よろしくお願いします!
なお、今回の話は一話でオチまで行く必要があるので二話分あります。
あとがきにお知らせもあります。
三十六 魔人最大の脅威”件”
この国における最も脅威となる魔人は何か。
言うまでもなく、七大魔人を置いて他にないだろう。
七大魔人。
大崩壊の前後によってその顔ぶれは変化する。
現在の陣容は以下の通り。
酒呑童子一派、酒呑童子を頂点とし、茨木童子も七大魔人の一角を連ねている。
ぬらりひょん一派、現在の七大魔人はぬらりひょんのみだが、他にも後に七大魔人となる空亡などを擁している。
白面金毛一派、こちらも現在の七大魔人は白面金毛のみであるが、大崩壊後には配下のサトリが七大魔人となる。
刑部姫。正体不明、七大魔人に名を連ねるが、原作では大崩壊のどさくさでぬらりひょん一派に殺されたとされている。
そして――鵺一派。
見るものによって姿を変えるともされる変幻自在の魔人、鵺を筆頭に七大魔人”件”を有する一派だ。
つまり、大崩壊以前の七大魔人は、酒呑童子、茨木童子、ぬらりひょん、白面金毛、刑部姫、鵺――そして件の七体だ。
このうち、大崩壊によって茨木童子、鵺、刑部姫、件が死亡する。
代わりに七大魔人となったのが酒呑童子一派の悪路王、ぬらりひょん一派の空亡、白面金毛一派のサトリ――そして我らが兄様こと、百鬼ルトだ。
とはいえ、大崩壊後の七大魔人の陣容についてはもう触れることはないだろうな。
なにせサトリ、悪路王、そして現七大魔人の白面金毛を俺が退治したのだから。
……こうしてみるとすごい実績だな、えらいこっちゃ。
話を戻すと、七大魔人とはこの国におけるもっとも脅威となる魔人だ。
では、その中で最も脅威となる魔人はどいつなのか。
純粋に戦闘力で三強とされる白面金毛、ぬらりひょん、酒呑童子の誰か?
答えは否である。
なぜならこの三体は、
強さにおいては他の七大魔人とは別格の強さを有するが、それでもやろうと思えば倒すことが可能だ。
そして、茨木童子と刑部姫ではない。
この二体は、現在の七大魔人の中では最弱と言われている。
そして、鵺でもない。
鵺はそもそも三強よりも個人戦力で劣るのだ。
しかし――鵺一派は残る三大勢力と比べても見劣りしない勢力を誇っている。
それはなぜか。
最も厄介な七大魔人――
件。
伝説においては、死ぬときに予言を残す妖怪として知られている。
この世界において、魔人となった件もその特性は変わらない。
そして、大崩壊において死亡する七大魔人の一角に、件は名を連ねている。
しかし、件は決して大崩壊のどさくさで殺されたわけではない。
そう――
件は現在、鵺一派が厳重に警備しているまほろば内部に”保管”されている。
そこで他の魔人からマナを与えられ、件は育ち続けているのだ。
全ては、大崩壊の引き金である”隕石の魔人”をこの星に引き寄せるために。
ゆえにこそ、七大魔人において最も脅威となる魔人は”件”だ。
魔祓師も、その事自体は認識していた。
しかし件の保管されたまほろばの位置を特定できず、更にはどのような予言を件が残すのかという情報も掴めていない中。
原作では、今から二年後に件は死に、予言を残す。
物語の引き金。
大崩壊の始まりを告げる、予言を。
◇
