女神『異世界転生何になりたいですか』 俺「キャベツで」 作:琥珀色の大西洋サバ
原作:女神『異世界転生何になりたいですか』 俺「勇者の肋骨で」
タグ:神様転生 アンチ・ヘイト 転生 クロスオーバー この素晴らしい世界に祝福を! ギャグ
「あれ、こんな所に石鹸が」
『知り合いの女神から頂きました』
「おぉ、ハーブの香り。いい匂いだと思いますよ」
『そうですか。ちなみにこれ食べれるらしいですよ。ほれ』
「うーん、チョコミント味」
『私は苦手ですね。ほんのりと歯磨き粉を感じます』
「まぁ好みがありますからね。俺は好きですよ」
『にしても食べれる石鹸とは驚きですね。日用品として使えるのでしょうか』
「食べてみた感じ結構味に拘ってたので石鹸としてはそこまでかと。実際は使ってみないと分かりませんが」
『なるほど。何個か貰っているので今度試してみるとしましょう。さて、そろそろ異世界転生のお時間です』
「そうと決まればずぞぞぞと」
『スタ○にでも行ってます?』
「……ここはス○バじゃありませんよ?」
『石鹸しか食えない体にしてやりましょうか?』
「おぉ怖ろしい。という事でペンネーム、さーいれんさんのお題『キャベツ』にでも転生して逃げるとしましょう」
『また植物』
「慣れたもんですよ」
『こちら側としては慣れた方が困るんですがね』
「キャベツか……オプションは空を飛ぶとかにしますかね」
『却下、もっとキャベツらしくありなさい。何するつもりなんですか』
「敵地をオリーブオイルで満たしてそこから放火したらいい感じに燃えるかなと」
『最早災害なんですよそれは』
「致し方ない。適当なのをつけておこう」
『貴方が適当なのをつけたらいつも大惨事を引き起こすのですがそれには目を逸らしておきましょう』
「……よし、このぐらいでいいかな」
『どうせ戻ってくるでしょうし釘を刺しておきますが、土産に貴方の残骸はやめてください。さもなくば貴方の転生先に関わる人間を男のみにしますよ?』
「それは辛すぎる。お土産には悩むことになりそうだ」
◇
『ずぞぞぞ……取り寄せてみたけどやはり美味しいですね』
「お、○タバ飲んでる。しかもチョコレートチャンクスコーン付きで」
『お帰りなさい。貴方の分はありませんよ?』
「いえいえ、女神様のものですから元より貰うつもりはありませんよ」
『ならいいのですが』
「間接キスならいつでも準備はできてますよ」
『代わりに濃硫酸を飲ませてあげましょう。で、『キャベツ』でしたか』
「はい、美脚のキャベツになってきましたよ」
『しれっと足を生やさないでください』
「これが当時の写真*1です」
『美脚ですね。キャベツとしては認めたくありませんが』
「舞台はザ・ファンタジーって感じの世界でしたね。魔王が世界を侵略し、秋刀魚は植物で生えてくる、そんな致って普通なファンタジー世界でした」
『人は前者を除きその様な世界を普通と言いません。なんですか秋刀魚が植物って。他の魚類も生えてくるんですか』
「いえ、そうでもなかったですよ。あくまで秋刀魚だけです。紅鮭師匠は魔王幹部でしたし」
『紅鮭に関して今は触れないでおきます』
「大丈夫ですよ、心配しなくても後で出てきますので。さて、そんな訳でキャベツに転生した俺でしたが一つ問題が発生します」
『正直キャベツに転生した事自体が私は問題だと思うのですが』
「いつもの事じゃないですか。そしてその問題とは……なんとその世界、デフォでキャベツが飛ぶ世界だったのです」
『マジですか』
「マジです」
『これ私が悪いのでしょうか』
「まぁ今回は世界が世界だったので女神様は悪くないと思いますよ。ちなみにレタスも飛んでいました」
『いらない情報ありがとうございます』
「この世界のキャベツは強かったですよ。なんせ体当たりで鎧を破壊する程でしたから」
『創造主は何を考えてキャベツを強くしようと望んだのでしょうか』
「味はそのまんまでした」
『しれっと共食いを起こさないでください』
「んでどうやらこの世界のキャベツ、子孫を残す為に街や草原を疾走し、大陸を渡り海を越えるらしいのです」
『キャベツの癖して無駄に逞しい』
「という事でついていきました。これがその時の写真です」
