久しぶりに本編進めます。
書きたいものが安定しなくて困っています…
UA50000突破&お気に入り280件突破ありがとうございます!!
そして、各自の困惑は置き去りにして始まったラグズサミット。
まず、口火を切ったのはこのサミットを招集したカイネギスであった。
「よくぞ集まってくれた、我が同胞、ラグズの王たちよ。こうして各国の王が一同に会することは、実に数十年ぶりのこととなる」
そう言いながら、ベオクよりも寿命が長い為にほぼ変わらない一同を見渡す………ティバーンとリュシオンの顔には「アンタが神使と宰相を招いたのか?」という困惑と敵意が見てとれる。
一方、ネサラはポーカーフェイスであるものの内心は「まさか誓約がバレたのか?」と焦っている。
「まずは、わしの求めに応じ、快くこの場を提供してくれたゴルドア王デギンハンザー殿に感謝を述べたいと思う」
「カイネギス王には我が孫が世話になった、それに今回の件は火急の件である」
「ハァ?孫だって?」
そう言いながら一同はクルトナーガとセネリオの顔を見比べて、何故ゴルドアの王子と印付きの子がここまで似ているのか、という考えに至り内心でデギンハンザーを見縊った。
自分は鎖国だ、と言ってる割に身内は印付きを拵えているではないか………しかし、デギンハンザー及びにアイクの圧が凄まじいために内心に留めて置いたのだ、三雄とはそれだけの実力を持つのだ。
「おい!デギンハンザー王とカイネギス王!何故我が妹リアーネが忌々しいニンゲンと共にいる!?ニンゲンと通ずるあまり気でもふれたか!!」
「リュシオン!」
鷺の民ならぬ気性の過激さを持つリュシオンは忌々しい目でニンゲン………アイクとサナキを見てデギンハンザーとカイネギスにも食ってかかった、それをティバーンが言い過ぎだと制する。
デギンハンザーは「ベグニオンの神使殿と宰相殿がそなた達に伝えたい事があるようだ、それに我が友オルティナ…いや、アイクの願いでもある」とリュシオンにまずサナキの話を聞く様に促した。
サナキは元老院などとはワケが違うラグズ王族達の圧に呑まれそうになりながらも、セフェランと共にリュシオンの元に向かう………ティバーンが立ち塞がったが、サナキとセフェランは膝を折り額を古城の床に付けた。
この場で殺されても良い、と見える程の見事なまでの土下座である、これにはリュシオンはおろかティバーンやネサラすら驚愕した。
「すまない… 何と言って詫びれば…サギの民に通じるのか……わたしにはわからない」
幼いがとても真摯な声であった、そして国家を預かる者としての重みがあった。
「でも…わたしは、我が国民を代表して…心から、そなたたち鷺の民に詫びる……すまない……すまなかった……!」
「我が同胞の鷺の民よ…この愚かな祖先を憎んでおくれ…だが、どうかサナキ様は…償おうと思う者達の事は許してください…」
これにはひたすらに怒りよりも困惑するリュシオン筆頭に鳥翼族達………そんな中、アイクの傍らに控えていたリアーネがふわふわとリュシオンの傍らに向かうと、「(兄さま、リュシオン兄さま)」とリュシオンに話しかけたのだ。
たまらず、「リアーネ…!本当にリアーネなのか…嗚呼、よくぞ生きて…!!」と末妹を優しく抱きしめるリュシオン…………しかし、彼女は一旦兄から離れると「(兄さま、どうか私の話を聞いて。サナキとエルラン様を許してあげて欲しい)」と兄やティバーン、ネサラに向かい真っ直ぐな瞳で懇願するのだ。
「何故そのような事を言うんだ!!やはりお前はニンゲンに何かされて………」
「(違うの兄さま、私は姉さまたちに眠らされたわ。でも、オルティナ様とエルラン様が私を起こしてくれて…森と一緒に何があったのか教えてくれたの…もうみんないないんだって…)」
「そうだ、みんなはもう居ない…!だから…この恨みを捨てることなど……!」
「(それからサナキに会ったわ、サナキはいっしょうけんめい私に謝ったの。サナキがうまれたのはあの夜のずっとあとのことなのに…兄さまはあんな私よりも小さな子がひっしに謝っているのになんとも思わないの?)」
「!?………それは…」
「(兄さま…やさしいリュシオン兄さま、兄さまは今、かなしみで心がくもっているの…そんな兄さまを見るのはとてもつらいの…だから、おねがい兄さま!負の気になんて支配されないで…!!」
そこまで、末妹に説得されたリュシオンは改めて目の前で頭を下げ続けるサナキとセフェラン…エルランの姿を見た、そして鷺の民の読心で「心の底からの謝罪である」という事を冷えた頭で理解したのだ。
ティバーンの方に視線を向けるリュシオン、彼は「お前の好きにしろ、俺達の事は気に病むな」と伝えた、そして………
「…神使サナキ。私たちは、あなたの謝罪を受ける。ニンゲ…ベオクに対する恨みまでは捨てられないが……それでも、今後…セリノスのことで、あなたが心を痛めることはない、………気持ちは受け取った」
「あ…ありが…とう…ありがとう…」
「(さぁ、立って)」
リアーネに手を引かれて立ち上がるが、感極まってポロポロ涙を溢すサナキ、アイクはそんなサナキに「良かったな」と声をかける。
そこで、サナキは涙を拭うと今度はネサラの元に向かい懐から一枚のスクロール…血の誓約書を取り出してネサラに向かい差し出した。
「キルヴァス王、これがベグニオンとキルヴァスの間に結ばされた血の誓約書じゃ。わたしがこれを燃やせば誓約も消えるかこの場で確認してもらいたい」
「…………お飾りかと思ってたが、誓約の事もご存知とはね。良いぜ、燃やしてくれ」
そうして、誓約書を燃やすサナキ。
腕を捲り、ネサラは血の誓約の証が消えて行くのをじっと見ていた。
「ネサラ…今のは一体…?」
「それは私が説明しましょう」
そこで血の誓約についての説明をするのはエルラン、ティバーンとリュシオンはベオクの悪辣さと鳥翼族の同胞がその様な目に遭っていた事に再び驚愕した…
「先代神使を暗殺し、罪を鷺の民に着せて虐殺し、キルヴァスを卑劣な手段で支配下に置いていたのはベグニオンの元老院だ。だが、元老院は先日俺たちで粛正した………これがベグニオンの贖罪であり誠意だとどうか信じてもらいたい!!」
「そう言うお前は何者だ?デギンハンザー殿はさっきオルティナと呼んでいたが」
「オイオイ、アンタがまさか始祖オルティナだとでも言うのか?」
「そのまさかだ」
そこでデギンハンザーとカイネギスは他の王族達の方を見て頷き、更にエルランは背中に隠していた黒い翼を広げた。
「改めて、自己紹介しよう。俺のかつての名はオルティナ、現世の名はアイク。女神を討ちベグニオンの礎を築いた三雄が一人だ。この度は再び女神の導きによりテリウスに再臨した」
「私はエルラン、創世の洪水を生き残り三雄と共に戦い、オルティナの最初の伴侶になった黒鷺の民です」
そうして、ラグズサミットは佳境を迎えるのであった。
ラグズ王族達のエミュが難しくてなかなか上手く書けませんでした…
リュシオンがあっさりサナキを許しているのに違和感があるかもしれませんが、作者なりに原作をプレイした上での結果です。
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