服を織る蟲 聖杯戦争の始まり
無数の蟲から糸を紡ぐ。
蜘蛛から、蚕から、蓑虫から、正確には本虫ではなくそれっぽく成長や変化をさせていった魔術の蟲から。
そしてただの糸ではなくある魔術を丁寧に染み込ませて作りあげた糸を布へと織り上げる。
最後に布を衣類へと仕立て全能としての視点から完成度を見てもらう。
『性能は25%ね。完成度は85%よ。英霊の力を服へと仕立てるのはかなり安定してきたわね。』
全能が言う通りこの服は英霊の力を服へと仕立てる形で引き出すように作った物だ。
性能は英霊の力を引き出しているから普通に強く25%しか引き出せてなくても生半可な魔術や攻撃は通さない防御力を持っている。
それだけでなく身体能力の向上に宿っている英霊と相性の良い魔術の威力向上もあるという正に自身が英霊になったかのようになれる服だ。
けれど欠点はあり英霊の力を完全には引き出せない。
宝具はほぼ使用不可能だし服の部分以外は守りが薄いという弱点もある。
今の所更に発展をさせようとすると他の魔術も必要になり現状では他の私かもしくは私がその魔術を修めないといけないという課題がある。
『そういうのは私に任せて今は制作の安定と効率と性能向上に努めなさい。』
そう言われたので英霊憑衣制作を何度もこなす。
私が転生を自覚したのは数年前でその頃に全能に干渉された。
私の家系は間桐というほぼ終わりかけた魔術師の家系でそんな時全能と関わりを持つ私が生まれたのは当主だった臓硯は歓喜した。
もはや当主候補だった雁夜が逃げ出した事はすっかりと見逃しても良いとなり今ではすっかり私の後見兼魔術の師兼私の研究のサポートというポジションにおさまった。
そして数年が経ち私に義妹ができた。
桜という可愛い子で本来なら調教などをするのであったが虚数という珍しい属性と私がいるから無しとなり順調に間桐家に適応していった。
英霊憑衣もアインツベルン・遠坂・ユグドミレニアという家系や一族に生まれた他の私が手伝う事で完成度は高まった。
そして一度雁夜が家に戻ろうとしてきた。
だけど雁夜は一度間桐から離れたからほぼ部外者だ。
だから雁夜は間桐の家には戻れなかった。
そして第四次聖杯戦争の時が来つつあった。
間桐家からは私がマスターとして動く。
呼び出す英霊は全能によって選び放題だからこそ私はこだわった。
呼び出す英霊は大聖杯のアンリマユを対処出来る英霊で尚且つ聖杯戦争を勝ち残れる英霊を。
そして選ばれた英霊は
「サーヴァント、バーサーカー。私相手に自己紹介は不要だがあえてやろう。私は聖杯戦争を憎む者、そして英霊を呪う者。錬鉄の魔女、名は捨てた。」
聖杯戦争と英霊を憎む魔女だった。
英霊憑衣
英霊の力を込めて仕立てた服に鎧。
間桐・アインツベルン・遠坂・ユグドミレニアといった英霊召喚と関わりを持つ者達によって完成した。
通常はクラスカードに描かれたサーヴァントの格好になる。
無銘 (女) バーサーカー
複数の派生がある英霊の中で極端な方向に進んだ人生を歩んだ。
聖杯戦争によって人生が歪み英霊によって在り方も歪んだ。
だからこそ聖杯も英霊も憎む。