『思ったよりあっちの世界のキャベツがデフォルメされてて可愛かった。しかし目がそれを追いかけて爆走している美脚キャベツの化け物に動いてしまうのが困ります』
「いやー、照れちゃいます」
『硫酸追加。あと貴方の後ろを変なダチョウがつけていますがなんでしょうか』
「あぁ、走り鷹鳶って奴です。なんか硬い物に突進してギリギリで飛び越える習性を持つ鳥です。分類は知りません」
『何故貴方を必死の形相で追いかけているのでしょうか』
「オプションにつけてまして。多分オリハルコン以上の耐久力はあったと思いますよ」
『キャベツに硬度を求めないでください』
「そうしてキャベツの後を追いかけるキャベツ生が始まったのですが、ちょっと魔王軍の連中に目をつけられてしまいましてね」
『紅鮭が犠牲になりましたか』
「いえ、山田です」
『まさかの変化球』
「魔法使いの里周辺を爆走していたら轢いちゃいました。熊のぬいぐるみの魔物だった様です。どうやら魔王の娘のお気に入りだったとか。なるほど、その手があったか」
『硫酸を追加しましょう』
「そろそろバケツ一杯になってきましたね。もう一杯用意しておきましょう。ちなみに成り行きで人間達にも狙われちゃいました」
『勇者でも轢いちゃいましたか?』
「いえ機動要塞デストロイヤーですね」
『……もう一回言ってください』
「機動要塞デストロイヤーです」
『何ですかそれは』
「とある大国で開発された蜘蛛型の超大型搭乗兵器で伝説の宝珠『コロナタイト』を動力源とする永久機関を有し、稼働直後に暴走して制作した大国を滅ぼしたのちに各地をさ迷いながら各国に甚大な被害を与え続けた、"デストロイヤーが通った後はアクシズ教徒以外草も残らない"と言われ天災の様な扱いをされているあの機動要塞デストロイヤーですよ」
『何ですかそれは』
「ですからとある大国で……」
『もういい、分かりました。そして貴方はそれを破壊した、と』
「はい。それはもうドカーンと」
『ドカーンですか』
「破壊時の爆発で街から王都までの交通網が死にましたね」
『被害が思ったよりも深刻だった』
「キャベツ達の進路の邪魔になりましてね。久しぶりに煉獄剛炎雷鳴冥界蹴を足で使いましたよ」
『キャベツ如きに粉砕される機動要塞の製作者の気持ちも考えてあげなさい』
「そうして俺に懸賞金がかかりました。25億らしいです」
『機動要塞を破壊しましたからね。恐れられて当然でしょう』
「ちなみに紅鮭師匠は20億だったらしいです」
『紅鮭も紅鮭で暴れている様で』
「冬に出た被害が壊滅的だった様です。鳥の家畜を魔王城に誘拐して紅鮭に置き換えたのだとか」
『クリスマスが近いからじゃないですかね』
「さて、そんな訳で着々とキャベツについていった俺ですが事件が起こります」
『貴方の存在自体が事件だと私は思いますね』
「なんと始まりの町と呼ばれる『アクセルの街』に向かっていたのです」
『始まりの町に一体何が』
「女神が2人、魔王幹部が2人ですね」
『思った以上に凄いのがいた。何があったんですか』
「どうやら異世界転生の初心者が集まる所だったらしく、世界から見て結構注目の的になっていたのです」
『なるほど、しかし女神が2人とは珍しい』
「1人は異世界転生者を散々煽った挙句、部下に裏切られてオプションとして持ってかれたらしいです」
『阿保なのですかその女神』
「多分阿保です。戦闘力はともかくして神様としての格は上位に入っていたとは思いますがね」
『神ならしっかりしてほしい所です』
「俺も女神様と異世界でランデブーしたい所です」
『仕事があるので無理です』
「リスポン。残念、またの機会にお誘いしますね」
『遠慮しておきます』
「まぁ、そんな訳で俺とキャベツ達は彼等との激突を余儀なくされます。まさか目をつけられていたとは」
『そりゃ機動要塞破壊したら嫌でもつけられるでしょう』
「飛んでいるキャベツは美味しく、高値で売れるので冒険者達は血眼で襲ってくるのです」
『そっちが目的ですか』
「しかしこちら側もそう簡単に収穫されるつもりはありません。俺はテンペストライトニングを至る所に撒き散らします」
『災害ですね』
「そうして戦争が起こりました。鋼が鳴き、爆発音が響き、雷が轟き、野菜の美味しい匂いが充満します」
