絶対(憑依するの)遅いと思う 作:フナファン
原作:five nights at freddy's:Security Breach
タグ:オリ主 アンチ・ヘイト 憑依 Security Breach RUIN グラムロックチカ
その機械人形は、何を思うのか……
※嘘すぎるあらすじです。
っ、…あれ?俺、いつの間に寝てたんだ?
気付けば閉じられていた
……なんか今ウィーンとかウォーンとか聞こえた気が済んだけど、気のせいだよな?
もう一度……やっぱりウィーンって鳴るな。
えぇ……(困惑)どうなってんのよ。なんでモーター音みたいなのが鳴るわけ?俺別に義手も義足もつけてないんだけど?
とりあえず体起こし……あれ、なんか左腕の感覚ないな。どうなってんだ?
うーん。
ちょっと怖くて閉じてたけど、やっぱり目開けた方が……ってなんじゃこりゃァ!?
えっトイレ!?なんでトイレ!?
俺こんな汚いとこで寝る趣味ないんですけど!?しかもところどころ壊れてて余計に嫌だし!
はっ!?まさか…まさか、トイレの神様が俺はここがお似合いだって言ってるのか…?そ、そんなの………嫌だァァァァァァ!!!!!
とまぁ冗談はさておき。
まったく、なんで俺はこんなとこにいんのかねぇ。
左腕は感覚ないし、こうやって頭動かすだけでウィンウィン駆動音鳴らしてるはで嫌な予感しかしねぇんだけど……
辺りに向けていた目を体にチラり。ん〜、どっからどう見ても俺の体ではあーりませんねぇ……いや本当になによこれ。
『ガーガガガ、キギギキ!!!』
……待て、落ち着け。落ち着け俺。怒るのは無理は無い。俺だって怒りたいし、罵詈雑言吐き散らしたい気分だ。
けどな、けどな?だからって不協和音を撒き散らしていい訳ないんだ。わかるだろ?
だからな、もうちょっと人の声をな?話してくれよ。わかったか?
『ギグガガガ!!!』
あっダメそうですか。そっすか……ハァァァァァ(クソデカため息)
あーもうヤダぁぁぁぁぁぁ!!!!なんで好き好んでこんな不快な音口から吐かなきゃならないんだよくそがヨォォォォ!!!
ええい俺はもう怒ったぞ!
コラ!俺!そんなもたれかかって座ってないでキビキビ立たんかい!んでもってそのままあちこち歩き回れ!
こうなったらもうやけくそじゃ!!
□□□□□□
ヤケクソな感情に身を任せた結果……何の成果もっ、得られませんでしたっ!!!っていうのは嘘です!!ちゃんと収穫はありました!!だからその武器下ろして下さい奥さん!!
奥さんって誰よ……あーもうテンションおかしな事になってるわ。
んでもって、あちこち歩き回った結果なんだけど。
まず、ここがどこなのかわかった。
ぶっちゃけ未だに半信半疑なんだけど、ここってセキュブリルインに出てきたピザプレックス(荒廃ver.)らしいのよね。
わぁー聖地巡礼やったね!って素直に喜べたらよかったんですがねぇ……
悲しいことに、この
という訳で、人間の俺改め、ルインドグラムロックチカです。よろしくおねがいします。
カァーッ!最初ノイズしか口から出ねぇからまだセキュブリ本編はともかくルインには間に合うんじゃねぇかと思ってたんだけどなぁ!!……よくよく考えたらレースウェイのトイレで倒れてた時点で今更だよなぁ。
セキュブリ本編でグレゴリー追い回したんだろうし、ルインではキャシーに色々ちょっかいかけたんだろうなぁ……その時に俺が憑依していればっ!!
