「かつての聖杯戦争は多くのマスターによるトーナメント。過酷な生存競争ではありましたがそこにはルールがあり相互理解があり、そして何よりも人類の希望がありました。」
ラニのコテージにてラニはかつての聖杯戦争について語った。
「命の奪い合いでも眩いものは確かにあったのでしょうね。」
セイバーはそう言っていた。
私が見たのは
だけどシンジは失敗と挫折を繰り返して絶望して疲れてしまった。
私がシンジの作り出した街を思い出しているとラニはムーンセルについて語った。
「SE.RA.PHとはムーンセルが作り出した電脳空間であり、聖杯戦争の舞台であり、人類に対して開かれた新たな…そして最後のフロンティアでした。ムーンセルは人類の魂の行き場として理想の環境を作ったのだと言えるでしょう。機械が考えた天国とも。事実、使用法さえ間違えなければ人の理想郷となり得たのです。しかし、事実としてSE.RA.PHは今や崩壊の危機にある。」
ラニはそう告げていた。
何故そうなったのだろうか?聖杯戦争は終わっているのかそれとも続いているのか?
私がそう悩んでいたがラニは
「私には解答できない問題です。」
そう言ってきた。
そしてセイバーが
「外は暗いですししっかりと休んだ方が良いですよ。」
そう告げてきた。
ラニも
「そうですね、まずは休息を。このコテージはマイルームに準ずる回復効果を有しております。」
と休息をおすすめされたので私はセイバーとラニの言葉に甘えてしっかりと休む事にした。
眠りに着いた私は
おそらくこの
そして先に到着していた誰かによって敗れたのだろう。
「元々聖杯戦争とはムーンセルの情報収集活動の一つにすぎない。」
そこにいた人物はムーンセルについて詳しいのだろう、ムーンセルの事をラニとは別の視点で語っていた。
「ムーンセルは人間というもののデータをより精密に得たかっただけなんだよ。だが月に招かれたマスターたちは自己解釈の末に共に殺し合い脱落していった。」
彼は聖杯戦争に参加したマスター達をこう評価した。
「君の用に自らの益だけを見据え、自らのルーツを知ろうともしない愚者達の群れだ。」
彼は人に対して嫌悪していた。
「聖杯に相応しいのは私が選ぶ。人類にとって私は悪である。だが、生命とは転輪するもの。全を生かすために個に救いをもたらすために、私はこの力を授かった。残念だよ、君はこの熾天の檻に来るべきではなかった。」
そんな声を聞くと同時に私は夢から覚めていった。