いつしか”災害の王”と呼ばれてました。【変更再投稿版】 作:魁凪
敵とは、サポートアイテムや個性を悪用し他者に危害を加えるもの達の総称である。ずっと見て、憧れてきたヒーローショーは、悪意と憎悪で形作られた悲劇として顕現した。
「敵ンンン!?馬鹿だろアイツら!何でプロヒーロー揃いの雄英にわざわざ侵入してンだよ!」
「先生!侵入者用センサーは…!?」
「もちろんありますが……!」
それでも生徒や教師は怯えてはいない。プロとして現場で腐るほど同類の馬鹿を見てきた教師2人は勿論、そのプロを目指す為に努力してきた生徒達もまたこの程度で尻込みすることは無い。
何より、今の雄英に通う彼らにはオールマイトがいる。それだけで安心できるのだ。
「13号避難開始!学校に電話試せ!侵入者用センサーに対策してくる敵だ、電波系の個性持ちが妨害している可能性もある」
「…ッ、先生は!?1人で戦うんですか!?」
淡々とそれぞれに指示を飛ばすイレイザーヘッドに緑谷が心配そうに声をかける。ヒーローオタクとしてイレイザーヘッドの戦闘スタイルを知っているからこそ大丈夫なのかと不安の声を上げた。
「緑谷、一芸だけじゃヒーローは務まらん」
そう言い残し、イレイザーヘッドは敵が跋扈する広場へ飛び込んで行った。敵の内の一人が
イレイザーヘッドへと個性を発動しようとする....が。
「な!?個性が出ねぇ!?」
不発に終わる。それは何故か....もちろんイレイザーヘッドが"抹消"しているからだ。そして一瞬のうちに捕縛・迎撃をこなし、アクシデント?そんなのあったか?とでも言うかのように敵を蹴散らしていく。イレイザーヘッドの抹消は異形型の個性には効かない....が、攻撃を避けながら顔面に
一発入れた後即捕縛して投げ飛ばす。"一芸でヒーローは務まらない"、まさに有言実行である。
「嫌だなプロヒーロー、有象無象じゃ歯が足りない」
敵のリーダー格......この前雄英高校の職員室に侵入した片割れ、手だらけの男が自分の首を
引っ掻きながらそう呟いた。
「すごい...!多対一こそ先生の得意分野だったんだ...」
「分析してる場合じゃない!早く避難を!!」
「お前もだ飯田、とっとと動け!」
分析している緑谷を飯田が注意し、そんな飯田に俺が避難を催促する...しかし、警戒は怠らない。
(....ワープゲートの男がいない....どこから仕掛けてくる?)
そう、先ほどまで見えていたワープゲートの男。その姿が今は一切見えないのだ。その時――
ゾワッ.....
『っ!!!!!!』
「させませんよ」
俺達の目の前に、ワープゲートの男......全身が黒い靄で覆われた男が現れる。強引に突破することも出来るが....それは
「初めまして、我々は敵連合、僭越ながら....この度ヒーローの巣窟...雄英高校に入らせて頂いたのは...」
黒い靄が、数多の憎悪が――――産声を上げる。
「平和の象徴...オールマイトに息絶えていただきたいと思っての事でして」
....何となく、想像は出来ていた。最初に手だらけの男が言った言葉....."オールマイトがいない"。この発言から、狙いがオールマイトだと言うのを想像するのは難しくなかった――俺だけは。他のクラスメイトには動揺が走っている....なら。
(
俺は瞬時に"雷速"を発動、敵の前に移動しそのまま一撃を見舞う...が。
「.....ッチ、すかされたか」
「危ない危ない...そう...生徒といえど優秀な金の卵...あなたはその中でも別格だ」
「...敵に言われても嬉しくないな」
そんな会話をしていると、爆豪が声を張って叫ぶ。
「災我!!!頭下げろ!!!!」
Bomb!!!!!
――――轟音がその場を支配する。だが...
「....!!!駄目だ!!!どきなさい!!」
「だから散らして....嬲り殺す」
瞬間、眼前に黒い靄が広がる。
「不味い.....!!!(この状態から避難するのはいくら雷速でも不可能...ならせめて!!!)」
咄嗟に手を伸ばして二人ほどの腕を掴む。本来なら投げて遠くに避難させたいが現状は困難....
