死んだ装甲兵は忘れし神々の夢を見るか   作:てきだんへー

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「先生……か…」

チハルがそう呟くと、レトが隣から話し出す。

「折角ですしゲヘナにでも行ってみますか?」

トウカが賛成と運転席から叫び、二番車の皆も同意する。
確かに、最近ゲヘナには訪れていなかったし、空崎さんとも話したいのでゲヘナに向かうことにした

「ゲヘナまで向かうぞ!」

「「了解!!」」

エンジンが震え、煙を吹き出しながら猛虎はその巨体を前進させて行った


久方ぶりの休日

Location ゲヘナ学園 風紀委員会

 

「空崎さーん!」

 

「久しい顔ね。元気にしてた?」

 

「犯罪者捌いて金を乱獲する程には元気だよ」

 

「それは何より…」

 

空崎ヒナは微笑みながらそう話す。

視界の端にはエッサエッサと資料やらを運ぶ風紀委員の姿や、チハルの後ろには銃を地面に向けてスリングを肩にかけた第七戦車小隊が整然と並んでいた。

 

「そういえば、イオリから聞いたわ。犯罪者を更生させて仲間にしているのだって?」

 

「あぁ、私の最高の仲間達だ。誰にも奪わせるつもりは無い」

 

「私達でも?」

 

「当たり前だ。負けることは必至でも、私は抵抗するよ」

 

「安心して。そんな事しないから。」

 

二人で笑いながら、チハルは後ろで待機する仲間に命令を下す

 

「おい、各自自由行動でいい。揉め事を起こす時は連絡をくれ」

 

「「了解!」」

 

そういうと部隊を1度解散させて空崎ヒナと2人で話す

 

「航空機の購入はどうしたんだ?」

 

「それを買う位ならヘリや戦車を買った方が良いってことでその話は無くなったわ。そういえば、あなたの戦車は一体どこから?」

 

「ブラックマーケットを奇襲して奪ってきたんだ。かっこいいだろ?無料だし高品質。最高だよ」

 

「最近は温泉開発部が再始動してたり、美食研究会という新しい部活動が暴れてたりで寝る時間が足りないの…」

 

それを裏付けるかのように目の下には隈ができており、最近の極度の疲労を簡単に表しているようにも見えた。

 

「今日か明日は治安維持を手伝ってあげようか?」

 

「いいの?猫の手も借りたいところだったし…助かるわ」

 

「ただこの1時間くらいは私だけになるかもな。他の皆もシャーレ攻防戦から直で来てて疲れてるんだ」

 

「シャーレ攻防戦……?」

 

「あぁ…まあ、ニュースを見てくれれば分かるよ。とりあえず、出発する時には運転士だけでも用意してもらえるか?」

 

「えぇ。分かったわ」

 

トウカをこき使おうかとも思ったけど、それはやめた。休養も兵士の本分だし、そもそも休養が無ければ最良の状態で戦闘に移れなくなる。

私みたく、戦争がもう生活の一部だったような人間ならまだしも、彼女達は元半グレ。一般人とは呼びにくいが、流石に良心が揺らいだ

 

「空崎委員長!……と…どちら様…?」

 

「第七戦車小隊の者だ」

 

「な…なんで第七なんかがここに!?」

 

「いいから。要件を早く言って」

 

風紀委員が驚愕とどこか憎むかのようにこちらを睨む。が、空崎ヒナがそれを一蹴して話を続けるように促す

 

「お、温泉開発部がまた暴れ始めました!」

 

「はぁ…てことで、頼むわ。」

 

「任せろ。」

 

新たな戦士と共に新たな戦車戦が展開されることとなった。

 

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