シャアに拾われた件について リメイク   作:ロドニー

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それぞれの和解 中編

 

 蹂躙に等しいIS学園の入試試験から数日、学園からの処罰として1組の担任は山田先生となり、担任となった山田先生と生徒会長の更識と三人と共に空の旅の最中だった。行き先は、元は束の隠れ家であり今はホワイトラビット社の研究施設がある無人島へと向かっている最中だった。

 

 無論、一夏との和解と学園長からの秘匿任務を兼ねていたが、まさかホワイトラビット社も自衛隊からの払い下げでは無く、新品の納入されたばかりのオスプレイを所持しているとは思わなかったが、パイロットには文句を言いたい。

 

 コクピットに座る、金髪のグラマスな女性には頭を抱えるしか無い。

 

 「ハァ〜イ、千冬。久しぶりね!」

 

 何故、ホワイトラビットの女性用の制服を着込んだナターシャがオスプレイのコクピットに居るのか、束にはアメリカ空軍中佐のナターシャが何故、日本に居るのかを小一時間程問い詰めたい。

 

 しかし、ナターシャにも事情が有った。

 

 亡国機業がアメリカの女性権利団体を隠れ蓑に本拠地として活動しており、元アメリカ代表だったナターシャとイーリスは、亡国機業の暗躍に身の危険を感じてアメリカからの脱出を決意し、イギリスの第一王女であり同級生だったメアリーの伝と束に頼み込んでホワイトラビット社に身を隠していたが、織斑夫妻(一夏と鈴音達)による働かざる者食うべからずの精神の下、ナターシャは自衛隊から買い上げた新品のオスプレイの専属パイロットとイーリスと一緒にアルマ達の専属の教官をやる代わりに正社員として働いていた。

 

 

 

 無論、イギリス経由で日本に来た為にメアリー第一王女も束に会いたくて一緒に来ており、メアリーの母親であるエリザベス4世女王陛下と代替りするのは40年以上先である為にアンの夫となった一夏に興味が湧き、自身の専用機であり、束が自ら白騎士をベースに基礎設計を施し、イギリスの技術の粋を集めて開発した二世代型のプリンセスナイツ(束は姫騎士と呼ぶ。)を持参していた。

 

 そして、第一回世界大会の個人戦部門で準決勝では唯一、千冬の暮桜を後一歩まで追い込んだイギリスの元国家代表であり、第二回世界大会ではタッグトーナメント部門を専門に今の近衛騎士団団長とイギリスのプリンセスナイツの量産型であるロイヤルナイツを団長の専用機にタッグで出場して優勝している。

 

 メアリーの見た目は眩い金髪に蒼い瞳で肌は色白で儚く視えるが、身長は139センチと低身長で胸は母親のFカップに程遠いAAカップの貧乳だった。

 

 見た目が同上の幼女体型だが、普段の公務では完璧淑女としているが、私生活での性格はアン以上の男勝りでガサツで家事全般は壊滅。メアリーの普段の私生活を知らない者が私生活を知るなり余りのギャップに風邪を引く程だった。

 

 メアリーは英仏との百年戦争以来の武に秀でた女性王族だけが掲げる血塗れの白百合と獅子の旗を女王から許されているだけにイーリス以上のバトルジャンキーであり、イギリスでは自身の身長の2倍のクレイモア(大剣)を得物を片手に生身で亡国機業が乗るISを相手にする話は有名だった。

 

 そして、姉を反面教師にお淑やか育ったが母親以上に腹黒な三枚舌の性格となった妹のエリザ第二王女が居るらしく、母親に着いて行き実務が壊滅的な姉に代わり代行していた。

 

 研究施設のある無人島の入り江は、天然の競技場に最適であり、一夏達のモビルスーツの訓練や第四世代の試験には最適だった。

 

 「あっははは!」

 

 「このクソ!!」

 

 一夏が入学試験で千冬に勝った事を知り、バトルジャンキーを曝け出したメアリーの標的となった一夏は入り江に逃げ込むが、メアリーは専用機であるプリンセスナイツを展開して専用武器であるクレイモアより巨大な大剣であるベルセルクを片手に一夏に襲い掛かる。

 

 一夏も白式を展開して斬馬刀で受け切るが、ベルセルクを千冬以外に受け切られた事に狂乱して喜ぶメアリーは世界大会の時と同じ様に本気で一夏に攻め掛かる。

 

