Nランク[のじゃロリ天使姫]に転生した! 作:何処にでもある
レベルやガチャなどをストーリーに組み込んだ話は有っても、フレンド機能とサポートまで言及したソシャゲは全然見かけません。
██フィア? ██「██の愚█」
██歴───年「████████」
雑音。
重く、世界に重くのし掛かる
「火力範囲 ソロ 速攻 石化 ソロ 一撃 一撃 火傷……自由自由自由自由──」
殺し、蹂躙し、完封し、不可逆の死を与えていく。
何度も死んで、何度も仕切り直して突破していく。
最善を尽くし、最高を狙い、最大の実力を発揮する。
終わりがないのかと錯覚するほど遠い道のりを少しずつ進んで、到底乗り越えられない相手も、
途方もない時間を死に物狂いに乗り越えていき……それこそ一つ一つ、丁寧にヤマトの積み重ねた死体の山を眺めていくなら────。
「──これにて、鏖殺」
以上、ヤマトと九十九の強敵達との幕劇である。
時間にして三日三晩────跳んで、三ヶ月。
激戦の末にヤマトはレナイアと対峙する土俵へと登り詰めた。
「うん、すごいすごい! まさか"もう1人の不確かな自分に別世界の自分を真似させる"なんてね! 文字通り無限大の可能性をヤマト君は操れる訳だ!」
「訳の分からない事を……」
賞賛される。嘲笑われる。
拍手と共に、死体の山に座り込む。
レナイアは未だ余裕はあるのだと、訳の分からない事を口走りながら余裕を崩さない。
「もう彼らはお前に扱えない。全て輪廻の輪から解放させた」
「あぁ、毎回刺してたあの"
パチンとレナイアが指を鳴らす。
「なっ──」
「新しいのを取り出すだけだから。幾らでも呼び出せるし、呼び出す程強くなる。確かにヤマト君はすごいよね、一回全員を倒し切ったもん」
3ヶ月の末に殺した尽くした相手が、より強くなって目の前に現れる。
それだがどれだけ気が遠くなり、絶望を呼び覚ます物なのか……きっとこれはヤマトにしか分からないだろう。
「でもね、"コレに終わりなんて無いの"。使う程強くなるし、私が消耗する事もない。
告げられたのは、何処までも残酷な宣告だった。
終わりない──ヤマトが諦めるまでは。
限りのない──ヤマトが戦わなくなるまでは。
果てのない──ヤマトが刀を持つ限り。
「それで質問は? 無くなったなら……慈悲は一度掛けてあげたから、次からは一斉に襲う事になるけど」
嘘も誇張もない、正真正銘の事実。
定まり切った終わり。
ヤマトもコレには流石に帽子を目深に被って絶望────
「……ならば、一つ聞きたい事があるんだが」
────するなんて事はあり得ない。
「先の戦い、お前は召喚したのは"九十九"と言っていたな?」
「うん、そうだよ? 私が救世主足る確固たる証拠さ! 寓話の演目で再現された模造品なんて混じってない、100%の
「だったら……」
ヤマトは死体の山の麓から、1つの死体──否、よく見れば気絶しているだけだ──首根っこを掴んで引っ張り出した。
プラプラと振り子のように揺れ動くのは……
「途中紛れていたこの
そう、ヤマトが聞きたかったのはコレである。
途中から待機列の16と18の挟まって観戦を始め、そのまま流れでヤマトの前に出て来た末に「い…一発芸! 自滅なのじゃ!」……などと口走り自殺しようとした不法侵入者である。
一先ず殴って気絶させ死体の山に放り投げたは良いものの、今日に至るまでずっと戦闘の余波で気絶していた存在だった。
「え…知らない」
「おい」
それもその筈。
その時の時間は深夜。レナイアは頭をコックリとさせながらうたた寝をしていた時だ。
転生者でも眠気に勝つには特典が必要だ。肉体年齢が7〜9歳のレナイアにとって、夜更かしはとても難しいことだった。
「演説を聴いていた者達は帰らせてたよな?」
「うん…洗脳したけど視界が煩かったから元の場所に帰してる…」
「何故効いてない」
「ちょっと待ってね今No.4の能力を──」
「いや、妾から説明すぐべっ…これっ目覚めたと分かった瞬間に手を離すでないわ」
「今の俺に其処まで気を遣える余裕はない。立てるなら1人で立て」
ぐだりとし空気が漂い始める中、Nルシは腰をさすりながら立ち上がった。
場違い感が凄まじいアウェーっぷりである。
「何故いるも何も、ここは妾の城じゃ。居ない方がおかしいまであろう? 帰る場所がここじゃぞ?」
「でも君はサクラに…
「其処は知らんぞ。妾の知っとることはなんかサクラに立場を盗られたことくらいじゃ」
起きたら「
Nルシ…ルシファーは続けてそう言うが、この辺りの事情はサクラが買った「親子パラドックス」の仕様によるものである。
この場の誰も…買ったサクラでさえ……なんなら売り払った商人さえ把握していないことだが、この魔道具の効果は"親と子の時間を一年間交換させる"ものだ。
