『私達は考えました。』
『決着を、終わりを。無限の殺し合いもムーンセルが終了の判定をくだしさえすれば終わってくれる。』
そして凛とラニの目的が明かされる。
『その為には、6層を訪れる生きたマスターが必要でした。』
『それがあなたです。私達が見つけ出したあなた。』
『まだ聖杯戦争を、戦う事を上に上がる事を諦めていないあなた。』
『ようこそマスター。』
『あなたを倒せば私達のどちらかは勝者として解放されたはずですが、それは叶わなかった。』
『けれどこれからあなたに倒される私達のどちらかは敗者として解放されるでしょう。』
つまり凛とラニは私を倒すもしくは私に倒される事を目的として私を導いてきたのだ。
「なるほどあの凛とラニは私達をここまで導く為に生み出された訳ですね。」
セイバーは道中の凛とラニの行動を察していたが私は凛とラニの苦しみがわかってしまった。
私でさえあのかつての予選を再現された舞台で何回もループしているのさえ苦しかったのに彼女達はそれを約千年も続けてきたのだ。
それから解放されるならなんだってやるのも理解できる。
現に私が勝っても負けても彼女達の望みは叶う状況になったのだから。
『ありがとう名も知らぬあなた。あなたが第六階層に到達した時点で私達の目的は果たされたのです。』
そして私とセイバーは凛とラニの本体がいる所まで辿りついた。
『『あなたが勝者を選んで。』』
凛とラニのメッセージはそう伝えてきた。
どちらかを殺すというのは私には難しい、けどそれは彼女達への侮辱になる。
彼女達は約千年もここで苦しんできた、そして自分達が解放される為に私を導いてきた、そして私はお礼として彼女達を自由にする。
「ねぇセイバー。ちょっと手伝ってくれる?」
「なるほどそう選択をするのですね。良いでしょう。」
私はセイバーに手伝って欲しいと伝えてからデッドフェイスを発動させた。
そして凛は
私はどちらも救う事を選んだ、けどラニは普通の人とは違った為に2人とも救おうとしたのにラニは助けられなかった。
「どうか悲しまないで。」
消え始めているラニは目覚めた後そう言ってきた。
けど私はあなたを殺す事になった。
「いえ、他人を消す事だけを考えていた私達よりも、はるかに正しい選択です。」
「でも良かった。一つ残念な事があったのです。」
「第二階層で見送りは済ませたのですがお別れの言葉を伝えていませんでした。」
そしてラニは最期の挨拶をした。
「さようなら輝ける星。貴女のこれまでの戦いとこれからの戦いに幸運を。私達は、人間は、これで良いのです。これはたった1人の生者を送り出す為のお話でした。」
そう言ってラニは消えていった。
「貴女、私を蘇生させてラニも救おうとしたのね。でもこの子の電脳体は特殊だから。」
「そうです。殺せと貴女達は言いましたがマスターはそうしませんでした。」
「2人とも生かそうとした。私達のどちらかが貴女を殺す或いは貴女が私達を、なんでもいい結果は同じだったのに私達は楽になる道を選んでしまった。でも貴女は生き続ける事を選んだのね。」
そう凛は独白した。
そして私はラダーに乗る前に私を導いてきた事に感謝を込めてラニのお墓を作った。
私には葬儀に関しては素人だけどそれでも気持ちはきちんとこもっていると思う。
凛はこれからは私をサポートすると言ってきた。
そして私は上へと上る。