 入り江でメアリーの専用機であるプリンセスナイツと一夏の白式との戦闘の最中だった。

 

 そんな状況を知らない千冬は、最大の天敵だったメアリーがいる事を知ったら、どんな反応をするかを楽しみに細くニヤけるナターシャからは気付けなかった。

 

 但し、メアリーが一夏にバトルを仕掛けて居る事をナターシャも予想斜め上のメアリーのバトルジャンキーな狂乱振りを知らない。

 

 

 少し、時間を遡り数時間前。

 

 今現在は研究施設だが、一夏達の自宅である無人島の隠れ家の地下では、一夏達のモビルスーツの修理と整備に時間を費やしていた。

 

 「ミア、ビームライフルは再現出来そう?」

 

 「アン、無理ね。

 

 材料はあるけど、ミノフスキー粒子発生装置は私達の機体からは外せないからエネルギーCAPの製造も出来ないし、武器は製造出来てもビームライフルのエネルギーが確保出来ない。」

 

 「なら、キリー大佐のゲルググ・キャノンのキャノンパックの利用はどうだ?」

 

 「イチカ、私のゲルググ・キャノンのキャノンパックはは弾数制のキャノンパックで使えないし、V作戦阻止作戦で使っていたジェネレーター直結型のキャノンパックじゃないから無理よ。

 

 それに、ビームキャノンが使えないままに出来ないから、キャノンパックからビームキャノンを外して再現出来たジャイアントバズーカをキャノンにして変更。

 

 再現出来たのは、ビーム発生装置が再現出来たビームナギナタとビームサーベルだけ。

 

 ビームキャノンは外してスクラップ行きね」

 

 ISでのビームライフルの開発の成功の裏には、エネルギーCAPの開発の成功が鍵だったが、本来のゲルググのビームキャノンはジェネレーターからのエネルギー直結型が主流だったが、ミノフスキー博士の亡命が無かった為にビームキャノンもエネルギーCAPによるエネルギーをエネルギーパックに替えた弾数制だった。

 

 しかし、ミアがジェネレーター直結型のビームキャノンの図面と配電図を覚えていたお陰でモビルスーツは無理でもISで使用可能なジェネレーター直結型にしたビームライフルの再現には成功する。ただし、IS自身が供給出来るエネルギーの都合から従来のビームライフルと比べたら超低威力で競技用レベルの威力(それでも、IS用の軍用携帯型シールドや強固な造りのパイルバンカーを貫通する威力はある)しかなく、撃てる数も5発のみしか撃てない事が欠点だった。

 

 モビルスーツの修理もアンの高機動型ゲルググの失った左脚に内部フレームが付き、内部スラスターや駆動モーターなどの取り付け作業をアンとミアが行っている最中だった。ただ、ジオン系モビルスーツのルナチタンなどの金属は入手が出来ない為、フレームや装甲の強度は弱くなるが軍用で潜水艦の外殻装甲に使用するチタン化合特殊合金で代用し、イギリスを経由で入手していた。

 

 モビルスーツの整備の最中、後ろからの殺気に白式の斬馬刀を部分展開して後に振り抜くとメアリーがクレイモアで斬り掛かり、斬馬刀でメアリーの斬撃を受け止めた瞬間だった。

 

 「へぇ、千冬より面白い戦いが…」

 

 クレイモアを受け止めると、メアリーがにやりと笑い横に斬馬刀を薙ぎ払うとバックステップで避け、上段の構えで更に斬り掛かる。

 

 モビルスーツを壊されるのは勘弁だと、俺は整備棟から逃走を選び逃げたが、メアリーはモンド・グロッソ第二回世界大会で使用していた専用機のプリンセスナイツを展開、ベルセルクにレベルアップした大剣で襲いかかり、横に転がる様に回避すれば石畳はベルセルクを叩き付けられた影響で割れていた。

 

 「メアリーさん、何してるんですか!」

 

 と俺が問い掛ければ、うっとり恍惚した表情になり大剣を抱き締めながら『君となら楽しい戦いが出来そうだから』と言う。無論、王女と戦う国際問題など迷惑蒙りたい俺は入り江に逃げ込んだが、ハイパーセンサーによるサーモグラフィックセンサーより簡単に見付かり、白式を展開して戦う事を選ぶ。