だからせめてはぐれないように近づける。そしてそのまま、俺達はどこかにワープさせられた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
数分もしないで、俺達はワープした。
「ここは....確か土砂ゾーンだったか」
場所を確認してから、俺は腕を掴んだ二人を確認する。
「.....轟と葉隠だったか」
「....あぁ」
「認識してなかったの!?」
「咄嗟だったからな....急に掴んで悪かった」
「あ、うん!!大丈夫!!!」
「俺も問題ない.....」
そうやって互いの無事を確認していると、周りに敵の集団が集まってきた。
「...葉隠、下がっていろ」
「えっ?」
「いかに特訓したとしても今の葉隠には数が多い....なら、俺と轟で守った方が確実だ」
「う、うん.....分かった」
「.....良いのか、そんな言い方で」
「.....良くは無いが、誰も傷つかない最善だと考えた」
そうやって会話していると.....
「おいおい仲間割れかぁ~?」
「そんな悠長にしてる暇があるってのか?」
『......』
....正直に言おう、暇はある。だってお前らこんなに会話している状況で律儀に待っているし......
「轟、半分頼む」
「半分で良いのか?」
「あぁ、状況と俺の個性を合せて考えると相性が良い」
「ンだとクソガキがぁ.....!!!!」
「お前ら!!やっちまえ!!!!」
激昂した敵連中が走ってくる。だが俺は、俺達は負けない。
「実践で使うのは初めてだが...."
俺が言葉を紡ぎ終わると、敵に対して雷で出来た鎖が飛んでいき....そのまま拘束を始めた。
「なっ、何だ!?」
「鎖!?っくそ、外れねぇ!!!」
「.....そのまま寝ていろ、"
Spark!!!
『グアァァァァ!!!!!』
拘束された敵に電撃が流れる.....実践でも上手く効果が出ている。
「こっちは終わった...轟、どうだ?」
「こっちも終わったぞ」
「二人とも強~い!!!!」
つかの間の休息をとる....そうやって気を抜いた瞬間だった。
「クソが.....舐めやがってぇ!!!」
『!?』
一人の敵が、こちらに突っ込んでくる。攻撃の対象は.....!!不味い!!!
「葉隠!!!」
「あ.....」
轟が叫ぶも、敵は既に葉隠の目の前に移動している。轟の攻撃だと葉隠も巻き込みかねない....
なら。
「させるか......!!!"雷速"!!!」
雷速を発動し敵と葉隠の間に立つ。
「えっ!?」
「退けやぁ!!!」
このままだと、敵の攻撃が俺に当たる。最悪の場合葉隠にも当たってしまう――
「本来なら
瞬間、風が吹き荒れる。その勢いは凄まじく....
「個性が通らねぇ!?何だよこの風は!!!」
敵が混乱している間に、轟が動く。
「あいつに気をとられすぎたな....凍れ!!!」
「しまっ――――」
結果、そこには完璧な氷像が出来上がった。勿論俺と葉隠は無事だ。
「葉隠、怪我はないか?」
「う、うん.....ありがとう」
「礼は良い、俺が警戒を緩めたからだ」
「それを言ったら、俺も警戒緩めちまった....すまねぇ」
「ちょちょ!!!結局大丈夫だったんだから頭上げてぇ!!」
そんな会話をしていると、中央...イレイザーヘッドがいる筈の方向から轟音が聞こえた。*1
「!!!悪い、先に中央に向かう」
「えっちょ!?」
「天呑!?」
(嫌な予感がする.....頼むから外れていてくれ)
そう願いながら、俺は全速力で中央に向かった。そこで目に映ったのは――――
「天.....呑.....」
肘が崩れ、息も絶え絶えなイレイザーヘッドと.....
「ンだよ、来るの速ぇな....."白夜"、"極夜"、脳無、あいつは生け捕りにしろ」
『了解』
「グオォオオ!!!」
手だらけの男と、その近くに言語を介す不気味な怪物が二体、言語を介さない怪物が一体、その
場に立ち並んでいた。
《アレは......!!!!クソが、よりによって"あいつら"を導入してきやがったってのか!?俺の………
技名クロスオーバー紹介
1:
2:
リメイク前から出したかったけど出しどころ無いからと諦めていた技です。作者に文才があれば....!!!次回はVS脳無、誰も敵を強化しないなんて言ってないんだよなぁ.....あ、葉隠さんとの
フラグイベントはまだありますのでご安心を。人格君についてはまた追々....それでは