そしてゾンビウイルスに完全適合していて、魔法が使えて、体の半分が機械化してる俺。
MIX!
この世界の人間は滅ぶ一歩手前である。
とある製薬会社が開発したウイルスにより世界はゾンビで溢れ、異世界に通じるゲートが開きそこから魔物が溢れ、機械に反乱され殺人機械がそこらじゅうに溢れている世界。
そして俺は、ゾンビウイルスに対抗を持っていて、異世界に存在する魔力を使って魔法を使うことができ、体の半分が機械のため殺人機械に襲われない人間だ。
とりあえず今日もこの終末世界で生きていく。
「ファイヤ」
魔法の呪文を呟き機械化していない左手から炎を吐き出し薪に火をつける。
先ほど捕まえた新鮮な肉を解体して火の中に突っ込んでいく。
調味料は塩しかないが久しぶりの肉に心が浮き足立っている。
『後、3分後に完成します』
「もう直ぐか」
頭に響く女性的な声が肉が焼ける時間を教えてくれる。
『警告、ここから1000メートル付近にて生存者がゾンビに襲われています』
「...近くに魔物はいるか?」
『解、休眠状態の魔物が500メートル付近にて眠っています』
「案内しろ」
『了』
機械化した右手で焼けたての肉を掴み口の中へと放り込む。
「ブースト、そしてboost起動」
『了、boost起動』
体に足が速くなるまじないをかけふくらはぎから出るboostにより走り出す。
目指す場所は、500メートル先に居る魔物だ。
「Canon発射」
右手からエネルギー弾が発射され通行の邪魔になっているコンクリートを破壊する。
『残り50メートル』
「scream発動」
そうして、口を開くと筆舌し難い声、いや叫び声がビルの中へと轟いていく。
『警告、対象が動き出しました』
「生存者がいる場所まで案内しろ」
『了』
ビルを背にして走り出すと後ろのビルが破壊されてキメラという名の魔物が飛び出してくる。
「チャーム」
「グルゥアアァ!?」
走りながら左手を魔物に向けて魔法をかけると魔物がこちらへと走り出してくる。
数秒もしないうちに大群のゾンビの呻き声が聞こえ始める。
『報、生存者の動きが止まりました。ゾンビの大群に囲まれており時間の問題です』
「boostを過発動しろ」
ふくらはぎのboostがより一層強く吐き出し始める。
水道破裂により陥没したのか大穴になっている場所へと辿り着き後先考えず飛び出す。
空中で一瞬にて状況確認を済ます。
「hover発動」
『了、ショック体勢用意』
足裏からジェットが噴出され落下の勢いが軽減される。
「きゃっ!」
「捕まれ移動する」
生存者の近くへと着地し片手を差し伸べる。
「は、はい!」
手を掴んだのを確認し魔法を解く。
「チャーム解除」
それまでコチラにしか興味がなかったキメラが興味を失いすぐに近くのゾンビへと興味を移す。
休眠状態からの強制起床により栄養が足りていないのか足元にいるゾンビを食べ始めた。
「いくぞ、ブースト、boost起動」
「えっ、えっと、きゃっ!?」
女性を横抱きして避難を開始する。
「近くのカメラをハッキングしろ」
『了』
すぐに脳内にカメラ映像が流れ始めゾンビがいない所を駆け抜ける。
その間、女性は高速移動による恐怖と風切りの音により何も聞こえなかった。
こうして、後ろでゾンビを食べまくる魔物を背にしてその場を走り去った。
「ここまで来れば大丈夫だろう」
「あ、有難うございます」
横抱きしていた女性を地面へと下ろす。
「そ、それで貴方は...?」
「...」
明らかに人間とは思えない動きによる恐怖と、助けてくれた感謝の念と、未知に対する好奇心から彼女は男に対して正体を聞いた。
「...俺の正体を知ったら人間の町に返すことは出来ないぞ」
「大丈夫です。ていうか町から追放されてここに...」
何やら訳ありのような女性だが男も自分が訳ありのため自分の正体を明かすことにした。
「あまり叫ぶなよ、ゾンビと魔物が寄ってくる」
「大丈夫、大丈夫ぅええええぇぇぇぇ!?」
フードをとった先には顔の3分の2が機械化している顔であった。
「おい!叫ぶな!」
「す、すみません!は、はじめてこんな人見た...」
「...君は俺のことを人と呼んでくれるんだな」
女性の人という発言に男は、驚いたような顔をする。
「ふっふっふ!私も実は「お前、人間じゃねぇ!」って感じで町から追放されまして」
少し頬を掻きながら女性が話す。
「私実は、魔法が使えるんです」
「ほぉ?こんな感じか?ファイヤ」
「そうそうそんな感じぃえええええぇぇぇぇ!!!???」
『警告、叫び声により魔物とゾンビがこちらへと接近中』
「叫ぶなって言っただろう!移動するぞ!」
「えっ!?ちょっ!まっ!」
女性の言葉が言い終わらないうちに男が女性を横抱きして移動する。
その場には、後からやってきた魔物とゾンビだけが居た。
「ここが貴方の拠点ですか、秘密基地みたいでワクワクします!」
「お前、意外と図々しいな」
秘密基地兼男の住宅へと帰ってきた2人は腰を落ち着けて会話をすることにした。