なんて、今更だよなぁ。
崩れた木箱に腰を下ろし、項垂れる俺氏。あっ、張り付いてた腐ったピザはキレイにしたよ。流石にゴミ張りつけたまんまは嫌だからね。しょうがないね。
しっかし本当に性能だけはいいよなぁ、ファズベアーズ社のアニマトロニクスは。性能だけは。
……いや、グラムロックフレディとかロクシーも助けてくれたし、だけってことはないか。
本編内とか回想シーンとかでも描写されてたけど、なんだかんだで面倒見が良かったりするからなぁ。
ファズウォッチくれて、そこから色々サポートしてくれるフレディも、キャシーにだけはお姉さん的対応するロクシーだいすこです。
『ガグギギギギガゴガゴゴゴゴゴガガガググギギガッ!(グラムロックチカだって、オープニングでフレディの様子がおかしくなったら真っ先に気付いてたし、やっぱり性格的には優しいんだろうなぁ。チカだから食欲すごいけど)』
モンティは……うーむ。困ったな、まじで反応に困る。
正直モンティのことあんま詳しくないんだよな。
デザインもキャラもクソかっこよくて好きなんだけど、それよりもボニーが出て来なかったのがショック過ぎてあれだったわ。
スクラップモンティくんの印象も後々サプライズ的に出てきたボニーに全部持ってかれたし。
……まぁモンティがボニー壊したって話が事実だったら許さんけどな!いや、でも……うーん。
ボニーの方が上だけど、やっぱモンティも好きだわ。
『ギギギギギギギググゴゴゴゴガグ!(てか、ルインの後だと考えると、モンティはこの中にいるのか。水中に沈んでるから回収はできなそうだけど)』
ルイン本編において、キャシーに水中でビリビリとショートさせられ、アイルビーバックかましてったもんなぁ……あれ以降出て来なかったし、多分今も沈んでるよな。
『ガガガガガガガガガガガガガガ!(フレディはグレゴリーと脱出。ロクシーは……まぁキャシーと一緒にいるよな。最後に声聞こえてたし)』
さっき言った通り、モンティは復帰不可能。ボニーもあんなフレーム単位でボロボロなのに動く筈ないし、実質俺の天下ってわけか。
天下って言っても、何すんのかって話なんだけどな。
幾ら荒れまくって崩れまくって壊れまくってで入れるところも少なくなってるとはいえ、何しろこの広大なピザプレックスだ。
歩き回るのだけで骨が折れそうだ。
となると……まずは体の修理か?あーでもバッテリー問題も何とかしたいな。
ロクシーとモンティ、あとプロトタイプフレディはバリバリ動いてたとはいえ、チカは普通にバッテリー切れで止まってし。これから俺がそうならない保証はない。そう、何処にもない。
ただ単にチカが人の管理から離れて、ひたすら食欲を暴走させてたなんてオチじゃなければ。だがな。
ルインの描写を信じるなら、生きてるリチャージステーションいくつかあったし、普通に考えるとその可能性の方が高いの嫌すぎる……
『ギギギギギギググゴゴガガガ!(贅沢言うなら、ボロボロの体もなんとかしてぇとこだな)』
もげてる左腕と、頭。とりあえずここだけでいいから何とかしたいとこだ。
部品修理場行けば何とかなるか?
ま、行ってみますかね。
走りはともかく、小走り程度のスピードで荒廃したピザプレックス内を歩き、ユーティリティトンネルへと入り込んだ。
ステージのリフトとロックスターローから繋がるエレベーター以外の経路は知らんし、とりあえず近い方から行くことにしたって訳よ。
確か、ロクシーのとこのエレベーター以外は壊れてたんだっけか。
……ルインでもエレベーターとか隔壁とかは動作してたし、壊れてなきゃ動くよな。
崩れた瓦礫の山をよじ登り、何とかロックスターローに到着。
動かないドアを無理矢理突破し、バックヤードのエレベーターに乗り込む。
動いてくれよ……あっ、普通に動くじゃん。
ノイズ塗れの音楽に耳をすませば、あっという間に部品修理場。
『ガガガ…(うわぁ…)』
わかっちゃいたけど、ここも大概荒れ放題だな。
頭のガワはともかく、左腕の予備パーツとか残ってんのか?
……いや、待てよ?
今、俺の視線の先には、ぎこちない動きで歩き回るエンドスケルトンがいる。
それも、一般的なfnafファンが知るそれよりもマッシブな姿をしたグラムロックエンドが。
ロクシーとチカって、性別がメスなだけあってちょっと細身だけど……こいつらの左腕かっぱらったらそのまんま代用できたりしねぇかな?
うし、やるか。
グラムロックエンドに近付き……
『ギギギギギギギ!!!!!(キェェェェェェェ!!!!!)』
集音器の間近で思いっきり奇声をあげ、グラムロックエンドをスタン。
すかさず張り倒して踏み付け、残った右腕で頭部を引っこ抜く。
『ゴガゴゴゴゴゲェ…!(おうこら大人しくしやがれぇ…!)』
頭失いながらも、もぞもぞと抵抗するグラムロックエンドの胸部をひたすら踏み付け、動かなくなったところで足を離す。
『ガガギギゲゲゲガの……(チカになっててよかったな……)』
足の形をした深い凹みを刻まれて、ようやく動きを止めたこいつ。俺の体だったらどうにもできなかったろ、これ……
いや、そもそも俺の体だったらわざわざこんなとこ来やしねぇのか。
『ゲ、ガガガ……ガグ(けっ。肝心の左腕は……無事か)』
頭みたいに引っこ抜いたら配線とか繋げられなそうだからな。横の整備機器類が使えたら楽なんだが……こん中で無事そうなのなんか、それこそ手で使うような工具類だけだからな。無いよかマシだが。
あっ待って?このファズレンチみたいなのまだ動くわ。使い方知らんけど、一応持っとこ。
ソケットをはめたレンチ片手に――いやそもそも片手しかなかったわ――グラムロックエンドの左腕を取り外していく。
解体終わってから気づいたけど、逆ネジなんてめんどくさい事してるとこは無くて助かったわ。
もし仮にあったとしたら無理矢理力込めて捻じ切ってたかもしんねぇからな。
『ガゲゲ……ゲググググガガガガガガガガガガ(俺、つーか、チカの左腕は……根元まではいかんくても、上の方から取り替えた方がいいか)』
右腕に持ったレンチで、今度は左腕を…左腕を……左、腕…………ぬァァァァァァァァやりづらいのォォォォォォん!!!!
