ポケモン世界に転生→産まれた育て屋が経営難→バトルファクトリー参考にしてレンタルポケモンでバトルさせようぜ!

こんな感じでまだバトルファクトリー系列が無い時代の、オリジナルの街で家の助けから始まる話。

1 / 1
対戦前にレンタルポケモンを見るネジキを許すな。


バトルファクトリーの元祖になるかもしれない人

 

 あなたは目覚めるとポケモンが居る世界に存在していました。父と母、そしてあなたの3人の家族です。

 少し変わった所として、あなたの家は育て屋稼業を営んでいたのが特殊な点ですか。

 

 「おお、ユート!懐かれてるじゃないか!」

 「こりんっ!」

 

 育て屋を営むからか敷地内はとても広い。走らせたり軽く戦わせたりしているポケモンを眺めていると。あなたの足元に先日タマゴから孵化したばかりのコリンクが寄ってきた。

 手を伸ばして頭に触れても嫌がりはせず、あなたからのスキンシップを喜んでいる様子。でんきタイプ故、少し手がピリピリする気がするが、新しく生まれた肉体は頑丈なのか。

 前にポケモンに投げ飛ばされてもピンピンしていたのだから、あなたも驚いたものだ。

 

 「…あなた、ちょっと…」

 「…ユート!少しポケモン達を見ててくれ!」

 

 うりうりと顔を撫でやるとコリンクは満足そうな声を出す。またかな、とあなたは何時もの明るい笑顔ではなく、少し暗い表情になる父と。最近悩んでいる姿が多い母を見送った。

 

 「リキー!」

 「こりっ!?」

 

 ゴーリキーは親愛として投げてくれるのは分かるが。他の子にやるのは辞めてね。あなたはボディスキンシップが激しい育て屋の息子だからセーフなのだ。

 筋肉ムキムキな父の遺伝子を持つ体は、丈夫であった。

 

 

 あなたが産まれた街は、都会よりも田舎に近い街だ。

 聞いた事が無い地名に、知らない地方の名前。この時点であなたは、描写されてない地方か。自分が亡くなってからの舞台かなと思うようになった。

 商業施設。育て屋。後は殆ど民家だけの街。ジムリーダーも居ないし、ポケモン学校も無い。まだ10歳前だし学校には通わず、あなたは自宅に居るポケモン達と戯れる毎日を送った。

 

 「今月の申し込みが…」

 「何か新しい試み…」

 

 程良く冷たいという事で、ウパーを抱き抱えながら探索をしていたある日。あなたは両親の会話を盗み聞きした。

 どうやら家の育て屋稼業はあまり繁盛していない様子。

 祖父の代から始めた預かり育て屋は、昔からのリピーターは居るが、新規のお客さんがとても少ないという事で伸び悩んでいるようだ。

 

 「ふぁふぉふぁ」

 

 ドンメルで濡れた体を温める。ウパーのみずてっぽうは強力でしたね。全身びちょびちょだ。あ、火は吐かないでね。

 

 あなたが潜り込んでいるポケモン用の宿舎も、昔の記憶よりは空きが多い気がする。リピーターさんも何時かは預ける必要が無くなる時が来る。ポケモン側の理由か、リピーターさん本人かは分からないが。

 とは言えだ。あなたに前世の記憶はあれども、職種が違うから経験もあんまり役には立たないだろう。

 どうしたものか。乾いた体で再びウパーを捕獲してから考える。今度は当たらぬぞ。

 ポケモンの世界ならばポケモンの知識が役に立つだろうか?しかし努力値とかは実証が難しいし、何で知ってるのとか聞かれるととても困る。最近だと性格を変えるミントとかがあるらしいが、現実でやるとヤバそう。

 うーむ、ポケモン廃人の知識は役に立たないか。現実的に考えると、アウトそうなのが何個かある。何か他の知識で役に立ちそうなものはないか……

 

 「…うぱ?」

 

 閃いた!早速相談してみよう。先ずは母さんからの方が良いかな。ウパーを抱き抱えたままあなたは走り去って行った。

 

 「んー?どうしたのユーちゃん?」

 

 険しい表情等少しも見せず。母ユウカは朗らかに笑う。

 自分に心配は掛けまいと2人がその事を隠しているのは分かる。なので子供らしく、純粋に良い事を思い付いたという体で行こう。

 

 「…レンタルポケモン?ユーちゃん、なあにそれ?」

 

 ポケモンバトルしたい。けどレベル差があるとつまらないから、一定のレベルまで育てたポケモン同士で戦いたい。

 要はバトルファクトリーのパクリである。この時代はまだまだ昔なのか。オーキド博士の名前も聞かない。となればこの概念も無いはずと提案してみたが、この様子を見るにイケるか?

