俺だけ全知的な愚者な件   作:カン・ジンヒョク

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第一話:新たな世界

朝七時五十八分、ベットから目を覚ます。

見慣れねぇ景色だ。となるとここが、、、

 

「俺が転生した世界か。」

 

右を向くと開いている窓があった。

窓から吹く風と陽光が心地良い。

少しの間、風と陽光を浴びた後、ベットから起きた。

新しい部屋でやる事なんて決まっている。

 

「じゃ、まずは探索と行きますかね。」

 

取り敢えず部屋の引き出しを漁った。

勉強机の引き出しと、キッチンの引き出しを全部開けた。

あまり面白いものは無かった。

冷蔵庫を開けた。

色々な食材、ジュースが入っていた。

あ!ファン◯入ってるじゃん!

 

「後で飲も」

 

最後にベット近くのクローゼットを開けた。

なんか入ってそうだから最後に、と取っておいたものだ。

中には普通のジャケットやパーカー、コートが入っていた。

しかし、普通ではないものも多々あった。

例えば黒い刀や確実に普段着ではないトレンチコート。

その中には蒼を基調とした制服も入っていた。

しかも刀を腰に佩くためのベルトも置かれていた。

 

「ビッくらポン、だぜ、、、」

 

内容物から察するに、恐らくこの世界には戦闘専門の学校かなんかがあり、俺はそこに通っているんだろう。

まぁ、小説とかだとよくある設定だ。

アニメなら石鹸枠とも言う。

スマホに連絡が来た。

 

Rin〔蓮!何やってるの!?今日入学式だよ!?〕

 

Rinというのは俺の友達らしい。

返信してみた。

 

Ren〔すまん、寝てた。〕

 

即返信が返ってきた。

 

Rin〔はぁ!?意味が分からないよ!入学初日から遅刻してどうすんの!?後二十分で入学式始まるんだよ!早く来なよ!〕

 

俺の心配してくれるとかコイツいいヤツだなー

ま、流石に入学初日から遅刻はヤバイか。

 

爆速で蒼色の制服に着替える。

そういえば刀ってどうするんだ?と思い、窓から外を見ると皆、武器を持っている。

なので俺も刀をベルトを使って腰に佩く。

ていうか、学校何処?

ま、文明の利器、スマホ君に助けてもらおうか。

え?学校の名前破軍学園っていうの?なんかどっかで聞いたことあるなぁ。

 

「アカン遅刻する」

 

ヤバイヤバイヤバイ後五分で入学式ってマジ?

流石に入学初日から遅刻はしたくないから爆速で走った。

ギリギリで間に合った。

残り一分で初日から遅刻になるところだった。

式場にいた女の先生に叱られながら列に並ぶ。

校長先生の話が始まる。

どの世界でも校長先生の話は長いんだなぁ。

体感一時間の校長先生の話が終わり、教室に移動することになった。

クラスは1-A、出席番号は15番だった。担任は外園 彰(ほかぞの あきら)っていうらしい。

二十六歳くらいの若い先生だった。

 

入学式の日に絶対あるのが、ホームルームと自己紹介だよね。

ホームルーム中、外園先生(…呼びづらいなゾノ先って呼ぼ)の話を右から左に聞き流しながら、何とか寝ずに先生の話が終わるまで耐えた。

何でかは知らないけど、この学校はホームルームの後、休憩を挟んでから自己紹介を行うらしい。

 

「朝から疲れたなぁ。」

 

休み時間、愚痴を言っていると、

 

「お前が寝坊するのが悪いだろ。」

 

目の前に金髪碧眼の高身長イケメンがいた。

あん?誰だこのイケメン。

誰だ誰だと考えていると突然思い出した。

そうだ、コイツがRin…瀬戸凛也だ!

中学から一緒で、俺とは結構仲が良かったらしい。

良かったな、この世界の俺。

 

「久し振りだな、凛也。」

「いや、二日ぶりでしょ?。」

「え?マジ?あー、そういやそうだったな。」

「えっ?認知症?」

「な訳ねぇだろ潰すぞ。」

「キレないでよ〜」

 

そんなくだらない話をしていると、休み時間の終わりを知らせるチャイムが鳴った。

 

「あっ、時間か。じゃあまた。」

「凛也〜自己紹介で一発キメろよ〜」

「嫌だよ入学初日からイタイ視線で見られるの。」

 

出席番号1番から順に自己紹介をしていく。

1番の新井晴多が初っ端から一発芸かましてた。

男子から新井への好感度が上がった。

 

しかし、入学した理由も言わなきゃいけないのか。

あと全員が自己紹介で言ってる修練位階って何だ?

修練位階について考えてると突然思い出した。

 

修練位階っていうのは下から順に

築基境(ちくきょう)

聚気境(じゅききょう)

練体境(れんたいきょう)

鍛骨境(たんこつきょう)

天元境(てんげんきょう)

神照境(じんちょうきょう)

化虚境(かきょきょう)

の七つの位階から成る修練段階であり、位階が上になればなるほど強くなる。

それぞれ一重から九重まで存在し、十重に成ると次の位階へ移行する。

 

俺は現在、天元境八重の様だ。

そして今までに自己紹介してきた奴らはほぼ全員が鍛骨境九重か天元境一重だった。

つまり俺はこの中では相当強いらしい。

転生ボーナスだろうか。

 

そんな事を考えていると、俺の自己紹介の順番が回ってきた。

 

「蓮、一発キメなよ〜」

「やる訳ねぇだろ!」

 

凛也に煽られながら黒板の方へ行く。

すると少し教室がザワ付き始めた

 