キレそうになりながら(実際何回かキレた)なんとか作業を終え、その場にドカりと座り込む。
『ギギギギギ(つっかれたー)』
つ、つぎは……ガワか。
あー、疲れたし暫く休んでいいよな……寝よ……
視界の端にSystem Shutdown…の文字が表示され、意識が掻き消える。
「ハァ、ハァハァ…ハァ!」
荒い呼吸を繰り返しながら、目の前の扉を開け、すぐに閉める。
鍵が掛かったのを確認し、へたりこんだ。
「なんで…ハァ、こんなこ、ハァ……に」
こんなことになるなら、肝試しなんて付き合わなきゃよかった……
数年前に閉店した、色々と黒い噂の目立ってた巨大アミューズメント施設で肝試しをしよう!クラスのお調子者達からそう誘われて、好奇心と懐古心が刺激された私は、まんまとこんな所まで来てしまったのだ。
まぁ大丈夫でしょなんて、適当に考えて……
「みんな、みんなは何処に…?」
スマホを取りだし、マップアプリを起動。
登録されたGPSの位置を確認する。
ここには私を含めて、6人で来た。あと五つマーカーが表示される筈……そう思ってじっと画面を睨み付けても、表示されるのは3つのみ。
「3つ!?あと2人はどこ!?」
声を荒げる裏で、私には何となく想像がついていた。
きっと2人は、
日本のだるまさんがころんだのように、見てない時だけ動き出す不気味なロボットたち。
あいつらは私たちに敵意を持ってる。実際に襲われた私が言うんだから間違いない。
「とにかく、みんなと合流しなきゃ……」
逃げるにしろ、探すにしろバラバラで動くのはリスクが高過ぎる。ここはひとまず、集まって行動しないと。
けど、今はこっから出れないんだよね……あいつらが、まだ扉の前に居座ってるから。
「なにか、使える物とか無いかな」
見た感じ、ここはこの施設における修理工場みたいだし、武器になりそうな物とかも見つかるかもしれない。
疲労を訴える足を無理矢理立たせ、部屋の探索を開始する。
荒れ放題になった部屋を歩き回る中で、あるものを見つけた。
「あっ……」
頭と左腕が無い、あいつらと同じ形をしたロボット。
そして、その隣に座り込む……かつてこの施設の看板役の1人として活躍していた、一体のアニマトロニクス。
私は、このアニマトロニクスの名前を知っていた。
「チカ……」
チカへと歩み寄り、頭を撫でる。
チカが渡してくれるパーティチケットが欲しくて、誕生日の度に通ったっけ。バンドの演奏だって、みんなの視線を集めるフレディじゃなくて、チカばっかり見てたのも覚えてる。
なんせ、チカが大好きだったものだから。
今思うと、私のチカ好きの全ては、あの迷子になった日から始まったんだろう。
「うっ、ぅぅ……ふっ、うぁぁぁ…!」
『
怖くて泣いていた私に、そう声を掛けてきたチカ。
『迷子かな?キャンディ食べる?』
「キャンディ?た、食べる…」
彼女は私にキャンディをくれただけでなく、家族の下へと連れていってくれた。
「エマ、よかった…!」
「本当に、無事でよかった……」
抱き締め、頭を撫でてくれる両親。
『よかったね。もう迷子になっちゃダメだよ』
「うん!ありがとう!チカ!」
ニコニコと笑顔を浮かべ、手を振って去っていったチカ。
あの時から、私はチカが大好きだった。何回も両親にねだって連れて行ってもらい、その度にチカの所へ行った。
『また来てくれたんだ。ありがとう』
『エマちゃん久しぶり!』
『誕生日なの?おめでとう!はいこれあげる!』
私はチカが好きだった。何回も会いに行く中で、彼女の中で私という存在が刻みつけられて行くのが嬉しくてしょうがなかった。
……だから、あのニュースが流れた時は、呆然とした。
ピザプレックス閉店。原因は不明。
当然納得できる筈もなくて、色々とネットで調べたりした。そしたら……色々と黒い話がいくつも出てきて、私は怖くなった。
そこから、ピザプレックスや、FF社に関する話は耳に入れないようにしてきた。チカと撮った写真だって、机の奥にしまった。
目に焼き付いてしまったあの画像を忘れたくて、書かれていた色んな話を忘れたくて。
……正直なことを言うと、ここに来たのだって、見切りをつける為だった。残った未練を、消化する為だったんだ
「全然、消化できてないけどね……」
ん?
