膝を抱えたまま体を猫背にしてる僕が頭も膝に近づけるみたいにしてる体勢になっている間、ただ目尻を落っことしてるだけの状態が続いてる。それで感じるのは岩のでこぼこと、表面の痛いのとそれの冷たいのだけ。
ただ僕がさっき座り込んだ時に舞ったのもあってその色はみんな赤色に染まりあがってる。そう思ったけど、でもよく見たら底の辺りには白色のも見えてるだけになってた。
でも、それも何もすぐに視界の焦点が合わなくなって全然何も見えなくなったと思ったら、目元に限界までしわを作るためにそこを強く瞑る。一緒に声に全くなってない、喉から高い音がする。
その間も、向こうで穴の人が爬虫類の硬そうな鱗を手で叩いてはその中の内臓なのか血なのかわかんないぐちゃぐちゃした音を立てながら、何度もそれをくちゃくちゃさせて食べてる音を響かせてる。それからも唾液だったりの音まで聞かせてるのも一切隠さなかった。
続けてまたもう一度同じ音を繰り返し聞かせながら食べてるのに対して、僕は結局背中を向けてることしかできない。でも、それでもしばらくして目を開けられたタイミングで自分の口から吐き出したり傷から溢れたことで出た血が、服に付いてるが視界に入って来て。それのせいでまた目を強く瞑ることに。
だけど、僕が視界を閉じてる間、ンウニュさんが案内してくれたこの場所で聞こえてるのはずっと穴の人が立ててる音だけで。それが止まってる間だったり、獲物の大きな体が床を擦ってる音がする時以外は基本何も聞こえない。ただその状態で時間だけが過ぎて行ってた。
僕の顔の前には自分の手が手首の辺りで交差してる。右も左も手のひら側を上に向けてるけどそれの指全部が力なく降り曲がってるせいでその中身は特に何も見えないまま。だけど、その中ですらもこの場所では影がなくなってるせいでその肌の色が赤くなってる様子が一切変わらない。
ずっと同じままいたかったけど、ふとしたタイミングで体を細かく震わせながら何度も小さく喉を鳴らすことになって。それ一緒により深く背中を折り曲げながら自分の体を抱きしめることに。それから音を止めようとしてるわけでもないけど喉を締め付けて、続けて歯を食いしばってた。
ただ、それでも何にもならないから、強い力で体を起こして、ジャンプするみたいな勢いで岩の上から飛び降りた。それから全速力でただ走っていく。その足音だけしかこっちには聞こえない。その間、この洞窟の入り口の所にある穴の傍を走ってる間ですら、ずっと自分の足音だけを聞き続けてた。
体が温かい。温かいどころか、上も下も布団に包まれてるのもあって、その柔らかさで体に湿気がまとわりつきそうになってるくらいの感覚もして。ただまだ頭がぼーっとしてる感覚を味わってる間。ゆっくりと小さな声で伸びてるとも伸びないともいえる音を出しながらいて。それが止まってから1回だけもも姉の名前をゆっくりと語尾を伸ばしてく感じで呼んだ。
だけど、すぐに意識がハッとしながら続けて鼻から息を吸い込みながらぐっと目元に力を入れながらいることになる。それで溢れて来るのも全然拭ったり消すこともなくて。
ただ自分の体を重くてとても動かせない時間だけが過ぎてて。それのせいでベッドの上に大きなへこみが出来てるのだけを自分の体で感じてた。
「気が付いてたのか」
ストライカーさんのその声が聞こえた瞬間、掛け布団を開きながら相手の様子を見る。ドア枠に片方の肩を預けながら両方の腕を組んでこっちを見てる向こうの様子をしばらく動かないで、ただ布団をめくった腕を広げてるだけにしてたのも数秒間。そこから眉と一緒に上瞼を落として唇を潰す。
続けて顎を自分の体に近づけながらいたら、相手に聞こえてるかもわかんないくらいのほんのちょっと声で謝る。だけど、それが終わるか終わらないかくらいのタイミングで向こうからこっちの方に歩いてきて、僕のいる天蓋に覆われたベッドに座り込んでた。
「門の前で倒れてたらしい」
ストライカーさんが僕の横に座るとそれの重みでベッドがへこむのをこっちでも感じ取る。だけど、それでもベッドの上で背中を猫背にしてる体勢から何かを変えることもできなくて。ただ唇を力も入れずにくっつけることしかできなくなってた。
だけど、それもしばらくの間しかできなくて。掛け布団を挟んで自分の足の上に乗っけたままになってる手に力を入れてるのかいないのか。入れそうになったところでぎゅっとするけど、それですらも抜けそうになって。
それのせいで過呼吸になりながら自分の顔に強く両方の手を押し付けることになった。
ただ、その間も細かく言葉になってないただの声を出すのも止められなくて。それに合わせて何度も細かく体を震わせるのも辞めれない。
