僕が何度も同じ声だけを出し続けてたと思った数秒後には、車が皐月宮の建物に突っ込んでて、それのせいで僕の体に車の前側にお腹がぶつかっちゃってて。そこが痛くて喉にめいっぱい力を入れながら目元にもしわを作る。
みぞおちもやられたみたいでとても息もできないまま僕は助手席に座ってるだけ。それのせいもあって、割れた窓ガラスから降ってくる破片をもろに受けることになって。そのいくつかが突き刺さることに。
そこからあふれ出す血が熱くて。両方の手でお腹を強く抑え込んでる僕の力に反応するみたいにじわじわ溢れて来てて。それが制服だったりブラだったりにも染み込んでくる。だけど、それでも全然動けない。
そんな時だった。すっごく大きな銃声と、それと一緒に聞こえる他の人たちの何種類あるのかも全然わからない大声が聞こえた。そのせいで、ずっと痛みに震えさせてたのが一瞬で止まる。それと一緒に目を大きく開きながら息を吸い込んで。その場でじっと車の中身だけがあるその場所を見つめることに。
だけど、そこにあるのは突き刺さってたり乗っかってるだけだったりしてる窓ガラスの破片たちや、僕の体から出た血の染み。ただ開けっ放しにしてた口が細かい範囲で上下に動く。それのせいでだんだん喉が痛くなってた。
また次に大きな銃声が続けて何度もした所で頭を抱えながらそれを出来るだけシートに座ったままになってる膝に近づけながら、目元全体にしわを作るくらいの勢いでいて。さらに、両方の手首を耳元に当てて歯を擦らせるみたいにしてる。
それでも、また銃が撃たれる音だったり建物全体に響くくらいの大きな声は一切消える気配なんかない。一方で、僕はそんな中で何度も喉の中でそれをぶつける感じに呼吸をぶつけてることしか出来なくて。だけど、そのたびに壊れた窓ガラスの破片が擦れて落っこちる音がしてた。
「おい」
いつの間にか隣にいたはずの兵頭彩芽がいなくなってて。そこのドアが開けっ放しになってるのを見たのは、僕が開けるはずの方が開けられたところで、それに続くくらいの勢いで大きな声がしたタイミング。そっちの方を見てから相手が下りたと思うドアの方をハッとした勢いで見た。
そしたら、今も相手はこっちのドアに片方の腕を乗せながら、もう片方の肩に銃をかけてる。一方で、僕は両方の手を胸の高さにまで持ち上げたまま、口をさっきまでとは全然違うくらいの大きさで開けたり閉じたりする。唇も小さく勝手に震えてる状態が続く。
それと一緒に、言葉になってない声が何度も途切れそうになりながら出し続けている物の、それでも目の前にいる相手はただ立ってるだけにしてた。
「終わったぞ」
兵頭彩芽がほんとに一瞬だけ、さっきの大きさとは全然違うそこまで大きくない声を出したと思ったら、視線が勝手に外の方に引っ張られて、車からゆっくりとした歩幅で進む。
それと一緒にフレームになってる箇所に手を添えながら体を前のめりになって進んだら、自然と眉の辺りに力が入っちゃう。
そのまま顔を左右に向けると、それだけで息を強く吸い込みながら床にお尻を落っことしちゃって。また目を大きく広げながら何度も床の上でお尻を滑らせて後退するために手を動かしちゃう。
でも、それでもそっちから流れてくる血の湖が止まることなんかなくて、どんどんこっちに近づいてくる。
だけど、車に背中を当てた状態のまま、そこから立ち上がることなんかできなくて。肘や手のひらを付けた状態でいるしかない。何度も口で呼吸を繰り返してから、兵頭彩芽の方を見る。だけど、向こうは顎だけをこっちに向けながら視線で見下ろしてきてるだけ。僕だけが呼吸で胸を動かしてる状態が続いた。
「すぐにでも諸葉が来る。行くぞ」
しばらくした後にもう一度銃を付けてるベルトを背負い直す感じで腕を動かしてから、こっちに背を向けて歩き出してる。僕も数秒間そこで同じ動きをしてから、今度はちゃんと視界に入れたら、そっちで今も両方の腕を曲げたまま一切動かない警備員の人たちが、足の上に他の人の体を乗せさせられてたり、頭同士が重なり合ったままになって放置されてた。
ただ、兵頭彩芽の足音が急に高くなったのが聞こえた瞬間、もう通路の方に言ってるのに気づいて、すぐに自分の両手を胸の前辺りに持って来ながら両方の唇のちょっと下の方へ強い力を入れたえくぼを作る。
それからめいっぱい他の指で押しつぶす感じでいて。それから、足の歩幅をいつもよりも大きくする感じで前に進んで行く。その間も、自分の足音を聞くし、ねちょっとした音がしたところで、一度口から力が抜けそうになるけど、無理やり口の両端から息を吸い込む音を立てる。
だけど、僕がほとんど視界を保たないままだったせいで急に足が傾いちゃって。それのせいで両方の手を甲側が上になる感じでいながら指を落っことすようなポーズになっちゃって。さらに片足を折り曲げて持ち上げながら少しだけ後ろに下がる。
ただ、その瞬間、そっちの方で今もほんのちょっとだけの低い声を出しながらいる方を、だんだん赤色でほとんど見えなくなってる床の模様を追うように視線を動かす。