「――俺は、未来を視ました。その中で引き起こされる未曾有の災害、七大魔人がまほろば境界から解き放たれ、現世を闊歩することとなる地獄。”大崩壊”を」
その日、俺は魔祓寮にいた。
白面金毛を討伐し、ついに俺の存在を魔祓師は無視できなくなった。
最上級魔人二体と、歴史上ついぞ成し得なかった七大魔人の討伐。
この功績があれば、たとえ俺が魔祓師の中では底辺に位置する百鬼家の人間だろうと、誰も無視はできない。
故に語る。
未来を視た、と。
ぶっちゃけ全部ウソである。
未来なんて視てないし、視てるのは原作だし、それも今となっては情報が古い。
それでも、確かにそういう未来が起こる可能性があることは事実。
これを本当に起こる未来であると、多くの人に信じてもらうための実績が七大魔人の討伐だ。
正確に言うと――未来の知識を知っていると証明するために、俺は七大魔人を倒した。
「疑問に思う方も多いかと思います。ですが俺は、その未来の知識を用いて白面金毛を討伐しました。全ての白面金毛の能力を把握していたからこそ、俺は白面金毛を討伐できたのです」
俺の周囲には、魔祓師のお偉いさんが多数いる。
そんなお偉いさん方が、ガヤガヤと俺の言葉を聞いてどよめいていた。
そういえば、大抵のお偉いさんは原作でモブだった方々なので記憶にないが、中には見知ったお偉いさんもいる。
特に、現在魔祓師最強と言われる八傑のお歴々の中には、あの朱馬ソウジや桜庭天堂、小雪小夏といった原作でも活躍する人たちの姿もあるのだ――!
なんだか少し感動である。
他にも、ふわふわした笑顔を振りまくミホノや、明らかに胃が痛そうな顔をしている兄様の姿もあった。
「……で、あれば、百鬼セオよ。お主の視た”大崩壊”の未来を、我々に語ってみせよ」
「かしこまりました」
お偉いさんの中で、一番えらい人――御三家の当主と呼ばれるおじいさんの一人に促され、俺は口を開く。
原作でも名前は不明だが登場している人だ、なんだか少しだけ原作が懐かしくなるな。
「――大崩壊は、件の死によって始まります」
件の魔装『
この力をもって生まれるよう、件は造られた。
作成したのは、七大魔人の一角、鵺。
全ては忌まわしきまほろば境界を破壊するため。
そして再び、魔人の脅威を国中に知らしめるためだ。
正確に言えば件自体はまほろば境界ができる前から鵺によって育てられていた。
存在自体は魔祓師も把握していたが、乱世のどさくさに紛れて鵺によってその居場所を隠蔽され、手出しはできていない。
まほろば境界が作られた後、鵺は本格的に件の予言を「まほろば境界の破壊」に定めた。
その方法として、宇宙から魔人を呼び寄せようとしたのだ。
「かくして、件の予言によって”隕石の魔人”と呼ばれるそれは降り注ぎ、この国のまほろばと現世の境界を滅茶苦茶にしました」
「ううむ……君みたいにかね……?」
「はい、俺みたいに……なんですって?」
違いますが? 俺はまほろばと現世の境界を滅茶苦茶にはしてませんが?
それ以外? クゥーン。
「こほん。これによりまほろばから七大魔人が解き放たれ動乱が始まり、魔祓師は壊滅的な被害を受けました」
具体的な話からしたほうがいいな。
眼の前にいる人にこれから死ぬ、というのは少し勇気がいるけど。
……流石にそれより白面金毛に喧嘩売る方が勇気必要だな?