「ごめんなさい、ごめんなさい……僕……」
声を出してる間も目から涙が溢れてきて。それを何とか止めようとするけど僕にできるのはせいぜい鼻をすすってることくらいで。その間に何度もストライカーさんに謝り続ける。
でも、その声ですら、言葉を何度も続けようとするたびに止まっちゃって、全然それも不規則になってるせいで自分でもうまく話せてる自信がない。だけど、そんな僕の肩の先端辺りに向こうがそっと手を振れるみたいにして。
なのに、その瞬間にはっとした声を出しながら勢いよく相手を押すみたいになっちゃって。それと一緒に僕もまたもう1回謝る声を出す。だけど、それに対してストライカーさんはこっちに対してただ1度だけ「別にいい」ってだけ言う。それからはただお互いに静かな時間だけを過ごしてた。
「ヒーローはみんなそうだ」
一度鼻から息を吐きながら顔を僕の方に向けてる状態から、また元の状態になる真正面の方に顔の向きを変える。それから僕の方に戻すでもなく、ただ自分の膝の上に乗っけてる両方の手を見てるのか見てないのかの時間だけが過ぎてた。
ただ、相手も体を前のめりにしてるけど、その場所はどこも影で染まることなんかなくて。僕の布団の外に出てる場所の色と明るさと全く変わらないままだった。
「君が立ち上がれる時が来たら、いつでも私は歓迎する」
ベッドの上に座ったまま、体をひねってこっちの方を見てる相手は話を進めながら、こっちに向けて滑らせるくらいのゆっくりのペースで手をベッドの上で滑らせてくる。
それに合わせて体をほんの少しだけ前のめりにしてる向こうの様子。一度瞬きしてからこっちをまっすぐに見て来てた。
一方で僕は今も肩を持ち上げるみたいな体勢のまま口を限界まで力を入れて結んでるだけ。相手のまっすぐにすらすら言うみたいな話し方をしてる言葉が終わった後は、また静かな時間だけが続く。
それが終わったら、一度向こうは息を吐いて一度下を向いた。
「一緒に人々を守ろう」
言い終わると一緒にストライカーさんは立ち上がって、僕の方に背中を向けたままドアの方に歩きだしてた。カーペットが敷かれてるせいで低い音だけが聞こえる状態になる。
さらに、それを何回か聞いた後に、はっとした勢いで顔を上げると、ほとんど変わらないかもだけど、さっきよりも相手の姿が小さく見えてる気がして。それのせいで息を飲み込むことになる。
その間も一切姿が変わってるようには見えない向こうの姿を見てたら、ふとした瞬間に足を床の上に落っことしてから体を立ち上がらせる。その勢いもあって掛け布団をめちゃくちゃにしながら体を前のめりにしながら前に進んで。そのバランスを崩すくらいの感じと、相手が足を止めてくれてたのに気づかなかったから、こっちが相手の背中に抱き着くみたいな感じになってる。
だけど、ストライカーさんの体が相当頑丈だから、こっちがぶつかっても向こうの体勢が変わることはない。ただ、その場で立ってるだけだった。
「お願い……今だけは、今だけは一緒にいて……」
最初は腕を伸ばしてるみたいだったけど、僕が話している間に、それをゆっくりと折り曲げて相手の体に巻き付ける感じに。その間も、ストライカーさんは腕を自分の顔の方に近づけるみたいな動きをした後は、その場で立ってるだけにしてるみたい。
こっちが動けずにずっとその場にいるだけにしてる間、向こうも一度息を吐く音がする間以外は何も話さないでいる。
それから、向こうの方から先に僕の方へと振り返る動きをしてきて。こっちもそれに合わせて相手と距離を取るために数歩後ろに下がる。
数秒間のしばらくはこっちから相手のことを見れない時間があったけど、一度口を結びなおしてからストライカーさんの方を見ることになる。そしたら、相手も相手で僕の方に首を折り曲げて視線を向けるだけにしてた。
「仕方がない。私は誰であっても見捨てたりはしない」
そう言いながらストライカーさんは僕の頬を片方の手で軽く撫でてくれる。それを感じてるだけで、こっちは頬をちょっとだけ前に出すみたいになっちゃってて。続けて一緒に顎を少しだけ体に近づける感じにの角度に変える。
続けて、両方の手を重ね合わせて指をそれ同士の間に入れ込むみたいにしながら脇を力入れずに締めて。自分の手同士を組み合わせてる様子を眺めてた。そのまま小さな声で僕の方から「ありがとう」って言うと向こうはただ、「私は誰であっても見捨てたりはしない」って言ってて。その間もこっちは相手の姿を見ることは出来ずにずっと下を見てるだけにしてた。
「ストライカー! 大変だ……」
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