その時、チカの足下でなにか光る物が見えた。
「なんだろ、これ…?」
緑色をした、何かの工具のような物。先端にはアダプターのような物が付いていて、なにかに繋げられそう。
モニターのような物もついてるけど……なにも映ってないや。
「……んー」
何となく気になって、それを手元で弄ぶ。
電池切れなのかな……へ?
「ゎっ!?」
急に強い光を放ち出す画面。
やば!?手放しちゃった!?
かちゃんという音を鳴らして、床へと転がったそれ。恐る恐る拾い上げ、傷がついていないことを確認し、ほっと息を吐く。
こんなとこにある以上、もう放棄されてるのは分かりきってるとはいえ……明らかに高いです!って自己主張しまくってるからなぁ……壊したかと思うとちょっと怖かった。
「マスターレンチ?」
ふーん。これ、マスターレンチって言うんだ。
マスターって、マスターキーみたいな使い方ができるって事なのかな。レンチらしいけど。
……いや待てよ?もしかして、これ使えば開かなかったとことかも開けられるようになる?
メインメニューから、ボタン操作で機能一覧を選択。
ゆっくりとスクロールしていき……自分の考えが正しいことを確信し、ガッツポーズ。
「やった!これがあればもっと動きやすくなる!」
っと、そうだ。これ見つけたって報告入れなきゃ。
写真を撮り、グループチャットにあげようとした、ついその瞬間。
「な、なに!?」
急にマスターレンチの画面が切り替わって、矢印とm表記の距離がまとめて表示された。
「なんで急に……あれ?」
これ、もしかして……
私は、矢印が示す先にある一体のアニマトロニクスに目を向けた。
Work completed.
System update completed successfully.
Reboot the system……
んぁ……?俺、また寝てたのか?
ふぁー、よく寝た。
「ち、チカ?」
あん?今の声…誰だ?
あん時のままだったら、俺以外いない筈なんだが……
警戒しながらカメラに
えっ、誰?
『――エマ?久しぶり、また来てくれて嬉しいな』
うぇい!?なして勝手に話しますかこの口は!?てかエマって誰だよ!
「うん。……久しぶり、チカ」
あ、エマってこの子のことだったのか。
へぇー、顔も優しそうだし、エマって名前にあってる。結論:結構可愛い。
つか、この子はチカと知り合いなのか?口が勝手に久しぶりとか言ってたが……
「ね、ねぇ」
ん?どしたよ?
『どうしたの?』
んー、この口、ある程度は俺の意思を汲んで喋ってくれるってことでええんかね。……もうそういうもんとして受け入れるか。
「実は、手伝って欲しいことがあって……」
手伝って欲しいこと?
『なにか困り事?』
「……うん」
顔を伏せるエマちゃん。
何があったかは知らんけど、どうにも大変なことらしい。
ここからの脱出が目的とかなら一応力になれるかもしれんけどなぁ。
「それも、あるんだけど……」
それも、あるってことは、本質的には別ってことだからな。
とりま、話してもらわんことにはどうにもならんのよ。
『ゆっくりでいいから、話してみて』
「実は……」
ふむふむ、なるほどなるほど?友達と所謂肝試しに来て、グラムロックエンドに襲われてバラバラになっちゃったと。
GPSで場所はわかるけど、何人かはそれが壊れたのか安否も不明か……想像以上にヤバそうな現状だな。
「私、みんなと一緒にここから出たいの。だから、手伝って!」
ここまでの話聞いてて、わざわざ拒否るような理由もないし、二つ返事で了承。
おうおうこの俺ちゃんに任せろよい!なんならジ〇イアンリサイタルであの内骨格共全員ぶっ壊してやんよ!
なんせこのボイスボックス鬼ツェェェェェェ!!邪魔するグラムロックエンド共全部ぶっ壊してこうぜぇ!!だからな!
―――そうイキった瞬間、俺の脳内に電撃走る。
……エマという主人公らしき女の子
……ファズウォッチやファズレンチに相当するであろう、マスターレンチというアイテム
……エマが探すこの中に散らばる友達
……エマと関わりを持つチカというアニマトロニクス
( ゚д゚)ハッ!こ、これ、まさか………Security Breachの新しいダウンロードコンテンツの内容だったりする!?
※そんな訳ない