私は避難した後に無数のデコイを作り辺りに散らばせた。
「おや、気の利いた事を。」
「ただの現状維持にしかならないけど。」
「いえ、いい判断です。」
砲撃が防壁を破り始めたみたいで建物が揺れた。
「一撃ごとに揺れるようです。」
「デコイと防壁で分散してはいるけどここにもレーザーは打ち込まれているわ。崩れるのも時間の問題ね。」
アルトリアと凛は状況をそう把握した
「いかにしてムーンセル中枢へと辿り着くかですね。あのヴァルティンは生半可な宝具では壊すのさえ難しいですね。」
「定石で言えば宝具を所有するサーヴァントを倒せば消える事が多いわ。この場合はサーヴァントはもういないから…」
「トワイスを倒すしかありませんがそれは難しいですね。ですが勝利条件にトワイスの撃破はないですね。」
アルトリアはそう言うけどどう言うこと?
「こちらの勝利条件はムーンセルを正常に戻すことです。ムーンセルを正常にすればデッドフェイスは消えるからトワイスも消えます。なのでトワイスを無視して中枢に辿り着けば良いです。つまりは中枢へと辿り着けば良いです。」
そうアルトリアは言うけど難しいですよ。
「では中枢に入る手段を考えますよ。」
レオはそう言い簡単なホログラムで戦場を表した。
「問題はチャクラ・ヴァルティンの砲火とムーンセル中枢を覆う黒いドーム。中枢に向かう者は集中砲火によって消滅は必至、切り抜けたとしてもあの黒いドームが邪魔ね。」
「一つ助言を。あのドームはチャクラ・ヴァルティンによって作られたもの、ヴァルティンの小輪を止める事ができれば一時的に停止するはずです。」
「つまりは小輪を私が止めマスターが中枢に辿り着けば良いか。」
アルトリアはそう判断した、でも手段はあるの?
「私の宝具なら完全に破壊は出来ませんがそれでも止めるくらいは出来る筈ですね。マスターに令呪を使ってもらう必要はありますが。」
「いえ、まずは僕が先陣を切ります。チャクラ・ヴァルティンの破壊は出来ませんがそれでも損壊は出来る筈です。」
「そう言うけど中立じゃなかったの、あんた。」
「過去にこだわるのはやめた方が良いですよミス遠坂。僕らは今SE.RA.PHに残された最後の3人なんですから。」
「貴方が手を貸してくれるのは心強いのだけどどうして?」
「随分と前に救世主に自分の限界を突きつけられもう人類は終わらせるべきだと自分も思ってしまった。その時レオナルド・ウィスタリオ・ハーウェイは死んだのです。砕けた王聖、灰になった王聖、火種はもう残ってはいない。それでも顔を上げる事は出来るのですよ。自らが再起することは叶わなくても希望を送り出す事くらいわね。」
そう言ってレオは建物の外に出た。