口を開けてたまま顎を小さく上下に動かし続けながら上瞼も限界まで開いてるのに、そこを震えさせてて。それで過ぎてる時間がいくつだったか気にし始めたのは、もう体を前側に倒れるのを地面に突いた片方の手で支えながら、もう片方の手で自分の口元を抑えてるのに、それでもゲロが溢れて来ちゃってた時だった。
何とか走って追いついた兵頭彩芽は、僕の足のペースが変わった所でもその足取りを変えたりしない。こっちが体を一瞬だけ前のめりにしてるせいでその様子が視界から逸れたけど、それでも周囲から聞こえてくる音が他にない。
相手のことを後ろから追っていくように進んで行く間、左右には壁から出っ張る感じで柱が等間隔で並んでる。いつも歩いてる学校の廊下は、本部もある大きなビルに向かう廊下なのに、その向こう側は真っ暗で全然何も見えないし、遠近法のせいだと思うけど、離れれば離れるほど狭くなってる。
どんどんまっすぐ進んで行ってるせい何度もこっちも向こうも影になったり月の灯りに当たったりを何度も繰り返してる。それを見てるだけで僕も喉を締め付けながら唇を押し込むみたいに。
でも、気づけば遠くでたくさんの人が声を出しながら足を何度も動かしてる音がしてて。それのせいで顔を上の方に上げようとするけど、その瞬間僕の頭が力強く引っ張られて、一緒に声が出そうになったのを、口を抑え込まれる。続けて、相手の体の動きに引かれる感じで窓のすぐ下の所に座り込むことになった。
僕はただ顔の近くに両方の手を添える感じにしてるだけなのに、対して視線をまれに窓の向こうへと向けようとしている相手。その間も、遠くで話声だけがしてるのを、耳に魔力を込めることで僕も聞き取ることに。
「橘薫子、私の昔の同僚みたいなもんだ」
ただ青と黒が交じり合うような色をしている廊下の中、窓の向こうから降り注いでる月の灯りが四角く床を照らしてるけど、そこに僕の細い指だったりその先端の爪だったりが映ってるのが見える。
だけど、その間も兵頭彩芽は話し方のペースをほとんど変えない。強いていうなら、最初にその人の名前を呼んだ後に、ほんのちょっとの時間だけ同じ音を出して伸ばしてる時があるくらい。それ以外のタイミングではただ前と同じように、声を進めてるだけだた。
「そいつの部下をわたしら2人で殺す」
そして、それは外の様子を見てる間止めてたのに、続いたその声を出した時も一緒だった。それに対してこっちはすぐに反応する声を出したいし、相手の名前も呼ぼうとしてるのに、もう向こうはただ「行くぞ」とだけ言いながら立ち上がってて。床に置いてた銃を拾ってそれを今まで通り肩に乗せて進んでる。
体をまっすぐに立てるような姿勢でいるそっちの方をただ見ながらだんだん距離が出来るせいで、視界の焦点を相手に当てても両側の壁が見えてる範囲がどんどん広がっていくのがわかる。そんな中で、向こうが前と同じように月灯りに当たってるのと影に染まってるのを交互に繰り返してて。だけど、そんな中でも銃の方はずっと影に染まってる状態だった。
それに対して、こっちはずっと月灯りに染まってる場所に立ってるのもあって、体が照らされてる。さらに、月灯りが斜め前から入ってきてるのもあって、向こうの影がこっちに近づくみたいに伸びてるのに対して、僕自身のは見えない状態が続く。
だけど、ふとしたタイミングで兵頭彩芽が足を止めてから顔を横に向けてため息を吐く。それから一度顔をふくような動きをするのに続いて、を振る感じでこっちに体の向きを変える。
僕の方に近づいてくる結果、こっちもその後に続くために動き出すけど、それよりも早く相手の体でこっちのが影の色に染まった。
「安心しろ、たった1人倒すだけだ。それだけで桃香と会えるんだ」
僕の肩を両方の手でそれぞれの側を掴みながら兵頭彩芽は視線を斜め下に顔を向けた後、一回だけため息を吐いてから僕の方を見る。
「お前の好きなヒーローもサノスをやっつけただろ。それと一緒だ」
MCUの話をしてる間だけ視線を左右に動かしながらいて。それが終わった後は向こうの方から「よし」とだけ言いながら両方の肩を叩いてまた来た道を戻っていく。それから先はまた向こうは月の灯りで照らされてる道を進んでた。
しばらく自分でもほんとに出来てるのかわからないような息の吐き方をしながらいたけど、その後を顔を下に向けながらいたら、また相手が通路の奥の方に行きそうになってたから両方の手を握っていようとしてた。
だけど、それと一緒に、急に気分が悪くなってまた両方を口元に当てながら後ろに振り返る。
だけど、その時にはさっきの戦闘の後に聞こえてたような気もしたうめき声だったり足元に流れて来てたような血はなくなってて、ただ後ろに振り返るようにしている姿勢を固定するだけになってた。
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