なら行けるか。
「――まず、魔祓師の中核である御三家が壊滅しました」
とは言えその言葉に、予想通りお偉いさん方は動揺した。
御三家、魔祓師を創設したとされる一族だ。
当然ながら、その地位は魔祓寮においても非常に高く。
要するに、ここにいるほとんどのお偉いさんが御三家関係者である。
「魔人にとっては目の上のたんこぶであり、まほろば境界を設置したのも御三家です。恨み骨髄といったところでしょうか」
「ううむ……」
「そして、魔祓師最強の八傑も、多くが戦いの中で命を落としました」
「……百鬼セオ、それはすなわち――」
お偉いさんの一人が、おずおずといった様子で問いかける。
「――魔祓師は、壊滅したということか」
「……はい」
その言葉に、俺はゆっくりと頷いた。
まず、魔祓寮は完全に機能を停止、もう二度と本来の形を保てないくらいにメッタメタにされた。
実を言うと、魔祓寮はある程度形を留めておいた方が、魔人にとっては後々有利になっていたはずだ。
しかし、それでも我慢できずに粉微塵にするくらい、魔人も魔祓師を恨んでいたのだろう。
そして、現行の魔祓師最高戦力である八傑と呼ばれる幹部集団も、三人を残し全滅。
現在の魔祓師の体制は、この時全て崩壊したと言っても過言ではない。
とはいえまぁ、ここでは口に出さないけどこれも決して悪いことではないのだ。
なにせ、大崩壊以前の魔祓師はとんでもない権威主義である。
家格のない魔祓師には、実質存在価値などないとされている時代。
中にはそのせいで、大崩壊の折にお偉いさんの肉壁となることを強要された者もいる。
七大魔人討伐という、柵をまるっと取り払えるくらいの実績を手に入れなければ、ここにいるお偉いさん達は俺の話に耳を傾けようとしなかっただろう。
少なくとも、悪路王を討伐した時に呼び出された時は、まだ俺は存在価値のない百鬼の小童程度の扱いだった。
だから、大崩壊によってそういった体制が破壊されたことと、七大魔人が現実的な脅威になったことによる魔祓師の意識改革は、残された者たちを強くしたのだ。
生き残った八傑の朱馬ソウジ、桜庭天堂、小雪千夏と、鵺を討伐したことで八傑と認められた楠木リズによって、組織は再編。
厳しい状況ながらも、組織の結束力は以前とは段違いになっていたりする。
しかしここを話すと話がこじれるので、今回は秘密のままだ。
なにせ本題はここではなく――
「――そして、その大崩壊を引き起こす引き金こそが、件なわけです」
件に関することなのだから。
「俺は、件が保管されているまほろばに関する情報も、視ることができました」
「おお」
いうまでもなく、これも原作知識だ。
原作では楠木先輩と兄様が二人で件の保管されているまほろばに潜入、件を殺害しようとした。
結果としてそれは失敗し、二人の目の前で件は予言を残し死亡するわけだが、そこらへんは置いといて。
「まず、なんといっても厄介なのはまほろばを管理する最上級魔人の牛鬼です」
「それに関しては、資料にも残っておる。鵺一派の筆頭ともいわれる魔人であったな」
「はい。七大魔人には及びませんが、魔人の中でも非常に強力な個体です」
何せ原作では、兄様と楠木先輩、そしてほかにも一緒に突入した仲間たち。
複数人で挑んでも牛鬼は倒せなかったのだ。
原作でのこの時の兄様の実力は、今俺の後ろでお腹を押さえている兄様と同じくらい。
そして胃痛にさいなまれている兄様は白面金毛の分体を相性次第ではあるが単独討伐できる。
なので牛鬼は、スペックの上では白面金毛の分体よりも強いのだ。
「なぜ牛鬼がそれほどまでに強いのかといえば、件のマナを牛鬼が使うことができるからです」
「であれば、牛鬼は半ば七大魔人ほどの実力を有しているということか」
完全な七大魔人には及ばないものの、それでも分体の白面金毛よりはずっと強い。
加えて厄介なのが、件のまほろばが面倒な特性を有しているということ。
「そして七大魔人並みの強さを有する牛鬼だけではなく、件を保管しているまほろばも非常に厄介です。そもそも件のまほろばは件にマナを与えるための場所です」
すなわち――