 

 二世代型であるプリンセスナイツ。

 

 無論、イギリス本国で専用機の世代アップの改修をされて居ると思うが、ビーム兵器を使用する五世代型の白式に引けを取らない戦いを展開する。

 

 これが、元国家代表と思う戦いに俺自身も入試以来の千冬姉と戦った時以上に集中して本気でメアリー戦う。

 

 「ねぇ、本気の輪舞曲を踊りましょう!!」

 

 更に左手にベルセルクを呼び出して二刀流で襲い掛かるメアリーのプリンセスナイツ。

 

 大剣での二刀流に押されるが、あんな細腕で繰り出す大剣二刀流に苦戦する。

 

 完全にインファイトに引き摺り込まれ、白式の高機動性を失い一撃離脱は意味を成さない。

 

 白式の斬馬刀ですら、ベルセルクによる二刀流の猛攻に罅割れて行き、遂には斬馬刀が砕けたのだった。

 

 斬馬刀を投げ捨て、腰のラックからツインビームナギナタを取り出すとビームナギナタの両刃を展開。回転させながら遠心力を利用しながらプリンセスナイツのベルセルクを両断するが、両断された事に更に笑みを増すメアリーの表情に一夏自身、身の危険を感じて距離を取る。

 

 ブォン

 

 自身が居た場所の海面がモーゼの如くの様に割れ、握り手のみとなったベルセルクを全力で振り下ろしたメアリーのプリンセスナイツの姿だった。

 

 「マジかよ…」

 

 背中に冷汗を感じながらも、メアリー自身がまだ全力ではなかった証拠だった。そして、全力で振るったベルセルクの一撃は海を割り、入江の小島ですら斬撃により斬り裂かれ、白式に直撃だったらと恐怖する。

 

 だが、二人の輪舞曲は終わりを迎えた。

 

 「この馬鹿王女ぉぉぉ!!」

 

 「イチカに何すんのよ!!」

 

 アンの駆る蒼式がジャイアントバズーカを構えながら突撃する光景と整備を邪魔されキレたアルマが整備途中のモノアイフレームとバルカンやら頭部フレームが剥き出し姿のティターニアを駆り、ビームサーベルを抜きメアリーのプリンセスナイツに斬り掛かる光景だった。

 

 無論、キレたアルマを止める手段はない。

 

 アルマがブチギレ状態だと気付いたアンは、キレたアルマの近接ラッシュからの巻き込みを恐れてメアリーの顔面にジャイアントバズーカを撃ち込み離脱。

 

 アンの離脱を他所にアルマは、チェーンマインを引っ張りながらジャイアントバズーカを食らい怯んだメアリーのプリンセスナイツにリボルバー瞬時加速で肉薄してチェーンマインを巻き付けた後、両手にはダブルオーパックのショットガンをコールして乱射する。無論、キレたアルマは更にジャイアントバズーカを両手にコール。

 

 チェーンマインとショットガンでボロボロとなったプリンセスナイツに追い討ち掛けるべくジャイアントバズーカを乱射し、プリンセスナイツは内部フレームやら電子機器が剥き出し状態の損傷レベルDの状態で落下となるが、シールドエネルギーは健在であるプリンセスナイツに再び瞬時加速で肉薄。

 

 自身をボロボロにされ狂気狂乱するメアリーにスンと無表情化したアルマは、止めに再びチェーンマインをコールして落下するプリンセスナイツに巻き付けた後、ビームサーベルで近接ラッシュを叩きつけ、チェーンマインの誘爆を受けながらもティターニアの防御力なら無傷だったが、フレームが剥き出しだった頭部はそうとは行かずに損傷レベルがBとなり束さんに叱られたのは言うまでも無かった。

 

 アルマがキレた理由は、

 

 ティターニアの整備で配線交換中にメアリーの斬撃が原因でモノアイの配線がショートしてアルマも巻き添えで切れた配線から感電したと調書を取ったエマが語ったらしい。

 

 

 

 尚、アルマにボコボコされたメアリーは入江の岸壁にズタボロの下着姿で逆さ吊りにされ、一夏と和解の為に来た千冬、山田先生と楯無会長がオスプレイの窓から発見して悲鳴を上げたのは別の話だったりする。

 

 

 

 

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