 

 「ポケモンを貸す…」

 

 大体の案を出すと母は顎に手を当て考え始めた。ポケモン世界では自分の捕まえたポケモンを扱うのが主流だから、レンタルという発想は珍しいようだ。レンタル用にポケモンを育てる。それがどう判断されるかは未だ解らず、せめて何かの参考になれば良いが。

 

 「…お父さんに聞いてみるね」

 「うっぱー!」

 「あ!…ふふ、拭いてあげるから、お母さんの方に来なさい」

 

 おのれ、油断した所を撃ち抜くとは…やりおる。父アキトの元へと向かう前に、あなたは再び乾かし作業へと戻る羽目になる。

 

 

 

 「ハハハ、また面白い事を考えたな。ユートのやつは」

 「子供の考えだけど、悪くないのかなって」

 「レンタルか…」

 

 育て屋とはトレーナーと1対1の関係だ。こう育てて欲しい。このレベルまで育て欲しい。こうはしないで欲しいと。 

 顧客の希望を聞いてそれに合わせていく。変わってレンタルポケモンは多数のトレーナーに触れられ、扱われる。

 今までとはまた違う、新たな在り方に少し思う事はあるが。それに拘れる程に今の状況も良くはないのだ。

 

 (それに助かる部分もある)

 

 育て屋をしていると、扱いをどうするかというポケモンが出てくる時がある。 タマゴが急に現れたが、受け取れないと断られた例。理由は様々だが、預けたポケモンを受け取れない、受け取らないトレーナーが居る例。

 何方もその後、受け取り先がないのが悩みだった。経営が傾けば、そんなポケモン達はどうなるのかと悩みもしたが。

 このレンタル制度ならば、居場所が見つかりづらい彼等にも仕事が出来る。その際に誰かと仲良くなれば、彼等にもその後の未来が…。

 

 「やってみよう。とは言え、先ずはお試しにはなるがな」

 「何体育てるの?」

 「うーむ、6体なら其処まで負担は無いな。其処から始めていこうと思う」

 「6体ね。ならそれ用に幾つかプランを考えておくわね」

 

 あなたがドンメルで暖を取っている間に、両親2人のレンタル制度についての細部詰めが決まっていった。

 その発案者は未だ呑気なものである。

 

 

 「ん?これはなんだい、アキト君」

 「ああそれですね。新しく始めたんですよ。良かったらどうぞ!」

 

 それから少し経ち。此処バルトタウンの育て屋に、新たに追加されたのがレンタルバトルだ。

 6体のポケモンから、好きなポケモン1体を選び。バトルスペースにてバトルを行えるサービス。

 1体は無料。バトルも無料だが、それ以上の2、3体でバトルをしたい場合は別料金が掛かる。

 

 「ふむ、後で息子に勧めてみるよ」

 「ありがとうございます!」

 

 このレンタルバトルは、先ずポケモンを扱いたいが扱えない。そんな層をターゲットにしている。特にまだ未成年で、10歳以下の子供達はその傾向が強い。あなたのように実家がポケモンに関係したものならばまだしも、普通の家では親のポケモン以外には関われないのが常だ。

 他にも人が居て、それがある程度信頼出来る相手ならば、親御さん達も、此処でならばと子供にポケモンと関われる提案をするのも吝かではないだろう。何より無料だ。

 始めの週は宣伝が主で狙いの層は来なかった。しかし次の週になると、

 

 「ナエトルお願いします!」

 「じゃあ僕はヤヤコマで!」

 「あ、後から決めた!ずりぃー!」

 

 何人かの子供達の集団が集まり、ポケモンを借りれるという事で朝早い時間から来てくれた。モンスターボールに入ったポケモン6体を見せ、タイプや技データが見られる端末も渡しておく。

 子供達は少し悩むと、それから思い思いに好きなポケモンを選んでいった。

 

 「ナエトル、はっぱカッター!」

 「ヤヤコマ、避けろ!」

 

 バトルスペースへと移ると、手の空いたユウカかアキトがその都度審判役を。偶にあなたが審判役をする事があるが、それは稀である。同じ子供よりも大人の判定の方が素直に言う事を聞くものなのだ。子供とは。

 

 「ヤヤコマ、つばさでうつ!」

 「あ!ナエトル!?」

 

 同じレベル帯にポケモン達を揃えると。後はタイプ相性、それとトレーナーの腕でバトルが決まる。レベル差が無い分その差は顕著に出る。今回は順当にタイプ相性で勝ったヤヤコマが勝利を収めた。

 

 「コリンク、かみついて!」

 「イトマル、いとをはく!」

 

 今度は女の子同士の戦い。可愛いからとそれぞれポケモンを選んだが、虫タイプを選ぶとは中々変わっている。

 今回はタイプ相性差は特に無し。となるとアタッカーとして育てたコリンクが勝つか。それとも搦め手が得意なイトマルが勝つか。トレーナーの腕に掛かっている。

 

 「こりん…」

 「やった、勝ったねイトマル!」

 「逃げ回ってずるいよー!」

 

