えず行くかぁ。

 

ここまで来て俺はやっと時計を見た。

時刻は朝の1時。

まだまだ深夜だ。

 

「何でこんな微妙な時間何だよ…!」

 

どうする?

ゲームでもやるか?

いや、やれる事はある。

俺はパジャマを脱いで私服に着替えた。

黒のシャツに黒のズボン。

その上から黒のパーカーを着る。

…黒色ばかりなのは少しアレだが。

まぁいい。

俺は寮から出て、家電量販店へと向かった。

思った通りだ、まだ少ししか人は並んでいない。

途中でコンビニによって夜食も買ってきたし、モバイルバッテリーも持ってきた。

こっから朝まで並んでやるよ、待ってろVR!

 

朝2時

「モバイルバッテリーの充電満タンにしてきて良かったわ、これで遊び続けられる。」

朝3時

「あれ?まだ3時かよ。デ◯エマス飽きたからブ◯スタやろ。」

朝4時

「モバイルバッテリーが後半分しかねぇや。ま、大丈夫だろ。」

朝5時

「そういやアイツもう起きてるよな?電話掛けよ〜っと。」

 

俺は凜也に電話を掛けた。

プルrガチャ

 

「電話出るの速くね?」

「そうかな?ていうか何の用?」

「今日世界初のVRが発売されるだろ?」

「あぁ、『MIRACLE』だよね。」

「今さぁ、ヤ◯ダ電気来てんのよ。お前も『MIRACLE』いる?」

「欲しい!ちょっと待っててすぐ行くから!」

「待て!途中で何か飲み物買ってきてくれ、喉渇いたんだ。」

「分かった、何が良い?」

「ファ◯ザで」

「ファ◯タでしょ…」

 

朝6時までスキップ☆

 

「『MIRACLE』販売開始です!」

 

店員の女が声を上げた瞬間、オタク共が店に一斉に入っていった。

 

「どうしたんだい蓮、急がないの?」

「まぁ、正直…」

 

俺と凜也は突っ込んで行った奴らとは違い、ゆっくりと店内を歩いていた。

その理由は…

 

「もう取ったからな。」

「奇遇だね、僕もだよ。」

 

そう、俺達二人は店が開いた瞬間にはもう『MIRACLE』を手に入れていたのだ。

カラクリは簡単、ただ誰の目にも見えないように魔術を起動してパッケージを取っただけ。

普通、この位の規模の店になってくれば魔術対策の結界が張られてるんだが…それは俺達位になれば簡単に誤魔化せる。

 

「これは俺のだ!」

「寄越せ!そりゃ俺達のだ!」

 

しかし…

あそこまで必死になっている奴らを見ると少し罪悪感が生まれてくる。

だが、俺達には関係ない事だ。

俺達は会計を済ませてしまう事にした。

店員に話しかける。

 

「これ、会計お願いします。」

「はい?あ、わ、分かりました!」

 

どうやらこんな早く来るとは思ってなかったようだ。

ちょっと驚いてる。

パッケージのバーコードを店員が読み取る。

 

「お会計10万8500円になります。」

 

あん?随分行ったなぁ。

まぁ良いや。

そんな金は使わねぇほうだしな。

 

「カードで。」

「了解致しました!」

 

ちなみにこのカードは破軍学園から渡されてる物だ。

限度額は月20万まで。

返済する必要は無し。

特待生にはこんな特典が付く。

一見最高に思えるだろう。

 

「カードをお取り下さい!」

「分かりました。」

 

だが、どんな物にも代価は付き物だ。

この特典の代わりに俺達は日本国内のギルドにしか所属出来ない。

そして卒業したら月に一回、国からの派遣要請に応える義務がある。

 

「(こんな事、今考えたら面倒くせぇな…)」

 

余計な考えは今は無くそう。

取り敢えず…

 

「(端っこの方でアイツ待つかぁ…)」

 

おっ、アイツも会計が終わったみたいだな。

 

「待たせたね、蓮。」

「何かあった?」

「いや、人混みに飲まれかけてただけだよ。」

「おーん、そうか。」

 

まだ学校まで時間はある。

 

「帰ってから学校までちょっと遊ぶか?」

 

俺は凜也にそう聞いた。

凜也からの返答は…

 

「うん!やるよ、蓮!」

「案外即答やね。」

「じゃあ後でフレンド申請送るからID教えてね?」

「あぁ、分かった。」

 

とっとと遊びたいので帰宅☆

 

初期設定とアカウント連携を終え、ゲームを起動可能な状態にする。

『MIRACLE』はヘッドギアみたいな見た目してた。

早速『MIRACLE』の後ろの部分に『試練の塔』のカセットを入れる。

後はこれをかぶって寝転がるだけだ。

俺は『試練の塔』の世界に入った。

 

  『Quest:Choose your Name』

  《ようこそ!『試練の塔』へ!》

「まずはあなたの名前を決めましょう!」

 「プレイヤーネームを入力して下さい」  

 

     【        】

 

  この名前でよろしいでしょうか?

 

            決定/キャンセル

 

あー名前か…どうしよっかなぁ〜

クライン、カール・クラフト、蓮、南音…色々あるしなぁ。

今回は…よし!決めた!

 

  『Quest:Choose your Name』

  《ようこそ!『試練の塔』へ!》

「まずはあなたの名前を決めましょう!」

 「プレイヤーネームを入力して下さい」

    

     【Merlin・Hermes】

 

  この名前でよろしいでしょうか?

 

            決定/キャンセル

 

俺は決定ボタンを押した。

今日から俺は、『マーリン・ヘルメス』だ。

 

取り敢えずやる事やったし、凜也からの連絡を待とう。

『MIRACLE』には最初から連絡アプリが入っている。

だから連絡を取るために一々ログアウトしてスマホを弄る必要はない。

少し待っていると凜也からメールが来た。

 

Rin [IDは?]

Ren [00000056]

Rin [フレンド申請送っとくね。]

Ren [分かった。]

 

凜也からフレンド申請が届いた。

それを承認してメッセージを送る。

ちなみに名前は『凛夜』だった。

 

Merlin・Hermes [じゃあ始まりの街の中央の噴水集合で。]

凛夜 [オッケー!]

 

その後、取り敢えず噴水で凛夜と合流。

 

「結局見た目変えてないんだな。」

「少し弄ったけど、やっぱり変な感じしてね…」

「まぁ、確かにな。」

「そう言う蓮はどこも変わってないように見えるけど?」

「まぁ、ちょっと髪が伸びた位だな。」

「僕もやればよかったな。」

「ま、後からある程度は弄れるし、それはまた今度で良いんじゃないか?」

「だね!取り敢えず今は…」

「レベリング、だろ?」

「うん!やろう!」

 

全く、この世界の『神宮寺蓮』は何でコイツをこんな戦闘狂に育ててしまったのか。

だが、悪くはない。

 

「よし、行こう!目指すは武器屋!」

「どんな武器が売ってんだろうな〜」

 

俺達の戦いは、まだ始まったばかりだ!

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