ツィーペリア戦記 作:ごまふそば
「ゴブリンなんざ何匹いても関係ない。焼きゃあ良いんだよ。焼きゃぁ」
――生き残れば英雄。
「最後に勝ちゃあ良いんだよ」
そう言ったのは、はたして誰であったのか
「全く俺がたまたま通りがかって良かったなぁ。はぁ?何がパイセンだ、おめーナメてんじゃねえぞ」
蓮っ葉で、ヒネてて、捨て鉢で面倒見がいい。
けど、その根底には確かな怒りと憤りがあって。
誰かを、縊り殺したいと思っている。
「んー、赤い鳥の騎士だぁ。そいつの事は良く知らんが」
ヒネてる。捨て鉢でやさぐれてる。けど面倒見は良くて。
「ここいらで願いを叶えるっつったらあそこ行きゃいいだけの話だろ」
「簡単な話、中々遊ぶのは難しいが、俺も倒し損ねたが。クソァッ!」
生き残ったから英雄。
捜索領域から戦闘領域にまで成り上がったもの
強大なる冒険者。
「まぁ良い。ダメ元で行ってみりゃあ良い。開いてりゃ何とかなるだろうよ」
「冒険の結果は最後まで分からねえ。英雄になってもそれが冒険の終わりじゃねえ。」
「道中、望みを道中で叶えても最終的に死ぬやつもいる」
「希死念慮に苛まれて死を望んだけど情熱を失い引退するやつもいる」
「将来を誓ったけど、連れ合いを無くして一人男やもめの冒険者とか」
「死んだ嫁に死ぬまで憑かれてる病んでるやつとか」
「バカみてーな数の嫁を作ってハーレム気取りの無駄に徳の高いバカとかなっ。
「はっ実際過去にはそれをやって面倒見切った大馬鹿野郎もいたもんだ。懐かしい話だ」
そうしみじみと語る口には、イラつきはなく、まるで積年の人生のようで。
「冒険者ってのは死んでも生まれ変わりがあるのかないのか人それぞれだが、まぁ実際死ぬまで一途な奴が多いな」
「そう言うもんだよ。英雄も新入りも大して変わりゃしねえよ。挑戦するのが冒険者だからな。何もしねーよりはマシ」
「まぁ冒険者の人生なんてそんなもんだろ。人生全部そんなもんだ」
「願いを叶えたいならばダンジョンを踏破すりゃ良い。簡単な話だ」
「あと、何人か思い入れ深いのもまた誘ってさ。行こうぜダンジョン。総力戦だ」
「今風にいくとレイドバトルってやつか?チッ頭が古いと新しい語彙が頭に入らなくて困るわ」
「冒険者っつーのは見た目で年齢が分かりづらかったりするし、むしろ老けるような奴のが稀だ」
「肝心な時にフケるようなクソみてーな後輩もいるけどよ。出席してんなら大したもんだぜ」
本物の冒険はし損ねた。大体俺が悪い。
「つまるところ総力戦だ。もう始まってんだろ。あと何人か、思い出深いのを探して適当に連れてこい」
「生き残ったら勝利。ダンジョン踏破したら俺たちの勝ち。簡単な話だろ」
ッチース、パイセンその節はサーセンっしたァ
あと勝手にお借りしてサーセン。
でも俺がアレで最初にアレしたSSってこういうやつだったじゃないッスか。
情景描写だけで書くってやつ。懐かしいな……。
あれ全員分かってくれたんだろうか。