「まほろば内で使用した魔祓刃、そして魔装は一定以上の威力になると件に吸収されます。まほろばを作成した鵺が許可した者を例外として」
「牛鬼以外が強力な魔祓刃……魔滅場開放などを行えば、それが吸収されてしまうということか」
結果として、原作では兄様も楠木先輩も、本来の実力を発揮することができなかった。
最終的に牛鬼自体は仲間の一人がその身を犠牲にして件とのつながりを断ち切り、何とか兄様達が勝利するのだが、まほろばの特性自体は最後までどうすることもできなかったのだ。
「何より、まほろばの警備は完璧といっていいものです。侵入すれば即座にその存在が管理者の牛鬼へと露見します」
原作では、仲間の一人が姿を隠す魔祓刃を有していたのだが、その効果は無駄に終わった。
そもそもこの探知機能をまほろばに設置したのは鵺だ。
ゆえにまほろばの探知能力は完璧と言ってよく、よっぽど強力な隠密能力――七大魔人の探知を逃れられるくらいのもの――を有していなければ、まず発見される。
これにより、まほろばは正攻法でも搦め手でも攻略は難しい。
「そしておそらく一番厄介なのが――鵺はいつでもこのまほろばに転移して戻ってくることが可能である点です」
もし仮に鵺が別のまほろばに出かけていても、異変が起これば一瞬で戻ってこれる。
牛鬼を苦労して倒したとしても、即座に鵺がその場に帰還して、連戦を強いることも可能なのだ。
原作で兄様達がその連戦により、件の討伐に失敗したように。
「加えて、それらの警備を潜り抜け件にたどり着いたとしても、今度は件をどう倒すのか、という問題が発生します」
「件は戦闘能力こそ持たないが、マナ総量で言えばほかの七大魔人をはるかに上回るのだろう。であれば……」
「はい。圧倒的に火力が足りません。少なくとも、現存する魔祓刃で件を殺しきるのは不可能に近いと思います」
だいぶ話が進んだことで、お偉いさんもおおむね俺の言いたいことを読めるようになってきたのだろう。
いかに件が脅威であるか、伝わっている証拠だ。
なお、本当に件をどうにかする方法がないかといえば、一応ある。
楠木先輩の魔祓刃と兄様の魔祓刃を組み合わせると、理論上は件に傷をつけることができ、最終的には討伐できるはずだった。
結局それが実際に試されることなく、件は死んでしまったが。
そもそもそれは件がマナを吸収するという性質を知らなかった段階で立てた作戦だ。
件を殺せるくらいの威力を出そうと思うと、件にマナを吸収されていた可能性は高い。
「以上のことから、件のまほろばおよび件を討伐することは困難を極め、しかしそれをどうにかしなければ隕石の魔人による大崩壊は始まってしまうのです」
「ううむ……」
お偉いさん方が難しい顔をする。
非常に難しい問題であることは、お偉いさんにも理解していただけただろう。
そしてだからこそ、疑問に思うものもいるはずだ。
「あー、俺から一ついいだろうか」
「はい、どうぞ。朱馬ソウジさん」
手を挙げたのは、朱馬ソウジさん。
シュリ先輩のお父さんで、俺とはサトリの一件で面識がある。
だからこそ、俺が”アレ”を使えることはソウジさんも知っているのだ。
「――君の力……”炎鬼天生”だったかな。あれは魔祓刃でも魔装でもないのだろう? アレだったら、件を正面から突破することもできるんじゃないかい?」
炎鬼天生は、いうに及ばず生ける炎をその身に宿すアレだ。
いろいろ考えて、シンプルでわかりやすい名前ということで、これにした。
そんな炎鬼天生ならば、とソウジさんはいう。
お偉いさん方も、炎鬼天生が白面金毛を討伐した俺の切り札であることは把握している。
だから、「おお」とか「それなら」とか、聞こえてくるのだけど。
「残念ですが、おそらく難しいかと思います。なぜなら俺の炎鬼天生は確かに魔祓刃でも魔装でもありません。しかし、マナを使用した力ではあります。おそらく、件に吸われてしまうかと」
「なるほどね」
ソウジさんは、納得したようにうなずく。
しかしこの方法の難しいところはそこだけではない。
「そしてそれだけではなく……アレは本当に膨大なマナの塊です。最悪、件の死を早めてしまうかもしれません」