『一部貴方の攻撃に巻き添いがいる様ですが』
「美味しかったです」
『この時に喰らいましたか』
「周りの人間の注目を一気に集めましたね」
『良かったですね、白い目で見られていたでしょうけど』
「最初はこちら側が優勢でした。しかしそんな状態は長くは続きません。なんと女神と魔王幹部が結託して参戦してきたのです」
『貴方の被害が甚大すぎますからね』
「ちなみにその時の魔王幹部は2人いたのですがその時の1人は皮が茶色に変色し、パリパリになっている紅鮭師匠でした」
『ちゃっかりテンペストライトニング食らってますね紅鮭』
「俺はレモン汁で対抗します」
『いつもの様に出てくるレモン汁』
「しかし流石魔王幹部と女神の結託パーティ。レモン汁にまみれになりながらも俺をなんとか追い詰めます」
『なんとかで追い詰められる貴方も貴方ですよ』
「途中で神器とやらを沢山使われた記憶があります」
『女神側の殺意がすごい』
「どちら側というと魔王幹部側の方が苦戦しましたね。紅鮭師匠もそうでしたが、もう1人のリッチーの方も強かったです」
『リッチーですか。魔法を使うアンデットでしたっけ』
「女神様の言うとおり魔法を使っていましたよ。おかげで発射したレモン汁が氷魔法でシャーベットになってしまいました」
『中々善戦している様で』
「ですがそこでくたばる様なのはキャベツとして失格、その様に考えた俺は秘策を使います」
『秘策ですか』
「ミュルポッヘチョクチョンです」
『いつもの』
「辺りの空気が静まります。俺が彼等の前で初めて声を出したのもそうですが、唐突なその秘策に彼らは感化されてしまったのです」
『効果的なのがまた腹が立つ』
「そして彼等がそれを呟こうとした瞬間を狙い、トドメのテンペストライトニングを打ち込みます」
『容赦がない』
「あちら側も本気でやりに来てましたので。ついこちら側も本気になってしまいました」
『で、その後は?』
「彼等にテンペストライトニングを打ち込み、俺は勝利しました。しかしそれでこの戦争が終わる訳ではなかったのです。目の前に立ち塞がる青年が1人」
『女神をも倒したキャベツを相手にするとは、彼も勇敢ですね』
「どうやら女神をオプションにした転生者だったらしいですよ」
『なるほど、敵討ちってところですか』
「俺は第二回戦を始めます。しかし俺も女神と魔王幹部との戦闘で満身創痍。動きは鈍っていました」
『流石に連戦はきつかった』
「そんな訳で青年をボコボコにします」
『やはり容赦が無い。人の心とか無いのですか』
「当時はキャベツでしたからね。そんな訳で俺は勝利しました……と思っていたんですけどね」
『何か仕組まれていたのですか?』
「どうやら彼自身は囮だった様で。彼の仲間に人類最強の攻撃手段と呼ばれる爆発魔法*2を使われちゃいまして」
『詠唱時間がかかるタイプの魔法ですかね。青年も青年で考えていたのですね』
「まぁ、そんな訳で塵芥に変えられてしまいました」
『今回は暴れに暴れた様で』
「それほどでも。こちら、お土産の機動要塞デストロイヤーの縮小模型です」
『蜘蛛……ですかねコレ?』
「ちなみにこれ動くんですよ……って、なくなってる」
『フォークドゥレクラが持っていきました。玩具として丁度良かったようです』
「仕方ない。これとかどうでしょうか」
『これは……秋刀魚ですか』
「折角なので収穫させてもらいました」
『今日は塩焼きの気分ですね』
「じゃあ早速作っていきますかね」
◇
「あ、そうそう。そういや田中さんも転生してましたよ」
『そうなのですか。物語の主軸には入ってない様ですが」
「エンシェントドラゴン*3でした」
『エンシェントドラゴン』
「まぁ、挨拶ぐらいはしましたけどその時田中さん戦闘中だったので関わることはあんま無かったです*4」
『田中も忙しいですね。しかしそれではドラゴンの姿では恋人との再会は難しいのでは』
「多分大丈夫ですよ。ワンチャン田中さんの恋人も俺と同じ様にドラゴンの鱗の苔に転生してたりするかもしれないじゃないですか」
『それは絶対貴方だけです』
ちなみに推しは紅鮭師匠です。不憫で可愛い。
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