そもそもが自分を自分で産んだという状況を創り出したい為に設定された魔道具が、演目によって再現され、流れに流れてサクラの手に渡ったもの。
親と子の定義が使用者の複雑な事情でこんがらがりはしたが、"子"のサクラが"親"のルシファーに成ったなら、その逆も起きているのがこの魔道具である。
「……まぁ、そういう訳じゃ。3年後のサクラは現在の妾に。妾は3年後のサクラの立場に。そして妾はコケて
「ここに居る経緯は分かったけど、何故現実に…? 3年遡ってるのは…?」
「そりゃあ異能者、其方のせいに決まっておろう?」
「え、私?」
「なんじゃあお主自分の使っとる異能の仕様も知らんのか?」
自分も悪魔との契約や黄金で出来る事を把握していないのは棚に上げ、「ディストリカ」のリーダーを非難する。
自分よりうんと長生きしておいてそれは無いだろうと。
「へっ妾はなんの因果か
「私は世界を救う側だ!」
「ならばお主が呼び出した
救うどころか寿命削っとるわお主。
ルシファーはそう言って周囲を見渡す。ヤマトも釣られて見渡し……世界を、運命を象徴する糸が前に見かけた時よりも細くなっているではないか。
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██フィア? ██「██の愚█」
██歴───年「████████」
↑ ↑ ↑
……なるほど、確かに世界の寿命を削って発動していそうだ。
よく見れば削れている土地や時間の糸を見て、ヤマトは確信した。
「え、 え? そんな訳──」
「継承者にも異能者が居るじゃろ? 奴ら筆談なら会話出来るから聞いてみれば一発じゃったわ」
「え、コイツら意識あるの?」
「お主自身が本物と言ったし、力の塊とも言ったじゃろうが。
「……確かに、殺すのに1番厄介だったのは学習し戦略を練って来ることだったな。未来予知する類いには特に手を…全身を焼かされた」
レナイアがすぐ隣に居る従者に意識ある? と問い掛ければ、少し悩んだ後に頷く。
何十億年も存在しているのにも関わらずの新事実だった。
「……あれじゃな、お主ずっと産まれないまま何もせず過ごしたせいで
「えーと……ひふみよ……24年?」
「異能を持っての生身は?」
「1週間…3日未満? 使ったのは今回が7度目…」
「全然ではないか」
「よくそんな状態で世界を救うと言ったり「無地の演目」を探させたりしたな」
リーダーがコレとかリフター達が思い浮かばれないな……ヤマトは少しだけ彼らに同情が湧いた。
流石に目を覆いたくなる無惨っぷりである。
「つまり纏めると…失敗者の異能は世界の寿命を削って発動し……」
「妾の現実世界への転移や時間の遡りはそれによる世界の破綻が原因であり……」
「私の世界が滅んだのは異能のせい……自業自得…てこと……だね」
へなへなと翼をしょんぼりとさせて、レナイアが死体の山から転げ落ちる。
ヤマトとルシファーはそんな彼女に近寄り、容赦なく追撃を行った。
「加えて言うならば、この世界は異能が生まれないような造りになっておる。異能とは世界の過負荷が形となった
「つまり落下…寓話世界はある種、異能に適した防衛機構なのか……まるで、コイツの言う古い世界の誰かが再設計したようだな?」
「というか、しとるのじゃろ。バグ取りを試みて無理そうじゃったから、発生したら廃棄する方針に変えた……経緯としてはそんな所かの? 為政者の考え方じゃな」
「つまり、仮にコイツが歴史を改変して自分の世界を取り戻しても……異能持ちが居る世界を再現した所で直ぐに滅びるのがオチか」
「じゃろうなあ……継承者だけで2人も異能持ちおるし、予備軍も複数人自己申告して来おったからの。こやつの世界、相当居たのじゃろうな」
「コイツ1人でこの惨劇だからな。それが数多……何秒持つ?」
「コンマ単位でないと賭けにもならんのじゃ」
「……歴史改変、やめまぁーす」
「ディストリカ」
歪んだ歴史に元通りにするという意味を持った組織は今日、その集まりを解散させる事となった。
これも全て心折設計の異能と、あまりにも詰んでいる事が発覚したのが原因であった。
だがそうなると話は次に行くものだ。
大抵話は重要なものから話される物であり、この場合も例に漏れず……レナイアの処遇に関して、議題は移り変わる事となる。
BV「『歴代継承』No.1〜100」
超能力を継承していく超能力……だったもの。
異能になったことにより、時間軸と継承内容の制限から解放される事となった。
その結果存在する、しないに関わらず未来から本人を丸ごと持って来る異常が発生している。
その対価は世界の寿命。使う度に召喚物は強くなり、世界の可能性が…未来がより削られ短くなっていく。
10回使うと過去現在未来全てが滅ぶ。