森の中を私達は進んでいた。
セイバーは徒歩でラニと私はバイクのような乗り物で移動していた。
「良い移動手段ですね。私も乗って見たかったですね。」
そんな事をセイバーは言っていたがラニは
「サーヴァントの脚力にかなうものではありません。」
と答えた。
そして視界にアーチャーの姿が見えてきた。
「正々堂々と待ち受けているですね。では予定通りに行きます。」
そう言ってセイバーは剣を構えてアーチャーへと突撃していき私とラニは時計塔へと向かった。
セイバーは剣を振るいアーチャーへと攻撃を仕掛けるがアーチャーは躱し弓で逸らして防ぎアーチャーは近距離で弓を放つがセイバーは剣で弾く。
セイバーが斬撃を放ちアーチャーが弾き偶然背中合わせとなった。
「受け止めますか。」
「すぐに消えるさ。焦るなよ!」
そう言ってセイバーから離れて木の上へと飛び上がった。
そして聖杯戦争の戦いが始まった事を示すかのように壁が上がってきた。
「それじゃ仕切り直し、いや大詰めだ。」
アーチャーが弓矢を構えてセイバーは挑発した。
「気が合いますねアーチャー、いやロビンフッド。義賊であるあなたが殺戮の先兵に堕ちるとはね。」
「言うねぇ。」
その事にアーチャーは怒った。
時計塔へと向かっている最中にラニはSE.RA.PHに関して説明してきた。
「SE.RA.PHは本来、人間観察の為に作られたものです。けれどやはりムーンセルは機械に過ぎなかった。管理するのみで人の内面までは理解しなかったのです。故に人を招き行動を記録した。」
「それが聖杯戦争?」
「はい。ですが、その際に生じた人間の事象に対する反応・感情をやはりムーンセルは理解せず切り捨ててしまった。これによりSE.RA.PH最下層の更に下には廃棄された人間の感情・想念が澱み溜まるようになったのです。地上世界においては死後の世界は物理的に存在しませんでした。或いは観察不可能なものでしたが、SE.RA.PHにおいては量子的に実現した。」
その事は私が生まれた場所を思い出させた。
かつての記録を再現するだけの学園を。
「そして千年という時間を得て死者の念が亡霊の如くして動き回る事例さえも。」
「その一つが私と。」
私はそう呟いた。
「さーてと、そろそろ本気でやるとするかね。」
その声が響き無数の矢が飛んできた。
セイバーは盾を構い剣を振って次々と防ぐがそれでも矢は鎧で守られていない部分をかする。
(流石にこのままだと毒で倒れてしまいますね。宝具を使わせたいから少し挑発しますか。)
「あなたのマスターは既に聖杯戦争を進めないと聞きました。何故無意味に殺戮を繰り返すのですか?」
そのセイバーの問いにアーチャーは答えた。
「目的なんぞねえ。ただ負けたくねえだけだ。旦那はなあ、何も得るものざなかった。栄光も得られず報酬も与えられなかった。それを老騎士に言えるのか。お前は負け犬だから諦めて死ねと真っ正直に言えるか!俺はごめんだね。ああ、俺はせめて負けない事ぐらいしかねえだろうが!示せる誇りなんざ!」
そう言って矢を放ってきた。