「それで君の名前は?」
「私の名前は、金井ネルです。そして魔法使いです!...それで貴方の名前は?」
「ふむ、俺の名前は、山田マオだ。そして魔法使いで機械人でウイルスの完全適合者だ」
「はあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉ!!!!!????」
「うお、うるさ」
ネルの過去一の叫び声が響き渡る。screamと対抗できそうな声量だ。
「はぁぁぁ!?貴方、属性盛りすぎでしょうが!?なんなんですか!?魔法と機械化ならまだしもウイルスの完全適合者だぁ!?魔法使えて喜んでた私の気持ちはなんなんですか!?ていうか属性に反して名前平凡すぎでしょ!」
「おい、最後」
ネルの何かに対する悲痛な叫び声がまたもや響き渡る。
「はぁ、はぁ、...ふぅ、落ち着きました」
落ち着いたのかネルの表情が落ち着く。
「なんか、私が町から追放されてセンチメンタルになってたことがどうでも良くなってきました」
「あれでセンチメンタル?」
「気にしたら負けですよ」
久しぶりの人との会話のせいか楽しそうに話すマオとネル。
「ていうか、機械人なんて貴方以外見たことないですよ」
「あ〜、多分お前でも機械化できるぞ」
「なりたくないですが、一応聞かせてください」
「機械を大切にする」
「...」
「おい、馬鹿を見るような目で俺を見るな」
マオが立ち上がるりキッチンだと思われる場所へ行く。
「たとえばこれ見たことあるか?」
「あ、人の頭を噛み砕いてた奴だ」
「...これは電気ポットって言って人の頭を噛み砕くんじゃなくて水を沸かす機械だ」
「え〜?またまた〜」
明らかに信じていないネルにマオが実践して試す。
水を入れてスイッチを入れると動き出す電気ポットにネルが少し身構えるが数分後にポットから出てくる湯気にマオの言葉が本当だったことに驚く。
「ほ、本当に沸いた...」
「ほらな?昔は、この機械を使って便利に使ってたんだが、人間が雑に機械を使うせいで機械たちが意思を持ち始めて反乱を起こしたんだよ」
「そんなことが...」
「でもな?たま〜に人間に使われたいと思ってる奴らがいるんだよ」
「その便器ボット?」
「電気ポットだ。...まぁ、そんな奴らを俺は使ってるんだがある日、使ってくれた恩返しか知らないが目が覚めたら体の半分以上が機械になってた」
「うわぁ〜、善意の押し売りだ...」
「だが、最初は戸惑ったが意外と便利だぞ?機械の視界を盗み見ることができるし、速く走れるし、あと数秒だが空も飛べるぞ」
「なんか少し、羨ましい気がしてきた...」
「まぁ、ここで暮らしてたらもしかするとな」
「えっ?ここで暮らしていいの?」
めちゃくちゃ驚いたような顔をするネルの顔に笑いそうになるが耐える。
「おい、ニヤつくな」
耐えれなかった。
「くくっ、いや、別に困ることもないしな、それにネルの魔法について気になるし」
「おっ?気になる?しょうがないにゃあ、ということで私の魔法を...」
『ぐうぅぅぅ〜〜』
「「...」」
「気にしたら負けだぞ?」
「ころせぇ...」
「うおぉぉ!久しぶりの肉ぅ!」
「おい、落ち着いて食え。別に肉は逃げねぇから」
あれから少し、ネルとマオは肉を食っていた。
「ふぅ、お腹いっぱいだ...」
「お粗末」
汚れた皿を下げて改めて話を始める。
「それで...」
「ネルの魔法についてだな」
「その前に、マオの魔法がどこまで出来るか教えて?」
「え〜と、基本的には、火、水、風、岩、雷、光、闇、それと身体強化とか出来る...どうした?」
「あはは〜私は、三流...いや四流魔法使いだ〜」
机に突っ伏し泣きながら笑うネルに少しドン引きしながらマオは話しかける。
「あ〜、どうした?」
「なんでもないですよ!!!私が唯一勝ってると思ってた魔法でも負けたからなんて一言も思ってませんよ!!どうせ私は四流なんだぁぁぁ...」
(こいつめんどくさいな」
「おい!心の声漏れとるぞ!」
なんともテンションが高いネルに圧倒されながらも会話を続ける。
「それで、ネルはどんな魔法が使えるんだ?」
「なんですか?羞恥プレイですか?四流魔法使いの私を見て笑おうとしてるんでしょう!私が使えるのは火と水と光だけですよ!!」
「えーと、どんまい?」
「チクショーメー!!」
とりあえず慰めの言葉を言う。
「大丈夫だ、俺も最初は火しか使えなかったから。他の魔法も教えてやるから」
「本当ですか!男に二言はないですよ!はい!言質とった!」
「...」
とりあえず慰めの言葉は二度と使わないと心で誓う。
「とりあえず、今日はもう遅いから寝るか。俺はハンモックで寝るからネルはベットで寝ろ」
「おー、久々のやわらかベット。なんか申し訳ない感が半端ないけど容赦なく使わせてもらお」
「そんじゃあ寝るか、shut」
「...やっぱ機械化便利かも」
電気が消され暗くなった部屋の中で2人は夢の世界へと旅立った。
気が向いたら続き書く