 イトマルに覚えさせたどくのこな。それを掛けてからは只管回避と、いとをはくで時間稼ぎ。あれでは幾ら威嚇で攻撃を下げたとしても、特に戦況には意味が無い。かなり嫌らしい手を使うトレーナーだな、あの子は。

 

 「ホシガリス、たいあたり!」

 「ウパー、マッドショットだ!」

 

 変わって次のバトルは攻撃技の当て合い。何方も持ち物は回復用のアイテム。じわじわと回復する食べ残し。一度に多くの回復をするオボンの実。先に体力が尽きるのはどっちが早いか。

 

 「ウパー、マッドショット!」

 「かみつく!…うっ、外した!」

 

 違いが出てきたのは、技の追加効果だった。かみつくには怯む可能性もあるが、マッドショットには相手の命中率を下げる効果がある。遠距離からでも撃てるマッドショットを多用し、それに当たり続けたホシガリスは、回復が間に合っても下降した能力値が大きすぎる。

 

 「ウパー!トドメのマッドショットだ!」

 「うっぱー!」

 「ホシガリス!」

 

 泥により視界が埋め尽くされたホシガリスは、後半技が殆ど当たらず。ウパー側はその間に食べ残しにより徐々に体力を回復。最後のマッドショットを当てた時には、殆ど体力が回復していた。

 

 それからも子供達はポケモンを変え続け、何度もレンタルポケモンでバトルを繰り返した。この日のレンタルバトル利用客はこの子供達だけであった。

 

 

 「うぱー…」

 「こりん…」

 

 今日1日頑張ったレンタルポケモン達は、何体かはあなたが担当してお風呂に入らせる。汚れた体を洗い流し、風呂から出たらブラッシング。気持ち良さそうな表情を浮かべて、ウパーとコリンクはそのまま眠りに就いた。

 

 「ふぉふぉ」

 

 ドンメルがのろのろと歩いて来る。眠った2匹はそれぞれタイプ用に分けた宿舎へと入れる。まだ夜になりきるには早い。もう少しドンメルとは触れ合うか。

 

 ドンメルは穏やかな性格故、一次レンタルポケモンには選出されなかったポケモン。今は余裕が無いようだが、こうした戦いに向かないポケモンも、何とか養えるレベルにならないだろうか。人気が無い訳でもないのは今回の子供達の様子を見れば分かる。

 経営部分には立ち入れないから、どのように変化したのかが分からないのが幼い時分の難点だ。

 

 

 

 

 「タイプが違うのに、万遍なく育てられてますね。技構成もご主人が?」

 「いえ、恥ずかしながら倅の意見を参考にしたんですよ」

 「息子さんの?」

 

 それからも子供達の人数は少しづつ増えたが。中には引退したトレーナーが利用する事も徐々にだが見るようになった。子供が利用してるからと、あまり凝った戦法にはならないのかと思えば。持ち物、補助技、散らばったタイプ。意外と馬鹿には出来ない。

 

 あなたが参考にしているバトルファクトリーのポケモンには、色々な型がある。それを参考に、あまり自分の考えでポケモンを育成した経験が少ない父へと。アイデアの足しとして前世の知識を活用した。殆ど採用される形になったが、知識面があなたで、育成したのは父なので功績は半々くらいだろう。

 

 (初見の利用者も増えて来ている。申し込みも新規で何件か…)

 

 嬉しい誤算としてレンタルバトルを開始してから、少し客足が増えた。このまま流れに乗る為、要望もある事だし3体程追加でレンタルポケモンを増やすのもありなのか。

 息子が話していた案では、6体のポケモンから3体を選び。相手もその方法で選んだポケモンで3対3のバトルをするとか。いきなりそれを再現するには踏み切るのにも、費用的にも問題があった。

 バトルするポケモンに更にランダム性を追加し、追加した事でどれだけ需要が増えるかを確認する為にもと。

 お試しのサービスだが存外評判は良い。このまま目玉としてこのサービスを押していくか。あなたの父は、仕事の合間にその事について思考を巡らせていた。

 

 「こりっ!こりっ!」

 

 発案者のあなたは、お手製のポケじゃらしでコリンクと遊んでいた。猫っぽいけど、偶にでんきを当てようとするから危ない。それやると焦げるから勘弁して。手を噛もうともしないでね。…痛っ!?




バトルファクトリーやってたら思い付いたネタ。タウン名は適当。オリジナル地方名も出たら適当につけます。レンタルポケモン揃えるには育て屋の方が都合良いよなと、産まれた先は育て屋に。

そう言えばジムリーダーになる方法って公式設定とかあるんですかね?

コリンク♂
ユート君に懐く無邪気な子。ポケじゃらしで遊ぶのが好き。

ウパー♀
気位の高いやんちゃな子。よくみずてっぽうをぶつけてくる。戦うのが好き。勝つのが好き。

ドンメル♂
のんびりしている穏やかな子。多分コンテストとかには向いてる。日向ぼっこが好き。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。