「そっ私は正真正銘貴女達と下の層に一緒にいた遠坂凛よ。ここに山ほどいる兵士タイプと違ってね。」
凛はこの層について話してくれた。
「そして貴女達の予想は半分あたりね。私とラニは第6階層のフロアマスターよ。」
「2人ともですか?」
「ええ事情があってね。」
「事情は話せないと思いますから目的はなんでしょうか?」
「私とラニも貴女達を本気で殺そうとしている事とドームまで逃げ込めば安全という事だけよ。そしてそれが私達のゴールである。」
「ゴール?殺そうとしているのに?」
「ええ、貴女達が第6階層に到達した時点で私達の勝利条件はクリアされた。白野さんの生死は正直どっちでもいい。」
「本当ですか?」
「本当よ。だから連れてってあげる。」
そして私とセイバーは凛の案内でドームまでたどり着いた。
「この先に答えがあるわ。」
私とセイバーはドームの中へと入ろうとしたら凛がひび割れた。
「量産型の私達はねそんなに長持ちはしないの。まぁそれでも私は結構持った方じゃないかしら。」
「凛!」
「お願い。私で、ううん私達で最後にして。正直ねもう痛くて苦しくて泣き出す寸前だったの私達。」
そう言って凛は消滅した。
凛の意思を汲みドームの中へと入った私達を凛とラニの音声が歓迎した。
『足を止めずにご覧なさい。』
『第6階層の中心、心臓部分へようこそ名も知れぬマスター。』
凛とラニの記録はこの階層の事を説明してきた。
『この層は私達がマスターとして戦った層でした。』
『でも。』
『私達もムーンセルもどちらが勝ったのかを判別出来なかった。』
「なるほど相打ちですか。」
凛とラニのサーヴァントと思われる戦いの記録をみてセイバーはそう呟いた。
『共に勝者であり、共に敗者。』
『死ぬ事も勝ち上がる事もなく仮死状態で私達は保護されました。』
『そしてそのタイミングで聖杯戦争は事情上停止しました。』
『リソースを制限された6層は機能をフル動員してフロアを維持し。』
『保護状態であった私達をフロア中枢の補助装置として組み込みました。』
「人を!」
「パーツ扱いに!」
『私達は魂さえ停止した微睡の中で自己を再定義しました。』
『私達は第6階層そのものであり同時にマスターであると。』
『対戦相手を殺し7層に上がるという当初の目的の為に。』
『私達が一度夢を見るごとに新たに一組ずつアバターを作り出して。』
「夢は夢でも悪夢ですね。」
『けれど。』
『私達の闘争には意味がない。』
『それに気づくのに100年。』
『既にムーンセルは私達に引き分けの判定を与えていたのです。』
『けれど私達のオリジナルはたまらない。無数の分身を量産し殺し合わせる生体ユニットとして稼働し続ける。』
『オリジナルにはもう意識はありません。意識を有して遠坂凛やラニ=Ⅷとして活動出来るのは分身のみ。』
『永遠無限に殺し合う。』
『永遠無限に残骸を増やして。』
「ひどい事です。」
無数の凛とラニの残骸が積み重なる記録を見せられてセイバーはそう漏らした。