「ねぇ、あの人って…」

「確か神宮寺 蓮?だっけ。」

「学年中唯一の天元境八重…噂通り、強そうだな。」

「あんま強くなさそうじゃね?」

「お前は馬鹿だからあの魔力と霊力が分かんねぇんだな」

「うるせぇな!」

 

やばい、コソコソ話されてると悪口言われてないか不安になってくる。

でも、やっぱり俺は強いらしい。

有り難いね、言うまでもない。

入学した目的は…アドリブでいいか。

 

「出席番号15番、神宮寺蓮です。趣味は読書、修練位階は天元境八重です。ダンジョンに潜るためにこの学校に来ました。よろしくお願いします。」

 

パチパチと拍手が鳴り響く。

席に戻って座った。次は凛也の番か。

楽しみだなー

凛也が黒板の方へ行くと、またもや教室がザワ付き始めた。

 

「え、ヤバイヤバイ、あの人めっちゃイケメンじゃない?」

「脚長すぎでしょ…」

「クソッ!このオレよりイケメンなヤツがこのクラスにいたなんて!」

「僻むなよブス。」

「ブッ飛ばすぞテメェ!」

 

アイツがイケメンなのは分かってるが、こうもキャーキャー言われるのは少しイラつくな。

 

凛也が自己紹介を始めた。

 

「出席番号17番、瀬戸凛也です。趣味はゲーム、修練位階は天元境五重です。ダンジョン探索の勉強をするためにこの学校に来ました。よろしくお願いします。」

 

パチパチと拍手が鳴り響く。

凛也が席に戻ってきた。

凛也に話しかける。

 

「なぁ凛也、これ終わったら昼メシ食い行こうぜ。」

「いいよ。何処行く?」

「どこにしよっかなー」

 

スマホを取り出し、ここらへんの店を調べる。

おっ、メックあるじゃん!

 

「近くにメックあるらしいからそこ行こうぜ。」

 

ちなみにメックとは俺が元いた世界でいうマ◯クである。

ランランルー!

 

「分かったよ。ていうかもうお腹空いたから授業抜け出して行かない?」

「いやバレるだろ。」

「隠密使えば何とか行けそうじゃない?」

 

隠密とは自らの音、気配、匂い、といった痕跡の全てを消すことが出来るスキルだ。

ちなみに俺と凛也、どちらも使えます。

 

「いやゾノ先にバレるだろ。あの人うちの科の戦闘担任だぞ。」

 

説明だ!

破軍学園は主に四つの学科に分かれている。

戦闘専門の戦闘科。

支援専門の支援科。

教育専門の教育科。

攻略専門の攻略科。

俺達が所属しているのは戦闘科だ。

そしてそれぞれの科の中にそれぞれの担当の教師がいる。

ゾノ先は戦闘科の戦闘担任だ。

他には魔術担任やそれぞれの座学担任、そしてそれらの上に全てを統括する統括担任がいる。

 

ちなみに戦闘科は四つの科の中で最も入学難易度が高く、留年、退学率も高い。

その反面、良い成績を残せばどんな所にでも進学できるのが特徴だ。

成績さえ高ければこの学校は学費を免除される。

まぁ俺と凛也は特待生として入学しているから学費なんて最初からかかってないんだけどね。

 

「いや!僕達ならイケるはずさ!隠密は相当上手いほうだろ?」

「ハッ、確かにな。一回やってみるか!」

「よし!じゃあ早速やろう!」

 

その瞬間、ゾノ先がこっちを向いた。

そして俺達は気付いた。

絶対バレると。

 

授業終了を知らせるチャイムが鳴った。

 

「ンァーッ!やっと帰れるぜ。」

「もうお腹空いちゃったよ、早く行こう!」

 

急いで帰る準備をしていると。

 

「あの、凛也君、ちょっといい?」

 

茶髪のボブに丸眼鏡を掛けた根暗そうな女子生徒が話しかけてきた。(俺人のこと言えないけど。)

その瞬間、凛也があからさまに嫌な顔をする。

そう、実はコイツは大の女嫌いなのだ。

 

凛也はイケメンだ。

だからこそ、女が寄ってくる。

中学は特に酷かったようで、四六時中女が付き纏っていた。

アイツはそれに疲れてしまったらしく、中二の頃には大の女嫌いになっていた。

 

中二の時に初めて出会った時にはアイツはもう女嫌いだった。

唯一の救いは、女性恐怖症というわけではないということか。

表面上ならまだ取り繕える。

 

だが、アイツは今昼メシを邪魔されかけている。

本当なら女子生徒が話しかけてきた時に告白じゃね?とか言ってイジってやるつもりだったが、ガチ目に殺されそうだからやめておいた。

 

凛也が渋々といった顔で返答する。

 

「いいけど。」

「神宮寺君は?」

「俺もいいよ。」

「ありがとう!実はクラスの皆でカラオケでも行こうって話してるんだ、よかったら二人にも来てほしいんだけど…いい?」

「俺は別にいいぜ、ただ凛也がどうするか…」

「蓮が行くなら僕も行くよ。」

「は?おい、ホントに大丈夫か?多分女、結構いるぞ?」

「いいよ。それに、そろそろ克服しなきゃいけないだろうしね。」

「じゃあ二人とも来るってことで良い?」

「あぁ、問題ない。」

「大丈夫だよ。」

 

しかし、カラオケに誘われるとはなぁ。

初めての体験だ。なかなか楽しそうじゃないか。

 

「じゃあ行くか!」

「…うん。」

 

....やっぱコイツ無理してね?

ホントに大丈夫かよ…

 

そんな心配を抱えながら、俺達はカラオケへ向かった。




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