結果として、俺の生ける炎は件とは相性最悪と言わざるを得ないのだ。
お偉いさん方が難しい顔をしながら話し合う。
ここまでの情報から、件の討伐はほぼ不可能であるとわかった。
八傑の皆さんも、これはまずいと判断したのかいろいろと意見を交わしている。
誰もが件に対する脅威を、深刻に受け止めていた。
「というわけで、今から俺はさくっと
「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――は?」
俺の言葉に、人々は沈黙する。
ただ一人、だれが発したかわからない間の抜けた声だけが室内に響き――俺は間髪入れずに兄様とミホノのほうを見る。
「というわけで、ミホノ、兄様、段取りよく頼むよ」
「あいあいー」
「……ああ」
そして、手伝ってもらうために待機してもらっていたミホノと兄様に呼びかける。
兄様はまたも頭の痛そうな雰囲気だが、そろそろ慣れてくれてもいいのではないだろうか。
さて、ミホノはまず荷物の中から隠密マントを取り出してくれた。
兄様は、魔祓刃で自身の能力を付与した黒い刃を生み出す。
かくして俺は兄様の刃を手に、隠密マントを羽織り――
「しょうらーい、くうかーん」
ミホノが手をかざして能力を行使すると――俺は完全にその場から姿を消した。
◇
さて、俺が言った件を保管するまほろばの厄介な点は四つ。
件とつながった牛鬼の存在。
件にマナを吸収される問題。
そして侵入しても即座に看破されてしまう警備網。
極めつけは件そのものの耐久性だ。
そこで俺は外からまほろば内部を観察する解郷を、四重使用で使用元を特定されないようにしつつ使用して内部を観察。
件の居場所を特定し、その場所に招来空間を利用して直接侵入。
隠密マントという
最後に兄様の絶対切断能力である”色即絶空”の刃と、「ガス抜き」の概念を付与した俺の刀を手に件の目の前に出現。
直後――
ぶすっと、二つの刃で件に穴をあけた。
結果、そこからすさまじい勢いで漏れていくマナ。
いくら件が耐久性に優れていても、切断能力を付与された刃二つには抗えない。
しかもこれは件の吸収をすり抜ける。
なにせ兄様の基本武装と具現化という汎用魔祓刃のコンボなのだから。
原作のような、二つの魔滅場開放をコンボさせるものとはわけが違う。
最後に俺はミホノにマナを用いて合図を送る。
俺とミホノはマナを交換しあってつながっている状態にあるから、俺がマナを操作すればミホノはそれを察知できる。
これによりどこでも疑似的な通信が可能。
そしてその合図を受けてミホノが招来空間を使用。
俺は再び魔祓寮のお偉いさんの前に出現した。
「――――ね? 簡単でしょ?」
その言葉に、返事はなかった。
――さて、俺が何でこんなことをしたのか。
一言でいえば、その目的は
俺だって、自分の行動が周囲を振り回していることくらい、理解している。
それによって、こうしてお偉いさんの前で話をして、それを信じてもらえるくらい実績を積めたことも。
でも、まだ足りない。
俺はこれから、この世界の人々が知る由もない、宇宙のまほろば、そして神格と対峙しなくてはならないのだ。
未来を見た、といえば
件だけに。
しかし、宇宙のそれはさすがに無茶だ。
あまりにも突拍子がなさすぎる。
だから黙らせる。
俺が何をしても、ああうんいつものやつね、と思わせるくらい目の前でやらかすことによって。
かくしてここに、鵺がかれこれ千年近く計画し続け。
あと二年で成就するというところまで迫っていた大崩壊の予言はほぼ失敗に終わった。
少なくとも、計画成就に必要な時間は二年どころではなくなったのである。
――それは原作がめちゃくちゃになり、いよいよ原作知識が本格的に役に立たなくなる。
その、最初の一歩でもあった。
この出落ちに至るまでを一気にやらないと行けないと思ったので、一話で二話分の長さになりました。
そして、本作の書籍化が決まりました。
詳しいお知らせは後日となります。
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